訂正有価証券報告書-第47期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績
当連結会計年度の連結業績は、売上高につきましては、主力事業のモバイルデータソリューション事業とエンターテインメント関連事業の売上高が前期を上回り262億97百万円(前期比6.5%増)となりました。各利益につきましては、モバイルデータソリューション事業における販売人件費及び研究開発費の増加並びにAR等の新たな主力事業創出の取組みに関連する研究開発費の増加等により、営業損失は10億74百万円(前期は1億41百万円の利益)となりました。また、営業外収益として受取利息1億9百万円、営業外費用として持分法投資損失2億39百万円等を計上したことにより、経常損失は11億2百万円(前期は2億21百万円の損失)となりました。また、特別利益として受取補償金2億48百万円、保有していたIPアドレスの売却による権利譲渡収入1億4百万円をそれぞれ計上した一方で、特別損失として計画進捗度の低い連結子会社に係るのれん及び国内の土地等に対する減損損失7億58百万円、投資有価証券評価損1億67百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は12億93百万円(前期は5億81百万円の損失)となりました。
※なお、当社グループは、当連結会計年度より、報告セグメント区分を一部変更しております。また前連結会計年度との比較にあたっては、前連結会計年度の数値を変更後の報告セグメント区分に組み替えて行っております。
※デジタル・インテリジェンス事業は従来の裁判等の証拠に用いられるデータ抽出を基礎としたフォレンジック分野に加え、モバイルのデータ解析という分析の分野も含まれます。事業のフォーカスする範囲を拡大したため、名称を変更しております。
a.モバイルデータソリューション事業
売上高は、モバイルライフサイクル事業が前期を下回ったものの、デジタル・インテリジェンス事業が前期を上回ったため、増収となりましたが、販売人件費や研究開発費の増加により、セグメント利益は減少となりました。
b.エンターテインメント関連事業
遊技機メーカー向けの遊技機部品の販売が好調に推移したことにより、前期を上回り増収増益となりました。
c.新規IT関連事業
M2M事業は自販機、監視カメラ等の産業用向けのM2M/IoT通信機器の販売が好調に推移したことにより、前期を上回り増収となり、損失額も縮小しました。
AceReal事業は産業向けの現場業務に最適化した「AceReal One」の開発及びマーケティング等の費用が増加したことにより、前期比で損失が拡大しました。
O2Oソリューション事業は当社アプリの導入店舗数は増えたものの、「iToGo」の開発等の費用が増加したことにより、前期比で損失幅が拡大しました。
d.その他事業
売上高は、スマートフォン向けゲームコンテンツの販売が低調に推移し、前期を下回りましたが、セグメント損失は縮小しました。
(財政状態)
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ14億58百万円減少し258億57百万円(前期比5.3%減)となりました。
流動資産は、6億88百万円減少し206億91百万円となりました。これは主に、現金及び預金が9億90百万円減少したことによるものであります。
固定資産は、7億70百万円減少し51億65百万円となりました。これは主に、のれんが5億82百万円減少したことによるものであります。
(負債の部)
負債は、11億94百万円増加し137億8百万円(前期比9.5%増)となりました。
流動負債は、14億30百万円増加し134億47百万円となりました。これは主に、前受収益が12億67百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、2億35百万円減少し2億60万円となりました。これは主に繰延税金負債が1億61百万円減少したことによるものであります。
(純資産の部)
純資産は、前連結会計年度末に比べ26億53百万円減少し121億49百万円(前期比17.9%減)となりました。これは主に、利益剰余金が20億27百万円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ7.5ポイント減少し42.3%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により15億10百万円、投資活動により1億26百万円増加したことに対し、財務活動により14億87百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ10百万円減少し90億47百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動の結果獲得した資金は、15億10百万円(前期は24億64百万円の獲得)となりました。
これは主に、その他の負債の増加が15億82百万円であったことによるものであります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動の結果獲得した資金は、1億26百万円(前期は6億61百万円の使用)となりました。
これは主に、定期預金の純減少額が8億55百万円、有形固定資産の取得による支出が7億36百万円であったことに よるものであります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動の結果使用した資金は、14億87百万円(前期は5億21百万円の使用)となりました。
