有価証券報告書-第61期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/23 12:46
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【項目】
116項目
文中の将来に関する事項は、当事業年度の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1)経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、堅調な企業業績や雇用環境の改善を背景に、企業の設備投資や個人消費にも、持ち直しの動きがみられるものの、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題、日韓関係の改善の遅れなど海外情勢の不確実性と日本経済への影響が懸念されております。また、2020年1月以降の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による国内および世界経済の大幅な減速も予想され、先行きは予断を許さない状況にあります。
当社に関連深い半導体製造装置市場は、現在、大手半導体メーカーの次世代プロセス関連の設備投資が調整局面にあるなかにおいて、全般的な産業用装置における設備投資は好調であり、受託製品の産業用制御機器、並びに自社製品全般において、順調に推移しております。
このような経営環境のもと、当社は顧客満足度の更なる向上のために、市場ニーズを先取りした新製品の投入によりお客様の装置の競争力向上に貢献するとともに、品質面では、更なる微細化への対応に取り組みました。
この結果、当事業年度における売上高は7,821百万円(前期比1.6%増)、営業利益は1,467百万円(前期比4.9%減)、経常利益は1,523百万円(前期比4.5%減)、当期純利益は1,108百万円(前期比1.5%増)となりました。なお、営業利益および経常利益は、前期と比較して、いずれも減少しておりますが、これらは新たな技術リソース獲得のための積極的な研究開発投資を行ったこと、また生産性向上への取組みとして、厚木事業所製造ラインの強化に伴う当該設備に係る減価償却費等を計上したことによる減少であります。
当社は、事業内容を2つの報告セグメントに分けております。当事業年度におけるセグメント別の状況は次のとおりであります。
① 受託製品
当該セグメントは、半導体製造装置関連、産業用制御機器および計測機器の開発・製造・販売を行っております。半導体製造装置関連市場におきましては、大手半導体メーカーの設備投資が調整局面にあり、新規設備投資の後倒しの影響を受けております。また、一方で産業用制御機器におきましては、従来顧客の安定的な需要に加え、新規顧客の営業展開が進んだことにより、受託製品全般では、回復傾向にて推移いたしました。
この結果、売上高は4,334百万円(前期比1.0%減)、セグメント利益(営業利益)は659百万円(前期比20.2%減)となりました。
当該セグメントの品目別売上の状況は次のとおりであります。
イ)半導体製造装置関連
当該品目は、半導体製造装置の制御部を提供しております。大手半導体メーカーの新規設備投資の調整局面のなかにおいて、年度後半より受注高は、回復基調にありますが、前期比では、半導体製造装置関連の売上高は減少いたしました。
この結果、売上高は3,149百万円(前期比6.2%減)となりました。
ロ)産業用制御機器
当該品目は、各種の産業用装置、社会インフラ関連の制御部の開発・製造を行いカスタマイズ製品として提供しております。産業用検査装置の新規展開が順調に進んだため、売上高は大幅に増加いたしました。
この結果、売上高は892百万円(前期比36.3%増)となりました。
ハ)計測機器
当該品目は、各種計測機器のコントローラ、通信機器の制御部の開発・製造を行いカスタマイズ製品として提供しております。各種計測機器の需要は回復傾向にありますが、売上高は前期比では減少いたしました。
この結果、売上高は292百万円(前期比19.4%減)となりました。
② 自社製品
当該セグメントは、組込みモジュール、画像処理モジュールおよび計測通信機器の開発・製造・販売並びに、これらに付属する周辺機器およびソフトウェア等の自社製品関連商品の販売を行っております。全般的な産業用装置における設備投資は回復基調にあり、加えて新分野への開拓も順調に進み自社製品全体では、好調に推移いたしました。
この結果、売上高は3,486百万円(前期比5.0%増)、セグメント利益(営業利益)は1,276百万円(前期比6.9%増)となりました。
当該セグメントの品目別売上の状況は次のとおりであります。
イ)組込みモジュール
当該品目は、半導体製造装置、FA全般、電力・通信関連向けに提供しております。FA全般および医療機器関連における受注が堅調に推移したため、売上高は増加いたしました。
この結果、売上高は445百万円(前期比4.1%増)となりました。
ロ)画像処理モジュール
当該品目は、FA全般、各種検査装置、液晶関連機器に提供しております。各種検査装置においては積極的な新製品開発の推進に加え、検査工程の自動化ニーズの高まりから高水準で推移しておりますが、前期比では顧客需要の横ばい傾向により、売上高は減少いたしました。
この結果、売上高は1,420百万円(前期比8.6%減)となりました。
ハ)計測通信機器
当該品目は、超高速シリアル通信モジュール「GiGA CHANNEL」シリーズを提供しております。「GiGA CHANNEL」シリーズ関連の新規検査装置向けの受注が順調に進んだことにより売上高は大幅に増加いたしました。
