有価証券報告書-第78期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。また、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っています。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって景気の緩やかな回復が継続しました。
一方世界経済においては、米国では、景気の回復が着実に継続し、ヨーロッパ地域においても景気の緩やかな回復が継続しましたが、米国の保護主義的な通商政策の影響により、中国の景気動向が緩やかに減速するなど、海外経済の不確実性から、依然としてわが国の景気が下押しされるリスクも存在する状況で推移しました。
このような状況下において、当社グループの当連結会計年度における経営成績の概要は次のとおりです。
売上高につきましては、前年同期比5.0%減収の249億56百万円となりました(前年同期売上高262億75百万円)。
損益面につきましては、営業損益は前年同期比で59.2%増の営業利益10億95百万円(前年同期営業利益6億88百万円)、経常損益は前年同期比で85.8%増の経常利益10億94百万円(前年同期経常利益5億88百万円)、最終損益につきましては、前年度期比で52.1%増の親会社株主に帰属する当期純利益は8億45百万円(前年同期親会社株主に帰属する当期純利益5億55百万円)となりました。
当連結会計年度の売上が前年同期比で減収となった要因としましては、国内の放送市場で放送カメラおよび放送システムの販売が前年同期ほどの伸びが見られず、連結売上高の大きな割合を占める放送システム事業全体の売上高が減少したことが挙げられます。一方で、デジタルハイビジョン設備の更新需要は引続き順調に推移しており、放送用無線伝送装置の大型案件を受注するとともに、中継車システムの販売も前年同期並みを維持しました。
国内の放送市場では、地上デジタル放送スタート時に導入した設備の更新が進み始めるのに併せて、2018年12月にBS、CS放送における4K、8K本放送が開始されるなど、2020年の東京オリンピック、パラリンピックを視野に入れた4K対応機器、システムの採用が徐々に進んでおり、この傾向は今後も続くと予想しています。しかしながら、地上デジタル放送スタート時の各放送局が同時期に設備導入を進めたのとは違い、今回の更新需要は各放送局によって段階的に進むと見込んでいます。
国内の産業システム事業では、検査装置事業で、錠剤検査装置の販売が堅調に推移するとともに、錠剤印刷装置の受注を獲得するなど、前年同期の売上を上回りました。セキュリティ事業においても公共市場およびプラント市場向け等の監視カメラシステムの販売が順調に推移したことにより、前年同期の売上を上回りました。メディカル事業では、医療用カメラの販売は前年同期並みで推移しましたが、医療用モニタの販売が減少した影響もあり、売上高は前年同期を若干下回りました。
海外においては、中国、東南アジア地域においてOEM契約等を含め、医療用カメラ、モニタの販売が増加し、放送用カメラの販売も東南アジア地域を中心に堅調に推移したことにより、アジア地域での売上高は増加しました。欧州地域でも医療用カメラ、モニタの販売が年度を通じて堅調に推移しましたが、北米地域で、メディカル事業の販売が低調に推移するとともに、第4四半期における放送用カメラ、モニタの販売が例年ほどの伸びが見られませんでした。
以上により、国内の産業システム事業およびアジア地域での売上高は増加しましたが、国内の放送システム事業の売上減が影響し、当連結会計年度の売上高は、期初に予想していた265億円を下回る結果となりました。
当連結会計年度の損益につきましては、売上高は減少しましたが、高利益率案件の獲得による粗利益の増加、および継続的に取り組んでいる生産効率の改善等により原価低減が進んだことから、営業損益は前年同期比で4億7百万円増加し、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益と併せ、前年同期および期初予想を大きく上回る結果となりました。
生産、受注および販売の実績は、次のとおりです。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりです。
(注) 1. 金額は、販売価格によっています。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績は次のとおりです。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりです。
(注) 1. 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合
2. 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、276億2百万円であり、前連結会計年度末に比べ1億58百万円増加しました。流動資産は、現金及び預金、電子記録債権および仕掛品の増加、受取手形及び売掛金の減少等により、前連結会計年度末に比べ3億41百円増の232億70百万円となりました。固定資産は、有形固定資産、無形固定資産の減少、投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に比べ1億82百万円減の43億31百万円となりました。
負債総額は152億42百万円であり、前連結会計年度末に比べ4億61百万円減少しました。流動負債は、支払手形及び買掛金の減少、電子記録債務の増加等により前連結会計年度末に比べ7億67百万円増の124億43百万円となりました。固定負債は、社債、長期借入金の減少等により、前連結会計年度末に比べ12億29百万円減の27億98百万円となりました。
