有価証券報告書-第109期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 業績
当連結会計年度における経済環境は、海外では、米中貿易摩擦長期化の影響により中国経済が減速し、世界的な製造業の不振・貿易縮小等もあり、アメリカ及びヨーロッパ経済も減速傾向が強まりつつあります。
国内経済においても景況感は徐々に悪化し、消費税増税の影響もあり個人消費や企業の設備投資が伸び悩みました。
また、2020年に入り、新型コロナウイルスの世界的流行に伴う経済活動の停滞により、景気の下振れリスクが高まるなか、今後も予断を許さない状況となっております。
このような経済環境のもと、当社グループは2018年度に制定した「日本タングステングループ2020中期経営計画」に基づき、「衛生・医療」「半導体・電子部品」「自動車」などの5つのターゲット市場に新商品・注力商品を重点的に投入するほか、利益管理の徹底により製品の選択と集中を加速させております。また、主力製品の一つであるNTダイカッターについては、グローバル展開を進め2019年10月にブラジル子会社の稼働を開始しております。加えて、新商品開発を更に強化するため、人的リソースを開発部門に投入するなど、将来ターゲット市場に投入する新商品の開発・商品化を強化しております。
しかしながら、当社グループの売上高は、新型コロナウイルス感染拡大による影響は限定的であったものの、市場環境の悪化や新商品開発の遅れ等により、前年度比8.3%減の116億7百万円となりました。
損益面では、営業利益は、前年度比51.2%減の5億2百万円となり、経常利益は、前年度比39.3%減の6億7千1百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度比28.0%減の5億9千8百万円となりました。
セグメント別の状況については次のとおりです。
なお、セグメント別の金額については、売上高はセグメント間の取引を含んでおり、営業損益は全社費用等調整前の金額であります。
(機械部品事業)
■衛生・医療市場
おむつなどの衛生用品製造設備であるNTダイカッターは、生産増強やグローバル展開による積極投資を行っておりますが、海外顧客の設備投資抑制等により減収となりました。
■産業機器市場
液晶製造設備部品の治工具製品は、主要な需要先である中国市場での液晶関連市場の需要低迷により減収となりました。
■半導体・電子部品市場
情報関連機器のハードディスクドライブ(HDD)用磁気ヘッド基板は、データセンター向けの大容量HDDの需要が好調で堅調に推移しました。
この結果、機械部品事業の売上高は前年度比10.0%減の65億4千2百万円となり、営業利益は同52.1%減の4億9千8百万円となりました。
(電機部品事業)
■自動車市場
電装部品溶接用の抵抗溶接用電極は、需要の増加により堅調に推移しました。一方、EV用接点は、米中貿易摩擦の影響を受け、中国市場で減収となりました。
■衛生・医療市場
医療関連部材のカテーテル用タングステンワイヤー製品は、カテーテル治療の増加を背景に堅調に推移しました。
■照明・その他市場
照明器具部材のタングステンワイヤー製品は、照明器具のLED化の伸展により減収となりました。
この結果、電機部品事業の売上高は前年度比5.3%減の51億3千5百万円となり、営業利益はタングステンワイヤー製品生産工程の一部OEM化に伴い、材料切替えに一定の期間を要するため、当連結会計年度において、顧客との長期契約に基づく自社製素材の在庫生産等もあり、同8.1%増の5億8千9百万円となりました。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動により12億1千4百万円の資金を獲得し、投資活動により6億6千4百万円の資金を支出し、財務活動により4千7百万円の資金を支出した結果、前連結会計年度末と比較して、4億7千1百万円増加し、21億8千5百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は12億1千4百万円となり、前年度比2億6千5百万円の収入増となりました。これは主に電子記録債権の流動化を進めたため売上債権の回収が進み資金が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は6億6千4百万円となり、前年度比10億1千万円の支出減となりました。これは主に2018年3月に増築した基山工場の新工場増築の支払が完了したため有形固定資産の取得による支出が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は4千7百万円となり、前年度比1千9百万円の支出増となりました。これは主に株主への利益還元を目的とした自己株式の取得を進めたため支出が増加したことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価額をもって表示しており、セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の受注高及び受注残高については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成において見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果とは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成において採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルスの影響は、概ね半年程度で回復する仮定に基づき会計上の見積りを行なっております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比較して2千2百万円増加の82億4千9百万円となりました。