この結果、売上高は1,444百万円(前期比30.0%増)となりました。
ニ)自社製品関連商品
当該品目は、自社製品の販売促進とシステム販売による高付加価値化を図るため、ソフトウェアおよび付属の周辺機器を提供しております。自社製品関連商品は、自社製品全般同様堅調に推移しておりますが、売上高は前期比では減少いたしました。
この結果、売上高は176百万円(前期比23.0%減)となりました。
当社を取り巻く環境はあるものの、経営方針に基づき、経営資源を投入し、自社製品技術をベースにした提案型製品の増強等により受託製品の販売の増加を継続するとともに、自社製品においては、更なるシリーズ化を継続し、受託製品の複合化も含めての製品の差別化を行い、受託製品および自社製品の両輪にて、強固な経営基盤および事業基盤を確立いたします。
(2)財政状態の状況
① 資産
当事業年度末における資産は14,824百万円(前事業年度末比1,731百万円の増加)となりました。
流動資産につきましては、増加要因として、現金及び預金が596百万円、売掛金が508百万円、前払費用が
4百万円、その他として仮払金が6百万円、それぞれ増加となり、減少要因として、棚卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品)が52百万円、前渡金が26百万円、未収入金が17百万円それぞれ減少となりました。
この結果、1,019百万円増加し9,267百万円となりました。
固定資産につきましては、有形固定資産が、主に、生産性向上への取組みとして、厚木事業所製造ラインの強化による投資に伴い75百万円増加しております。また、投資その他の資産が投資有価証券の時価変動の影響等により651百万円増加となり、減少要因として、関係会社株式および出資金が投資の再評価により7百万円、前払年金費用が6百万円それぞれ減少となりました。
この結果、711百万円増加し5,557百万円となりました。
② 負債
当事業年度末におけるは負債は2,836百万円(前事業年度末比530百万円の増加)となりました。
流動負債につきましては、増加要因として、支払手形が39百万円、買掛金が195百万円、未払法人税等が84百万円、未払消費税等が45百万円、前受金が7百万円、それぞれ増加となり、減少要因として、役員賞与引当金が10百万円減少となりました。
この結果、366百万円増加し2,066百万円となりました。
固定負債につきましては、繰延税金負債が187百万円増加し、長期借入金が23百万円減少した結果、163百万円増加し769百万円となりました。
③ 純資産
当事業年度末における純資産は11,988百万円(前事業年度末比1,200百万円の増加)となりました。
増加要因として、その他資本剰余金が7百万円、利益剰余金が715百万円、その他有価証券評価差額金が451百万円それぞれ増加となり、自己株式が26百万円減少となりました。
なお、自己株式が26百万円減少しておりますが、「信託型従業員持株インセンティブ・プラン」による減少が21百万円、2019年6月21日開催の第60期定時株主総会にて決議された、譲渡制限付株式報酬制度に基づく自己株式の減少が5百万円となります。
また、当社が目標とする経営指標である、自己資本比率(80%以上)は、80.9%(前事業年度末比1.5%の減少)となり、自己資本当期純利益率(8%以上)は、9.73%(前事業年度末比0.96%の減少)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、2,888百万円(前事業年度末比596百万円の増加)となりました。
また、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計した、フリー・キャッシュ・フローは、当事業年度は 994百万円の増加(前事業年度は568百万円の増加)であります。
営業活動、投資活動および財務活動によるキャッシュ・フローの主な内容は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,193百万円の増加(前事業年度は652百万円の増加)となりました。
主に、税引前当期純利益および減価償却費の計上、仕入債務の増加等の増加要因が、売上債権の増加、法人税等の支払等の減少要因を上回ったことによる増加となります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、199百万円の減少(前事業年度は83百万円の減少)となりました。
主に、固定資産の取得による減少となります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、393百万円の減少(前事業年度は398百万円の減少)となりました。
自己株式の売却による収入といった増加要因を、配当金の支払、長期借入金の返済による支出等の減少要因が上回ったことによる減少となります。
なお、自己株式の売却による収入および長期借入金の返済による支出は、「信託型従業員持株インセンティブ・プラン」によるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称及び詳細品目金額(千円)前期比(%)
受託製品
半導体製造装置関連2,280,739△6.8
産業用制御機器586,39728.7
計測機器240,987△14.9
小計3,108,124△2.5
自社製品
組込みモジュール237,662△1.4
画像処理モジュール689,180△10.8
計測通信機器630,3269.4
小計1,557,169△2.0
合計4,665,294△2.3