これは主に、配当金の支払額が4億49百万円、子会社の自己株式の取得による支出が9億41百万円であったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当社グループは、エンターテインメント関連事業の一部において受注生産を行っております。当連結会計年度における受注状況を示すと、次のとおりであります。
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。本項における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成は経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積り及び予測を必要とします。経営者は、これらの見積りや予測について、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実績はこれらと異なる可能性があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載の通りです。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
モバイルデータソリューション事業のうち、犯罪捜査機関等向け(デジタル・インテリジェンス事業)が属するデジタルフォレンジック市場につきましては、各国行政機関の安全保障に対する意識の高まり、デジタル化の進展及び犯罪捜査手法の進化等に伴い、需要の形を変えながら、引き続き成長が見込める市場環境にあります。
また、携帯端末販売店向け(モバイルライフサイクル事業)が属するモバイルデバイスライフサイクル市場につきましては、携帯端末販売店の役割は多様化・複雑化しており、顧客に対する広範なコミュニケーションが求められています。さらに、MVNO等の登場により通信事業者間の競争環境も変化しており、携帯端末販売店の顧客満足度を高める動きが継続している市場環境にあります。
このような変化の激しい市場環境に対応するため、引き続き製品・サービスへの販促・研究開発等の成長投資を推進しているため、収益を圧迫する傾向にあります。
次に、エンターテインメント関連事業が属するパチンコ市場につきましては、平成29年9月4日に公布された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」(施行期日 平成30年2月1日)への対応等の影響から、パチンコホールの遊技機の入替減少、新規出店や店舗改装等の設備投資を先送りする傾向等が継続し、将来的な不透明感が増大しております。
上記のように、当社の主力事業の市場環境が厳しい状況にある中、当社グループの更なる成長を図るため、IoT、AR等の最新技術やビッグデータ等を活用していく社会的な流れを汲み、M2M/IoT市場及びAR/VR関連市場において、新たな主力事業の構築に取り組んでおります。
M2M/IoT市場につきましては、モノを繋げるという需要は増加し、多くの企業が当該市場に参入しており、市場は拡大しつつも、競争環境は厳しさを増しております。
AR関連市場につきましては、現在の市場は初期の成長段階と考えておりますが、各社スマートフォンの次の有力なデバイスとその中心となる機能として位置づけ、活発な研究開発が行われ、徐々に製品が発売されております。
飲食店向けO2Oソリューション事業につきましては、飲食店の人手不足や人々のライフスタイルの変化による中食市場の伸び、スマートフォンの普及を背景に各飲食店のO2Oアプリの利用が伸びつつあります。
各市場における具体的な取組みは下記の通り、進めております。
[M2M/IoT]
・ペルーにおけるサトウキビ畑の水がめやポンプ等の灌漑設備等をIoT化し実証実験を行っております。
・センサーデバイス「おくだけセンサー」を開発し、より簡単にIoT化を実現するデバイスの提供を始めます。
[AR]
・平成29年7月に、藤田保健衛生大学とARスマートグラス「AceReal One」を用いた実際の教育現場での環境を模した実証テストを行いながら、医学教育現場に貢献できるソリューションの開発を進めております。
・「Health2.0 Asia – Japan 2017」、「ウェアラブルEXPO」などに出展し、多くのお客様に「AceReal One」をご体験いただいております。多様なお客様の声から新たなニーズを発掘し、新たなソリューション開発に努めております。
[O2O]
・スマートフォン向けのO2Oアプリを開発しており、「どんどん庵」アプリを平成30年1月9日にリリース、テイクアウト予約決済等の新機能を追加した公式アプリ「小僧寿し」を平成30年2月22日にリリースしました。今後も、飲食チェーン店を中心に販促活動をしていきます。
[VR]
・PlayStationVR向けに開発しているゲームコンテンツ「DARK ECLIPSE(ダークエクリプス)」が、“PlayStationVR”ラインナップ紹介トレーラーに採用され、東京ゲームショウにおいてSONYブースにて映像出展されるなど、発売に向けた開発及び販促活動をしております。
・ソニー・インタラクティブエンタテインメントヨーロッパ(SIEE)とパートナー契約を締結しました。これにより「DARK ECLIPSE」は、SIEEの2nd Partyタイトルとして欧州圏のマーケティング、ローカライズ、プロモーション、販売をSIEEが行います。
当連結会計年度の経営成績について、中長期的な企業価値向上の実現のため、現在は、情報通信関連分野における売上高の増加を重視しております。
情報通信関連分野のうち、主力のモバイルデータソリューション事業は、世界的な安全保障関連予算の増加に伴って犯罪捜査機関向けの製品・サービスの販売が好調に推移し、売上高は153億83百万円となり、前期比で6.9%の増収となりました。
