有価証券報告書-第72期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 16:01
【資料】
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【項目】
80項目
(1)業績等の概要
① 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあり緩やかに回復しておりました。世界経済は全体としては緩やかに回復していましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的感染拡大に伴う経済活動への影響から、先行きは不透明な状況です。
このような状況の中で当社グループは、音響機器事業のうち高級オーディオ機器事業は、日本発のNo.1ハイエ
ンドブランドとしての位置づけを国内外で高める努力を継続し、一般オーディオ機器事業は、中高級機を主軸に据
え、競合他社に比べ個性的な製品を創造し、更なる収益力向上を目指してまいりました。音楽制作・業務用オーディオ機器事業では、設備市場においてより広範囲なアプリケーションへ対応するべく製品ラインナップを更に拡充いたしました。情報機器事業においては、医用画像記録再生機器並びに計測機器は前期に引続き海外市場への参入を進めてまいりました。また、新製品の機内エンターテインメント用サーバーの販売を強化いたしました。
当連結会計年度におきましては、為替相場の変動の影響、新型コロナウイルスの影響等もあり売上収益は減少しました。前期には介護記録システム事業譲渡益があったことから営業利益については減益となりました。
この結果、当社グループの連結会計年度の売上収益は14,745百万円(前期比6.0%減)、営業利益は286百万円(前期比52.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益27百万円(前期比47.0%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
1) 音響機器事業
音響機器事業の売上収益は9,370百万円(前期比9.8%減)となり、セグメント営業利益は868百万円(前期比21.1%減)となりました。
高級オーディオ機器(ESOTERICブランド)は8月に上市したSACDプレーヤーの一体型フラッグシップモデルや2月に上市した同カテゴリーの中核機種の販売は計画以上の推移となり利益率も更に改善いたしましたが、他カテゴリーの売り上げ減少と香港の民主化デモや中国のコロナ禍の初期対応の影響で地域の輸出が減少し僅かながらの減収減益となりました。
一般オーディオ機器(TEACブランド)も、更なる中高級価格帯でハイレゾ関連製品のリファレンス・カテゴリーや録音機関連のフルサイズ・コンポ・カテゴリーへのシフト強化で利益率は大きく改善しましたが、欧米向けの輸出やOEMが低調に推移したため、全体として減収となり、引き続き固定費の削減に努めわずかな減益に留めました。
音楽制作・業務用オーディオ機器(TASCAMブランド)は、BtoC事業において、欧米を中心にハンドヘルドレコーダーやオーディオインターフェースなどが全般的に低調となりましたが、注力しているBtoB事業においては、新製品のライブレコーディングミキサーやブルーレイプレーヤーの販売が堅調に推移し、前期から成長いたしました。また、第3四半期連結会計期間に続き当第4四半期連結会計期間におきましてもBtoC製品の在庫回転を促進するための販売プロモーションを積極展開いたしましたが、利益率の高いBtoB製品の売上比率が向上したため売上総利益率は改善しました。当第4四半期連結会計期間には新型コロナウイルスの影響によりライブハウスや商業施設向けの新規案件が客先都合により一時凍結されるなどの事態が複数発生いたしました。また、中国工場の稼働遅れから供給不足による受注残も発生いたしました。この結果、音楽制作・業務用オーディオ機器全体としては減収減益となりました。
2) 情報機器事業
情報機器事業の売上収益は4,754百万円(前期比7.8%増)となり、セグメント営業利益は455百万円(前期比53.4%増)となりました。
航空機搭載記録再生機器は、海外顧客への出荷が好調に推移、また新製品の機内エンターテインメント用サーバーも、新型コロナウイルスの影響による受注減はあったものの、国内エアラインへの販売により、前期比で増収となりました。計測機器は、データレコーダー関連では既存製品の鉄道関連での需要増に加え、新製品のデータロガーの販売が好調に推移しました。センサー関連は大手半導体製造装置メーカー各社への販売が好調に推移した事から、計測機器全体としては増収となりました。医用画像記録再生機器は、消化器内視鏡向けレコーダーは国内のクリニック向けの販売が好調に推移、また手術画像用レコーダーも国内外で好調を維持、特に南米市場の開拓が進行したことから、当第4四半期においては医療現場におけるコロナウイルス対応優先による影響を受けたものの、医用画像記録再生機器全体では増収を確保する事ができました。ソリューションビジネスは、Windows7サポート終了によるPC販売が好調、また受託開発が堅調に推移したことから、増収となりました。一部海外販売子会社で継続している産業用光ディスクドライブは、需要減により減収となりました。
② 生産、受注及び販売の実績
1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
音響機器事業2,841△9.1
情報機器事業1,09916.1
その他590△37.7
合計4,531△9.8

