有価証券報告書-第80期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりです。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、経済活動の停滞が余儀なくされ、企業収益の大幅な減少や設備投資の抑制が継続しました。2020年5月の緊急事態宣言解除後には、各種政策の効果もあり景気の持ち直しの動きが見られたものの、再び感染が拡大したことから2021年1月に2度目の緊急事態宣言が発出されるなど、先行き不透明な状況で推移しました。
一方、世界経済におきましても、中国ではコロナ禍の中いち早く経済活動の再開が進み、米国でも厳しい状況のなか、徐々に景気の持ち直しが見られましたが、欧州では、新型コロナウイルス感染症の流行に収束の兆しが見られず、経済活動の抑制が継続するなど、依然として景気回復の見通しは不透明な状況が継続しています。
このような状況下において、当社グループの当連結会計年度における経営成績の概要は次のとおりです。
売上高につきましては、前年同期比5.9%減収の218億50百万円となりました(前年同期売上高232億29百万円)。
損益面につきましては、営業損益は前年同期比で47.1%減の営業利益4億7百万円(前年同期営業利益7億68百万円)、経常損益は前年同期比で9.6%減の経常利益4億98百万円(前年同期経常利益5億52百万円)、最終損益につきましては、前年同期比で37.0%減の親会社株主に帰属する当期純利益4億44百万円(前年同期親会社株主に帰属する当期純利益7億5百万円)となりました。
当連結会計年度の売上高は、放送システム事業では、北米地域での新型コロナウイルス感染症の影響による需要の低迷など、欧米での売上が前年同期を下回りましたが、国内では、第4四半期での緊急事態宣言発出の影響により、一部納入作業の延期等もありましたが、年間を通じて放送用スタジオサブシステムの販売が順調に推移したこともあり、売上高は前年同期並みを維持することができました。
一方、産業システム事業では、セキュリティ事業では、プラント市場や官公庁向け販売は堅調に推移しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により鉄道市場、流通市場での販売が低調に推移し前年同期を下回りました。メディカル事業においても、第3四半期に引続き新型コロナウイルス感染症対策への投資が優先される状況が続き、医療用カメラ、モニタの販売が例年になく低調に推移しました。また、検査装置事業でも第4四半期に予定されていた納入案件が来期に繰り延べされるなど、前年同期の売上高を下回る結果となりました。
当連結会計年度の損益につきましては、WEBを活用した営業活動の効率化や経費抑制の成果もありましたが、コロナ禍における設備投資の抑制に伴う競争激化による利益率の低下や、国内外での緊急事態宣言やロックダウンの発出によって生じた現地納入作業の延期・延長による売上高の減少の影響もあり、営業利益は前年同期比で減益となりました。
経常損益につきましては、為替差益などを営業外収益に計上しましたが、前年同期比で減益となり、最終損益につきましても同様に減益となりましたが、当初の業績予想に対しては、若干上回ることができました。
生産、受注および販売の実績は、次のとおりです。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりです。
(注) 1. 金額は、販売価格によっています。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績は次のとおりです。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりです。
(注) 1. 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合
2. 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、250億24百万円であり、前連結会計年度末に比べ11億5百万円減少しました。流動資産は、受取手形及び売掛金、仕掛品の減少等により、前連結会計年度末に比べ17億87百万円減の201億32百万円となりました。固定資産は、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ6億81百万円増の48億92百万円となりました。
負債総額は115億36百万円であり、前連結会計年度末に比べ15億12百万円減少しました。流動負債は、支払手形及び買掛金、短期借入金の減少等により前連結会計年度末に比べ13億58百万円減の73億90百万円となりました。固定負債は、社債の減少、長期借入金の増加等により、前連結会計年度末に比べ1億53百万円減の41億45百万円となりました。
純資産については、前連結会計年度末に比べ4億6百万円増加し、134億88百万円となりました。これは主として、利益剰余金の増加によるものです。この結果、自己資本比率は、53.9%(前連結会計年度末50.1%)となりました。