これは主に売上債権が電子記録債権の流動化を進めたこと等により7億7千5百万円減少しましたが、現金及び預金が4億6千7百万円増加し、たな卸資産がタングステンワイヤー製品生産工程の一部OEM化による自社製素材の生産増加により3億7千4百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比較して2億7千4百万円減少の78億9千万円となりました。これは主に有形固定資産がNTダイカッター増産を目的とした生産設備の増設等により4億1千4百万円増加しましたが、投資有価証券が政策保有株式の売却等により4億2千8百万円減少したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比較して7百万円減少の56億6千7百万円となりました。これは主に短期借入金が運転資金確保のため2億2千7百万円増加しましたが、支払債務が下期に原材料の購入が減少したこと等により2億4百万円減少し、設備関係未払金が下期に設備投資が減少したこと等により5千1百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比較して2億8百万円減少の4億8千6百万円となりました。これは主に繰延税金負債が政策保有株式の売却等により2億円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比較して3千6百万円減少の99億8千6百万円となりました。これは主に利益剰余金が3億6千5百万円増加しましたが、その他有価証券評価差額金が政策保有株式の売却等により2億5千8百万円減少し、退職給付に係る調整累計額が8千7百万円減少したことによるものであります。
b 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前年度比8.3%減の116億7百万円となりました。主な市場別の成績は、衛生・医療市場はNTダイカッターが低調で減収となり、自動車市場も、EV用接点が低調で減収となりました。一方、半導体・電子部品市場は、ハードディスクドライブ(HDD)用磁気ヘッド基板が堅調で増収となりました。
詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①業績」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、品質改善活動とともにTPS(トヨタ生産方式)活動による生産性向上に取り組みましたが、売上高の減少をカバーするには至らず、前年度比14.2%減の26億7千3百万円となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、売上高の減収に加え、労務費の増加及びブラジル子会社の稼働開始に伴う費用発生等により販売費及び一般管理費が増加したことにより、前年度比51.2%減の5億2百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、賃貸不動産の大規模計画修繕が完了したことにより費用が減少しましたが、営業利益が減少したことにより前年度比39.3%減の6億7千1百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、遊休地の売却及び政策投資株式の売却による特別利益を計上しましたが、営業利益及び経常利益の減少により、前年度比28.0%減の5億9千8百万円となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
翌連結会計年度の新型コロナウイルスの影響につきましては、「半導体・電子部品市場」は大きな落ち込みを想定しておりませんが、「衛生・医療市場」では主要顧客の設備投資について見通し難い状況であり、「自動車市場」は自動車産業の生産状況から、上半期において影響することが予想され、回復状況等につきましては逐次情報収集を行っております。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
a キャッシュ・フロー
当社グループの当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して、4億7千1百万円増加し、21億8千5百万円となりました。
なお、各キャッシュ・フローの状況と増減につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フロー」に記載しております。
b 資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、設備資金、法人税等の支払、借入金の返済、配当金の支払等であります。
また、その資金の源泉といたしましては、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入等により必要とする資金を調達しております。
なお、当社は、新型コロナウイルスの世界的流行に伴う経済活動の停滞が長期化した場合でも取引銀行5行と限度額20億円のコミットメントライン契約を締結しているため機動的な資金調達が可能となっており、大きく資金不足となることは想定しておりません。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 業績
当連結会計年度における経済環境は、海外では、米中貿易摩擦長期化の影響により中国経済が減速し、世界的な製造業の不振・貿易縮小等もあり、アメリカ及びヨーロッパ経済も減速傾向が強まりつつあります。
国内経済においても景況感は徐々に悪化し、消費税増税の影響もあり個人消費や企業の設備投資が伸び悩みました。