この結果、新規IT関連事業、その他事業を合計し、情報通信関連分野合計は173億56百万円となり、前期比で6.1%の増収となりました。
加えてエンターテインメント関連事業は規則改正等の駆け込み需要などもあり売上高は89億41百万円となり、前期比で7.3%の増収となり、全体としても売上高は262億97百万円となり、前期比で6.5%の増収となりました。
今後は事業環境を考慮しつつ、犯罪捜査機関向けの販売を中心に、新規IT関連の販売・サービスを伸ばすことで、売上高の増加に取組んでまいります。
利益の面では、経常利益の増加を重視しており、情報通信関連分野の新たな顧客価値創出による増収とエンターテインメント関連分野の付加価値、効率性の向上により、増益となるように取り組みを進めております。
現在は、中長期的に新たな情報通信関連分野における新たな事業の柱を構築するため、新規IT関連事業を中心に投資が先行している状況です。
そのため、当連結会計年度は11億2百万円の経常損失となり、その損失幅は8億8百万円の拡大となっております。現在は、新規IT関連分野の投資が先行しており、まずは新規IT関連分野について開発を完了させ、新たな製品・サービスを販売することで、売上高の増加を実現し、8億75百万円のセグメント損失を減少させるよう取組んでまいります。
キャッシュフローの成長性については、特にフリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュフローと投資活動によるキャッシュフローの合計)の増加を重視しており、当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フローはモバイルデータソリューション事業により獲得した資金等により16億36百万円の増加となりました。今後も安全性を高められるようにビジネスモデルなども活かしながら、フリー・キャッシュ・フローの増大に取組んでまいります。
当社グループの経営陣は、事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営計画及び経営戦略を立案するように努めております。
当社グループの情報通信事業を取り巻く環境は、技術進化の著しい分野であり、市場の変化や多様化が大きく、予断を許さない状況ではありますが、高付加価値製品やソリューションをいち早く投入し、従来のフロー型ビジネスに加え、ストック型ビジネスの展開を加速していきます。更なる成長を目指し、グローバルな事業展開を図るとともに、情報通信市場への経営資源を集中し、高い収益力を確保する企業体質の確立を図っていきます。
当社グループのエンターテインメント関連事業を取り巻く環境は、市場環境の低迷、顧客ニーズの変化が大きく、製品の優劣も大きいため、先行きは不透明な状況が続くと予想されますが、エンターテインメント性を追求した製品創りと、ノウハウを持つ通信ネットワーク技術を活かした新たな事業展開も推進していきます。
また、新市場の開拓及び新規事業の育成にも注力し、シナジー効果が見込まれるビジネスパートナーとの提携を積極的に行う等、将来の成長に向けたチャレンジを継続します。
(資本の財源及び資金の流動性についての分析)
a.資金需要
当社グループの運転資金需要のうち、主なものは、販売及び一般管理活動、研究開発活動のための人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。当社は特に大きく設備投資を必要とするビジネスモデルではありませんが、一方で技術変化の早い事業分野に属しており最新技術の研究開発や複数年度にまたがる受託開発、ソフトウェアの更新等のための研究開発活動に係る資金需要が生じております。
b.財務政策
当社グループは、運転資金につきましては、内部資金、短期借入金により調達することとしております。また内部資金の一部には、複数年度にわたってソフトウェアを更新するための研究開発活動のために事前に受け取る前受収益が含まれております。流動資産から流動負債を控除した運転資本については、当連結会計年度の末日も含め、以前から流動資産が上回っています。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績
当連結会計年度の連結業績は、売上高につきましては、主力事業のモバイルデータソリューション事業とエンターテインメント関連事業の売上高が前期を上回り262億97百万円(前期比6.5%増)となりました。各利益につきましては、モバイルデータソリューション事業における販売人件費及び研究開発費の増加並びにAR等の新たな主力事業創出の取組みに関連する研究開発費の増加等により、営業損失は10億74百万円(前期は1億41百万円の利益)となりました。また、営業外収益として受取利息1億9百万円、営業外費用として持分法投資損失2億39百万円等を計上したことにより、経常損失は11億2百万円(前期は2億21百万円の損失)となりました。また、特別利益として受取補償金2億48百万円、保有していたIPアドレスの売却による権利譲渡収入1億4百万円をそれぞれ計上した一方で、特別損失として計画進捗度の低い連結子会社に係るのれん及び国内の土地等に対する減損損失7億58百万円、投資有価証券評価損1億67百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は12億93百万円(前期は5億81百万円の損失)となりました。
※なお、当社グループは、当連結会計年度より、報告セグメント区分を一部変更しております。また前連結会計年度との比較にあたっては、前連結会計年度の数値を変更後の報告セグメント区分に組み替えて行っております。
