有価証券報告書-第92期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)
azbilグループは、事業の中長期的な発展を確実なものとし、企業価値の持続的な向上を図ることで、株主をはじめとするステークホルダーの皆様のご期待にお応えしていきたいと考えております。このため、azbilグループとして長期目標を設定し、この目標達成に向け、「人を中心としたオートメーション」の探求を通じて3つの事業軸(BA事業、AA事業、LA事業)において、技術・製品を基盤にソリューション展開で「顧客・社会の長期パートナー」となること、地域の拡大と質的な転換で「グローバル展開」を進めること、さらにその具現化に向け「学習する企業体」へと組織的な変革を進めることの3つを基本方針として掲げ、事業拡大へとつなげることのできる事業体質への変革を進めてまいりました。今後も、以下の施策を重点に、経営資源を有効かつ大胆に配分し、この変革活動の加速・定着を図ることで、持続的な成長を目指します。
(1) 基幹事業であるBA事業及びAA事業は、国内では成熟産業に位置しますが、お客様、提供価値、製品・技術の3要素の視点で事業を変革することで今後も成長が可能であり、各事業における「人を中心としたオートメーション」を軸に、azbilグループならではの開発から生産・販売・施工・メンテナンスサービスに至る総合力を従来の事業枠を超えて展開することで、新しい事業モデルの開発と従来対象とはしていなかった事業領域の開拓に取組んでまいります。エネルギーマネジメントソリューション事業に関わる製品・サービスの総称を「ENEOPT(エネオプト)」に統一し、azbilグループ各社協働で、ビル、工場やプラントにおいて省エネソリューションを積極的に展開していることは、こうした取組みの一つです。また、お客様の企業や生産工場における施設のライフサイクルに合わせた計画的なサービスの提供や、操業支援サービスに加えて、施設への適正な入退出管理、侵入等に備えた外周管理をはじめ、自然災害や事故、サイバー攻撃等、万が一の場合における様々な事業継続に対応するソリューションを、これまで培ってきたノウハウや実績を基に、azbilグループならではの高付加価値サービスとして、BA、AA事業の枠を超えて、azbilグループが協働して、積極的に展開しております。
(2) LA事業では、永年培った計測・制御・計量の技術と心のこもった人の手による行き届いたサービスを、BA事業及びAA事業と異なる景気サイクル下にあるガス・水道等のライフライン、住宅用全館空調システム、介護・健康支援、製薬、医療、ライフサイエンス研究分野等に展開し、人々のいきいきとした暮らしに貢献する事業を展開してまいります。一般住宅用全館空調システム分野への「きくばり™」の商品力強化やアズビルあんしんケアサポート株式会社によるサービス付き高齢者住宅での介護・緊急通報サービスの提供、定期巡回・随時対応サービス等の開始は、その取組み例です。また、アズビルテルスター有限会社を中心に世界の製薬市場においてライフサイエンスエンジニアリング事業をスタートいたしました。
(3) 今後の成長が期待できる海外市場においては、さらなる事業基盤の強化の一つとして、事業展開に必要となるグローバル人材の育成を進め、グローバル展開の拡大を目指します。具体的には、従来から取組んできている中国・アジア諸国の市場のみならず、成長著しいその他の新興国での事業拡大にも取組んでまいります。また、現地固有の事業環境を踏まえた、より質の高い事業運営を進めてまいります。アズビルサウジアラビア有限会社において、現在進められているバルブ生産工場の建設は、現地における既設施設・設備を対象としたきめ細やかなメンテナンス・改修や、今後の販売先開拓に向けた営業活動を目的とした、さらなるグローバル展開の取組みの一つです。
(4) 地球環境保全、CO2排出量低減等に関しては、azbilグループ自らが企業活動における環境負荷低減を進めるとともに、計測と制御の技術を駆使してお客様や社会の環境・エネルギー等の課題解決に貢献し、規制強化等により、国内外において、確実に需要の拡大が期待されるこれらの分野における事業拡大に取組みます。アズビルタイランド株式会社による大型複合ビルへのBEMS※1導入によるESCO事業※2の開始や、国内外における省エネセミナーの開催、環境関連展示会・会議への参加、azbilグループが協賛する湘南国際マラソン運営で発生するCO2に対する自社保有の国内クレジットを使用したカーボンオフセットは、その取組み例です。