また、2020年に入り、新型コロナウイルスの世界的流行に伴う経済活動の停滞により、景気の下振れリスクが高まるなか、今後も予断を許さない状況となっております。
このような経済環境のもと、当社グループは2018年度に制定した「日本タングステングループ2020中期経営計画」に基づき、「衛生・医療」「半導体・電子部品」「自動車」などの5つのターゲット市場に新商品・注力商品を重点的に投入するほか、利益管理の徹底により製品の選択と集中を加速させております。また、主力製品の一つであるNTダイカッターについては、グローバル展開を進め2019年10月にブラジル子会社の稼働を開始しております。加えて、新商品開発を更に強化するため、人的リソースを開発部門に投入するなど、将来ターゲット市場に投入する新商品の開発・商品化を強化しております。
しかしながら、当社グループの売上高は、新型コロナウイルス感染拡大による影響は限定的であったものの、市場環境の悪化や新商品開発の遅れ等により、前年度比8.3%減の116億7百万円となりました。
損益面では、営業利益は、前年度比51.2%減の5億2百万円となり、経常利益は、前年度比39.3%減の6億7千1百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度比28.0%減の5億9千8百万円となりました。
セグメント別の状況については次のとおりです。
なお、セグメント別の金額については、売上高はセグメント間の取引を含んでおり、営業損益は全社費用等調整前の金額であります。
(機械部品事業)
■衛生・医療市場
おむつなどの衛生用品製造設備であるNTダイカッターは、生産増強やグローバル展開による積極投資を行っておりますが、海外顧客の設備投資抑制等により減収となりました。
■産業機器市場
液晶製造設備部品の治工具製品は、主要な需要先である中国市場での液晶関連市場の需要低迷により減収となりました。
■半導体・電子部品市場
情報関連機器のハードディスクドライブ(HDD)用磁気ヘッド基板は、データセンター向けの大容量HDDの需要が好調で堅調に推移しました。
この結果、機械部品事業の売上高は前年度比10.0%減の65億4千2百万円となり、営業利益は同52.1%減の4億9千8百万円となりました。
(電機部品事業)
■自動車市場
電装部品溶接用の抵抗溶接用電極は、需要の増加により堅調に推移しました。一方、EV用接点は、米中貿易摩擦の影響を受け、中国市場で減収となりました。
■衛生・医療市場
医療関連部材のカテーテル用タングステンワイヤー製品は、カテーテル治療の増加を背景に堅調に推移しました。
■照明・その他市場
照明器具部材のタングステンワイヤー製品は、照明器具のLED化の伸展により減収となりました。
この結果、電機部品事業の売上高は前年度比5.3%減の51億3千5百万円となり、営業利益はタングステンワイヤー製品生産工程の一部OEM化に伴い、材料切替えに一定の期間を要するため、当連結会計年度において、顧客との長期契約に基づく自社製素材の在庫生産等もあり、同8.1%増の5億8千9百万円となりました。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動により12億1千4百万円の資金を獲得し、投資活動により6億6千4百万円の資金を支出し、財務活動により4千7百万円の資金を支出した結果、前連結会計年度末と比較して、4億7千1百万円増加し、21億8千5百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は12億1千4百万円となり、前年度比2億6千5百万円の収入増となりました。これは主に電子記録債権の流動化を進めたため売上債権の回収が進み資金が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は6億6千4百万円となり、前年度比10億1千万円の支出減となりました。これは主に2018年3月に増築した基山工場の新工場増築の支払が完了したため有形固定資産の取得による支出が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は4千7百万円となり、前年度比1千9百万円の支出増となりました。これは主に株主への利益還元を目的とした自己株式の取得を進めたため支出が増加したことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 機械部品事業 | 6,684 | △7.1 |
| 電機部品事業 | 4,956 | △1.8 |
| その他 | - | - |
| 合計 | 11,641 | △4.9 |
(注) 1 金額は、販売価額をもって表示しており、セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 機械部品事業 | 6,308 | △12.3 | 1,031 | △13.4 |
| 電機部品事業 | 5,104 | △8.1 | 745 | △4.1 |
| その他 | 3 | △9.1 | - | - |
| 合計 | 11,416 | △10.5 | 1,776 | △9.7 |
(注) 1 セグメント間の受注高及び受注残高については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 機械部品事業 | 6,467 | △10.5 |
| 電機部品事業 | 5,135 | △5.3 |
| その他 | 3 | △9.1 |
| 合計 | 11,607 | △8.3 |
