有価証券報告書-第50期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/19 11:04
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159項目
1.経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①当連結会計年度の概況
当連結会計年度の経済環境は、米国通商政策の影響や中東情勢への懸念などから先行き不透明な状況は続いているものの、企業収益の拡大を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。
このような中、製造業におけるDXへの取り組みは加速しており、当社グループの主要なお客さまであるエレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業におきましても、DXに向けたIT投資は引き続き活発な状況が続いております。
このような中にあって、当社グループは、世界のモノづくり企業の設計・製造にかかわる様々な課題の解決に向けて最適なソリューションを提供していくエンジニアリングITカンパニーとして、主力製品の拡販および新機能の開発と機能拡充に注力してまいりました。当連結会計年度の主な取り組みは、次のとおりであります。
(ⅰ) 主力製品の拡販
営業面につきましては、課題解決型の提案活動を積極的に推進し、エレクトロニクス製造業向けの主力電気設計システム「CR-8000 Design Force」および自動車関連・産業機器製造業向けのワイヤハーネスの設計システム「E3.series」の拡販に注力してまいりました。
また、これらに対応する設計データ管理システムDSシリーズにつきましても、設計効率を大幅に向上させるソリューションとして併せて提案することで、大規模な設計環境への導入につなげてまいりました。
さらに、システムズエンジニアリングにおいて、構想設計段階のデジタル化による設計プロセス全体の効率化の実現に向けて、MBSEモデリングツール「GENESYS」の提案活動をより一層強化し、導入へのきめ細かな支援により、本格的な運用へ進めてまいりました。
(ⅱ) 新製品開発と機能拡充
開発面につきましては、「CR-8000」シリーズにおいて、お客さまの設計資産の特性に応じた最適な設計提案を可能とするため、AIを活用した自動配置配線機能を進化させ、新たにリリースいたしました。このほか、次世代半導体プロジェクトにおいて、「CR-8000」シリーズの高い処理能力と拡張性を活かし、半導体チップの実装プロセスへの技術支援を行うとともに、さらなる活用を見据えた機能拡充にも取り組んでまいりました。
また、「E3.series」においては、産業機器製造業に加え、工場プラントや電力インフラなどの新たな市場や顧客のニーズに即した製品を開発いたしました。さらに、「GENESYS」の利便性向上のため、「GENESYS」で作成したモデルの共有や円滑な情報交換をWeb上で実現できる製品を開発し、リリースいたしました。
②当連結会計年度の業績
(連結業績)
売上高:431億1百万円(前期比 5.8%増)
経常利益:71億3千3百万円(前期比 20.2%増)
親会社株主に帰属する
当期純利益
:54億円(前期比 3.3%増)

以上の取り組みにより、当連結会計年度の売上高は全てのソリューションにおいて前期を上回り、5期連続で過去最高を更新いたしました。これは、全世界で主力の電気設計システム「CR-8000」シリーズが順調に販売を伸ばし、日本および欧米においてワイヤハーネスの設計システム「E3.series」の販売が堅調に推移したことによるものです。
利益面につきましては、MBSE分野を中心に開発を加速させたことにより開発費が増加したものの、売上高の伸長により営業利益、経常利益は5期連続で過去最高を更新し、親会社株主に帰属する当期純利益も2期連続で過去最高となりました。
基板設計ソリューションの主な製品CR-8000 Design Force
CR-8000 Board Designer
CR-8000 DFM Center
CADSTAR
eCADSTAR
回路設計ソリューションの主な製品CR-8000 Design Gateway
CR-8000 System Planner
E3.series
E3.infinite
Cabling Designer
Harness Designer
ITソリューションの主な製品DS-CR
エクスプレッソ
DS-2 Expresso
DS-E3
DS-E3.infinite
GENESYS
プリサイト ビジュアル ボム
PreSight visual BOM

