有価証券報告書-第201期(2023/04/01-2024/03/31)
21.金融商品
(1) 財務リスク管理
当社グループは、金融商品に係る以下のリスクを負っています。
・信用リスク((2)参照)
・流動性リスク((3)参照)
・市場リスク((4)参照)
(2) 信用リスク
① 信用リスクの内容とリスク管理方針
当社グループの営業債権及びその他の債権、契約資産、その他の金融資産については、顧客等の信用リスクに晒されています。これらの信用リスクに対し、当社グループでは、各事業における営業管理部門が主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っています。また、デリバティブ取引の利用に当たっては、カウンターパーティーの信用リスクを軽減するために格付の高い金融機関とのみ取引を行っているため、当該取引に係る信用リスクは限定的と考えています。なお、特定の取引先について、重要な信用リスクのエクスポージャーはなく、特段の管理を有する信用リスクの過度の集中はありません。また、金融資産の信用リスクに係る最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書に表示されている金融資産の減損後の帳簿価額です。
営業債権、契約資産及びリース債権については、常に全期間の予想信用損失と同額で貸倒引当金を測定しています(単純化したアプローチ)。営業債権、契約資産及びリース債権以外の債権等については、原則として12ヶ月の予想信用損失と同額で貸倒引当金を測定していますが、信用リスクの著しい増加がある場合は、全期間の予想信用損失と同額で貸倒引当金を測定しています(原則的アプローチ)。当初認識以降の信用リスクの著しい増大の有無は、期末日ごとに、期日経過の情報などの入手可能で合理的かつ裏付け可能な情報を考慮して判断し、契約で定められた支払期限を30日超過した場合には、金融資産の信用リスクが当初認識時より著しく増大しているとしています。
また、当社グループは、当社グループが担保権の実行などを行わなければ、金融資産の全体又は一部を回収することができない、又は回収が極めて困難であると判断した場合に金融資産が債務不履行になっていると考えます。いずれの金融資産についても、発行者又は債務者の重大な財政的困難、契約違反(債務不履行又は期日経過事象など)、借手が破産又は他の財務上の再編を行う可能性が高くなった場合には、信用減損金融資産として取り扱っています。これらの判断には、過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報を考慮しており、当該情報に基づいて反証可能である場合には、信用リスクの著しい増大は生じていないものと判断しています。また、将来の回収が合理的に見込めない場合には、直接償却しています。
② 信用リスク・エクスポージャー
(i)貸倒引当金の対象となる資産の残高の総額
貸倒引当金の対象となる資産の残高の総額は、以下のとおりです。
(ⅱ)債務保証
当社グループは、持分法適用会社、顧客や従業員の金融機関との取引及びリース会社との取引に対して、以下のとおり保証を行っています。
③ 貸倒引当金の増減
貸倒引当金の金額は、以下のように算定しています。
・営業債権、契約資産及びリース債権
多数の取引先より構成されているため、債権等を取引先の信用リスク特性に応じて区分した上で、過去の貸倒実績に将来の経済状況等の予測を加味して予想信用損失を測定しています。
・営業債権、契約資産及びリース債権以外の債権等
信用リスクが著しくは増大していない資産については、過去の貸倒実績率に基づく引当率を総額での帳簿価額に乗じて予想信用損失を測定しています。
信用リスクが著しく増大している資産及び信用減損金融資産については、当該資産に係る取引先の財務状況等を考慮して個別に算定した回収可能価額と、総額での帳簿価額との差額をもって予想信用損失を測定しています。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 全期間の予想信用損失に等しい金額で測定すべき資産は僅少なため、12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定すべき資産と合わせて開示しています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 全期間の予想信用損失に等しい金額で測定すべき資産は僅少なため、12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定すべき資産と合わせて開示しています。
なお、いずれの資産についても、前連結会計年度及び当連結会計年度において、貸倒引当金の変動に影響を与えるような総額での帳簿価額の著しい増減はありません。