※デジタル・インテリジェンス事業は従来の裁判等の証拠に用いられるデータ抽出を基礎としたフォレンジック分野に加え、モバイルのデータ解析という分析の分野も含まれます。事業のフォーカスする範囲を拡大したため、名称を変更しております。
a.モバイルデータソリューション事業
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前期増減額 | 対前期増減率 | |
| 百万円 | 百万円 | 百万円 | % | |
| 売上高 | 14,395 | 15,383 | 988 | 6.9 |
| セグメント利益 | 903 | 25 | △878 | △97.2 |
売上高は、モバイルライフサイクル事業が前期を下回ったものの、デジタル・インテリジェンス事業が前期を上回ったため、増収となりましたが、販売人件費や研究開発費の増加により、セグメント利益は減少となりました。
b.エンターテインメント関連事業
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前期増減額 | 対前期増減率 | |
| 百万円 | 百万円 | 百万円 | % | |
| 売上高 | 8,334 | 8,941 | 607 | 7.3 |
| セグメント利益 | 652 | 725 | 73 | 11.2 |
遊技機メーカー向けの遊技機部品の販売が好調に推移したことにより、前期を上回り増収増益となりました。
c.新規IT関連事業
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前期増減額 | 対前期増減率 | |
| 百万円 | 百万円 | 百万円 | % | |
| 売上高 | 1,449 | 1,504 | 55 | 3.8 |
| セグメント損失(△) | △573 | △875 | △302 | ― |
M2M事業は自販機、監視カメラ等の産業用向けのM2M/IoT通信機器の販売が好調に推移したことにより、前期を上回り増収となり、損失額も縮小しました。
AceReal事業は産業向けの現場業務に最適化した「AceReal One」の開発及びマーケティング等の費用が増加したことにより、前期比で損失が拡大しました。
O2Oソリューション事業は当社アプリの導入店舗数は増えたものの、「iToGo」の開発等の費用が増加したことにより、前期比で損失幅が拡大しました。
d.その他事業
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前期増減額 | 対前期増減率 | |
| 百万円 | 百万円 | 百万円 | % | |
| 売上高 | 519 | 467 | △51 | △9.9 |
| セグメント損失(△) | △66 | △51 | 15 | ― |
売上高は、スマートフォン向けゲームコンテンツの販売が低調に推移し、前期を下回りましたが、セグメント損失は縮小しました。
(財政状態)
| 資 産 | 負 債 | 純資産 | 自己資本比率 | |
| 平成30年3月期 | 25,857 | 13,708 | 12,149 | 42.3% |
| 平成29年3月期 | 27,316 | 12,513 | 14,802 | 49.8% |
| 増 減 | △1,458 | 1,194 | △2,653 | △7.5ポイント |
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ14億58百万円減少し258億57百万円(前期比5.3%減)となりました。
流動資産は、6億88百万円減少し206億91百万円となりました。これは主に、現金及び預金が9億90百万円減少したことによるものであります。
固定資産は、7億70百万円減少し51億65百万円となりました。これは主に、のれんが5億82百万円減少したことによるものであります。
(負債の部)
負債は、11億94百万円増加し137億8百万円(前期比9.5%増)となりました。
流動負債は、14億30百万円増加し134億47百万円となりました。これは主に、前受収益が12億67百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、2億35百万円減少し2億60万円となりました。これは主に繰延税金負債が1億61百万円減少したことによるものであります。
(純資産の部)
純資産は、前連結会計年度末に比べ26億53百万円減少し121億49百万円(前期比17.9%減)となりました。これは主に、利益剰余金が20億27百万円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ7.5ポイント減少し42.3%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により15億10百万円、投資活動により1億26百万円増加したことに対し、財務活動により14億87百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ10百万円減少し90億47百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動の結果獲得した資金は、15億10百万円(前期は24億64百万円の獲得)となりました。
これは主に、その他の負債の増加が15億82百万円であったことによるものであります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動の結果獲得した資金は、1億26百万円(前期は6億61百万円の使用)となりました。