(セグメントの業績)
報告セグメントの業績につきましては、次のとおりであります。
・日本
ネットワークセキュリティ関連製品を中心にITソリューションの売上が順調に推移したことや、販売ライセンス数等の増加によりクライアントサービスが伸長したことなどから、売上高は314億6千6百万円(前期比 5.2%増)となりました。営業利益は売上高の増加などから48億1千万円(前期比 2.2%増)となりました。
・欧州
ワイヤハーネスの設計システム「E3.series」を中心に回路設計ソリューションの売上が増加したことなどから、売上高は96億9千2百万円(前期比 8.8%増)となりましたが、営業利益は人件費の増加などにより7億6千万円(前期比 8.6%減)となりました。
・米国
基板設計ソリューション及び回路設計ソリューションの売上が増加したことなどから、売上高は32億
9千万円(前期比 7.0%増)となりました。営業損益は人件費の抑制などから営業損失3億9千1百万円(前期 営業損失7億8千5百万円)となり、前期に比べて縮小しました。
・アジア
韓国で電気設計システム「CR-8000」シリーズを中心に回路設計ソリューションの売上が増加したことなどにより、売上高は22億6千4百万円(前期比 8.9%増)となり、営業利益は6億2千4百万円(前期比 17.0%増)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比較して10億6千3百万円増加し、当連結会計年度末は282億8千7百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、61億3千1百万円(前期比 12億6千9百万円増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益71億2千3百万円(前期比 3億6百万円減)の計上、前受金の増加額26億7千1百万円(前期は8千3百万円の減少)、減価償却費8億4千4百万円(前期比 1千4百万円増)などの増加要因と、法人税等の支払額22億9千1百万円(前期比 7億6千9百万円増)、前払費用の増加額10億3千6百万円(前期は8千3百万円の増加)、持分法による投資利益9億円(前期比 4億8百万円増)などの減少要因との差引合計によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、7億5千7百万円(前期は10億7千6百万円の収入)となりました。これは主に固定資産の取得による支出7億1千7百万円(前期比 1億2千2百万円増)などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、52億1千1百万円(前期比 7億4千5百万円減)となりました。これは主に自己株式の取得による支出30億円(前期比 4億9千9百万円増)、配当金の支払額21億5千1百万円(前期比 3億7千1百万円増)などによるものであります。
(3) 生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当社グループの売上高は、受注に基づくソフトウェア及びそれに付随するコンサルティングが主体であり、生産高と極めて近似しております。従って、セグメント別生産実績については、有用性が乏しいとの判断から記載を省略しております。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
日 本33,002,557110.816,965,085124.6
欧 州8,830,193113.55,532,597129.3
米 国3,596,997126.32,882,401127.4
ア ジ ア2,188,763116.6844,220111.8
合 計47,618,512112.626,224,304125.4

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
日 本29,655,397104.8
欧 州8,154,716108.3
米 国3,152,784106.8
ア ジ ア2,138,850109.4
合 計43,101,750105.8

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(参考)製品区分別実績は次のとおりであります。
①受注実績
当連結会計年度における受注実績を製品区分ごとに示すと、次のとおりであります。
製品区分受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
基板設計ソリューション5,592,161119.21,780,690130.5
回路設計ソリューション9,582,941107.13,381,334139.8
ITソリューション11,080,756111.02,278,814138.1
クライアントサービス21,352,501114.518,782,345121.3
その他10,15048.81,1201,070.0
合計47,618,512112.626,224,304125.4

②販売実績
当連結会計年度における販売実績を製品区分ごとに示すと、次のとおりであります。
製品区分金額(千円)前期比(%)
基板設計ソリューション5,269,582106.0
回路設計ソリューション8,814,461100.8
ITソリューション10,525,658104.7
クライアントサービス18,482,912109.1
その他9,13543.0
合計43,101,750105.8