翌連結会計年度につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束の見通しも立たない状況ではありますが、前述の2022年3月期の業績目標を達成すべく、その影響を最小限に留め、売上高の確保と、さらなる利益創出を目指し、資金の流動性も確保しつつ、更なる財務基盤の強化を図って参ります。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ2億31百万円減少し、61億33百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益4億94百万円を計上し、減価償却費6億2百万円、たな卸資産の減少11億50百万円、仕入債務の減少9億1百万円等により、11億62百万円の収入となりました(前年同期比1億80百万円の収入増加)。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、有形固定資産の取得による支出6億98百万円、無形固定資産の取得による支出30百万円等により、7億28百万円の支出となりました(前年同期比5億16百万円の支出増加)。
財務活動によるキャッシュ・フローについては、短期借入金の減少4億48百万円、長期借入による収入9億46百万円、長期借入金の返済による支出5億67百万円、社債の償還による支出3億12百万円、配当金の支払額1億90百万円等により、7億8百万円の支出となりました(前年同期比1億72百万円の支出増加)。
(4) 資金の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は、主に製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費の他、設備の新設、改修に係る投資となります。特に、主力の放送市場における設備更新需要に係る仕入代金の資金需要が発生している一方、近年においては、新たな収益財源を拡充するため、産業システム事業の投資資金が生じています。
これらの資金需要の財源については、自己資金の他、金融機関からの借入および社債等の手段により調達を行い、十分な手許流動性を確保することとしています。製品の納入に係る代金の他、突発的な資金需要に対して機動的に対応するため、金融機関との間でシンジケート方式による総額40億円のコミットメントライン契約を締結しており、流動性リスクに備えています。また、グループ内の資金調達の一元化・資金効率の向上の観点から、資金需要が発生している子会社に貸出を行っています。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いていますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループが行う重要な見積りは以下のものです。
①貸倒引当金
当社グループの売上高は季節的変動が著しく、第4四半期連結会計期間に売上が集中する傾向にあります。この期間の売上債権の回収は翌連結会計年度に行われることから、貸倒引当金の会計上の見積りは重要なものとなります。
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
当社グループは、適切な与信管理を行い、一般債権の貸倒実績率が低い状況で推移していますが、売上増加により期末時の債権が増加したり、多額の貸倒れが発生した場合、貸倒引当金の金額が増加する可能性があります。
②投資(有価証券)の評価・減損
当社グループは、取引先との中長期的な取引・関係維持、シナジー創出等、企業価値の維持・発展等を目的として、この目的に合致した株式を保有しています。これらの株式には、取引所に上場されている上場株式と上場されていない非上場株式があります。
当社グループは、保有株式の評価については、上場株式は取引所の市場価格、非上場株式は取得価額で行っています。
保有株式の減損については、上場株式においては、個別銘柄毎に市場価格と取得価額を比較して50%以上下落した場合は、合理的な反証がない限り著しい下落とみなし減損処理を行い、2期連続して下落幅が30%以上50%未満の範囲で推移した場合、市況および銘柄固有の要因分析を行い、今後の回復可能性を判断して減損処理を行っています。また、非上場株式においては、個別銘柄毎に1株あたり純資産額と取得価額を比較して50%以上下落した場合は、今後の回復可能性を判断して減損処理を行っています。
保有目的が合致しなくなった場合、その株式を売却する場合があります。また、市況悪化や投資先の業績悪化により、保有株式の減損処理を行う場合があります。
③固定資産の減損
当社グループは、固定資産の収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合、一定の条件の下で回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額する会計処理を行っています。
当社グループの業績の悪化や事業再編、固定資産の用途変更など、固定資産の回収可能性を著しく低下させる変化が生じた場合、減損処理を行う可能性があります。
④繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」の分類に応じて、会計上の資産・負債の金額と税務上の資産・負債の金額との差額および税務上の繰越欠損金(一時差異等)に係る税金の額から将来の会計期間において回収が見込まれない税金の額を控除して繰延税金資産に計上しています。
回収の見込額は課税所得に影響を受けるため、業績の悪化により将来の課税所得の減少が見込まれる場合、繰延税金資産の減少および法人税等調整額の増加となる可能性があります。また、税制改正により将来の法定実効税率に変更が生じた場合、繰延税金資産の計上額に影響を与え、法人税等調整額が変動する可能性があります。
⑤退職給付関係
当社グループは、従業員の退職給付に充てるため、非積立型確定給付制度(退職一時金制度)および確定拠出制度を採用しています。このうち退職一時金制度においては、原則法による数理計算をしています。数理計算の計算基礎には、割引率、予定死亡率、予定退職率、予想昇給率があります。
数理計算による退職給付債務の見込額と実際の退職給付債務の金額との差額は、未認識数理計算上の差異として翌期以降費用処理していますので、翌期以降の費用に影響があります。
退職給付関係の計上額等は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(退職給付関係)」に記載しています。
⑥製品保証引当金
当社グループは、製品のアフターサービスに伴う費用の支出に備えるため、過去の実績率に基づいて算出した見積額および特定の製品に対する個別に算出した発生見込額を計上しています。
当社グループは、設計から製造・検査に至るまで、製品の品質および安全性には細心の注意を払っています。また、製品として出荷前に品質管理部門での出荷前テストを綿密に実施しています。
しかしながら、出荷後に想定外の不良が発生することで、多くの修理費用が発生した場合、製品保証引当金の金額が増加する可能性があります。
⑦たな卸資産の評価
当社は、製品、仕掛品については個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)、原材料については移動平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)により評価していますが、連結子会社は、主として先入先出法による低価法を採用しています。
たな卸資産の評価および算定については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)(たな卸資産の評価)」に記載しています。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、経済活動の停滞が余儀なくされ、企業収益の大幅な減少や設備投資の抑制が継続しました。2020年5月の緊急事態宣言解除後には、各種政策の効果もあり景気の持ち直しの動きが見られたものの、再び感染が拡大したことから2021年1月に2度目の緊急事態宣言が発出されるなど、先行き不透明な状況で推移しました。
一方、世界経済におきましても、中国ではコロナ禍の中いち早く経済活動の再開が進み、米国でも厳しい状況のなか、徐々に景気の持ち直しが見られましたが、欧州では、新型コロナウイルス感染症の流行に収束の兆しが見られず、経済活動の抑制が継続するなど、依然として景気回復の見通しは不透明な状況が継続しています。
このような状況下において、当社グループの当連結会計年度における経営成績の概要は次のとおりです。
売上高につきましては、前年同期比5.9%減収の218億50百万円となりました(前年同期売上高232億29百万円)。
損益面につきましては、営業損益は前年同期比で47.1%減の営業利益4億7百万円(前年同期営業利益7億68百万円)、経常損益は前年同期比で9.6%減の経常利益4億98百万円(前年同期経常利益5億52百万円)、最終損益につきましては、前年同期比で37.0%減の親会社株主に帰属する当期純利益4億44百万円(前年同期親会社株主に帰属する当期純利益7億5百万円)となりました。
当連結会計年度の売上高は、放送システム事業では、北米地域での新型コロナウイルス感染症の影響による需要の低迷など、欧米での売上が前年同期を下回りましたが、国内では、第4四半期での緊急事態宣言発出の影響により、一部納入作業の延期等もありましたが、年間を通じて放送用スタジオサブシステムの販売が順調に推移したこともあり、売上高は前年同期並みを維持することができました。
一方、産業システム事業では、セキュリティ事業では、プラント市場や官公庁向け販売は堅調に推移しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により鉄道市場、流通市場での販売が低調に推移し前年同期を下回りました。メディカル事業においても、第3四半期に引続き新型コロナウイルス感染症対策への投資が優先される状況が続き、医療用カメラ、モニタの販売が例年になく低調に推移しました。また、検査装置事業でも第4四半期に予定されていた納入案件が来期に繰り延べされるなど、前年同期の売上高を下回る結果となりました。
当連結会計年度の損益につきましては、WEBを活用した営業活動の効率化や経費抑制の成果もありましたが、コロナ禍における設備投資の抑制に伴う競争激化による利益率の低下や、国内外での緊急事態宣言やロックダウンの発出によって生じた現地納入作業の延期・延長による売上高の減少の影響もあり、営業利益は前年同期比で減益となりました。