※1 BEMS(Building Energy Management System):ビル、工場、地域冷暖房といったエネルギー設備全体の省エネ監視・制御を自動化・見える化し、建物全体のエネルギーを最小化するためのシステム。
※2 ESCO(Energy Service COmpany)事業:工場やビルの省エネルギーに関する包括的なサービスの提供を通じて、そこで得られる効果をサービス事業者が保証する事業。
(5) 商品開発機能を強化するため、全社研究開発組織の再編・リソースの増強を行うことに加えて、グローバルでの開発体制の強化・整備を行い、顧客ニーズに的確に対応した商品の重点的な開発を行い、市場投入の迅速化を図ります。グローバルで活動するお客様の要求に応え、技術革新や市場革新をグローバルな視点で捉え将来の技術開発に取組むため、北米における技術開発現地法人アズビル北米R&D株式会社を設立いたしました。また、生産面においても、グローバルな市場ニーズや景気変動、その他事業リスク等に即応できる、柔軟かつ最適な生産体制のさらなる改善に取組みます。平成25年夏から操業を開始しているタイにおける生産現地法人アズビルプロダクションタイランド株式会社をはじめとした国内外での生産体制の再編成や、中国大連における中国市場向けの気体流量計、電磁流量計の生産開始は、その取組み例です。
(6) CSR経営の推進を中期計画の目標に設定し、コンプライアンス(企業倫理・法令遵守)、リスク管理(品質・PL・防災・BCP・情報管理)、人を重視した経営、地球環境への貢献、グループ経営、社会貢献を重点取組領域として、国内はもとより海外の現地法人を含めて、グループをあげて積極的に取組んでおります。特に当連結会計年度は、新しくグループに加わった子会社における適正な財務報告を担保するための体制を含め、内部統制水準のさらなる向上に努めました。さらに、自主的な社会貢献活動として環境に配慮した湘南国際マラソン大会への協賛参加、社員参加型の社会貢献活動団体「azbilみつばち倶楽部」の拡充等の取組みを一段と広げていくとともに、本業を通じた地球環境や社会への貢献として、azbilグループの技術を活用したCO2排出量低減に関わる事業活動を積極的に進めてまいります。
(7) 株式会社の支配に関する基本方針について
当社は、平成20年5月9日開催の取締役会において当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下「本基本方針」といいます。)並びに、本基本方針を実現するための取組みとして、中期経営計画の実行による企業価値向上のための取組みを進めるとともに、大量買付行為(下記② 2)(イ)において定義するものとし、以下同様とします。)がなされた場合において、当該大量買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益の維持・向上に資するか否かを株主の皆様にご判断いただくために必要かつ十分な時間及び情報を確保・提供することを目的とする大量買付ルール(下記② 2)(ア)において定義するものとし、以下同様とします。)を制定いたしました。
その後、当社取締役会では、情勢変化、法令等の改正等を踏まえ、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるための取組みとして、大量買付ルールについてさらなる検討を進めてまいりました。かかる検討の結果、平成23年5月10日開催の取締役会において、大量買付ルールの一部を変更した上で継続することを決定いたしました。
なお、大量買付ルールは、新株及び新株予約権の割当て等を用いた具体的な買収防衛策について定めたものではありませんが、当社取締役及び当社取締役会は大量買付行為がなされた場合には、善管注意義務を負う受託者として、株主の皆様の意思を最大限尊重しつつ、当社の企業価値及び株主共同の利益の維持・向上に資するよう適切に対処していく所存です。
(ご参考)
大量買付ルールの有効期間は平成26年6月末日までとなっており、同年7月1日からは、同年5月12日付「株式会社の支配に関する基本方針について~大量買付ルールの継続のお知らせ~」のとおり、下記ルールを一部修正したものを継続することを決定しております。修正後の大量買付ルールにつきましては、
(http://www.azbil.com/jp/ir/kabu/index.html)をご参照ください。
① 本基本方針の内容