また、担保として保有する物件及びその他の信用補完をする重要なものはありません。
(3) 流動性リスク
① 流動性リスクの内容と管理方針
流動性リスクとは、当社グループが現金又はその他の金融資産により決済する金融負債に関連する債務を履行する際に、困難に直面するリスクのことです。
当社グループは、期限の到来した金融負債の返済義務を履行するに当たり、支払期日にその支払を履行できなくなる流動性リスクに晒されています。そのため、当社グループでは、グループ各社が適時に資金計画を作成・更新し、金融負債返済のための資金を適切に確保することで、流動性リスクを管理しています。
また、キャッシュ・マネジメント・システムにより当社グループ各社間で資金融通を行うほか、資金調達手段の多様化、資金調達環境を考慮した長短のバランスの調整、コミットメントラインの確保などにより、機動的な資金調達能力を維持しています。
② 満期分析
金融負債の期日別内訳は、以下のとおりです。
(ⅰ)前連結会計年度(2023年3月31日)
(ⅱ)当連結会計年度(2024年3月31日)
③ 当座貸越契約及びコミットメントライン契約(借手側)
当社グループは運転資金の安定的かつ効率的な調達等を行うため、複数の金融機関と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しています。これらの契約に基づく借入未実行残高等は以下のとおりです。
(4) 市場リスク
① 為替リスク
(i)為替リスクの内容及び管理方針
当社グループは、グローバルに事業を展開していることから、外貨建ての債権債務に係る為替リスクに晒されています。当社及び一部の連結子会社は、外貨建ての営業債権債務について、通貨別月別に把握された為替の変動リスクに対して、主に先物為替予約を利用してヘッジしています。なお、為替の状況により、原則として、輸出に係る予定取引により確実に発生すると見込まれる外貨建ての営業債権から外貨建ての営業債務をネットしたポジションについて先物為替予約を行っています。
(ⅱ)為替リスクのエクスポージャー
当社グループの為替リスクに対するエクスポージャーは、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(ⅲ)為替感応度分析
各期末日において、日本円が米ドル、ユーロに対して1%円高になった場合の税引前利益に与える影響は以下のとおりです。本分析においては、その他すべての変数は一定であることを前提としています。
② 金利リスク
金利リスクの内容及び管理方針
当社グループは、変動金利による借入を行っていることから、金利の変動リスクに晒されています。当社及び一部の連結子会社は、長期借入の一部について、支払金利の変動リスクヘッジとして支払利息を固定化する金利スワップ取引を利用しています。
(5) ヘッジ会計
外貨建営業取引に係る為替変動及び借入金に係る金利変動に伴うキャッシュ・フロー変動リスクをヘッジするために為替予約取引及び金利スワップを利用し、これをキャッシュ・フロー・ヘッジに指定しています。なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジ方針、ヘッジの有効性の評価方法等については、注記3.「重要性がある会計方針(3)金融商品④ デリバティブ取引及びヘッジ会計」に記載しています。
① ヘッジ指定されている重要なデリバティブ
(ⅰ) 前連結会計年度末(2023年3月31日)
(ⅱ) 当連結会計年度末(2024年3月31日)
デリバティブ資産又はデリバティブ負債は、連結財政状態計算書の「その他の金融資産」又は「社債、借入金及びその他の金融負債」にそれぞれ含めています。
② キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金
キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金の残高は、以下のとおりです。
純損益に認識したヘッジの非有効部分の金額に重要性はないため、ヘッジ非有効部分を認識する基礎として用いたヘッジ対象の公正価値の変動の記載は省略しています。
③ 連結損益計算書及び連結包括利益計算書における影響
(i) 前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(ⅱ) 当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
純損益に認識したヘッジの非有効部分の金額に重要性はないため、純損益に認識したヘッジの非有効部分に関する記載は省略しています。
(6) 金融商品の公正価値
① 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類
それぞれのレベルは、以下のように定義付けられています。