純資産については、前連結会計年度末に比べ6億20百万円増加し、123億59百万円となりました。
純資産の変動の主な要因は、営業活動および生産効率の改善等の成果によって、利益剰余金が前年同期比6億54百万円増加したことによります。この結果、自己資本比率は、44.8%(前連結会計年度末42.8%)となりました。
翌連結会計年度につきましても、前述のとおり目標とする経営指標の達成を目指し、資金の流動性も確保しつつ、更なる財務基盤の強化を図って参ります。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計期間における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ7億15百万円増加し、61億57百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益10億68百万円を計上し、減価償却費6億69百万円、売上債権の減少額13億86百万円、たな卸資産の増加額4億52百万円、仕入債務の増加額3億76百万円等により、29億38百万円の収入となりました(前年同期比51億78百万円の収入増加)。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、有形固定資産の取得による支出3億54百万円、無形固定資産の取得による支出55百万円等により、4億5百万円の支出となりました(前年同期比1億9百万円の支出増加)。
財務活動によるキャッシュ・フローについては、短期借入金の純減額3億45百万円、長期借入金の返済による支出9億13百万円、社債の償還による支出2億12百万円等により、18億10百万円の支出となりました(前年同期比7億29百万円の支出増加)。
資金の財源および資金の流動性についての分析は次のとおりです。
当社グループの資金需要は、主に製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費のほか、設備の新設、改修に係る投資となります。特に、放送市場におけるデジタルハイビジョン設備の更新需要の納入に係る仕入代金の資金需要が生じています。また、近年においては、新たな収益源泉を拡充するため産業システム事業の投資への資金需要が発生しています。これらの資金需要の財源については、自己資金のほか、金融機関からの借入および社債発行により調達することとしています。
資金の流動性については、前述の製品の納入に係る仕入代金の他、突発的な資金需要に対しても機動的に資金を調達できるよう金融機関との間で総額45億円のコミットメントライン契約を締結しており、流動性リスクに備えています。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。また、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っています。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって景気の緩やかな回復が継続しました。
一方世界経済においては、米国では、景気の回復が着実に継続し、ヨーロッパ地域においても景気の緩やかな回復が継続しましたが、米国の保護主義的な通商政策の影響により、中国の景気動向が緩やかに減速するなど、海外経済の不確実性から、依然としてわが国の景気が下押しされるリスクも存在する状況で推移しました。
このような状況下において、当社グループの当連結会計年度における経営成績の概要は次のとおりです。
売上高につきましては、前年同期比5.0%減収の249億56百万円となりました(前年同期売上高262億75百万円)。
損益面につきましては、営業損益は前年同期比で59.2%増の営業利益10億95百万円(前年同期営業利益6億88百万円)、経常損益は前年同期比で85.8%増の経常利益10億94百万円(前年同期経常利益5億88百万円)、最終損益につきましては、前年度期比で52.1%増の親会社株主に帰属する当期純利益は8億45百万円(前年同期親会社株主に帰属する当期純利益5億55百万円)となりました。
当連結会計年度の売上が前年同期比で減収となった要因としましては、国内の放送市場で放送カメラおよび放送システムの販売が前年同期ほどの伸びが見られず、連結売上高の大きな割合を占める放送システム事業全体の売上高が減少したことが挙げられます。一方で、デジタルハイビジョン設備の更新需要は引続き順調に推移しており、放送用無線伝送装置の大型案件を受注するとともに、中継車システムの販売も前年同期並みを維持しました。
国内の放送市場では、地上デジタル放送スタート時に導入した設備の更新が進み始めるのに併せて、2018年12月にBS、CS放送における4K、8K本放送が開始されるなど、2020年の東京オリンピック、パラリンピックを視野に入れた4K対応機器、システムの採用が徐々に進んでおり、この傾向は今後も続くと予想しています。しかしながら、地上デジタル放送スタート時の各放送局が同時期に設備導入を進めたのとは違い、今回の更新需要は各放送局によって段階的に進むと見込んでいます。
国内の産業システム事業では、検査装置事業で、錠剤検査装置の販売が堅調に推移するとともに、錠剤印刷装置の受注を獲得するなど、前年同期の売上を上回りました。セキュリティ事業においても公共市場およびプラント市場向け等の監視カメラシステムの販売が順調に推移したことにより、前年同期の売上を上回りました。メディカル事業では、医療用カメラの販売は前年同期並みで推移しましたが、医療用モニタの販売が減少した影響もあり、売上高は前年同期を若干下回りました。