2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析等
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析等の内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より43億5千1百万円増加して676億2千5百万円(前期比 6.9%増)となりました。流動資産は36億2千4百万円増加して521億2千万円(前期比 7.5%増)、固定資産は7億2千6百万円増加して155億5百万円(前期比 4.9%増)となりました。流動資産の増加の主な要因は、現金及び預金が11億6千3百万円、前払費用が10億6千9百万円増加したことなどであります。固定資産の増加の主な要因は、関係会社株式が8億2千6百万円増加したことなどであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末より30億2千1百万円増加して263億4千7百万円(前期比 13.0%増)となりました。流動負債は34億5千万円増加して228億3千万円(前期比 17.8%増)、固定負債は4億2千9百万円減少して35億1千7百万円(前期比 10.9%減)となりました。流動負債の増加の主な要因は、前受金が31億1千3百万円増加したことなどであります。固定負債の減少の主な要因は、退職給付に係る負債が4億1千4百万円減少したことなどであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より13億2千9百万円増加して412億7千7百万円(前期比 3.3%増)となりました。この増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を54億円計上したことと、当期中に自己株式を30億円取得したことなどの差引であります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の63.1%から2.1ポイント減少し、61.0%となりました。
(2) 経営成績の分析
当連結会計年度の業績につきましては、主力の電気設計システム「CR-8000 Design Force」及びワイヤハーネスの設計システム「E3.series」の売上が伸長したことや、国内子会社のネットワークセキュリティ関連製品の売上が好調に推移したことにより、売上高は431億1百万円(前期比 5.8%増)となり、過去最高を更新いたしました。利益面につきましては、原価率の高い外部仕入品の売上割合が増加したことなどにより売上原価が増加したものの、売上高の増加により売上総利益は295億5千7百万円(前期比 5.9%増)となりました。販売費及び一般管理費は236億9千2百万円(前期比 5.2%増)となり、営業利益は58億6千5百万円(前期比 8.8%増)と、前連結会計年度を上回りました。
営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、12億6千8百万円の収益の計上となりました。これは主に、営業外収益として持分法による投資利益が9億円、受取利息が1億5百万円計上されたことなどによるものであります。
以上の結果、経常利益は71億3千3百万円(前期比 20.2%増)となりました。
特別利益から特別損失を差し引いた純額は、1千万円の損失となりました。これは、特別損失として固定資産処分損が1千4百万円計上されたことなどによるものであります。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は71億2千3百万円となり、法人税等を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は54億円(前期比 3.3%増)となりました。また、1株当たり当期純利益は253円15銭(前期は
236円99銭)となりました。
なお、セグメントごとの分析につきましては、「1.経営成績等の状況の概要(1)財政状態及び経営成績の状況 (セグメントの業績)」を参照願います。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における当社グループの資金(連結キャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」)残高は、前連結会計年度末より10億6千3百万円増加して282億8千7百万円となり、当社グループの流動性は、十分な水準にあると考えられます。また、財務状態につきましては、流動比率は228.3%、自己資本比率は61.0%であり、健全な財務状態であると認識しております。
将来の事業活動に必要な運転資金及び設備投資資金並びに株主還元等につきましては、営業活動により得られた資金及び内部資金より調達しております。また、資金の運用につきましては、信用リスク、金利等を考慮し、安全性を第一と考え、元本割れの可能性が極めて低いと思われる金融商品で行っております。
なお、キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「1.経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フロー」を参照願います。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
なお、現時点において連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に与える重要な影響は認識しておりません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、設計・製造の効率化という課題の解決に向けたソリューションビジネスを展開しております。エレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業を主要な市場とするほか、ソリューションを拡充し、設計・製造プロセス全体の最適化を提供していくこと等により、新たな市場、技術領域への取り組みを積極的に展開し、事業基盤のさらなる拡大を図っております。そのため、各種ソリューションの開発・強化の進捗やその品質・信用性の向上、エレクトロニクス、自動車関連・産業機器を中心に製造業における設備投資の動向、さらには有力企業や関連会社との良好な協業・連携の維持といった要因が経営成績に重要な影響を与えるものと思われます。詳細につきましては、「3.事業等のリスク」を参照願います。
(6) 今後の見通し
今後の経済環境につきましては、中東情勢の緊迫化や米国通商政策などにより先行き不透明な状況は続いていくものと思われます。
このような中にあって、当社グループは、お客さまの次世代のモノづくりに貢献する最適なソリューションを提供し、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。詳細につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」を参照願います。

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