レベル1:同一の資産又は負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により測定した公正価値
レベル2:レベル1のインプット以外の直接又は間接的に観察可能なインプットを用いて測定した公正価値
レベル3:重要な観察できないインプットを使用して測定した公正価値
公正価値の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、公正価値の算定における優先順位が最も低いレベルに公正価値を分類しています。
② 公正価値の算定方法
金融資産及び金融負債の公正価値の算定方法は以下のとおりです。
(i)現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務、債権流動化に伴う支払債務、短期借入金
短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっています。
(ⅱ)デリバティブ
為替予約は報告期間の末日の先物為替相場に基づき算定しています。また、金利スワップは、報告期間の末日における金利を基に将来予測されるキャッシュ・フローを現在価値に割り引いて算定しています。
(ⅲ)株式・出資金
活発な市場のある株式等の公正価値は、市場価格に基づいて算定しています。活発な市場のない株式等の公正価値は、原則として、類似会社の市場価格に基づく評価技法等を用いて算定しています。
(ⅳ)長期借入金
元利金の合計額を、同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定しています。
(ⅴ)社債
市場価格に基づいて算定しています。
③ 公正価値で測定する金融商品
公正価値で測定される金融商品を評価方法ごとに分析した表は、以下のとおりです。公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替の有無は、報告期間の末日ごとに判断しています。前連結会計年度及び当連結会計年度において、公正価値レベル1とレベル2の間の重要な振替は行われていません。また、公正価値で測定する金融資産は、連結財政状態計算書の「その他の金融資産」の流動・非流動に区分して計上しています。同様に、公正価値で測定する金融負債は、「社債、借入金及びその他の金融負債」の流動・非流動に区分して計上しています。
(i)前連結会計年度(2023年3月31日)
(ⅱ)当連結会計年度(2024年3月31日)
(a) 評価技法及び重要な観察可能でないインプット
レベル3に分類される活発な市場のない株式等の公正価値については、類似会社の市場価格に基づく評価技法等を用いて算定しています。公正価値の算定に用いる重要な観察可能でないインプットは、株価純資産倍率(0.5倍~2.4倍)及び非流動性ディスカウント(30%)です。公正価値の見積りは、株価純資産倍率の増加(減少)により増加(減少)し、非流動性ディスカウントの増加(減少)により減少(増加)します。
なお、レベル3に分類される金融商品について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合の公正価値の増減は重要ではありません。
(b) 評価プロセス
レベル3の金融商品に係る公正価値の測定は、関連する社内規程に従い実施しており、測定結果については部門管理者の承認を受けています。
(c) レベル3に分類される金融商品の期首残高と期末残高の調整表
(注) 1. 連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に含まれています。なお、すべてその他の包括利益に認識したもので、純損益に認識したものはありません。
2. 連結損益計算書の「金融収益」及び「金融費用」に含まれています。
3. 投資先を連結子会社化及び持分法適用会社化したことによる振替です。
④ 公正価値で測定されない金融商品
公正価値で測定されない金融資産及び金融負債の公正価値及び帳簿価額は、以下のとおりです。
(注) 上記以外の償却原価で測定する金融資産及び金融負債の公正価値は、帳簿価額と近似しています。なお、上記の償却原価で測定する金融負債の公正価値ヒエラルキーは、借入金はレベル3、社債はレベル2に分類しています。
(1) 財務リスク管理
当社グループは、金融商品に係る以下のリスクを負っています。
・信用リスク((2)参照)
・流動性リスク((3)参照)
・市場リスク((4)参照)
(2) 信用リスク
① 信用リスクの内容とリスク管理方針
