有価証券報告書-第77期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。これらの将来に関する記載事項につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載した内容等を含む様々な要因により、実際の結果と異なる場合があります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、日本では輸出の回復や国内需要の持ち直しから回復基調が続いており、米国では内需主導の堅調な景気回復が継続しております。欧州でも緩和的な金融政策のもと景気拡大が続いており、中国では欧米向けの好調な輸出を背景に6%台後半の実質GDP成長率が維持され、安定的に経済成長しております。一方、米国で相次いで打ち出されている保護主義的な通商政策の世界経済への影響に関しては、引き続き留意する必要があります。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、自動車市場では、電装化の進展とADAS機器を搭載する自動車数の増加に伴い、1台当たりの水晶デバイス搭載数は増える傾向にあります。一方、スマートフォン(スマホ)市場では、生産台数の成長鈍化が鮮明になりました。中国のスマホ市場では前連結会計年度における過剰生産が当連結会計年度に入ってから顕在化し、在庫調整が長引くことになりました。また、大手スマホメーカーが年後半に投入したハイエンドモデルにおいても減産の影響が見られました。
このような事業環境下におきまして、当社グループは、期初に大手スマホメーカー並びに中国の新興スマホメーカーによる生産増を前提とした計画を立てましたが、双方における需要が大きく失速したため、移動体通信市場を中心に売上見通しが想定を大きく下回る結果となりました。さらに、期初計画に沿って生産能力の増強を進めた結果、諸コストが増加し、収益性が大幅に悪化する事態となりました。この結果、スマホに使用されるTCXO(温度補償水晶発振器)、温度センサ内蔵水晶振動子及びSAW(弾性表面波)デバイス用の生産設備を中心に減損損失を65億円計上し、100億円を上回る最終赤字を計上するに至りました。
以上の結果、当連結会計年度の連結受注高は43,459百万円(前期比2.2%減)となり、連結売上高は43,952百万円(前期比0.4%増)となりました。また、営業損失は9,618百万円(前期は営業利益727百万円)、税引前当期損失は9,640百万円(前期は税引前当期利益472百万円)、当期損失は10,202百万円(前期は当期利益611百万円)となりました。なお、在外営業活動体の換算損益が378百万円増加する等、税引後その他の包括利益が469百万円となったことから、当期包括損失合計は9,732百万円(前期は当期包括損失合計72百万円)となりました。
この結果に伴い、経営指標としております売上高営業利益率は△21.9%、ROEは△50.6%となりました。
事業の品目別の業績を示すと、次のとおりであります。
① 水晶振動子
車載市場において、車載用カメラ等のADAS機器向けを中心に水晶振動子の販売が増えました。その結果、売上高は25,691百万円(前期比3.7%増)となりました。
② 水晶機器
移動体通信市場において、TCXOの販売が低調であったこと、及び携帯電話基地局向けの水晶需要が現行の4Gから5Gへの移行を控えて弱かったため、水晶発振器の販売が減少しました。その結果、売上高は13,888百万円(前期比7.8%減)となりました。
③ その他
特殊機器向けに周波数シンセセイザの販売が増加いたしました。その結果、売上高は4,372百万円(前期比10.9%増)となりました。
主要な販売先別の業績を示すと、次のとおりであります。
① 日本
車載向け水晶振動子の販売が増加いたしました。その結果、売上高は8,801百万円(前期比0.9%増)となりました。
② アジア
移動体通信向けTCXOの販売が減少いたしました。また、携帯電話基地局向けの水晶需要が5Gへの移行を控えて弱かったため、水晶発振器の販売が減少いたしました。その結果、売上高は中国15,109百万円(前期比5.6%減)、韓国1,359百万円(前期比38.9%増)、マレーシア848百万円(前期比5.1%増)、その他2,668百万円(前期比0.3%減)となりました。
③ 欧州
車載向け水晶振動子の販売が増加いたしました。その結果、売上高はドイツ4,714百万円(前期比6.8%増)、フランス986百万円(前期比1.0%減)、その他3,652百万円(前期比6.3%増)となりました。
④ 北米
車載向け水晶振動子の販売が増加いたしましたが、移動体通信向けSAWデバイスの販売が減少いたしました。その結果、アメリカ4,339百万円(前期比2.1%減)、その他118百万円(前期比9.2%減)となりました。
生産、受注及び販売の実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
① 生産実績
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、主な相手先別の販売実績の記載を省略しております。
(2) 財政状態
当連結会計年度末における資産、負債及び資本の、前連結会計年度末に対する主な増減は以下のとおりであります。
