有価証券報告書-第85期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 15:41
【資料】
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【項目】
154項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、以下の基本理念と行動指針からなる企業理念に沿って経営を行ってまいります。
基本理念
私たち古河電池は、常に挑戦者であり続けることをスローガンとし、公正と誠実をモットーに、株主、従業員、お客様、地域社会をはじめとする
様々なステークホルダーの期待に応えるため、永年にわたり培って来た技術力を核にして、絶え間ない革新を図り、持続的な成長と中長期的企業価値の向上を目指し、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献します。
行動指針
私たちは挑戦者である。
・常に高い倫理観をもち、公正、誠実に行動します。
・あらゆる業務において革新、改革、改善に挑戦します。
・現場・現物・現実を直視し、ものごとの本質を捉えます。
・主体的に考え、互いに協力して迅速に行動し、粘り強くやり遂げます。
・組織を超えて対話を重ね、高い目標に向けて相互研鑽に努めます。
(2)目標とする経営指標
当社グループでは、新中期経営計画である「2021年中期ビジョン(2019-21年)」を目標とする経営指標としておりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大が事業に大きく影響することが見込まれるため、中期経営計画を改めて見直すことといたしました。計画につきましては見直しが完了次第速やかに公表いたします。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
1.中期経営計画について
当社グループでは、新中期経営計画である「2021年中期ビジョン(2019-21年)」を目標として事業を進めてまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大が事業に大きく影響することが見込まれるため、中期経営計画を改めて見直すことといたしました。計画につきましては見直しが完了次第速やかに公表いたします。
2.長期経営ビジョンについて
2011年度からスタートした長期経営ビジョン「Dynamic Innovation 2020」に代わる、2030年をゴールとする長期ビジョンにつきましては、社会情勢の変化や会社の現状を踏まえ、『2030年に古河電池がありたい姿』を見据えたものといたします。内容につきましては新型コロナウイルス感染症の拡大が事業に及ぼす影響も慎重に精査したうえで、まとまり次第速やかに公表いたします。
3.対処すべき課題について
今後の見通しについては、短期的には新型コロナウイルスの世界的なパンデミックに伴い調達・生産・供給・需要すべての面で影響があるとみられ、当社グループを取り巻く環境は厳しい状況が続くと予想されます。予てより自然災害などに対するリスクマネジメントの強化は対処すべき課題ととらえ取り組んでまいりましたが、より一層の強化を行ってまいります。また長期的には鉛蓄電池などの既存事業においては国内市場の成長率が鈍化するとともに海外の新興国市場の重要性がより高まってくると予想されます。このような状況下、海外事業の拡大並びに研究開発のための人材育成を重要な課題ととらえ、様々な施策を行ってまいります。
事業別の対処すべき課題は、次のとおりであります。
自動車事業については、新興国市場においてモータリゼーションが進む一方、日本をはじめとする先進国市場においては電動化・自動化・サービス化といった業界の構造変化が進むと予想されます。このような状況下、新興国・先進国それぞれの市場において競争力のある品質やコスト、あるいは機能を実現した製品を新たに開発すること、並びに市場で拡大させるためのマーケティング力の強化を課題ととらえ、実現してまいります。
産業事業については、データセンターやスマートグリッド向けなどの需要が拡大する一方、価格競争がより一層激化すると予想されます。このような状況下、宇宙向けで実績のあるリチウムイオン電池事業の展開を図ること、並びに大学など外部リソースなどを活用して競争力のある鉛蓄電池並びに次世代蓄電池の開発・実用化を進めることを課題ととらえ、実現してまいります。
これらの取り組みを通して、当社グループが持てる力を最大化し、既存製品の枠を超えて事業領域を拡大させていくとともに、パートナーシップを通じて包括的で安全かつ強靭で持続可能な人々の暮らしを支えてまいります。そして、より一層必要とされ、親しまれる企業を目指してまいります。