当社グループの営業債権及びその他の債権、契約資産、その他の金融資産については、顧客等の信用リスクに晒されています。これらの信用リスクに対し、当社グループでは、各事業における営業管理部門が主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っています。また、デリバティブ取引の利用に当たっては、カウンターパーティーの信用リスクを軽減するために格付の高い金融機関とのみ取引を行っているため、当該取引に係る信用リスクは限定的と考えています。なお、特定の取引先について、重要な信用リスクのエクスポージャーはなく、特段の管理を有する信用リスクの過度の集中はありません。また、金融資産の信用リスクに係る最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書に表示されている金融資産の減損後の帳簿価額です。
営業債権、契約資産及びリース債権については、常に全期間の予想信用損失と同額で貸倒引当金を測定しています(単純化したアプローチ)。営業債権、契約資産及びリース債権以外の債権等については、原則として12ヶ月の予想信用損失と同額で貸倒引当金を測定していますが、信用リスクの著しい増加がある場合は、全期間の予想信用損失と同額で貸倒引当金を測定しています(原則的アプローチ)。当初認識以降の信用リスクの著しい増大の有無は、期末日ごとに、期日経過の情報などの入手可能で合理的かつ裏付け可能な情報を考慮して判断し、契約で定められた支払期限を30日超過した場合には、金融資産の信用リスクが当初認識時より著しく増大しているとしています。
また、当社グループは、当社グループが担保権の実行などを行わなければ、金融資産の全体又は一部を回収することができない、又は回収が極めて困難であると判断した場合に金融資産が債務不履行になっていると考えます。いずれの金融資産についても、発行者又は債務者の重大な財政的困難、契約違反(債務不履行又は期日経過事象など)、借手が破産又は他の財務上の再編を行う可能性が高くなった場合には、信用減損金融資産として取り扱っています。これらの判断には、過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報を考慮しており、当該情報に基づいて反証可能である場合には、信用リスクの著しい増大は生じていないものと判断しています。また、将来の回収が合理的に見込めない場合には、直接償却しています。
② 信用リスク・エクスポージャー
(i)貸倒引当金の対象となる資産の残高の総額
貸倒引当金の対象となる資産の残高の総額は、以下のとおりです。
| (単位:百万円) | |||
| 信用損失の 測定方法 | 区分 | 前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) |
| 単純化した アプローチ | ― | 598,896 | 776,790 |
| 原則的 アプローチ | 12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定 | 75,472 | 91,712 |
| 全期間の予想信用損失に等しい金額で測定 | 2,070 | 1,137 | |
| 全期間の予想信用損失に等しい金額で測定(信用減損) | 1,365 | 1,460 | |
| 計 | 677,803 | 871,100 |
(ⅱ)債務保証
当社グループは、持分法適用会社、顧客や従業員の金融機関との取引及びリース会社との取引に対して、以下のとおり保証を行っています。
| (単位:百万円) | ||
| 前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | |
| 持分法適用会社 | 14,036 | 9,974 |
| 第三者 | 6,633 | 6,021 |
| 従業員 | 5 | 3 |
| 合計 | 20,674 | 15,999 |
③ 貸倒引当金の増減
貸倒引当金の金額は、以下のように算定しています。
・営業債権、契約資産及びリース債権
多数の取引先より構成されているため、債権等を取引先の信用リスク特性に応じて区分した上で、過去の貸倒実績に将来の経済状況等の予測を加味して予想信用損失を測定しています。
・営業債権、契約資産及びリース債権以外の債権等
信用リスクが著しくは増大していない資産については、過去の貸倒実績率に基づく引当率を総額での帳簿価額に乗じて予想信用損失を測定しています。
信用リスクが著しく増大している資産及び信用減損金融資産については、当該資産に係る取引先の財務状況等を考慮して個別に算定した回収可能価額と、総額での帳簿価額との差額をもって予想信用損失を測定しています。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
| (単位:百万円) | |||
| 単純化したアプローチを 適用している金融資産 | 原則的アプローチを適用している金融資産 | ||
| 信用減損金融資産 | 信用減損金融資産 以外(注) | ||
