有価証券報告書-第118期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 16:45
【資料】
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【項目】
163項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「社会に人に信頼されるものづくり企業であり続ける」ことを企業理念としております。
この企業理念のもと、船舶、海洋、機械、その他IT・サービス関連など広範囲の事業分野において培った複合技術とグローバルな事業活動で積み重ねた経験を総合的に調和させた製品・サービスを提供する“ものづくり企業”として、社会や人々からの期待に応え信頼を高めることを経営の基本方針としております。
また、2020年度にスタートした「2020年度中期経営計画(以下、20中計)」では、当社を取り巻く環境の変化や、当社自体の変革をふまえ、当社の存在意義を再認識し、グループの経営姿勢と行動規準を見直し、以下のとおりとしました。
■経営姿勢
新しい価値の創造を顧客と共に実現します
健全な財務体質と堅実な利益を追求します
健康で安全に働ける環境整備を推進します
■行動基準
シンプルで、ユニークで、実用的な製品やサービスに挑戦していきます
(2)経営戦略等
当社グループは、2020年8月に公表した「20中計」を2020年度よりスタートさせました。「20中計」のビジョンは「全ての機械にデジタル価値を付加する企業」を目指す姿として、パワーメカトロニクス製品を軸としたサービス(LSS事業)を展開し、従来型のフロー型ビジネスから、長期的に収益を上げられるストック型ビジネスへの転換を進めております。
2019年度にスタートした「三井E&Sグループ 事業再生計画」では、財務・収益体質の強化、事業構造の変革という2つの戦略を掲げ、「資産売却と協業の推進」を進めてまいりました。「20中計」では更なる財務体質の改善、事業領域の集中と協業、経営基盤の強化といった、3つの基本方針を定め、次の「23中計」での売上高経常利益率6%達成へ繋げていくことを目指しております。
事業再生計画の達成状況については、「資産及び事業の売却案件の実行」、「事業構造の改革及び、協働事業に関する他社との協業の促進」等の各施策を進めた結果、資金確保に関しては、一定の目途が付けられる状況に至りました。引続き、「20中計」を加速することで、グループの企業価値向上に取り組んでまいります。
(3)経営環境等
当社グループを取り巻く事業環境は、米国及び中国間の通商問題、英国のEU離脱、為替、油価の変動をはじめとする資源相場のボラティリティの増大に加え、新型コロナウイルスの感染拡大といった世界経済の先行き不透明感が一層増す中、新造船市場の低迷、中国・韓国の競合企業の攻勢による価格競争の激化等、既存のビジネスモデルからの変革が求められる環境となっております。一方、新型コロナウイルスの影響が沈静化した後には、新興国を中心としたエネルギー需要の増加や環境・省エネ志向の高まり、さらには国内のインフラ更新需要の増大等、事業拡大の機会も再び大きくなるものと想定されます。
このような外部環境の変化に対し当社グループは、「20中計」において、「財務体質の改善」、「事業領域の集中と協業」、「経営基盤の強化」を基本方針とした戦略を掲げ、差別化やコスト競争力の強化、収益の安定化を図り、グループ総合力を活かし、社会ニーズに応えてまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大に伴い、当社グループ事業においても市況面の悪化、経済活動の停滞を受け、受注遅れや資材調達等に影響が出ているものもあります。主な事業等への影響については、「2 事業等のリスク」又は「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 b. 経営成績」に記載のとおりです。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「20中計」の実行により、2022年度において、NET有利子負債EBITDA倍率:5倍未満、売上高経常利益率:4.0%以上、及び総資産回転率:0.80倍以上を経営数値目標として掲げ、その達成に全力を注いでまいります。
「20中計」の達成・進捗状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ④経営計画の達成・進捗状況」に記載のとおりです。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、エンジニアリング事業の海外大型EPCプロジェクトの損失により、財務基盤が大きく毀損 したことから、この回復を急務としております。また、造船事業やエンジニアリング事業など既存事業の収益も低迷しており、不採算事業からの撤退や新たな収益の柱となる成長事業の育成が必要と考えております。このような状況のもと、当社グループは、ステークホルダーの皆様の信頼回復に向け「三井E&Sグループ 事業再生計画」に加え、「20中計」を策定し、財務基盤の回復及び収益体質の強化を目指し、総力を挙げて取り組んでまいります。具体的には以下のとおりです。
(財務体質及び収益体質の強化)
事業、資産の売却を実行した結果、資金の確保に関しては、一定の目途が付けられる状況に至りました。既に、「財務体質の改善」、「事業領域の集中と協業」、「経営基盤の強化」を基本方針とした戦略に着手しており、事業規模及び人員規模をスリム化し、財務体質の更なる改善に努めます。
(事業構造の変革)
「20中計」では、「全ての機械にデジタル価値を付加する企業」を目指す姿とし、機械・システム及び海洋開発の事業領域へ集中する一方、他の事業は協業による市場創出を進めます。具体的な施策は 次のとおりです。
① 機械事業、海洋事業の強化
グループ内の事業再編に伴う人員再配置と並行し、研究開発部門、アフターサービス部門については、人材リソースの強化を進めております。今後は舶用推進システム全般への拡張、LSS事業(製品ライフサイクル対応型事業及び顧客問題解決型事業)の強化、海外への事業展開による収益力強化を進めてまいります。
② 造船事業、社会インフラ事業の再編
造船事業については、千葉工場における商船新造事業からは撤退、艦艇事業は事業譲渡のための株式譲渡契約を締結、商船事業は資本提携に向けた株式譲渡契約を締結しております。商船を対象としたエンジニアリングと委託建造事業にポートフォリオを変革していきます。
また、社会インフラ事業は、橋梁等建設事業の一部株式の譲渡を完了しております。
③ エンジニアリング事業の再編
社長直下にエンジニアリング事業管理室を設立し、エンジニアリング事業のガバナンス体制の再構築を進め、既受注の発電土木プロジェクトの遂行と収益改善を進めています。また、化学プラント事業、及び環境関連事業は事業譲渡のための株式譲渡を完了し、エンジニアリング事業の整理とそれらの事業に関連する人員の再配置を進めております。

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