有価証券報告書-第70期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)業績等の概要
① 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、緩やかな回復基調が続いています。また、世界経済は、全体としては緩やかに回復しているものの、米国の金融政策正常化の影響、中国やその他アジア新興国経済の先行き、地政学的リスクの影響など、先行き不透明な状況が続いています。
このような状況の中で当社グループは、再成長への投資を進める上での課題であった、収益の安定化と財務内容の健全化へ、構造改革の最終フェーズにグループ全体で取組み、一部次期の実現となったものを除き完遂いたしました。具体的には、当社および国内子会社における希望退職を含む、連結従業員数の削減、中国工場の移転、海外販売体制の見直し、連結在庫の大幅な圧縮、企業年金制度の改定、また関係会社の清算や海外遊休資産の売却等を進めてまいりました。これらの取組みにより、損益分岐点の低減と財務体質の改善が図られ、今後の再成長への投資を進める環境が整いました。
当連結会計年度におきましては、売上収益は前期を下回りましたが、希望退職等の実施による固定費削減効果により、本業の利益を表す個別開示項目前営業利益は前期損失から改善し、利益を計上することができました。営業利益につきましては、本業の改善に加え、希望退職に伴う割増退職金等の費用229百万円が発生したものの、希望退職に係る退職給付債務の清算に伴う利益158百万円、企業年金の一部DC化移行に伴う利益129百万円により前期と比較して改善しました。
この結果、当社グループの連結会計年度の売上収益は17,016百万円(前期比1.9%減)、営業利益は330百万円(前期比11.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益249百万円(前期親会社の所有者に帰属する当期損失52百万円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
1) 音響機器事業
音響機器事業の売上収益は10,227百万円(前期比8.8%減)となり、セグメント営業利益は906百万円(前期比40.1%増)となりました。
高級オーディオ機器(ESOTERICブランド)は、国内販売において第4四半期に上市したSACDプレーヤーとネットワークプレーヤーの新製品や輸入スピーカーが堅調に推移しました。また、輸出も新製品を中心にアジア市場で好調に推移しましたが、第3四半期までの販売の低迷を取り戻すには至らず、前期と比較して減収となりました。しかしながら、固定費の削減などにより増益となりました。
一般オーディオ機器(TEACブランド)は、単品アナログ関連製品に旺盛な需要がありましたが、一体型レコードプレーヤーシステムが前期に比較して低調に推移した結果、全体としては減収となりましたが、固定費の削減などにより赤字幅は縮小しました。
音楽制作・業務用オーディオ機器(TASCAMブランド)は、BtoC事業においては、欧州で堅調に推移したものの、特に米国において主力のハンドヘルドレコーダーやオーディオインターフェースが低調に推移しました。BtoB事業においては、販路の見直しや値上施策により収益改善の取り組みを実施しました結果、特に日本と欧州でCD・ソリッドステート録音再生機器とブルーレイプレーヤーなどの設備向け業務用製品が堅調に推移しました。期初より掲げた目標であるBtoBへの事業シフトに向けた改革を行う中で、低調なBtoC事業の状況や新製品の上市遅れなどもあり、音楽制作・業務用オーディオ機器全体としては減収となりましたが、固定費の削減などにより増益となりました。
2) 情報機器事業
情報機器事業の売上収益は5,455百万円(前期比7.7%増)となり、セグメント営業利益は824百万円(前期比59.4%増)となりました。
航空機搭載用記録再生機器は、機内エンターテインメント機器が海外、国内共に低調であったことから減収となりました。計測機器は、データレコーダー(WX-7000)において大型プロジェクト向け出荷があったことから好調に推移しました。センサーは半導体製造装置向け販売が好調を維持したことから大きく伸長し、計測機器全体では大幅な増収となりました。医用画像記録再生機器は、消化器内視鏡向けの新製品が好調に推移しました。手術画像用レコーダーは海外で大手医療機器メーカーとの契約が取れたことから好調に推移し、医用画像記録再生機器全体では増収となりました。ソリューションビジネスは受託開発が好調に推移しました。一部海外販売子会社で継続している産業用光ディスクドライブは、需要減により減収となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度と比較して44百万円増加し、2,142百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
1) 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、12百万円のマイナス(前期702百万円のマイナス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、棚卸資産の増減額の減少899百万円、マイナス要因として、退職給付に係る負債の増減額の減少754百万円であります。