海外においては、中国、東南アジア地域においてOEM契約等を含め、医療用カメラ、モニタの販売が増加し、放送用カメラの販売も東南アジア地域を中心に堅調に推移したことにより、アジア地域での売上高は増加しました。欧州地域でも医療用カメラ、モニタの販売が年度を通じて堅調に推移しましたが、北米地域で、メディカル事業の販売が低調に推移するとともに、第4四半期における放送用カメラ、モニタの販売が例年ほどの伸びが見られませんでした。
以上により、国内の産業システム事業およびアジア地域での売上高は増加しましたが、国内の放送システム事業の売上減が影響し、当連結会計年度の売上高は、期初に予想していた265億円を下回る結果となりました。
当連結会計年度の損益につきましては、売上高は減少しましたが、高利益率案件の獲得による粗利益の増加、および継続的に取り組んでいる生産効率の改善等により原価低減が進んだことから、営業損益は前年同期比で4億7百万円増加し、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益と併せ、前年同期および期初予想を大きく上回る結果となりました。
生産、受注および販売の実績は、次のとおりです。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 情報通信機器 | 25,938 | 0.5 |
(注) 1. 金額は、販売価格によっています。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績は次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 情報通信機器 | 25,883 | 9.3 | 14,735 | 8.4 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 情報通信機器 | 24,956 | △5.0 |
(注) 1. 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 日本放送協会 | 4,061 | 15.5 | 5,217 | 20.9 |
2. 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、276億2百万円であり、前連結会計年度末に比べ1億58百万円増加しました。流動資産は、現金及び預金、電子記録債権および仕掛品の増加、受取手形及び売掛金の減少等により、前連結会計年度末に比べ3億41百円増の232億70百万円となりました。固定資産は、有形固定資産、無形固定資産の減少、投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に比べ1億82百万円減の43億31百万円となりました。
負債総額は152億42百万円であり、前連結会計年度末に比べ4億61百万円減少しました。流動負債は、支払手形及び買掛金の減少、電子記録債務の増加等により前連結会計年度末に比べ7億67百万円増の124億43百万円となりました。固定負債は、社債、長期借入金の減少等により、前連結会計年度末に比べ12億29百万円減の27億98百万円となりました。
純資産については、前連結会計年度末に比べ6億20百万円増加し、123億59百万円となりました。
純資産の変動の主な要因は、営業活動および生産効率の改善等の成果によって、利益剰余金が前年同期比6億54百万円増加したことによります。この結果、自己資本比率は、44.8%(前連結会計年度末42.8%)となりました。
翌連結会計年度につきましても、前述のとおり目標とする経営指標の達成を目指し、資金の流動性も確保しつつ、更なる財務基盤の強化を図って参ります。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計期間における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ7億15百万円増加し、61億57百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益10億68百万円を計上し、減価償却費6億69百万円、売上債権の減少額13億86百万円、たな卸資産の増加額4億52百万円、仕入債務の増加額3億76百万円等により、29億38百万円の収入となりました(前年同期比51億78百万円の収入増加)。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、有形固定資産の取得による支出3億54百万円、無形固定資産の取得による支出55百万円等により、4億5百万円の支出となりました(前年同期比1億9百万円の支出増加)。
財務活動によるキャッシュ・フローについては、短期借入金の純減額3億45百万円、長期借入金の返済による支出9億13百万円、社債の償還による支出2億12百万円等により、18億10百万円の支出となりました(前年同期比7億29百万円の支出増加)。
資金の財源および資金の流動性についての分析は次のとおりです。
当社グループの資金需要は、主に製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費のほか、設備の新設、改修に係る投資となります。特に、放送市場におけるデジタルハイビジョン設備の更新需要の納入に係る仕入代金の資金需要が生じています。また、近年においては、新たな収益源泉を拡充するため産業システム事業の投資への資金需要が発生しています。これらの資金需要の財源については、自己資金のほか、金融機関からの借入および社債発行により調達することとしています。
資金の流動性については、前述の製品の納入に係る仕入代金の他、突発的な資金需要に対しても機動的に資金を調達できるよう金融機関との間で総額45億円のコミットメントライン契約を締結しており、流動性リスクに備えています。