前連結会計年度末に比べ、総資産は現金及び現金同等物の減少6,498百万円、棚卸資産の増加1,552百万円、有形固定資産の減少2,546百万円等により8,014百万円減少し60,816百万円、負債は借入金等の増加1,996百万円、営業債務その他の未払勘定の増加420百万円等により2,111百万円増加し45,708百万円、親会社の所有者に帰属する持分は、当期包括損失合計9,732百万円、剰余金の配当392百万円等により、10,125百万円減少し15,108百万円となりました。
これにより、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末から11.9ポイント低下し24.8%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、プラス要因として、長期借入れによる収入11,500百万円、減損損失6,515百万円、減価償却費及び償却額4,094百万円があったものの、マイナス要因として、長期借入金の返済による支出10,100百万円、有形固定資産の取得による支出7,317百万円があったこと等により、前連結会計年度に比較し6,498百万円減少の6,851百万円となりました。
フリー・キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが915百万円のマイナスとなり、投資活動によるキャッシュ・フローが7,331百万円のマイナスとなったことにより、8,246百万円のマイナス(前期比6,451百万円のマイナス)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、プラス要因として、減損損失6,515百万円、減価償却費及び償却額4,094百万円があったものの、マイナス要因として、税引前当期損失9,640百万円、棚卸資産の増加1,529百万円があったこと等により、915百万円のマイナス(前期比4,807百万円のマイナス)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、マイナス要因として、有形固定資産の取得による支出7,317百万円があったこと等により、7,331百万円のマイナス(前期比1,644百万円のマイナス)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出10,100百万円、長期借入れによる収入11,500百万円等により、1,671百万円のプラス(前期比3,436百万円のプラス)となりました。
当社グループの運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金及び銀行借入による調達で賄っております。銀行借入につきましては、運転資金を期限が1年以内の短期借入金にて調達し、生産設備等の長期資金を長期借入金で調達しております。当連結会計年度末現在、短期借入金の残高は7,274百万円で、長期借入金の残高は22,571百万円であります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。
[算式]親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/総資産
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1. IFRSに基づく連結ベースの財務数値により計算しております。
2. 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3. キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4. 有利子負債は連結財政状態計算書に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
5. 平成26年3月期の数値は、会計方針の変更による遡及適用後の数値となっております。
6. 平成30年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
(4) 次期の見通し
移動体通信向けでは、TCXO及びSAWデバイス向けを中心に売上高が減少するとともに、産業機器向けは携帯電話基地局向けの水晶需要が現行の4Gから5Gへの移行を控えて弱い見通しのため、売上高は微減の見込みです。一方、車載向けはADAS向けを中心に売上高が堅調に伸びる見込みです。さらに、ヘルスケアや物流等で使用されるIoT向け製品の販売が増える見通しであり、グループ全体の売上高は前年を上回る見通しです。また、当連結会計年度に減損損失を計上した結果、次期の減価償却費が減少すること、及び構造改革を実施することで次期は利益を計上する見通しです。
(5) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と、日本基準により作成した連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異
前連結会計年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)
① 営業利益
日本基準では営業利益に含まれない営業外損益及び特別損益項目(金融損益項目を除く)の影響額71百万円(利益増)の他、過年度における減価償却方法(主に残存価額)の違い等による減価償却費の差異116百万円(利益減)、確定給付制度負債に係る数理計算上の差異の認識方法の違いによる退職給付費用の差異179百万円(利益増)等により、日本基準に比べ127百万円増加しております。