経常損益につきましては、為替差益などを営業外収益に計上しましたが、前年同期比で減益となり、最終損益につきましても同様に減益となりましたが、当初の業績予想に対しては、若干上回ることができました。
生産、受注および販売の実績は、次のとおりです。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 情報通信機器 | 21,731 | △13.2 |
(注) 1. 金額は、販売価格によっています。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績は次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 情報通信機器 | 20,117 | △22.3 | 12,529 | △15.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 情報通信機器 | 21,850 | △5.9 |
(注) 1. 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 日本放送協会 | 4,984 | 21.5 | 6,603 | 30.2 |
2. 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、250億24百万円であり、前連結会計年度末に比べ11億5百万円減少しました。流動資産は、受取手形及び売掛金、仕掛品の減少等により、前連結会計年度末に比べ17億87百万円減の201億32百万円となりました。固定資産は、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ6億81百万円増の48億92百万円となりました。
負債総額は115億36百万円であり、前連結会計年度末に比べ15億12百万円減少しました。流動負債は、支払手形及び買掛金、短期借入金の減少等により前連結会計年度末に比べ13億58百万円減の73億90百万円となりました。固定負債は、社債の減少、長期借入金の増加等により、前連結会計年度末に比べ1億53百万円減の41億45百万円となりました。
純資産については、前連結会計年度末に比べ4億6百万円増加し、134億88百万円となりました。これは主として、利益剰余金の増加によるものです。この結果、自己資本比率は、53.9%(前連結会計年度末50.1%)となりました。
翌連結会計年度につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束の見通しも立たない状況ではありますが、前述の2022年3月期の業績目標を達成すべく、その影響を最小限に留め、売上高の確保と、さらなる利益創出を目指し、資金の流動性も確保しつつ、更なる財務基盤の強化を図って参ります。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ2億31百万円減少し、61億33百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益4億94百万円を計上し、減価償却費6億2百万円、たな卸資産の減少11億50百万円、仕入債務の減少9億1百万円等により、11億62百万円の収入となりました(前年同期比1億80百万円の収入増加)。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、有形固定資産の取得による支出6億98百万円、無形固定資産の取得による支出30百万円等により、7億28百万円の支出となりました(前年同期比5億16百万円の支出増加)。
財務活動によるキャッシュ・フローについては、短期借入金の減少4億48百万円、長期借入による収入9億46百万円、長期借入金の返済による支出5億67百万円、社債の償還による支出3億12百万円、配当金の支払額1億90百万円等により、7億8百万円の支出となりました(前年同期比1億72百万円の支出増加)。
(4) 資金の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は、主に製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費の他、設備の新設、改修に係る投資となります。特に、主力の放送市場における設備更新需要に係る仕入代金の資金需要が発生している一方、近年においては、新たな収益財源を拡充するため、産業システム事業の投資資金が生じています。
これらの資金需要の財源については、自己資金の他、金融機関からの借入および社債等の手段により調達を行い、十分な手許流動性を確保することとしています。製品の納入に係る代金の他、突発的な資金需要に対して機動的に対応するため、金融機関との間でシンジケート方式による総額40億円のコミットメントライン契約を締結しており、流動性リスクに備えています。また、グループ内の資金調達の一元化・資金効率の向上の観点から、資金需要が発生している子会社に貸出を行っています。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いていますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループが行う重要な見積りは以下のものです。
