有価証券報告書-第85期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 13:03
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【項目】
137項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。これらの将来に関する記載事項につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載した内容等を含む様々な要因により、実際の結果と異なる場合があります。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2025年4月から2026年3月まで)の世界経済は、年度当初には米国による高関税政策の導入を背景に通商環境の不透明感が見られたものの、年度後半にかけて欧米を中心とする主要国において金融引締めが概ね一段落し、インフレ率の落ち着きも相まって、底堅く推移しました。ただし、2026年2月末以降の中東情勢の悪化により、先行きの不確実性は増しました。
当社の用途別販売状況につきましては、売上高の約半分を占める車載向けは、主要な販売先である欧州向けの販売が伸び悩んだ一方、日本向けの販売が増加しました。加えて、年度後半には、メモリ価格上昇を背景とした安全在庫確保の動きなどが寄与し、売上高は前年同期比で増加しました。また、当社は、AIデータセンターで使用される光トランシーバやサーバ向け製品を展開しており、関連需要が堅調に推移したことから、産業機器向けの売上高も増加いたしました。防衛向けを中心とする特機向けにおいても、同様に売上高は前年同期比で伸長いたしました。これに対し、スマートフォン向けを含む移動体通信向けおよび光学製品の売上高は前年同期比で減少いたしました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比2.9%増の54,629百万円となりました。
利益面では、営業利益が前年同期比27.4%減の3,355百万円、税引前当期利益が同13.6%減の2,552百万円、当期利益が同15.2%増の2,065百万円となりました。
当社は、Vision2030の達成に向け、中期経営計画で掲げるポートフォリオ変革(「Five Pillars + One」)を推進しています。あわせて、生産性の飛躍的向上を目的に、最先端製造ラインへの更新やDXの導入にも取り組んでいます。これらは将来の成長基盤を強化するための取り組みであり、その実現に向けて研究開発、DXおよび最先端設備への先行投資を実施していることから、当期の利益を一時的に押し下げる要因となりました。なお、当連結期間における対米ドル平均為替レートは151.01円(前連結会計年度は152.48円)でした。
事業の品目別の業績を示すと、次のとおりであります。
① 水晶振動子
水晶振動子の販売は、車載向けで前期比増加しました。一方、スマートフォン向け含む移動体通信向けで前期比減少しました。その結果、売上高は39,513百万円(前期比1.4%増)となりました。
② 水晶発振器
水晶発振器の販売は、AIデータセンター向けで前期比増加しました。その結果、売上高は9,094百万円(前期比4.9%増)となりました。
③ その他
防衛向けを中心とする特機向けの販売が前期比増加しました。一方、光学製品の販売は前期比減少しました。その結果、売上高は6,021百万円(前期比11.3%増)となりました。
主要な販売先別の業績を示すと、次のとおりであります。
① 日本
車載向け水晶振動子の販売が前期比で増加しました。また防衛向けを中心とする特機向けの販売が前期比増加しました。その結果、売上高は9,104百万円(前期比11.5%増)となりました。
② アジア
中国圏では、AIデータセンター向けの販売が前期比で増加した一方で、移動体通信向け水晶振動子の販売は前期比で減少しました。その他のアジア地域では、光学製品の販売が前期比減少しました。その結果、売上高は中国18,569百万円(前期比0.89%減)、韓国2,819百万円(前期比0.7%増)、その他3,543百万円(前期比15.0%減)となりました。
③ 欧州
第4四半期におけるメモリ価格上昇を背景とした安全在庫確保の動きにより、車載向けの販売が前期比増加しました。またヘルスケア向けの販売が前期比増加しました。その結果、売上高は11,556百万円(前期比4.1%増)となりました。
④ 北米
車載向けの販売が前期比で増加しました。その結果、売上高は6,633百万円(前期比10.9%増)となりました。
受注及び販売の実績を品目別に示すと、次のとおりであります。なお、当社は売上予測に基づく見込み生産を行っているため、販売価格による生産額の集計は行っておりません。
① 受注実績
品目別の名称受注高(百万円)前期比(%)
水晶振動子42,4012.5
水晶発振器12,56947.6
その他7,87029.2
合計62,84012.3

② 販売実績
品目別の名称販売高(百万円)前期比(%)
水晶振動子39,5131.4
水晶発振器9,0944.9
その他6,02111.3
合計54,6292.9

(注) 総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、主な相手先別の販売実績の記載を省略しております。
(2) 財政状態
当連結会計年度末における資産、負債及び資本の、前連結会計年度末に対する主な増減は以下のとおりであります。
前連結会計年度末に比べ、総資産は、有形固定資産の増加3,456百万円、棚卸資産の増加1,962百万円、営業債権の増加1,092百万円、無形資産の増加961百万円、流動資産その他に含まれる未収入金の増加955百万円、定期預金の増加800百万円、現金及び現金同等物の減少5,076百万円等により4,802百万円増加し76,325百万円となりました。負債は、政府補助金繰延収益の増加1,024百万円、営業債務その他の未払勘定の増加859百万円等により2,055百万円増加し44,407百万円となりました。親会社の所有者に帰属する持分は、当期包括利益3,583百万円、剰余金の配当693百万円等により、2,746百万円増加して31,917百万円となりました。
これらの結果、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の40.8%から1.0ポイント増加して41.8%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比較し5,076百万円減少の10,805百万円となりました。活動毎のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
フリー・キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが4,201百万円のプラスとなり、投資活動によるキャッシュ・フローが7,379百万円のマイナスとなったことにより、3,178百万円のマイナス(前連結会計年度比4,834百万円のマイナス)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、マイナス要因として棚卸資産の増加1,490百万円、法人所得税の支払額736百万円、営業債権の増加526百万円等があったものの、プラス要因として減価償却費及び償却額3,911百万円、税引前当期利益2,552百万円、営業債務の増加1,220百万円があったこと等により、4,201百万円のプラス(前連結会計年度比1,908百万円のマイナス)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、マイナス要因として有形固定資産の取得による支出5,701百万円、無形資産の取得による支出1,036百万円、定期預金の預入による支出800百万円があったこと等により、7,379百万円のマイナス(前連結会計年度比2,925百万円のマイナス)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、マイナス要因としてリース負債の返済による支出906百万円、長期借入金の返済による支出803百万円、配当金の支払694百万円等があったこと等により、2,443百万円のマイナス(前連結会計年度比4,355百万円のマイナス)となりました。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ5,076百万円減少し、10,805百万円となりました。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。
2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期
親会社所有者帰属持分比率32.7%37.4%41.4%40.8%41.8%
時価ベースの
親会社所有者帰属持分比率
40.4%46.4%48.4%26.6%35.2%
キャッシュ・フロー対
有利子負債比率
5.94.23.14.87.0
インタレスト・
カバレッジ・レシオ
10.522.621.415.29.6

[算式]親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/総資産
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1. IFRSに基づく連結ベースの財務数値により計算しております。
2. 株式時価総額は自己株式を除く発行済普通株式数をベースに計算しております。
3. キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4. 有利子負債は連結財政状態計算書に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1. 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4) 見積り及び判断の利用」に記載しております。

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