これは主に、定期預金の純減少額が8億55百万円、有形固定資産の取得による支出が7億36百万円であったことに よるものであります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動の結果使用した資金は、14億87百万円(前期は5億21百万円の使用)となりました。
これは主に、配当金の支払額が4億49百万円、子会社の自己株式の取得による支出が9億41百万円であったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| モバイルデータソリューション事業 | 15,306,734 | 106.3 |
| エンターテインメント関連事業 | 6,148,347 | 99.2 |
| 合計 | 21,455,082 | 104.2 |
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当社グループは、エンターテインメント関連事業の一部において受注生産を行っております。当連結会計年度における受注状況を示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| エンターテインメント関連事業 | 7,279,526 | 90.2 | 1,031,297 | 44.8 |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| モバイルデータソリューション事業 | 15,383,481 | 106.9 |
| エンターテインメント関連事業 | 8,941,494 | 107.3 |
| 新規IT関連事業 | 1,504,895 | 103.8 |
| その他 | 467,714 | 90.1 |
| 合計 | 26,297,585 | 106.5 |
(注) 1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社藤商事 | 5,661,674 | 22.9 | 6,909,449 | 26.3 |
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。本項における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成は経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積り及び予測を必要とします。経営者は、これらの見積りや予測について、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実績はこれらと異なる可能性があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載の通りです。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
モバイルデータソリューション事業のうち、犯罪捜査機関等向け(デジタル・インテリジェンス事業)が属するデジタルフォレンジック市場につきましては、各国行政機関の安全保障に対する意識の高まり、デジタル化の進展及び犯罪捜査手法の進化等に伴い、需要の形を変えながら、引き続き成長が見込める市場環境にあります。
また、携帯端末販売店向け(モバイルライフサイクル事業)が属するモバイルデバイスライフサイクル市場につきましては、携帯端末販売店の役割は多様化・複雑化しており、顧客に対する広範なコミュニケーションが求められています。さらに、MVNO等の登場により通信事業者間の競争環境も変化しており、携帯端末販売店の顧客満足度を高める動きが継続している市場環境にあります。
このような変化の激しい市場環境に対応するため、引き続き製品・サービスへの販促・研究開発等の成長投資を推進しているため、収益を圧迫する傾向にあります。
次に、エンターテインメント関連事業が属するパチンコ市場につきましては、平成29年9月4日に公布された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」(施行期日 平成30年2月1日)への対応等の影響から、パチンコホールの遊技機の入替減少、新規出店や店舗改装等の設備投資を先送りする傾向等が継続し、将来的な不透明感が増大しております。
上記のように、当社の主力事業の市場環境が厳しい状況にある中、当社グループの更なる成長を図るため、IoT、AR等の最新技術やビッグデータ等を活用していく社会的な流れを汲み、M2M/IoT市場及びAR/VR関連市場において、新たな主力事業の構築に取り組んでおります。
M2M/IoT市場につきましては、モノを繋げるという需要は増加し、多くの企業が当該市場に参入しており、市場は拡大しつつも、競争環境は厳しさを増しております。
AR関連市場につきましては、現在の市場は初期の成長段階と考えておりますが、各社スマートフォンの次の有力なデバイスとその中心となる機能として位置づけ、活発な研究開発が行われ、徐々に製品が発売されております。
飲食店向けO2Oソリューション事業につきましては、飲食店の人手不足や人々のライフスタイルの変化による中食市場の伸び、スマートフォンの普及を背景に各飲食店のO2Oアプリの利用が伸びつつあります。
各市場における具体的な取組みは下記の通り、進めております。
[M2M/IoT]
・ペルーにおけるサトウキビ畑の水がめやポンプ等の灌漑設備等をIoT化し実証実験を行っております。
・センサーデバイス「おくだけセンサー」を開発し、より簡単にIoT化を実現するデバイスの提供を始めます。
[AR]
・平成29年7月に、藤田保健衛生大学とARスマートグラス「AceReal One」を用いた実際の教育現場での環境を模した実証テストを行いながら、医学教育現場に貢献できるソリューションの開発を進めております。