当社は、「私たちは、『人を中心としたオートメーション』で、人々の『安心、快適、達成感』を実現するとともに、地球環境に貢献します。」というazbilグループ理念のもと、企業活動を健全に継続、成長させ、株主の皆様、お客様、従業員、地域社会の皆様等、全てのステークホルダーに対して、中長期的な視点に立ち、企業価値を常に向上させ、最大化することが使命であると考えております。
当社は、大きく変化する社会・企業環境にあって、azbilグループ理念を踏まえ、永年培った計測と制御を中核とした技術とリソースを活かした安全・安心で高品質・高付加価値の製品・サービスを提供し、これまで以上にお客様の課題解決にあたるグループ一体経営を推進することが、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資すると考えております。
すなわち、第一に、先進的な技術開発を進め、商品開発から生産、販売、施工、メンテナンスサービスにいたる一貫した事業体制のもと、現場から生まれるお客様のニーズに対応できる商品力を強化し、azbilグループならではのソリューションを提供すること、第二に、グループ横断的なチームワークを築き、生産、販売、サービス等において、社内の各事業部門間での協業による事業効率の最適化と事業範囲の拡大を図ること、第三に、海外展開を促進するために、プロダクト、ソリューション両事業において、国ごとの状況を踏まえたグローバルな生産、販売の基盤を強化することが必要不可欠であると考えております。
このため、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては、azbilグループ理念を尊重し、かつ、上記施策を進めることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し向上させる者が望ましいと考えており、最終的には当社の株主全体の意思に基づき決定されるべきものであると考えております。
当社は、東京証券取引所第一部上場企業として、当社株式の高度の流通性を確保することも、当社の重要な責務であると認識しており、当社の企業価値・株主共同の利益を害するものでない限り、大量買付行為を否定するものではありません。
しかし、大量買付行為を行った上で、不適切な手段により株価をつり上げて高値で株式を会社に引き取らせる行為や、いわゆる焦土化経営等、大量買付者(下記② 2)(イ)において定義するものとし、以下同様とします。)以外の株主の株式の価値を不当に低下させ、大量買付者の利益のみを追求する行為が行われる可能性を否定することはできません。
当社は、企業価値の向上及び株主共同の利益に資するものであれば、取締役会の同意を得ない経営権獲得を否定するものではありませんが、プレミアムを十分に評価せずに、大量買付者とその他の株主の皆様との情報格差を利用して不当に安い価格で大量買付行為を行うことや、長期保有を望まれている株主の皆様に対して強圧的な手段を用いて株式の売却を迫る行為を容認することはできません。
② 本基本方針を実現するための当社の取組み
当社は、本基本方針の実現に資する特別な取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ(1))として、当社の経営計画を実行していくことにより、経営資源を有効活用して企業価値の更なる向上を実現するとともに、大量買付行為が行われた際に、株主の皆様に当該大量買付行為に応じるか否かを適切にご判断いただくために必要かつ十分な時間及び情報を確保・提供することが重要であると考えております。
1)中期経営計画の実行による企業価値向上のための取組み
当社は、「人を中心としたオートメーション」すなわち、人を中心に据え、人と技術が協創するオートメーション世界の実現に注力し、お客様の安全・安心や企業価値の向上、地球環境問題の改善等に貢献する世界トップクラスの企業集団になることを長期目標としております。そして、平成26年3月期を最終事業年度とする4ヵ年の中期経営計画の期間を「発展期」と位置付け、前中期経営計画の「基盤を確たるものにする期」に引続き、ステークホルダーとの良好な関係のもと、グローバル社会で責任ある存在として、azbilグループならではの商品力並びに総合力をもって、企業価値の増大を図る取組みを進めております。