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成において見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果とは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成において採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルスの影響は、概ね半年程度で回復する仮定に基づき会計上の見積りを行なっております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比較して2千2百万円増加の82億4千9百万円となりました。これは主に売上債権が電子記録債権の流動化を進めたこと等により7億7千5百万円減少しましたが、現金及び預金が4億6千7百万円増加し、たな卸資産がタングステンワイヤー製品生産工程の一部OEM化による自社製素材の生産増加により3億7千4百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比較して2億7千4百万円減少の78億9千万円となりました。これは主に有形固定資産がNTダイカッター増産を目的とした生産設備の増設等により4億1千4百万円増加しましたが、投資有価証券が政策保有株式の売却等により4億2千8百万円減少したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比較して7百万円減少の56億6千7百万円となりました。これは主に短期借入金が運転資金確保のため2億2千7百万円増加しましたが、支払債務が下期に原材料の購入が減少したこと等により2億4百万円減少し、設備関係未払金が下期に設備投資が減少したこと等により5千1百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比較して2億8百万円減少の4億8千6百万円となりました。これは主に繰延税金負債が政策保有株式の売却等により2億円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比較して3千6百万円減少の99億8千6百万円となりました。これは主に利益剰余金が3億6千5百万円増加しましたが、その他有価証券評価差額金が政策保有株式の売却等により2億5千8百万円減少し、退職給付に係る調整累計額が8千7百万円減少したことによるものであります。
b 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前年度比8.3%減の116億7百万円となりました。主な市場別の成績は、衛生・医療市場はNTダイカッターが低調で減収となり、自動車市場も、EV用接点が低調で減収となりました。一方、半導体・電子部品市場は、ハードディスクドライブ(HDD)用磁気ヘッド基板が堅調で増収となりました。
詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①業績」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、品質改善活動とともにTPS(トヨタ生産方式)活動による生産性向上に取り組みましたが、売上高の減少をカバーするには至らず、前年度比14.2%減の26億7千3百万円となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、売上高の減収に加え、労務費の増加及びブラジル子会社の稼働開始に伴う費用発生等により販売費及び一般管理費が増加したことにより、前年度比51.2%減の5億2百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、賃貸不動産の大規模計画修繕が完了したことにより費用が減少しましたが、営業利益が減少したことにより前年度比39.3%減の6億7千1百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、遊休地の売却及び政策投資株式の売却による特別利益を計上しましたが、営業利益及び経常利益の減少により、前年度比28.0%減の5億9千8百万円となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
翌連結会計年度の新型コロナウイルスの影響につきましては、「半導体・電子部品市場」は大きな落ち込みを想定しておりませんが、「衛生・医療市場」では主要顧客の設備投資について見通し難い状況であり、「自動車市場」は自動車産業の生産状況から、上半期において影響することが予想され、回復状況等につきましては逐次情報収集を行っております。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
a キャッシュ・フロー
当社グループの当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して、4億7千1百万円増加し、21億8千5百万円となりました。
なお、各キャッシュ・フローの状況と増減につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フロー」に記載しております。
b 資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、設備資金、法人税等の支払、借入金の返済、配当金の支払等であります。
また、その資金の源泉といたしましては、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入等により必要とする資金を調達しております。
なお、当社は、新型コロナウイルスの世界的流行に伴う経済活動の停滞が長期化した場合でも取引銀行5行と限度額20億円のコミットメントライン契約を締結しているため機動的な資金調達が可能となっており、大きく資金不足となることは想定しておりません。