② 税引前当期利益
上記段階利益の差異による影響額71百万円の解消(利益減)の他、政府補助金の会計処理の違い等による支払利息の増加48百万円(利益減)、補助金収入の増加74百万円(利益増)及び投資有価証券売却益の増加25百万円(利益増)等により、日本基準に比べ106百万円増加しております。
③ 当期利益
上記差異に加え、未実現利益の消去に係る税効果の差異、繰延税金資産及び負債の認識・測定の差異等により、日本基準に比べ179百万円増加しております。
当連結会計年度(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)
① 営業利益
日本基準では営業利益に含まれない営業外損益及び特別損益項目(金融損益項目を除く)の影響額7,372百万円(利益減)の他、過年度における減価償却方法(主に残存価額)の違い等による減価償却費の差異114百万円(利益減)、確定給付制度負債に係る数理計算上の差異の認識方法の違いによる退職給付費用の差異166百万円(利益増)等により、日本基準に比べ7,262百万円減少しております。
② 税引前当期利益
上記段階利益の差異による影響額7,372百万円の解消(利益増)の他、政府補助金の会計処理の違い等による支払利息の増加44百万円(利益減)、補助金収入の増加60百万円(利益増)及びのれんの減損損失計上697百万円(利益減)等により、日本基準に比べ537百万円減少しております。
③ 当期利益
上記差異に加え、未実現利益の消去に係る税効果の差異、繰延税金資産及び負債の認識・測定の差異等により、日本基準に比べ461百万円減少しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。これらの将来に関する記載事項につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載した内容等を含む様々な要因により、実際の結果と異なる場合があります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、日本では輸出の回復や国内需要の持ち直しから回復基調が続いており、米国では内需主導の堅調な景気回復が継続しております。欧州でも緩和的な金融政策のもと景気拡大が続いており、中国では欧米向けの好調な輸出を背景に6%台後半の実質GDP成長率が維持され、安定的に経済成長しております。一方、米国で相次いで打ち出されている保護主義的な通商政策の世界経済への影響に関しては、引き続き留意する必要があります。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、自動車市場では、電装化の進展とADAS機器を搭載する自動車数の増加に伴い、1台当たりの水晶デバイス搭載数は増える傾向にあります。一方、スマートフォン(スマホ)市場では、生産台数の成長鈍化が鮮明になりました。中国のスマホ市場では前連結会計年度における過剰生産が当連結会計年度に入ってから顕在化し、在庫調整が長引くことになりました。また、大手スマホメーカーが年後半に投入したハイエンドモデルにおいても減産の影響が見られました。
このような事業環境下におきまして、当社グループは、期初に大手スマホメーカー並びに中国の新興スマホメーカーによる生産増を前提とした計画を立てましたが、双方における需要が大きく失速したため、移動体通信市場を中心に売上見通しが想定を大きく下回る結果となりました。さらに、期初計画に沿って生産能力の増強を進めた結果、諸コストが増加し、収益性が大幅に悪化する事態となりました。この結果、スマホに使用されるTCXO(温度補償水晶発振器)、温度センサ内蔵水晶振動子及びSAW(弾性表面波)デバイス用の生産設備を中心に減損損失を65億円計上し、100億円を上回る最終赤字を計上するに至りました。
以上の結果、当連結会計年度の連結受注高は43,459百万円(前期比2.2%減)となり、連結売上高は43,952百万円(前期比0.4%増)となりました。また、営業損失は9,618百万円(前期は営業利益727百万円)、税引前当期損失は9,640百万円(前期は税引前当期利益472百万円)、当期損失は10,202百万円(前期は当期利益611百万円)となりました。なお、在外営業活動体の換算損益が378百万円増加する等、税引後その他の包括利益が469百万円となったことから、当期包括損失合計は9,732百万円(前期は当期包括損失合計72百万円)となりました。
この結果に伴い、経営指標としております売上高営業利益率は△21.9%、ROEは△50.6%となりました。
事業の品目別の業績を示すと、次のとおりであります。
① 水晶振動子
車載市場において、車載用カメラ等のADAS機器向けを中心に水晶振動子の販売が増えました。その結果、売上高は25,691百万円(前期比3.7%増)となりました。
② 水晶機器
移動体通信市場において、TCXOの販売が低調であったこと、及び携帯電話基地局向けの水晶需要が現行の4Gから5Gへの移行を控えて弱かったため、水晶発振器の販売が減少しました。その結果、売上高は13,888百万円(前期比7.8%減)となりました。
③ その他
特殊機器向けに周波数シンセセイザの販売が増加いたしました。その結果、売上高は4,372百万円(前期比10.9%増)となりました。