(注)1 金額は製造原価にて表示しております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3 自社製品セグメントにおいては、記載した詳細品目に付属する周辺機器の提供として、自社製品関連商品の販売を行っておりますが、当該仕入実績は、② 商品仕入実績として別途記載しております。
② 商品仕入実績
当事業年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称及び詳細品目金額(千円)前期比(%)
自社製品
自社製品関連商品135,273△18.1
小計135,273△18.1
合計135,273△18.1

(注)1 金額は仕入価格にて表示しております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
③ 受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
及び詳細品目
受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
受託製品
半導体製造装置関連3,652,27628.3829,827153.4
産業用制御機器828,74111.8414,547△13.2
計測機器271,415△24.951,543△29.5
小計4,752,43320.41,295,91747.5
合計4,752,43320.41,295,91747.5

(注)1 金額は販売価格にて表示しております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3 自社製品セグメントにおいては、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
④ 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称及び詳細品目金額(千円)前期比(%)
受託製品
半導体製造装置関連3,149,887△6.2
産業用制御機器892,02936.3
計測機器292,937△19.4
小計4,334,854△1.0
自社製品
組込みモジュール445,1714.1
画像処理モジュール1,420,796△8.6
計測通信機器1,444,85630.0
自社製品関連商品176,026△23.0
小計3,486,8505.0
合計7,821,7051.6

(注)1 主な相手先別の販売実績及び総販売額に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前事業計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ㈱1,880,97424.41,681,10421.5
東京エレクトロン宮城㈱982,26312.81,011,71612.9
㈱ニコン933,56512.1940,89012.0

2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当項目に記載されている将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 (1)経営成績の状況」に記載したとおりですが、その他の事項としては以下のとおりであります。
① 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、前事業年度4,785百万円に対し、当事業年度は134百万円増加し、4,919百万円となりました。
当事業年度における、売上高に対する売上原価の比率は、前事業年度62.2%に対して62.9%と0.7%増加となりました。
これは、主に、当社の製造拠点である、厚木事業所の製造ライン強化に伴う当該設備に係る減価償却費の増加および長期的に発展できる企業構造の確立の取組みとして、外部委託による、外注設計費が増加したためとなります。
販売費及び一般管理費は、前事業年度1,370百万円に対し、当事業年度は63百万円増加し、1,434百万円となりました。
これは、主に、新たな技術リソース獲得のための積極な研究開発活動による、研究開発費の増加によるものとなります。
なお、目標とする経営指標の1つに、売上高経常利益率を18.0%以上と掲げております。実績としては、19.5%となっております。これは、主に、受託製品セグメントのうち、産業用制御機器分野および自社製品セグメントのうち、計測通信機器が堅調に推移した結果となります。
② 営業外収支
営業外収益は、前事業年度52百万円に対し、当事業年度は8百万円増加し、60百万円となりました。主な要因としては、受取配当金の増加によります。
営業外費用は、前事業年度の計上はありませんが、当事業年度は、4百万円となりました。これは、外貨預金の為替変動による、為替差損の計上となります。なお、当事業年度においては、為替変動リスクを勘案し、外貨預金を解約しております。
③ 特別損益
特別利益は、当事業年度の計上はありません。
特別損失は、前事業年度46百万円に対し、当事業年度は37百万円減少し、8百万円となりました。これは、投資の再評価によるものとなります。
④ 法人税等
税効果会計適用後の法人税等は、前事業年度457百万円に対し、50百万円減少し、406百万円となりました。これは主に税引前当期純利益の減少や法人税、住民税及び事業税の減少によるものとなります。

(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローの安定的な確保による自己資本を中心として財源を確保しております。
短期運転資金は自己資金を基本といたします。
なお、当社の資金の流動性につきましては、「信託型従業員持株インセンティブ・プラン」による借入はありますが、流動比率は448.3%であり、財務の健全性を維持していると考えております。
② 資金需要
当社の運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料の仕入、外注費の支払および製造費用並びに販売費及び一般管理費等によるものであります。また設備資金需要のうち主なものは、品質および生産並びに製造技術効率の向上のための設備投資であります。
③ 財務政策
当社の主たる市場である半導体業界は、特有の急激な需要変動が生じやすいため、このような経営環境に対応すべく自己資本比率の向上により強固な財務体質の強化・維持に努めております。このような方針のもとに、現在、運転資金だけでなく設備投資資金における需要についても、内部資金にて対応しております。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これらの財務諸表の作成にあたって、期末日における資産・負債の報告金額および報告期間における収益・費用の報告金額に対して、影響を与える見積り、判断および仮定を行う必要があります。見積りおよび判断は、過去の実績や状況等に応じ合理的であると考えられる方法に基づいて行われております。当社の重要な会計方針のうち、見積り及び当該見積りに用いた仮定は以下のものであります。
① たな卸資産
当社は、たな卸資産については、滞留期間に応じて収益性の低下に基づく簿価切り下げ額の測定を行っております。将来、正味売却可能価額がさらに低下した場合または陳腐化資産が増加した場合、測定に基づき、追加の評価減が必要となる場合があります。
② 繰延税金資産
当社は、繰延税金資産については、将来の課税所得予測および綿密な税務計画を策定することにより、実現可能性の評価を行っております。実現可能性に影響を与える要因の発生が予測される場合は、評価性引当額の設定、調整が必要となる場合があります。繰延税金資産のうち回収可能性がないと判断される金額が認識された場合は、この認識を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上します。また、繰延税金資産を将来回収できると判断した場合は、繰延税金資産への調整を行い、この判断を行った期間に利益を増加させることになります。
③ 非上場株式の評価
非上場株式の評価については、投資時点の事業計画の達成可能性および財務体質並びに回収可能性等を総合的に勘案した結果、減損損失を計上した場合には、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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