訂正有価証券報告書-第73期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/07/12 10:44
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「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度と比較・分析を行っております
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、当連結子会社及び持分法適用会社)の経営成績等の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるグローバル経済は、減速感が高まる状況となりました。米国では、堅調な経済成長が続いたものの、欧州では、Brexitや金融面の問題など、政治・経済面の不安定要素が拡大しました。中国や新興国では、先進国に比べ高い成長率を維持しましたが、中国では主に個人消費の鈍化により減速傾向が明らかとなりました。日本でも、海外経済の減速傾向の影響により輸出が減少するなど、経済は横ばいの状況となりました。また、米国と中国の間の通商問題も継続しており、今後のグローバル経済や企業の事業戦略への影響が懸念される状況となりました。
このような状況のもと当連結会計年度の売上高は、民生用リチウムイオン電池の減収が影響しましたが、新たに連結子会社となった株式会社泉精器製作所、宇部マクセル京都株式会社及びクレハエラストマー株式会社、特機事業の譲受などによる増収があり、前年同期比1.6%(2,386百万円)増(以下の比較はこれに同じ)の150,584百万円となりました。利益面では、主に民生用リチウムイオン電池の減益が影響し、営業利益は38.7%(3,424百万円)減の5,424百万円、経常利益は、持分法による投資利益や為替差益の計上などがあったものの、23.1%(1,976百万円)減の6,591百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は25.5%(1,816百万円)減の5,311百万円となりました。
当連結会計年度の対米ドルの平均円レートは111円となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりです。
(エネルギー)
スマートメーター向け筒形リチウム電池や産業用リチウムイオン電池向け電極、2018年6月より加わった充電器・組電池に関連した特機事業などの増収がありましたが、民生用リチウムイオン電池が減収となったことから、エネルギー全体の売上高は14.9%(6,705百万円)減の38,265百万円となりました。営業利益は、民生用リチウムイオン電池の減収が影響し、58.6%(3,260百万円)減の2,299百万円となりました。
(産業用部材料)
粘着テープの販売が堅調に推移するとともに、2019年1月より宇部マクセル京都株式会社の塗布型セパレーター及びクレハエラストマー株式会社の工業用ゴム製品が新たに加わり、産業用部材料全体の売上高は4.9%(2,458百万円)増の52,398百万円となりました。営業利益は、車載カメラ用レンズユニットにおける新規案件の供給開始に向けた投資や有機ELパネル用マスクなど新規開発品の開発費計上に加え、半導体製造装置市場の減速の影響により、8.2%(237百万円)減の2,652百万円となりました。
(電器・コンシューマー)
2018年10月より株式会社泉精器製作所の電設工具・家電事業が加わったことにより、コンシューマー製品などの減収をカバーし、電器・コンシューマー全体の売上高は12.4%(6,633百万円)増の59,921百万円となりました。営業利益は、エステ家電の収益回復の遅れがあったものの、プロジェクターの収益の底打ちにより、18.3%(73百万円)増の473百万円となりました。
地域ごとの売上高は、次のとおりであります。
(日本)
民生用リチウム電池が減収となりましたが、株式会社泉精器製作所の家電・電設工具、宇部マクセル京都株式会社の塗布型セパレーター、クレハエラストマー株式会社の工業用ゴム製品、充電器・組電池を含む特機事業が新たに加わったことなどにより、売上高は0.5%増の80,261百万円となりました。
(米国)
スマートメーター向け筒形リチウム電池や自動車市場向け光学部品、新たに加わった株式会社泉精器製作所の家電・電設工具などによる増収があり、売上高は19.2%増の15,314百万円となりました。
(欧州)
自動車市場向け光学部品や新たに加わった株式会社泉精器製作所の家電・電設工具などによる増収があり、売上高は2.9%増の12,855百万円となりました。
(アジア他)
プロジェクターや新たに加わった株式会社泉精器製作所の家電・電設工具などが増収となりましたが、民生用リチウム電池や光学部品が減収となり、売上高は1.9%減の42,154百万円となりました。
② 生産、受注及び販売の状況
a 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
エネルギー38,405△19.8
産業用部材料53,383+4.4
電器・コンシューマー60,883+12.5
合計152,671△0.3

(注) 1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.生産実績には、完成品仕入にかかわる生産実績も含めており、仕入実績は次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)
エネルギー733+23.8
産業用部材料3,556△4.7
電器・コンシューマー15,224△1.8
合計19,513△1.5

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b 受注実績
需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
エネルギー38,265△14.9
産業用部材料52,398+4.9
電器・コンシューマー59,921+12.4
合計150,584+1.6