主要な販売先別の業績を示すと、次のとおりであります。
① 日本
車載向け水晶振動子の販売が増加いたしました。その結果、売上高は8,801百万円(前期比0.9%増)となりました。
② アジア
移動体通信向けTCXOの販売が減少いたしました。また、携帯電話基地局向けの水晶需要が5Gへの移行を控えて弱かったため、水晶発振器の販売が減少いたしました。その結果、売上高は中国15,109百万円(前期比5.6%減)、韓国1,359百万円(前期比38.9%増)、マレーシア848百万円(前期比5.1%増)、その他2,668百万円(前期比0.3%減)となりました。
③ 欧州
車載向け水晶振動子の販売が増加いたしました。その結果、売上高はドイツ4,714百万円(前期比6.8%増)、フランス986百万円(前期比1.0%減)、その他3,652百万円(前期比6.3%増)となりました。
④ 北米
車載向け水晶振動子の販売が増加いたしましたが、移動体通信向けSAWデバイスの販売が減少いたしました。その結果、アメリカ4,339百万円(前期比2.1%減)、その他118百万円(前期比9.2%減)となりました。
生産、受注及び販売の実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
① 生産実績
| 品目別の名称 | 生産高(百万円) | 前期比(%) |
| 水晶振動子 | 28,119 | 13.3 |
| 水晶機器 | 12,278 | △26.5 |
| その他 | 4,387 | 11.9 |
| 合計 | 44,785 | △1.4 |
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
| 品目別の名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) |
| 水晶振動子 | 25,034 | △0.7 |
| 水晶機器 | 14,150 | △6.9 |
| その他 | 4,274 | 6.5 |
| 合計 | 43,459 | △2.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
| 品目別の名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| 水晶振動子 | 25,691 | 3.7 |
| 水晶機器 | 13,888 | △7.8 |
| その他 | 4,372 | 10.9 |
| 合計 | 43,952 | 0.4 |
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、主な相手先別の販売実績の記載を省略しております。
(2) 財政状態
当連結会計年度末における資産、負債及び資本の、前連結会計年度末に対する主な増減は以下のとおりであります。
前連結会計年度末に比べ、総資産は現金及び現金同等物の減少6,498百万円、棚卸資産の増加1,552百万円、有形固定資産の減少2,546百万円等により8,014百万円減少し60,816百万円、負債は借入金等の増加1,996百万円、営業債務その他の未払勘定の増加420百万円等により2,111百万円増加し45,708百万円、親会社の所有者に帰属する持分は、当期包括損失合計9,732百万円、剰余金の配当392百万円等により、10,125百万円減少し15,108百万円となりました。
これにより、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末から11.9ポイント低下し24.8%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、プラス要因として、長期借入れによる収入11,500百万円、減損損失6,515百万円、減価償却費及び償却額4,094百万円があったものの、マイナス要因として、長期借入金の返済による支出10,100百万円、有形固定資産の取得による支出7,317百万円があったこと等により、前連結会計年度に比較し6,498百万円減少の6,851百万円となりました。
フリー・キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが915百万円のマイナスとなり、投資活動によるキャッシュ・フローが7,331百万円のマイナスとなったことにより、8,246百万円のマイナス(前期比6,451百万円のマイナス)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、プラス要因として、減損損失6,515百万円、減価償却費及び償却額4,094百万円があったものの、マイナス要因として、税引前当期損失9,640百万円、棚卸資産の増加1,529百万円があったこと等により、915百万円のマイナス(前期比4,807百万円のマイナス)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、マイナス要因として、有形固定資産の取得による支出7,317百万円があったこと等により、7,331百万円のマイナス(前期比1,644百万円のマイナス)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出10,100百万円、長期借入れによる収入11,500百万円等により、1,671百万円のプラス(前期比3,436百万円のプラス)となりました。