具体的には、「建物」のオートメーションを進めるビルディングオートメーション事業においては、独自の環境制御技術で、人々に快適で効率の良い執務・生産空間を創り出し、同時に環境負荷低減に貢献する事業として展開いたします。「工場やプラント」のオートメーションを進めるアドバンスオートメーション事業においては、生産に関わる人々との協働を通じ、先進的な計測制御技術を発展させ、お客様の新たな価値を創造する事業として展開いたします。「生活・生命」に関わる領域でオートメーション技術を活用するライフオートメーション事業においては、永年培った計測・制御・計量の技術と行き届いたサービスを、ガス・水道等のライフライン、介護・健康支援等に展開し、人々のいきいきとした暮らしに貢献する事業として展開いたします。そして、これら3つの事業を有機的に結びつけ、持続的な成長を可能にしてまいります。さらに、経営を取り巻く諸リスクへの備えを強化し、CSRを重視した経営を行うとともに、コーポレート・ガバナンスの強化を着実に進めております。
2)大量買付行為において株主の皆様に適切にご判断いただくために必要かつ十分な時間及び情報を確保・提供するための取組み
(ア)基本的な考え方
当社は、本基本方針において記載した諸事情に鑑み、不適切な企業買収に対して相当な範囲で適切な対応策を講ずることが中長期的視点に立った企業価値向上に集中的に取組み、一人一人の株主の皆様の利益ひいては株主共同の利益を保護するうえで必要不可欠であると判断し、そのための手続(以下「大量買付ルール」といいます。)を定めております。
(イ)目的
大量買付ルールは、不適切な方法による大量買付行為によって株主の皆様の真意に反する株式の売却を迫る行為その他株主共同の利益を害する行為から株主の皆様を保護するため、(ⅰ)当社が発行者である株券等1について、公開買付け2に係る株券等の大量買付者及び大量買付者の特別関係者3の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けを行おうとする場合又は(ⅱ)当社が発行者である株券等4について、大量買付者及び大量買付者グループ5の株券等保有割合6が20%以上となる買付けその他の取得(市場取引、公開買付け等の具体的な買付け方法の如何は問わないものとします。)を行おうとする場合※において、大量買付者に対して当該大量買付行為についての情報提供を求めるとともに、株主の皆様が、当該大量買付行為が企業価値・株主共同の利益を害するものかどうかを判断する機会を保障することを目的としております。
※以下、(ⅰ)及び(ⅱ)の行為のいずれについても、当社取締役会があらかじめ同意したものを除き、「大量買付行為」といい、大量買付行為を行おうとする者を「大量買付者」といいます。
(ウ)大量買付ルールの詳細
大量買付ルールにおいては、大量買付行為が行われる場合に、株主の皆様に当該大量買付行為に応じるか否かを適切にご判断いただくために必要かつ十分な情報及び時間を確保・提供するための手続を定めております。大量買付ルールの詳細につきましては、当社ホームページ(http://www.azbil.com/jp/ir/kabu/index.html)をご参照ください。
────────────────
1 金融商品取引法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。
2 金融商品取引法第27条の2第6項に規定する公開買付けをいいます。
3 金融商品取引法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。
4 金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。
5 金融商品取引法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者をいいます。
6 金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。
(エ)大量買付ルールの有効期間、廃止及び変更
大量買付ルールは、平成23年7月1日から3年間を有効期間としております。
また、有効期間内であっても、当社取締役会において、法令等の改正や判例の動向等を考慮して、大量買付ルールの見直し若しくは廃止が決議された場合には、大量買付ルールを随時、見直し又は廃止できることとしております。かかる場合、取締役会は、法令等及び金融商品取引所規則に従って、適時適切な開示を行います。
なお、法令等に改正があり、これらが施行された場合には、大量買付ルールにおいて引用する法令等は、改正後の法令等を実質的に継承する法令等に、それぞれ読み替えられるものとしております。
