有価証券報告書-第77期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/27 16:04
【資料】
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【項目】
168項目
戦略
気候変動に関連した当社事業へのリスク・機会は、2021年度TCFD対応メンバーにて、リスク・機会の項目を選定し、2022年度には全執行役員により、リスク・機会の再度見直しを行ったうえで評価を行いました。2023年度は、リスクの影響度と期間について見直しを行い、識別・評価した結果、以下のようになりました。
リスク/機会項目影響度期間想定される事象と対策
移行リスク市場気候変動に関連する顧客要求を満たせない場合のリスク短期

中期
(想定される事象)
1.5℃シナリオでは、気候変動に関連する技術への対応、その他要求事項の増加が想定され、顧客要求を満たせない場合、当社の売上減少が想定される。
(対応策)
①現在当社の最重要戦略市場に含まれる車載市場、産業機器・エネルギー変換市場は、EV化をはじめとする気候変動の緩和へ大きく貢献する市場であり、今後もこれらの市場に対し、新製品を投入するとともに、そのスピードをさらに速めていくことで顧客要求を満たし、リスクへ対応していく。この指標として、研究開発費の売上高比4%を目指し、取り組んでいく。
②当社ではグリーン調達ガイドラインにて、気候関連リスクに関する取組みを行うようサプライヤーへ示している。新規取引及び更新の際に、物理的リスクが高いサプライヤーに対し、気候関連のリスクを考慮した事業継続計画への見直しや適応策の実施を促すことで、サプライチェーンを通じた取組みを進めていく。
政策/法規制/市況カーボンプライシング導入/電力・燃料・材料費増加短期

中期
(想定される事象)
1.5℃シナリオでは、気候変動の対応策として、炭素税をはじめとするカーボンプライシングの導入が想定され、直接的・間接的に電力費、燃料費や材料費及び租税課金の増加が想定される。
(対応策)
カーボンプライシングへの対応策として、当社では、環境委員会の傘下として、省エネルギー対策小委員会を設置しており、グループ全体での省エネ及び
CO2排出量の削減に取組み将来の影響額の低減に努めている。
2050年度カーボンニュートラル実現に向け、再エネ電力の導入を開始。さらなる活用についても検討を進めている。
物理的リスク急性異常気象による災害の激甚化短期

長期
(想定される事象)
4℃シナリオでは、異常気象による豪雨災害などの頻度が高くなることが想定される。
(対応策)
2011年の震災以降、製品・材料ともに複数の事業所での生産体制を採用しており、また、材料においては他社からの購入体制も構築している。さらに、国内事業所の将来にわたる浸水リスクの年間影響額は、算定済みであり、各自治体が発行済みのハザードマップに変更がないか定期的に確認を行っている。国内事業所におけるリスクへの対応は、ハザードマップを基準として考え優先順位を決めた。影響を受ける恐れのある国内製造拠点については、BCP(事業継続計画)の見直しを行い、河川計画規模(L1、10~100年に1度)の災害を受ける可能性の高い事業所については、そのリスクを軽減する対策を開始。想定最大規模(L2、1000年に1度)の災害を受ける可能性がある事業所においても対応策を順次計画・開始し、リスクの低減に努めている。
機会市場顧客要求に対応した製品・サービスの提供短期

中期
(想定される事象)
1.5℃シナリオでは、温室効果ガスの排出抑制を図るため、設備の導入、機器仕様の変更が進められ、電化や省エネを推し進めていく世界の中で、当社製品の使用機会が増大することが考えられる。
また、当社ではこれまでも電極箔生産における使用電力の積極的削減を進めており、CO2排出量の観点から優位性の高い製品を提供することが可能になると考える。
(対応策)
①現在当社の最重要戦略市場に含まれる車載市場、産業機器・エネルギー変換市場は、EV化をはじめとする気候変動の緩和へ大きく貢献する市場であり、今後もこれらの市場に対し、新製品を投入するとともに、そのスピードをさらに速めていくことで、顧客要求に対応し、事業機会を拡大していく。この指標として、研究開発費の売上高比4%を目指し、取り組んでいく。
②製品の生産におけるCO2排出量の削減を念頭においた、製品の開発や生産設備の開発・導入を進めていく。
技術新技術の開発による競争優位性の向上
機会レジリエンス再エネプログラム・省エネ対策の推進短期

中期
(想定される事象)
1.5℃シナリオでは、再エネプログラムや省エネ対策を推進することが求められる。
(対応策)
再エネプログラムや省エネ対策を推進しコスト等の低減をはかることで競争力の向上を図る。

影響度:売上の5%以上の影響額のあるリスク及び機会を影響度:大として評価しております。
期 間:短期:2025年度まで、中期:2030年度まで、長期:2050年度までを想定しております。
なお、当社では以下のシナリオについて分析を行い、それぞれのシナリオで必要となる対応策の検討を進めております。
1.5℃シナリオ(IPCC SSP 1-1.9及びIEA NZEに基づく)で想定する世界観:2050年又はそれ以降にカーボンニュートラルを達成する為、脱炭素/低炭素社会の実現に向けた社会経済が発展する世界。
4.0℃シナリオ(IPCC SSP 3-7.0及びNGFS(NDCs)に基づく)で想定する世界観:現在行われている気候変動に関する政策が強化されることなく継続されることにより、自然災害の激甚化による社会の適応の必要性が高まる世界。
一部SSP8.5のシナリオ数値を使用し国内事業所のリスク試算をしております。
IPCC SSP:気候変動に関する政府間パネル 共有社会経済経路シナリオ
IEA NZE:国際エネルギー機関におけるネットゼロシナリオ
NGFS(NDCs):気候変動リスクに係る金融当局ネットワーク 各国が決定する貢献シナリオ
(当社グループ事業所における洪水災害の影響)
当社グループで災害の影響を受ける事業所を特定するとともに対策を開始しております。2022年度は被災した場合、影響の大きな日本ケミコン㈱高萩工場、ケミコン東日本㈱宮城工場での対応策を策定。2023年度より順次対応を開始しております。
・日本ケミコン㈱高萩工場
花貫川に隣接し、計画規模(50年に1度)の浸水深は、0.6m前後とされております。2022年度より計画規模の浸水に対し対応すべく土嚢、止水板等の設置を計画し、対策を進めているとともに、重要設備更新時に高所への設置を並行して進めております。
・ケミコン東日本㈱宮城工場
大崎市ハザードマップによると想定最大規模(1000年に1度)の降雨で2mを超える浸水域に指定されております。当該事業所は過去に浸水被害はありませんが、これに対応するため、2022年度より計画を立て、2023年度より土嚢等の購入を開始いたしました。
また、現在建設中の建屋は、一部防水構造となっており、重要設備は高所へ設置するレイアウトを採用しております。

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