当社グループの運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金及び銀行借入による調達で賄っております。銀行借入につきましては、運転資金を期限が1年以内の短期借入金にて調達し、生産設備等の長期資金を長期借入金で調達しております。当連結会計年度末現在、短期借入金の残高は7,274百万円で、長期借入金の残高は22,571百万円であります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。
| 平成26年3月期 | 平成27年3月期 | 平成28年3月期 | 平成29年3月期 | 平成30年3月期 | |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 34.9% | 38.4% | 37.8% | 36.7% | 24.8% |
| 時価ベースの 親会社所有者帰属持分比率 | 20.8% | 28.8% | 22.0% | 23.3% | 21.5% |
| キャッシュ・フロー対 有利子負債比率 | 10.8 | 21.3 | 5.2 | 7.2 | ― |
| インタレスト・ カバレッジ・レシオ | 15.7 | 7.5 | 32.6 | 26.0 | ― |
[算式]親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/総資産
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1. IFRSに基づく連結ベースの財務数値により計算しております。
2. 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3. キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4. 有利子負債は連結財政状態計算書に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
5. 平成26年3月期の数値は、会計方針の変更による遡及適用後の数値となっております。
6. 平成30年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
(4) 次期の見通し
移動体通信向けでは、TCXO及びSAWデバイス向けを中心に売上高が減少するとともに、産業機器向けは携帯電話基地局向けの水晶需要が現行の4Gから5Gへの移行を控えて弱い見通しのため、売上高は微減の見込みです。一方、車載向けはADAS向けを中心に売上高が堅調に伸びる見込みです。さらに、ヘルスケアや物流等で使用されるIoT向け製品の販売が増える見通しであり、グループ全体の売上高は前年を上回る見通しです。また、当連結会計年度に減損損失を計上した結果、次期の減価償却費が減少すること、及び構造改革を実施することで次期は利益を計上する見通しです。
(5) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と、日本基準により作成した連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異
前連結会計年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)
① 営業利益
日本基準では営業利益に含まれない営業外損益及び特別損益項目(金融損益項目を除く)の影響額71百万円(利益増)の他、過年度における減価償却方法(主に残存価額)の違い等による減価償却費の差異116百万円(利益減)、確定給付制度負債に係る数理計算上の差異の認識方法の違いによる退職給付費用の差異179百万円(利益増)等により、日本基準に比べ127百万円増加しております。
② 税引前当期利益
上記段階利益の差異による影響額71百万円の解消(利益減)の他、政府補助金の会計処理の違い等による支払利息の増加48百万円(利益減)、補助金収入の増加74百万円(利益増)及び投資有価証券売却益の増加25百万円(利益増)等により、日本基準に比べ106百万円増加しております。
③ 当期利益
上記差異に加え、未実現利益の消去に係る税効果の差異、繰延税金資産及び負債の認識・測定の差異等により、日本基準に比べ179百万円増加しております。
当連結会計年度(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)
① 営業利益
日本基準では営業利益に含まれない営業外損益及び特別損益項目(金融損益項目を除く)の影響額7,372百万円(利益減)の他、過年度における減価償却方法(主に残存価額)の違い等による減価償却費の差異114百万円(利益減)、確定給付制度負債に係る数理計算上の差異の認識方法の違いによる退職給付費用の差異166百万円(利益増)等により、日本基準に比べ7,262百万円減少しております。
② 税引前当期利益
上記段階利益の差異による影響額7,372百万円の解消(利益増)の他、政府補助金の会計処理の違い等による支払利息の増加44百万円(利益減)、補助金収入の増加60百万円(利益増)及びのれんの減損損失計上697百万円(利益減)等により、日本基準に比べ537百万円減少しております。
③ 当期利益
上記差異に加え、未実現利益の消去に係る税効果の差異、繰延税金資産及び負債の認識・測定の差異等により、日本基準に比べ461百万円減少しております。