また、当社取締役会では、現行の大量買付ルールの有効期間が終了した後に、所要の変更を行った上で平成26年7月1日から3年間を有効期間として継続することを、平成26年5月12日開催の取締役会において決定いたしましたので、お知らせいたします。
なお、再度継続するにあたり一部記載を変更しておりますが、主な変更点は文書内容の重複の解消や簡素化に留まっております。
(1) 基幹事業であるBA事業及びAA事業は、国内では成熟産業に位置しますが、お客様、提供価値、製品・技術の3要素の視点で事業を変革することで今後も成長が可能であり、各事業における「人を中心としたオートメーション」を軸に、azbilグループならではの開発から生産・販売・施工・メンテナンスサービスに至る総合力を従来の事業枠を超えて展開することで、新しい事業モデルの開発と従来対象とはしていなかった事業領域の開拓に取組んでまいります。エネルギーマネジメントソリューション事業に関わる製品・サービスの総称を「ENEOPT(エネオプト)」に統一し、azbilグループ各社協働で、ビル、工場やプラントにおいて省エネソリューションを積極的に展開していることは、こうした取組みの一つです。また、お客様の企業や生産工場における施設のライフサイクルに合わせた計画的なサービスの提供や、操業支援サービスに加えて、施設への適正な入退出管理、侵入等に備えた外周管理をはじめ、自然災害や事故、サイバー攻撃等、万が一の場合における様々な事業継続に対応するソリューションを、これまで培ってきたノウハウや実績を基に、azbilグループならではの高付加価値サービスとして、BA、AA事業の枠を超えて、azbilグループが協働して、積極的に展開しております。
(2) LA事業では、永年培った計測・制御・計量の技術と心のこもった人の手による行き届いたサービスを、BA事業及びAA事業と異なる景気サイクル下にあるガス・水道等のライフライン、住宅用全館空調システム、介護・健康支援、製薬、医療、ライフサイエンス研究分野等に展開し、人々のいきいきとした暮らしに貢献する事業を展開してまいります。一般住宅用全館空調システム分野への「きくばり™」の商品力強化やアズビルあんしんケアサポート株式会社によるサービス付き高齢者住宅での介護・緊急通報サービスの提供、定期巡回・随時対応サービス等の開始は、その取組み例です。また、アズビルテルスター有限会社を中心に世界の製薬市場においてライフサイエンスエンジニアリング事業をスタートいたしました。
(3) 今後の成長が期待できる海外市場においては、さらなる事業基盤の強化の一つとして、事業展開に必要となるグローバル人材の育成を進め、グローバル展開の拡大を目指します。具体的には、従来から取組んできている中国・アジア諸国の市場のみならず、成長著しいその他の新興国での事業拡大にも取組んでまいります。また、現地固有の事業環境を踏まえた、より質の高い事業運営を進めてまいります。アズビルサウジアラビア有限会社において、現在進められているバルブ生産工場の建設は、現地における既設施設・設備を対象としたきめ細やかなメンテナンス・改修や、今後の販売先開拓に向けた営業活動を目的とした、さらなるグローバル展開の取組みの一つです。
(4) 地球環境保全、CO2排出量低減等に関しては、azbilグループ自らが企業活動における環境負荷低減を進めるとともに、計測と制御の技術を駆使してお客様や社会の環境・エネルギー等の課題解決に貢献し、規制強化等により、国内外において、確実に需要の拡大が期待されるこれらの分野における事業拡大に取組みます。アズビルタイランド株式会社による大型複合ビルへのBEMS※1導入によるESCO事業※2の開始や、国内外における省エネセミナーの開催、環境関連展示会・会議への参加、azbilグループが協賛する湘南国際マラソン運営で発生するCO2に対する自社保有の国内クレジットを使用したカーボンオフセットは、その取組み例です。
※1 BEMS(Building Energy Management System):ビル、工場、地域冷暖房といったエネルギー設備全体の省エネ監視・制御を自動化・見える化し、建物全体のエネルギーを最小化するためのシステム。
※2 ESCO(Energy Service COmpany)事業:工場やビルの省エネルギーに関する包括的なサービスの提供を通じて、そこで得られる効果をサービス事業者が保証する事業。