(注)1 金額は製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2) 受注実績
当社グループの製品は、原則として需要見込生産であり、該当事項はありません。
3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
音響機器事業9,370△9.8
情報機器事業4,7547.8
その他621△29.9
合計14,745△6.0

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
1) 財政状態の分析
資産合計
当連結会計年度末における資産合計は9,540百万円と前連結会計年度末と比較して224百万円増加しました。主な増減は、IFRS16号「リース」の適用に伴う使用権資産の増加による有形固定資産の増加754百万円、現金及び現金同等物の減少238百万円、その他の投資の減少124百万円であります。
負債合計
当連結会計年度末における負債合計は、8,123百万円と前連結会計年度末と比較して126百万円増加しました。主な増減は、IFRS16号「リース」の適用に伴うリース負債の増加857百万円、その他の流動負債の減少106百万円、退職給付に係る負債の減少596百万円であります。
資本合計
当連結会計年度末における資本合計は、1,417百万円と前連結会計年度末と比較して97百万円増加しました。主な増減は、為替の円安に伴う在外営業活動体の換算差額の増加によるその他の資本の構成要素の増加115百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益27百万円の計上であります。
2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度と比較して238百万円減少し、1,479百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(a) 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、158百万円のプラス(前期314百万円のマイナス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、減価償却費及び償却費の増加565百万円、マイナス要因として、退職給付に係る負債の減少386百万円であります。
(b) 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動の結果得られた資金は、118百万円のマイナス(前期101百万円のプラス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、投資有価証券の売却による収入100百万円、マイナス要因としては、有形固定資産の取得による支出234百万円であります。
(c) 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動の結果得られた資金は、231百万円のマイナス(前期221百万円のマイナス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、短期借入金の純増額319百万円、マイナス要因としては、長期借入金の返済による支出143百万円、リース負債の返済による支出340百万円であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。経営者は、これらの見積り、判断及び仮定を過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の金額と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2.作成の基礎及び3.重要な会計方針」に記載されているとおりであります。
② 経営成績の分析
各事業における経営成績については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ① 業績」及び「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」をご参照下さい。売上収益、営業利益、当期利益の主要な増減については次のとおりであります。
1)売上収益
当連結会計年度の売上収益は、14,745百万円と前連結会計年度よりも937百万円減少しております。音響機器事業の売上収益の減少が大きく影響しました。
2)営業利益
営業利益は、286百万円と前連結会計年度よりも315百万円減少しております。これは、主に前連結会計年度に、個別開示項目の利益を計上していたことによります。
(a) 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、6,225百万円と前連結会計年度と比較して53百万円減少しております。これは、主に人件費の減少32百万円によるものであります。
(b) その他の損益
当連結会計年度のその他の損益は、38百万円の利益(前期その他の損益は3百万円の損失)となりました。これは、主に、前連結会計年度に子会社の清算に伴う損失や特別退職金を計上していたことによります。
3)当期利益
当期利益は、32百万円と前連結会計年度よりも107百万円減少しております。これは、主に営業利益の減少によるものであります。
(a) 金融収益
金融収益は、4百万円と前連結会計年度よりも1百万円減少しております。これは、主に受取配当金の減少1百万円によるものであります。
(b) 金融費用
金融費用は、222百万円と前連結会計年度よりも94百万円減少しております。これは、主に為替差損の減少113百万円によるものであります。
(c) 法人所得税費用
法人所得税費用は、37百万円と前連結会計年度よりも115百万円減少しております。これは、主に法人税、住民税及び事業税108百万円の減少によるものであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
運転資金及び設備資金につきましては、自己資金または借入金により調達することとしております。借入金につきましては、2019年12月27日期日となっていた既存シンジケートローン契約において、シンジケートローン融資枠2,140百万円(上限)の変更契約を締結しました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ③ 財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、目標とする重要な経営指標を営業利益とEBITDAとし、収益性、及びキャッシュ・フロー改善を目指しております。
前連結会計年度における営業利益は601百万円であり、EBITDAは694百万円でした。
当連結会計年度における営業利益は286百万円であり、EBITDAは810百万円でした。
(当連結会計年度より適用しておりますIFRS第16号「リース」により、使用権資産の減価償却費が354百万円増加している事からEBITDAも増加しております。)
当社グループは、「BOX+SOLUTION」を戦略骨子とし、機器販売に留まらず、クラウド・IoT・5G等の新技術がもたらす利便性を、ユニークなソリューションとしてエンドユーザーに提供し顧客満足度を高めることで、BtoB事業の安定的な成長を目指すことで、営業利益、EBITDAの改善を目指していきます。

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