訂正有価証券報告書-第22期(2016/01/01-2016/12/31)

【提出】
2023/05/15 13:17
【資料】
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【項目】
109項目

有報資料

(1)会社の経営の基本方針
当社は、産学連携により培われた生体認証技術をもとに、"バイバイパスワードカンパニー"として、世の中に氾濫するパスワードに関するトラブルやシステム課題を解決してまいります。また継続的・発展的な研究開発を推進し、広く生体認証技術の普及を目指した国際標準であるFIDO規格に準拠した製品の開発・販売を通じて、パスワードを使わない「いつでもどこでもカンタン」な本人確認による、便利かつ効率的で安全・安心な社会実現に貢献してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社は、情報セキュリティ事業の更なる拡大を目標とし、かかるコア事業を中心に経常利益率といった事業の収益性を重視した事業運営に注力してまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社が属する情報セキュリティ市場は外部環境要因の変遷が早く、特に当社のメイン市場である生体認証市場については、指紋認証機能搭載スマートフォンの発売を契機として、急速に変化しております。
当社は10数年来指紋認証事業を行ってきた蓄積を活かし、市場ニーズにあった要素技術の発掘と実用化のため国内外機関とのアライアンスを通じた新製品の投入、販売からサービス課金への収益モデルの変更などの新事業の推進、他社製品との連携により付加価値を高めた製品販売、昨年から施行されているマイナンバー制度に対応する新規製品の開発・販売、さらにこれらの活動を支える管理体制の強化、適時開示体制の構築や日本版SOX法に対応する内部統制組織の構築とコーポレート・ガバナンスの強化を中長期的な経営戦略として捉え、それらを総合的に達成する新しい組織体制の構築を行ってまいります。
(4)会社の対処すべき課題
①収益の安定化
これまで数年来課題として掲げてきました「新規顧客の開拓」につきましては、平成28年12月期までのパートナー制度の整備等の取り組みにより、新規顧客の開拓については一定程度の目処がつき、今後最も重要な課題としては、「収益の安定化」を考えております。
当社の従来の事業は、その性質上、当社の売上規模に比して受注1件あたりの売上が大きく、かつ導入時に大半の売上が計上されます。導入を検討して頂いている相手との商談の時期次第で、売上の計上時期が決まるため、月ごとに大きなバラツキが発生しております。一方で、支出については、人件費や家賃など毎月発生する固定的なものもあるため、ある程度の余裕資金の確保が必要となります。また、導入時期のずれや、失注などの要因が、決算発表のタイミングに重なると、業績予想の修正に繋がることもありました。
商談件数の増加により、受注1件あたりの売上比率は相対的に減少するため、ある程度解消していくものと考えておりますが、「売り切り」の事業だけではなく、利用期間に応じて料金を支払う「月額課金型」の様な積み上げ型の事業や、ソフトウェアのライセンス料を出荷台数に応じて課金する「ライセンス型」などの事業の拡大により、毎月安定した収益を生む売上の比率を、固定費の支払いを上回る水準まで増やすことで経営の安定化を目指します。
②ライセンスビジネスなどの新規事業の推進
当社は情報セキュリティ業界のリーディングカンパニーとしてパスワードに変わる新しいユーザーの認証方法としての指紋認証を市場に浸透させることに注力しております。従来の自社開発製品事業の主力製品である大企業・官公庁向け指紋認証セキュリティシステムの販売に引き続き注力するとともに、当社独自の指紋認証のアルゴリズムである「ハイブリッド指紋認証方式」を採用した、広範な生体認証関連製品のラインナップを充実します。従来事業に加えて今後発売される国内外の各メーカーのスマートフォン・タブレット型PC・パソコンなどの情報端末に当社の指紋認証ソフトウェアの使用権許諾を行うライセンスビジネスを推進してまいります。特に成長著しいクラウドコンピューティングやスマートフォンやタブレット端末に代表される端末機器メーカの開拓に注力してまいります。さらに、様々な情報機器において指紋認証を利用できるFIDO準拠の自社製品・サービスである"magatama"プラットフォームの提供を開始し、ネットワーク社会における本人認証インフラとしての普及を目指します。
③FIDO規格の普及
FIDO Alliance( Fast Identity Online )は、生体認証をはじめとしたオンラインにおける安全な認証の世界標準の提唱と啓蒙を行う国際的な非営利団体です。当社は、FIDOのデファクトスタンダード化の可能性を先取りし、日本初のFIDO加盟企業となりました。またFIDOの創業時からの中核的加盟企業である米国のノックノックラブズ社(NNL社)と業務提携を行いました。
情報システムのクラウド化やサービス化が進むことなどにより、利用者が管理するパスワードの数が飛躍的に増加し、日常的な使用の限界を迎えつつあります。FIDO規格はパスワード使用を生体認証とPKI認証に置き換えることで利用者の安全性、利便性を両立させることを目的とした標準化を目指しており、当社はNNL社及びその他のFIDO加盟企業とも連携してFIDO準拠製品を国内外で販売していくことで当社技術・製品・サービスの市場拡大と普及に繋げてまいります。
④研究開発の推進
当社は産学連携ベンチャーの草分け的存在として、創業以来大学との共同研究により技術的競争力のある製品を生み出してまいりました。生体認証市場において、当社は長年の蓄積があり、現状技術的に優位な立場にあると認識しておりますが、本格的な普及期に入り、他社参入により競争が激化する可能性も十分に想定されます。これまで継続的に共同研究を行っている名古屋工業大学に加え、昨年度7月より東京大学との共同研究を開始しており、引き続き他の追随を許さないレベルの技術を確立すべく、積極的な研究開発を行なってまいります。
(5)株式会社の支配に関する基本方針
当社は、平成20年2月に「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」を策定いたしました。安定的かつ持続的な企業価値の向上が当社の経営にとって最優先の課題と考え、その実現に日々努めております。従いまして、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を充分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。
上場会社である当社の株式は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模買付提案又はこれに類似する行為があった場合においても、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、当社といたしましては、一概にこれを否定するものではなく、最終的には株主全体の意思により判断されるべきものと考えております。
しかしながら、近時、わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大規模買付提案又はこれに類似する行為を強行する動きが顕在化しております。こうした大規模買付の中には、その目的などからみて企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要する恐れがあるもの、対象企業の取締役会や株主が大規模買付の内容などについて検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための充分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするものなど、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社は、当社株式に対してこのような大規模な買付行為などを行う者は、例外的に当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適切でないと考えております。

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