・「Health2.0 Asia – Japan 2017」、「ウェアラブルEXPO」などに出展し、多くのお客様に「AceReal One」をご体験いただいております。多様なお客様の声から新たなニーズを発掘し、新たなソリューション開発に努めております。
[O2O]
・スマートフォン向けのO2Oアプリを開発しており、「どんどん庵」アプリを平成30年1月9日にリリース、テイクアウト予約決済等の新機能を追加した公式アプリ「小僧寿し」を平成30年2月22日にリリースしました。今後も、飲食チェーン店を中心に販促活動をしていきます。
[VR]
・PlayStationVR向けに開発しているゲームコンテンツ「DARK ECLIPSE(ダークエクリプス)」が、“PlayStationVR”ラインナップ紹介トレーラーに採用され、東京ゲームショウにおいてSONYブースにて映像出展されるなど、発売に向けた開発及び販促活動をしております。
・ソニー・インタラクティブエンタテインメントヨーロッパ(SIEE)とパートナー契約を締結しました。これにより「DARK ECLIPSE」は、SIEEの2nd Partyタイトルとして欧州圏のマーケティング、ローカライズ、プロモーション、販売をSIEEが行います。
当連結会計年度の経営成績について、中長期的な企業価値向上の実現のため、現在は、情報通信関連分野における売上高の増加を重視しております。
情報通信関連分野のうち、主力のモバイルデータソリューション事業は、世界的な安全保障関連予算の増加に伴って犯罪捜査機関向けの製品・サービスの販売が好調に推移し、売上高は153億83百万円となり、前期比で6.9%の増収となりました。
この結果、新規IT関連事業、その他事業を合計し、情報通信関連分野合計は173億56百万円となり、前期比で6.1%の増収となりました。
加えてエンターテインメント関連事業は規則改正等の駆け込み需要などもあり売上高は89億41百万円となり、前期比で7.3%の増収となり、全体としても売上高は262億97百万円となり、前期比で6.5%の増収となりました。
今後は事業環境を考慮しつつ、犯罪捜査機関向けの販売を中心に、新規IT関連の販売・サービスを伸ばすことで、売上高の増加に取組んでまいります。
利益の面では、経常利益の増加を重視しており、情報通信関連分野の新たな顧客価値創出による増収とエンターテインメント関連分野の付加価値、効率性の向上により、増益となるように取り組みを進めております。
現在は、中長期的に新たな情報通信関連分野における新たな事業の柱を構築するため、新規IT関連事業を中心に投資が先行している状況です。
そのため、当連結会計年度は11億2百万円の経常損失となり、その損失幅は8億8百万円の拡大となっております。現在は、新規IT関連分野の投資が先行しており、まずは新規IT関連分野について開発を完了させ、新たな製品・サービスを販売することで、売上高の増加を実現し、8億75百万円のセグメント損失を減少させるよう取組んでまいります。
キャッシュフローの成長性については、特にフリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュフローと投資活動によるキャッシュフローの合計)の増加を重視しており、当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フローはモバイルデータソリューション事業により獲得した資金等により16億36百万円の増加となりました。今後も安全性を高められるようにビジネスモデルなども活かしながら、フリー・キャッシュ・フローの増大に取組んでまいります。
当社グループの経営陣は、事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営計画及び経営戦略を立案するように努めております。
当社グループの情報通信事業を取り巻く環境は、技術進化の著しい分野であり、市場の変化や多様化が大きく、予断を許さない状況ではありますが、高付加価値製品やソリューションをいち早く投入し、従来のフロー型ビジネスに加え、ストック型ビジネスの展開を加速していきます。更なる成長を目指し、グローバルな事業展開を図るとともに、情報通信市場への経営資源を集中し、高い収益力を確保する企業体質の確立を図っていきます。
当社グループのエンターテインメント関連事業を取り巻く環境は、市場環境の低迷、顧客ニーズの変化が大きく、製品の優劣も大きいため、先行きは不透明な状況が続くと予想されますが、エンターテインメント性を追求した製品創りと、ノウハウを持つ通信ネットワーク技術を活かした新たな事業展開も推進していきます。
また、新市場の開拓及び新規事業の育成にも注力し、シナジー効果が見込まれるビジネスパートナーとの提携を積極的に行う等、将来の成長に向けたチャレンジを継続します。
(資本の財源及び資金の流動性についての分析)
a.資金需要
当社グループの運転資金需要のうち、主なものは、販売及び一般管理活動、研究開発活動のための人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。当社は特に大きく設備投資を必要とするビジネスモデルではありませんが、一方で技術変化の早い事業分野に属しており最新技術の研究開発や複数年度にまたがる受託開発、ソフトウェアの更新等のための研究開発活動に係る資金需要が生じております。
b.財務政策
当社グループは、運転資金につきましては、内部資金、短期借入金により調達することとしております。また内部資金の一部には、複数年度にわたってソフトウェアを更新するための研究開発活動のために事前に受け取る前受収益が含まれております。流動資産から流動負債を控除した運転資本については、当連結会計年度の末日も含め、以前から流動資産が上回っています。