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
任天堂㈱18,34212.4

(注) 当連結会計年度における任天堂㈱に対する販売実績については、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、以下の重要な会計方針が、当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a 貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
b たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の市場状況に基づく時価の見積額が原価を下回った場合に評価損を計上しております。
c 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、回収可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を評価するにあたっては、将来の課税所得を合理的に見積って検討しております。
当社及び一部の国内連結子会社は、連結納税制度を適用しており、繰延税金資産の回収可能性の判断については、連結納税グループ全体の課税所得の見積りにより判断しております。
d 退職給付に係る負債
退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率などが含まれます。当社の年金制度においては、割引率は優良社債の市場利回りを退職給付の平均支給年数で調整して算出しております。
長期期待運用収益率は、年金資産の現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に退職給付費用の一部として計上されます。
e 減損損失
当社グループは、主に管理会計上の区分を考慮して資産グループを決定し、将来キャッシュ・フローの回収額を見積った結果、十分な将来キャッシュ・フローが見込めない事業用資産、将来の使用が見込まれていない遊休資産等について回収可能価額まで減額し、特別損失に計上しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態の分析
(a) 資産
総資産は、前連結会計年度末比18.5%増(以下の比較はこれに同じ)の199,385百万円となりました。このうち流動資産は、主に子会社取得に伴う受取手形及び売掛金並びに棚卸資産が増加した一方、株式会社泉精器製作所等の株式取得及び関連会社の増資により現金及び預金が減少したことにより、2.8%減の95,116百万円になり、総資産に占める割合は前連結会計年度の58.2%から47.7%となりました。一方、固定資産は、投資有価証券の増加及び子会社の株式取得によるのれんの発生及びその他の無形資産の増加により48.2%増の104,269百万円で、総資産に占める割合は前連結会計年度の41.8%から52.3%となりました。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
(エネルギー)
エネルギーの資産は、8.8%増の38,339百万円となりました。このうち流動資産は、主にたな卸資産、売掛金及び受取手形の増加により、13.1%増の21,383百万円になり、総資産に占める割合は前連結会計年度の53.6%から55.8%となりました。一方、固定資産は、リチウムイオン電池及びマイクロ電池の増産対応による設備投資を実施したことにより3.8%増の16,956百万円になり、総資産に占める割合は前連結会計年度の46.4%から44.2%となりました。
(産業用部材料)
産業用部材料の資産は、18.6%増の57,464百万円となりました。このうち流動資産は、主に宇部マクセル京都株式会社の設立及びクレハエラストマー株式会社の株式取得による増加により20.1%増の26,500百万円になり、総資産に占める割合は前連結会計年度の45.6%から46.1%となりました。一方、固定資産は、主に宇部マクセル京都株式会社の設立及びクレハエラストマーの株式取得による増加により17.4%増の30,964百万円になり、総資産に占める割合は前連結会計年度の54.4%から53.9%となりました。
(電池・コンシューマー)
電器・コンシューマーの資産は、110.1%増の70,045百万円となりました。このうち流動資産は、主に株式会社泉精器製作所の株式取得により153.5%増の51,550百万円になり、総資産に占める割合は前連結会計年度の61.0%から73.6%となりました。一方、固定資産は、株式会社泉精器製作所の株式取得により42.1%増の18,495百万円になり、総資産に占める割合は前連結会計年度の39.0%から26.4%となりました。
(その他)
当社グループの事業拡大のための成長投資を進めた結果、総資産は34.5%減の33,537百万円となりました。
(b) 負債
負債は、62.6%増の73,880百万円となりました。このうち流動負債は、主に金融機関からの外部借入れにより47.9%増の53,750百万円となりました。これによって流動比率は1.8倍に、また流動資産との差額である手持ち資金は41,366百万円となりました。一方、固定負債は、主に金融機関からの外部借入れにより121.6%増の20,130百万円となりました。
(c) 純資産
純資産は、2.2%増の125,505百万円となりました。主に配当金の支払いが2,325百万円あったものの、親会社株主に帰属する当期純利益を5,311百万円計上したことによるものです。また、自己資本比率は71.9%から61.7%となりました。
b 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より7,224百万円減少の573百万円の収入となりました。これは、仕入債務の増減額が前連結会計年度は5,349百万円の増加であったのに対し、当連結会計年度は3,229百万円の減少となったことと、売上債権の増減額が前連結会計年度より817百万円減少の4,336百万円の減少となったことによる資金の減少と、たな卸資産の増減額が前連結会計年度は3,599百万円の減少であったのに対し、当連結会計年度は1,344百万円の減少になったことによる資金の増加によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度より37,406百万円増加の46,326百万円の支出となりました。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が16,683百万円、投資有価証券の取得による支出が10,252百万円、有形固定資産の取得による支出が9,074百万円、関係会社株式の取得による支出が4,200百万円となったことによる資金の減少によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度より24,735百万円増加の22,608百万円の収入となりました。これは、主に短期借入金の増減が12,088百万円の増加、長期借入れによる収入が7,974百万円、非支配株主からの払込みによる収入が5,029百万円となったことによる資金の増加によるものです。