(5) 商品開発機能を強化するため、全社研究開発組織の再編・リソースの増強を行うことに加えて、グローバルでの開発体制の強化・整備を行い、顧客ニーズに的確に対応した商品の重点的な開発を行い、市場投入の迅速化を図ります。グローバルで活動するお客様の要求に応え、技術革新や市場革新をグローバルな視点で捉え将来の技術開発に取組むため、北米における技術開発現地法人アズビル北米R&D株式会社を設立いたしました。また、生産面においても、グローバルな市場ニーズや景気変動、その他事業リスク等に即応できる、柔軟かつ最適な生産体制のさらなる改善に取組みます。平成25年夏から操業を開始しているタイにおける生産現地法人アズビルプロダクションタイランド株式会社をはじめとした国内外での生産体制の再編成や、中国大連における中国市場向けの気体流量計、電磁流量計の生産開始は、その取組み例です。
(6) CSR経営の推進を中期計画の目標に設定し、コンプライアンス(企業倫理・法令遵守)、リスク管理(品質・PL・防災・BCP・情報管理)、人を重視した経営、地球環境への貢献、グループ経営、社会貢献を重点取組領域として、国内はもとより海外の現地法人を含めて、グループをあげて積極的に取組んでおります。特に当連結会計年度は、新しくグループに加わった子会社における適正な財務報告を担保するための体制を含め、内部統制水準のさらなる向上に努めました。さらに、自主的な社会貢献活動として環境に配慮した湘南国際マラソン大会への協賛参加、社員参加型の社会貢献活動団体「azbilみつばち倶楽部」の拡充等の取組みを一段と広げていくとともに、本業を通じた地球環境や社会への貢献として、azbilグループの技術を活用したCO2排出量低減に関わる事業活動を積極的に進めてまいります。
(7) 株式会社の支配に関する基本方針について
当社は、平成20年5月9日開催の取締役会において当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下「本基本方針」といいます。)並びに、本基本方針を実現するための取組みとして、中期経営計画の実行による企業価値向上のための取組みを進めるとともに、大量買付行為(下記② 2)(イ)において定義するものとし、以下同様とします。)がなされた場合において、当該大量買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益の維持・向上に資するか否かを株主の皆様にご判断いただくために必要かつ十分な時間及び情報を確保・提供することを目的とする大量買付ルール(下記② 2)(ア)において定義するものとし、以下同様とします。)を制定いたしました。
その後、当社取締役会では、情勢変化、法令等の改正等を踏まえ、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるための取組みとして、大量買付ルールについてさらなる検討を進めてまいりました。かかる検討の結果、平成23年5月10日開催の取締役会において、大量買付ルールの一部を変更した上で継続することを決定いたしました。
なお、大量買付ルールは、新株及び新株予約権の割当て等を用いた具体的な買収防衛策について定めたものではありませんが、当社取締役及び当社取締役会は大量買付行為がなされた場合には、善管注意義務を負う受託者として、株主の皆様の意思を最大限尊重しつつ、当社の企業価値及び株主共同の利益の維持・向上に資するよう適切に対処していく所存です。
(ご参考)
大量買付ルールの有効期間は平成26年6月末日までとなっており、同年7月1日からは、同年5月12日付「株式会社の支配に関する基本方針について~大量買付ルールの継続のお知らせ~」のとおり、下記ルールを一部修正したものを継続することを決定しております。修正後の大量買付ルールにつきましては、
(http://www.azbil.com/jp/ir/kabu/index.html)をご参照ください。
① 本基本方針の内容
当社は、「私たちは、『人を中心としたオートメーション』で、人々の『安心、快適、達成感』を実現するとともに、地球環境に貢献します。」というazbilグループ理念のもと、企業活動を健全に継続、成長させ、株主の皆様、お客様、従業員、地域社会の皆様等、全てのステークホルダーに対して、中長期的な視点に立ち、企業価値を常に向上させ、最大化することが使命であると考えております。