①貸倒引当金
当社グループの売上高は季節的変動が著しく、第4四半期連結会計期間に売上が集中する傾向にあります。この期間の売上債権の回収は翌連結会計年度に行われることから、貸倒引当金の会計上の見積りは重要なものとなります。
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
当社グループは、適切な与信管理を行い、一般債権の貸倒実績率が低い状況で推移していますが、売上増加により期末時の債権が増加したり、多額の貸倒れが発生した場合、貸倒引当金の金額が増加する可能性があります。
②投資(有価証券)の評価・減損
当社グループは、取引先との中長期的な取引・関係維持、シナジー創出等、企業価値の維持・発展等を目的として、この目的に合致した株式を保有しています。これらの株式には、取引所に上場されている上場株式と上場されていない非上場株式があります。
当社グループは、保有株式の評価については、上場株式は取引所の市場価格、非上場株式は取得価額で行っています。
保有株式の減損については、上場株式においては、個別銘柄毎に市場価格と取得価額を比較して50%以上下落した場合は、合理的な反証がない限り著しい下落とみなし減損処理を行い、2期連続して下落幅が30%以上50%未満の範囲で推移した場合、市況および銘柄固有の要因分析を行い、今後の回復可能性を判断して減損処理を行っています。また、非上場株式においては、個別銘柄毎に1株あたり純資産額と取得価額を比較して50%以上下落した場合は、今後の回復可能性を判断して減損処理を行っています。
保有目的が合致しなくなった場合、その株式を売却する場合があります。また、市況悪化や投資先の業績悪化により、保有株式の減損処理を行う場合があります。
③固定資産の減損
当社グループは、固定資産の収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合、一定の条件の下で回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額する会計処理を行っています。
当社グループの業績の悪化や事業再編、固定資産の用途変更など、固定資産の回収可能性を著しく低下させる変化が生じた場合、減損処理を行う可能性があります。
④繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」の分類に応じて、会計上の資産・負債の金額と税務上の資産・負債の金額との差額および税務上の繰越欠損金(一時差異等)に係る税金の額から将来の会計期間において回収が見込まれない税金の額を控除して繰延税金資産に計上しています。
回収の見込額は課税所得に影響を受けるため、業績の悪化により将来の課税所得の減少が見込まれる場合、繰延税金資産の減少および法人税等調整額の増加となる可能性があります。また、税制改正により将来の法定実効税率に変更が生じた場合、繰延税金資産の計上額に影響を与え、法人税等調整額が変動する可能性があります。
⑤退職給付関係
当社グループは、従業員の退職給付に充てるため、非積立型確定給付制度(退職一時金制度)および確定拠出制度を採用しています。このうち退職一時金制度においては、原則法による数理計算をしています。数理計算の計算基礎には、割引率、予定死亡率、予定退職率、予想昇給率があります。
数理計算による退職給付債務の見込額と実際の退職給付債務の金額との差額は、未認識数理計算上の差異として翌期以降費用処理していますので、翌期以降の費用に影響があります。
退職給付関係の計上額等は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(退職給付関係)」に記載しています。
⑥製品保証引当金
当社グループは、製品のアフターサービスに伴う費用の支出に備えるため、過去の実績率に基づいて算出した見積額および特定の製品に対する個別に算出した発生見込額を計上しています。
当社グループは、設計から製造・検査に至るまで、製品の品質および安全性には細心の注意を払っています。また、製品として出荷前に品質管理部門での出荷前テストを綿密に実施しています。
しかしながら、出荷後に想定外の不良が発生することで、多くの修理費用が発生した場合、製品保証引当金の金額が増加する可能性があります。
⑦たな卸資産の評価
当社は、製品、仕掛品については個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)、原材料については移動平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)により評価していますが、連結子会社は、主として先入先出法による低価法を採用しています。
たな卸資産の評価および算定については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)(たな卸資産の評価)」に記載しています。