2) 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動の結果得られた資金は、141百万円のプラス(前期308百万円のプラス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、有形固定資産及び無形資産の売却による収入274百万円、マイナス要因としては、有形固定資産の取得による支出195百万円であります。
3) 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動の結果得られた資金は、15百万円のマイナス(前期29百万円のプラス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、短期借入金の純増減額226百万円、マイナス要因としては、長期借入金の返済による支出117百万円、リース債務の返済による支出84百万円であります。
③ 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
前連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
・退職給付の調整
日本基準においては数理計算上の差異及び過去勤務費用は発生時にその他の包括利益として認識し、一定年数にわたって償却することによって純利益への振り替えが行われております。IFRSでは数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益として認識し即時に利益剰余金に振り替えており、過去勤務費用は発生時に純損益に認識しております。その結果、退職給付に係る調整累計額10百万円を利益剰余金に振り替えております。また853百万円の過去勤務費用及び清算損益を個別開示項目に計上しております。
・有給休暇に係る債務の調整
日本基準においては認識していない有給休暇に係る債務について、IFRSでは未消化の有給休暇について負債認識しております。その結果、IFRSにおける引当金が334百万円増加しております。
・個別開示項目
当社グループは一時的に発生する特定の収益又は費用について、その金額に重要性がある場合には、経営成績に対する影響を明らかにするために、連結損益計算書において個別開示項目として表示しております。
その結果、関係会社の閉鎖に伴う利益80百万円、確定給付企業年金制度の改定に伴う利益853百万円、訴訟和解に伴う損失454百万円を個別開示項目として表示しております。
当連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
・退職給付の調整
日本基準においては数理計算上の差異及び過去勤務費用は発生時にその他の包括利益として認識し、一定年数にわたって償却することによって純利益への振り替えが行われております。IFRSでは数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益として認識し即時に利益剰余金に振り替えており、過去勤務費用は発生時に純損益に認識しております。その結果、退職給付に係る調整累計額33百万円を利益剰余金に振り替えております。また129百万円の制度移行による利益及び退職給付債務清算に伴う利益158百万円を個別開示項目に計上しております。
・有給休暇に係る債務の調整
日本基準においては認識していない有給休暇に係る債務について、IFRSでは未消化の有給休暇について負債認識しております。その結果、IFRSにおける引当金が336百万円増加しております。
・個別開示項目
当社グループは一時的に発生する特定の収益又は費用について、その金額に重要性がある場合には、経営成績に対する影響を明らかにするために、連結損益計算書において個別開示項目として表示しております。
その結果、割増退職金等の費用229百万円、退職給付債務清算に伴う利益158百万円、退職給付制度変更に伴う利益129百万円を個別開示項目として表示しております。
(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当社グループの製品は、原則として需要見込生産であり、該当事項はありません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
① 財政状態の分析
資産合計
当連結会計年度末における資産合計は10,285百万円と前連結会計年度末と比較して907百万円減少しました。主な増減は、営業債権及びその他の債権の増加407百万円、在庫削減に伴う棚卸資産の減少942百万円、無形資産の減少330百万円であります。
負債合計
当連結会計年度末における負債合計は、9,374百万円と前連結会計年度末と比較して1,180百万円減少しました。主な増減は、営業債務及びその他の債務の増加163百万円、企業年金制度変更の影響による退職給付に係る負債の減少756百万円、引当金の減少64百万円、その他の非流動負債の減少551百万円であります。
資本合計
当連結会計年度末における資本合計は、911百万円と前連結会計年度末と比較して273百万円増加しました。主な増減は、為替の円高に伴う為替換算調整勘定の減少によるその他の資本の構成要素の減少27百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益249百万円の計上であります。
② 経営成績の分析
各事業における経営成績については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ① 業績」及び「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」をご参照下さい。売上収益、営業利益、当期利益の主要な増減については次のとおりであります。