当社は、大きく変化する社会・企業環境にあって、azbilグループ理念を踏まえ、永年培った計測と制御を中核とした技術とリソースを活かした安全・安心で高品質・高付加価値の製品・サービスを提供し、これまで以上にお客様の課題解決にあたるグループ一体経営を推進することが、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資すると考えております。
すなわち、第一に、先進的な技術開発を進め、商品開発から生産、販売、施工、メンテナンスサービスにいたる一貫した事業体制のもと、現場から生まれるお客様のニーズに対応できる商品力を強化し、azbilグループならではのソリューションを提供すること、第二に、グループ横断的なチームワークを築き、生産、販売、サービス等において、社内の各事業部門間での協業による事業効率の最適化と事業範囲の拡大を図ること、第三に、海外展開を促進するために、プロダクト、ソリューション両事業において、国ごとの状況を踏まえたグローバルな生産、販売の基盤を強化することが必要不可欠であると考えております。
このため、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては、azbilグループ理念を尊重し、かつ、上記施策を進めることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し向上させる者が望ましいと考えており、最終的には当社の株主全体の意思に基づき決定されるべきものであると考えております。
当社は、東京証券取引所第一部上場企業として、当社株式の高度の流通性を確保することも、当社の重要な責務であると認識しており、当社の企業価値・株主共同の利益を害するものでない限り、大量買付行為を否定するものではありません。
しかし、大量買付行為を行った上で、不適切な手段により株価をつり上げて高値で株式を会社に引き取らせる行為や、いわゆる焦土化経営等、大量買付者(下記② 2)(イ)において定義するものとし、以下同様とします。)以外の株主の株式の価値を不当に低下させ、大量買付者の利益のみを追求する行為が行われる可能性を否定することはできません。
当社は、企業価値の向上及び株主共同の利益に資するものであれば、取締役会の同意を得ない経営権獲得を否定するものではありませんが、プレミアムを十分に評価せずに、大量買付者とその他の株主の皆様との情報格差を利用して不当に安い価格で大量買付行為を行うことや、長期保有を望まれている株主の皆様に対して強圧的な手段を用いて株式の売却を迫る行為を容認することはできません。
② 本基本方針を実現するための当社の取組み
当社は、本基本方針の実現に資する特別な取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ(1))として、当社の経営計画を実行していくことにより、経営資源を有効活用して企業価値の更なる向上を実現するとともに、大量買付行為が行われた際に、株主の皆様に当該大量買付行為に応じるか否かを適切にご判断いただくために必要かつ十分な時間及び情報を確保・提供することが重要であると考えております。
1)中期経営計画の実行による企業価値向上のための取組み
当社は、「人を中心としたオートメーション」すなわち、人を中心に据え、人と技術が協創するオートメーション世界の実現に注力し、お客様の安全・安心や企業価値の向上、地球環境問題の改善等に貢献する世界トップクラスの企業集団になることを長期目標としております。そして、平成26年3月期を最終事業年度とする4ヵ年の中期経営計画の期間を「発展期」と位置付け、前中期経営計画の「基盤を確たるものにする期」に引続き、ステークホルダーとの良好な関係のもと、グローバル社会で責任ある存在として、azbilグループならではの商品力並びに総合力をもって、企業価値の増大を図る取組みを進めております。
具体的には、「建物」のオートメーションを進めるビルディングオートメーション事業においては、独自の環境制御技術で、人々に快適で効率の良い執務・生産空間を創り出し、同時に環境負荷低減に貢献する事業として展開いたします。「工場やプラント」のオートメーションを進めるアドバンスオートメーション事業においては、生産に関わる人々との協働を通じ、先進的な計測制御技術を発展させ、お客様の新たな価値を創造する事業として展開いたします。「生活・生命」に関わる領域でオートメーション技術を活用するライフオートメーション事業においては、永年培った計測・制御・計量の技術と行き届いたサービスを、ガス・水道等のライフライン、介護・健康支援等に展開し、人々のいきいきとした暮らしに貢献する事業として展開いたします。そして、これら3つの事業を有機的に結びつけ、持続的な成長を可能にしてまいります。さらに、経営を取り巻く諸リスクへの備えを強化し、CSRを重視した経営を行うとともに、コーポレート・ガバナンスの強化を着実に進めております。