これらのキャッシュ・フローに現金及び現金同等物に係る換算差額と、現金及び現金同等物の期首残高を合わせた当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末よりも22,854百万円減少し22,685百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリーキャッシュ・フローは、前連結会計年度の△1,123百万円から、当連結会計年度は△45,753百万円へと減少しました。
当社グループは、資金の流動性を考慮して、資金運用については短期的な預金等とし、一時的な余資は安全性の高い金融資産で運用する方針であります。
当社グループの運転資金需要は、製品製造のための材料及び部品の購入のほか、加工費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。
当社グループの設備投資等の需要は成長が期待できる製品分野及び研究開発分野のほか、省力化、合理化及び製品の信頼性向上のための投資によるものです。
当社グループは、事業拡大のための成長投資を進めており、これらの資金需要に対しては主に銀行借入にて賄っております。
c 経営成績の分析
(a) 売上高
売上高は、新たに連結子会社となった株式会社泉精器製作所、宇部マクセル京都株式会社及びクレハエラストマー株式会社、特機事業の譲受などによる増収により前連結会計年度に対し、1.6%増の150,584百万円となりました。なお、為替レートは、前連結会計年度1ドル=111円、当連結会計年度1ドル=111円であります。
(b) 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、売上高の増加が影響し、4.9%増の119,417百万円となりました。売上高に対する原価率は、前連結会計年度の76.8%から79.3%となりました。その結果、売上総利益は9.2%減の31,167百万円となり、売上高総利益率は、前連結会計年度の23.2%から20.7%となりました。また、販売費及び一般管理費は、主にのれん償却額、識別可能資産の減価償却費の計上により、1.0%増の25,743百万円となりました。
売上原価と販売費及び一般管理費に含まれる研究開発費は、主にプロジェクター関連(電器・コンシューマー関連)の研究開発費が減少したことにより8.1%減の9,729百万円となりました。なお、売上高に対する研究開発費の比率は前連結会計年度の7.1%から6.5%となりました。
(c) 営業利益
営業利益は、売上原価率が増加した結果、38.7%減の5,424百万円となりました。
(d) 営業外収益(費用)
営業外収益(費用)は、持分法による投資利益の増加及び前連結会計年度の為替差損が当連結会計年度に為替差益に転じたことから、前連結会計年度の281百万円の費用(純額)から、1,167百万円の収益(純額)となりました。受取利息から支払利息を減じた純額は、前連結会計年度の181百万円の収益(純額)に対し、210百万円の収益(純額)へと増加しました。
(e) 経常利益
経常利益は、持分法による投資利益の増加及び為替の影響があったものの営業利益の減少により、23.1%減の6,591百万円となりました。
(f) 特別利益(損失)
特別利益(損失)は、ブランド整理損及び震災等関連費用などの特別損失を計上したものの、クレハエラストマー株式会社の株式取得による負ののれん発生益の計上により、前連結会計年度526百万円の損失(純額)に対し、1,074百万円の利益(純額)となりました。
(g) 税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、4.7%減の7,665百万円となりました。
(h) 法人税等
法人税等は、法人税等調整額が増加し、150.0%増の2,170百万円となりました。非支配株主に帰属する当期純利益は300.0%増の184百万円となりました。
(i) 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、25.5%減の5,311百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の134.88円に対し100.51円となりました。
d 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、経営ビジョンである「スマートライフをサポート 人のまわりにやすらぎと潤い」の下、当社グループの強みである「グローバル展開」、「モノづくり力」、「アナログコア技術」を融合させることにより、成長3分野と位置付ける自動車、住生活・インフラ、健康・理美容の各分野のグローバルな成長に向けた諸施策を進めるとともに、事業ポートフォリオの改革による収益改善と新市場開拓に向けた諸施策を実行してまいりました。さらに、今後の情勢変化に機敏に対応できる経営体質を構築するため、2017年10月1日を効力発生日として、持株会社体制へ移行しております。また、2018年度から2020年度までの3年間の中期経営計画MG20(Maxell Growth 20)を2018年4月に策定しておりましたが、当連結会計年度における業績や事業環境の変化を踏まえ、MG20の最終年度である2020年度における目標を、売上高1,730億円、ROE6%以上に修正を行い、2019年4月26日に公表しております。併せて、適正な資本構成と企業価値の最大化、ROEの向上について検討を行い、MG20の期間中は、総還元性向100%以上を目安として株主還元を強化することとしております。

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