1)売上収益
当連結会計年度の売上収益は、17,016百万円と前連結会計年度よりも330百万円減少しております。音響機器事業の売上収益の減少が大きく影響しました。
2)営業利益
営業利益は、330百万円(前期営業利益295百万円)となりました。販売費及び一般管理費の抑制と個別開示項目の利益が主な理由であります。
(a) 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、6,602百万円と前連結会計年度と比較して571百万円減少しております。これは、主に人件費の減少212百万円、荷造運搬費の減少69百万円によるものであります。
(b) その他の損益
当連結会計年度のその他の損益は、44百万円の損失と前連結会計年度と比較して92百万円損失が減少しております。前連結会計年度に発生した、海外子会社の構造改革、子会社の清算に伴う特別退職金等が発生したことが主な理由です。
(c) 個別開示項目
当連結会計年度の個別開示項目の利益は、59百万円の利益と前連結会計年度と比較して420百万円減少しております。前連結会計年度に発生した確定給付企業年金制度の改定に伴う利益が主な理由です。
3)当期利益
当期利益は、269百万円(前期当期損失は32百万円)となりました。金融収益の増加121百万円、金融費用の減少177百万円が主な理由です。
(a) 金融収益
金融収益は、167百万円と前連結会計年度よりも121百万円増加しております。これは、主に為替差益の増加158百万円によるものであります。
(b) 金融費用
金融費用は、173百万円と前連結会計年度よりも177百万円減少しております。これは、主に為替差損の減少164百万円によるものであります。
(c) 法人所得税費用
法人所得税費用は、55百万円と前連結会計年度よりも31百万円増加しております。これは、主に法人税、住民税及び事業税17百万円の増加によるものであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
運転資金及び設備資金につきましては、自己資金または借入金により調達することとしております。借入金につきましては、2017年9月15日期日となっていた既存シンジケートローン契約において、シンジケートローン融資枠2,800百万円(上限)の変更契約を締結しました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
① 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、緩やかな回復基調が続いています。また、世界経済は、全体としては緩やかに回復しているものの、米国の金融政策正常化の影響、中国やその他アジア新興国経済の先行き、地政学的リスクの影響など、先行き不透明な状況が続いています。
このような状況の中で当社グループは、再成長への投資を進める上での課題であった、収益の安定化と財務内容の健全化へ、構造改革の最終フェーズにグループ全体で取組み、一部次期の実現となったものを除き完遂いたしました。具体的には、当社および国内子会社における希望退職を含む、連結従業員数の削減、中国工場の移転、海外販売体制の見直し、連結在庫の大幅な圧縮、企業年金制度の改定、また関係会社の清算や海外遊休資産の売却等を進めてまいりました。これらの取組みにより、損益分岐点の低減と財務体質の改善が図られ、今後の再成長への投資を進める環境が整いました。
当連結会計年度におきましては、売上収益は前期を下回りましたが、希望退職等の実施による固定費削減効果により、本業の利益を表す個別開示項目前営業利益は前期損失から改善し、利益を計上することができました。営業利益につきましては、本業の改善に加え、希望退職に伴う割増退職金等の費用229百万円が発生したものの、希望退職に係る退職給付債務の清算に伴う利益158百万円、企業年金の一部DC化移行に伴う利益129百万円により前期と比較して改善しました。
この結果、当社グループの連結会計年度の売上収益は17,016百万円(前期比1.9%減)、営業利益は330百万円(前期比11.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益249百万円(前期親会社の所有者に帰属する当期損失52百万円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
1) 音響機器事業
音響機器事業の売上収益は10,227百万円(前期比8.8%減)となり、セグメント営業利益は906百万円(前期比40.1%増)となりました。
高級オーディオ機器(ESOTERICブランド)は、国内販売において第4四半期に上市したSACDプレーヤーとネットワークプレーヤーの新製品や輸入スピーカーが堅調に推移しました。また、輸出も新製品を中心にアジア市場で好調に推移しましたが、第3四半期までの販売の低迷を取り戻すには至らず、前期と比較して減収となりました。しかしながら、固定費の削減などにより増益となりました。
一般オーディオ機器(TEACブランド)は、単品アナログ関連製品に旺盛な需要がありましたが、一体型レコードプレーヤーシステムが前期に比較して低調に推移した結果、全体としては減収となりましたが、固定費の削減などにより赤字幅は縮小しました。