2)大量買付行為において株主の皆様に適切にご判断いただくために必要かつ十分な時間及び情報を確保・提供するための取組み
(ア)基本的な考え方
当社は、本基本方針において記載した諸事情に鑑み、不適切な企業買収に対して相当な範囲で適切な対応策を講ずることが中長期的視点に立った企業価値向上に集中的に取組み、一人一人の株主の皆様の利益ひいては株主共同の利益を保護するうえで必要不可欠であると判断し、そのための手続(以下「大量買付ルール」といいます。)を定めております。
(イ)目的
大量買付ルールは、不適切な方法による大量買付行為によって株主の皆様の真意に反する株式の売却を迫る行為その他株主共同の利益を害する行為から株主の皆様を保護するため、(ⅰ)当社が発行者である株券等1について、公開買付け2に係る株券等の大量買付者及び大量買付者の特別関係者3の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けを行おうとする場合又は(ⅱ)当社が発行者である株券等4について、大量買付者及び大量買付者グループ5の株券等保有割合6が20%以上となる買付けその他の取得(市場取引、公開買付け等の具体的な買付け方法の如何は問わないものとします。)を行おうとする場合※において、大量買付者に対して当該大量買付行為についての情報提供を求めるとともに、株主の皆様が、当該大量買付行為が企業価値・株主共同の利益を害するものかどうかを判断する機会を保障することを目的としております。
※以下、(ⅰ)及び(ⅱ)の行為のいずれについても、当社取締役会があらかじめ同意したものを除き、「大量買付行為」といい、大量買付行為を行おうとする者を「大量買付者」といいます。
(ウ)大量買付ルールの詳細
大量買付ルールにおいては、大量買付行為が行われる場合に、株主の皆様に当該大量買付行為に応じるか否かを適切にご判断いただくために必要かつ十分な情報及び時間を確保・提供するための手続を定めております。大量買付ルールの詳細につきましては、当社ホームページ(http://www.azbil.com/jp/ir/kabu/index.html)をご参照ください。
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1 金融商品取引法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。
2 金融商品取引法第27条の2第6項に規定する公開買付けをいいます。
3 金融商品取引法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。
4 金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。
5 金融商品取引法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者をいいます。
6 金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。
(エ)大量買付ルールの有効期間、廃止及び変更
大量買付ルールは、平成23年7月1日から3年間を有効期間としております。
また、有効期間内であっても、当社取締役会において、法令等の改正や判例の動向等を考慮して、大量買付ルールの見直し若しくは廃止が決議された場合には、大量買付ルールを随時、見直し又は廃止できることとしております。かかる場合、取締役会は、法令等及び金融商品取引所規則に従って、適時適切な開示を行います。
なお、法令等に改正があり、これらが施行された場合には、大量買付ルールにおいて引用する法令等は、改正後の法令等を実質的に継承する法令等に、それぞれ読み替えられるものとしております。
また、当社取締役会では、現行の大量買付ルールの有効期間が終了した後に、所要の変更を行った上で平成26年7月1日から3年間を有効期間として継続することを、平成26年5月12日開催の取締役会において決定いたしましたので、お知らせいたします。
なお、再度継続するにあたり一部記載を変更しておりますが、主な変更点は文書内容の重複の解消や簡素化に留まっております。