音楽制作・業務用オーディオ機器(TASCAMブランド)は、BtoC事業においては、欧州で堅調に推移したものの、特に米国において主力のハンドヘルドレコーダーやオーディオインターフェースが低調に推移しました。BtoB事業においては、販路の見直しや値上施策により収益改善の取り組みを実施しました結果、特に日本と欧州でCD・ソリッドステート録音再生機器とブルーレイプレーヤーなどの設備向け業務用製品が堅調に推移しました。期初より掲げた目標であるBtoBへの事業シフトに向けた改革を行う中で、低調なBtoC事業の状況や新製品の上市遅れなどもあり、音楽制作・業務用オーディオ機器全体としては減収となりましたが、固定費の削減などにより増益となりました。
2) 情報機器事業
情報機器事業の売上収益は5,455百万円(前期比7.7%増)となり、セグメント営業利益は824百万円(前期比59.4%増)となりました。
航空機搭載用記録再生機器は、機内エンターテインメント機器が海外、国内共に低調であったことから減収となりました。計測機器は、データレコーダー(WX-7000)において大型プロジェクト向け出荷があったことから好調に推移しました。センサーは半導体製造装置向け販売が好調を維持したことから大きく伸長し、計測機器全体では大幅な増収となりました。医用画像記録再生機器は、消化器内視鏡向けの新製品が好調に推移しました。手術画像用レコーダーは海外で大手医療機器メーカーとの契約が取れたことから好調に推移し、医用画像記録再生機器全体では増収となりました。ソリューションビジネスは受託開発が好調に推移しました。一部海外販売子会社で継続している産業用光ディスクドライブは、需要減により減収となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度と比較して44百万円増加し、2,142百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
1) 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、12百万円のマイナス(前期702百万円のマイナス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、棚卸資産の増減額の減少899百万円、マイナス要因として、退職給付に係る負債の増減額の減少754百万円であります。
2) 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動の結果得られた資金は、141百万円のプラス(前期308百万円のプラス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、有形固定資産及び無形資産の売却による収入274百万円、マイナス要因としては、有形固定資産の取得による支出195百万円であります。
3) 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動の結果得られた資金は、15百万円のマイナス(前期29百万円のプラス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、短期借入金の純増減額226百万円、マイナス要因としては、長期借入金の返済による支出117百万円、リース債務の返済による支出84百万円であります。
③ 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
前連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
・退職給付の調整
日本基準においては数理計算上の差異及び過去勤務費用は発生時にその他の包括利益として認識し、一定年数にわたって償却することによって純利益への振り替えが行われております。IFRSでは数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益として認識し即時に利益剰余金に振り替えており、過去勤務費用は発生時に純損益に認識しております。その結果、退職給付に係る調整累計額10百万円を利益剰余金に振り替えております。また853百万円の過去勤務費用及び清算損益を個別開示項目に計上しております。
・有給休暇に係る債務の調整
日本基準においては認識していない有給休暇に係る債務について、IFRSでは未消化の有給休暇について負債認識しております。その結果、IFRSにおける引当金が334百万円増加しております。
・個別開示項目
当社グループは一時的に発生する特定の収益又は費用について、その金額に重要性がある場合には、経営成績に対する影響を明らかにするために、連結損益計算書において個別開示項目として表示しております。
その結果、関係会社の閉鎖に伴う利益80百万円、確定給付企業年金制度の改定に伴う利益853百万円、訴訟和解に伴う損失454百万円を個別開示項目として表示しております。
当連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
・退職給付の調整
日本基準においては数理計算上の差異及び過去勤務費用は発生時にその他の包括利益として認識し、一定年数にわたって償却することによって純利益への振り替えが行われております。IFRSでは数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益として認識し即時に利益剰余金に振り替えており、過去勤務費用は発生時に純損益に認識しております。その結果、退職給付に係る調整累計額33百万円を利益剰余金に振り替えております。また129百万円の制度移行による利益及び退職給付債務清算に伴う利益158百万円を個別開示項目に計上しております。
・有給休暇に係る債務の調整
日本基準においては認識していない有給休暇に係る債務について、IFRSでは未消化の有給休暇について負債認識しております。その結果、IFRSにおける引当金が336百万円増加しております。
・個別開示項目
当社グループは一時的に発生する特定の収益又は費用について、その金額に重要性がある場合には、経営成績に対する影響を明らかにするために、連結損益計算書において個別開示項目として表示しております。
その結果、割増退職金等の費用229百万円、退職給付債務清算に伴う利益158百万円、退職給付制度変更に伴う利益129百万円を個別開示項目として表示しております。
(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 音響機器事業 | 2,543 | △21.4 |
| 情報機器事業 | 1,326 | 31.3 |
| その他 | 1,131 | 31.0 |
| 合計 | 5,001 | △2.1 |
(注)1 金額は製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当社グループの製品は、原則として需要見込生産であり、該当事項はありません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 音響機器事業 | 10,227 | △8.8 |
| 情報機器事業 | 5,455 | 7.7 |
| その他 | 1,334 | 25.6 |
| 合計 | 17,016 | △1.9 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
① 財政状態の分析
資産合計
当連結会計年度末における資産合計は10,285百万円と前連結会計年度末と比較して907百万円減少しました。主な増減は、営業債権及びその他の債権の増加407百万円、在庫削減に伴う棚卸資産の減少942百万円、無形資産の減少330百万円であります。
負債合計
当連結会計年度末における負債合計は、9,374百万円と前連結会計年度末と比較して1,180百万円減少しました。主な増減は、営業債務及びその他の債務の増加163百万円、企業年金制度変更の影響による退職給付に係る負債の減少756百万円、引当金の減少64百万円、その他の非流動負債の減少551百万円であります。
資本合計
当連結会計年度末における資本合計は、911百万円と前連結会計年度末と比較して273百万円増加しました。主な増減は、為替の円高に伴う為替換算調整勘定の減少によるその他の資本の構成要素の減少27百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益249百万円の計上であります。
② 経営成績の分析
各事業における経営成績については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ① 業績」及び「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」をご参照下さい。売上収益、営業利益、当期利益の主要な増減については次のとおりであります。
1)売上収益
当連結会計年度の売上収益は、17,016百万円と前連結会計年度よりも330百万円減少しております。音響機器事業の売上収益の減少が大きく影響しました。
2)営業利益
営業利益は、330百万円(前期営業利益295百万円)となりました。販売費及び一般管理費の抑制と個別開示項目の利益が主な理由であります。
(a) 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、6,602百万円と前連結会計年度と比較して571百万円減少しております。これは、主に人件費の減少212百万円、荷造運搬費の減少69百万円によるものであります。
(b) その他の損益
当連結会計年度のその他の損益は、44百万円の損失と前連結会計年度と比較して92百万円損失が減少しております。前連結会計年度に発生した、海外子会社の構造改革、子会社の清算に伴う特別退職金等が発生したことが主な理由です。
(c) 個別開示項目
当連結会計年度の個別開示項目の利益は、59百万円の利益と前連結会計年度と比較して420百万円減少しております。前連結会計年度に発生した確定給付企業年金制度の改定に伴う利益が主な理由です。
3)当期利益
当期利益は、269百万円(前期当期損失は32百万円)となりました。金融収益の増加121百万円、金融費用の減少177百万円が主な理由です。
(a) 金融収益
金融収益は、167百万円と前連結会計年度よりも121百万円増加しております。これは、主に為替差益の増加158百万円によるものであります。
(b) 金融費用
金融費用は、173百万円と前連結会計年度よりも177百万円減少しております。これは、主に為替差損の減少164百万円によるものであります。
(c) 法人所得税費用
法人所得税費用は、55百万円と前連結会計年度よりも31百万円増加しております。これは、主に法人税、住民税及び事業税17百万円の増加によるものであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
運転資金及び設備資金につきましては、自己資金または借入金により調達することとしております。借入金につきましては、2017年9月15日期日となっていた既存シンジケートローン契約において、シンジケートローン融資枠2,800百万円(上限)の変更契約を締結しました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。