| 期首残高 | 3,439 | 1,212 | 622 |
| 期中増減額 | 3,234 | 66 | 26 |
| 目的使用 | △2,162 | △0 | - |
| その他 | 309 | 9 | 27 |
| 期末残高 | 4,821 | 1,288 | 676 |
(注) 全期間の予想信用損失に等しい金額で測定すべき資産は僅少なため、12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定すべき資産と合わせて開示しています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
| (単位:百万円) | |||
| 単純化したアプローチを 適用している金融資産 | 原則的アプローチを適用している金融資産 | ||
| 信用減損金融資産 | 信用減損金融資産 以外(注) | ||
| 期首残高 | 4,821 | 1,288 | 676 |
| 期中増減額 | 334 | 205 | 26 |
| 目的使用 | △5 | △35 | △0 |
| その他 | △155 | 1 | 47 |
| 期末残高 | 4,994 | 1,460 | 750 |
(注) 全期間の予想信用損失に等しい金額で測定すべき資産は僅少なため、12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定すべき資産と合わせて開示しています。
なお、いずれの資産についても、前連結会計年度及び当連結会計年度において、貸倒引当金の変動に影響を与えるような総額での帳簿価額の著しい増減はありません。
また、担保として保有する物件及びその他の信用補完をする重要なものはありません。
(3) 流動性リスク
① 流動性リスクの内容と管理方針
流動性リスクとは、当社グループが現金又はその他の金融資産により決済する金融負債に関連する債務を履行する際に、困難に直面するリスクのことです。
当社グループは、期限の到来した金融負債の返済義務を履行するに当たり、支払期日にその支払を履行できなくなる流動性リスクに晒されています。そのため、当社グループでは、グループ各社が適時に資金計画を作成・更新し、金融負債返済のための資金を適切に確保することで、流動性リスクを管理しています。
また、キャッシュ・マネジメント・システムにより当社グループ各社間で資金融通を行うほか、資金調達手段の多様化、資金調達環境を考慮した長短のバランスの調整、コミットメントラインの確保などにより、機動的な資金調達能力を維持しています。
② 満期分析
金融負債の期日別内訳は、以下のとおりです。
(ⅰ)前連結会計年度(2023年3月31日)
| (単位:百万円) | |||||
| 帳簿価額 | 契約上のキャッシュ・フロー | 1年以内 | 1年超 5年以内 | 5年超 | |
| <非デリバティブ負債> | |||||
| 社債及び借入金 | 514,724 | 529,994 | 182,792 | 225,386 | 121,814 |
| コマーシャル・ペーパー | - | - | - | - | - |
| 債権流動化に伴う支払債務 | 170,132 | 170,132 | 138,769 | 31,363 | - |
| 営業債務及びその他の債務 | 452,250 | 452,250 | 445,047 | 7,202 | - |
| リース負債 | 75,155 | 80,750 | 16,599 | 37,854 | 26,296 |
| その他の金融負債 | 20,627 | 20,627 | 13,429 | 5,605 | 1,592 |
| 合計 | 1,232,889 | 1,253,754 | 796,638 | 307,411 | 149,704 |
| <デリバティブ負債> | 4,619 | 4,619 | 4,496 | 122 | - |
(ⅱ)当連結会計年度(2024年3月31日)
| (単位:百万円) | |||||
| 帳簿価額 | 契約上のキャッシュ・フロー | 1年以内 | 1年超 5年以内 | 5年超 | |
| <非デリバティブ負債> | |||||
| 社債及び借入金 | 522,186 | 540,492 | 209,234 | 228,034 | 103,223 |
| コマーシャル・ペーパー | 60,000 | 60,000 | 60,000 | - | - |
| 債権流動化に伴う支払債務 | 168,270 | 168,270 | 159,896 | 8,374 | - |
| 営業債務及びその他の債務 | 521,734 | 521,734 | 519,313 | 2,420 | - |
| リース負債 | 71,730 | 77,390 | 19,308 | 34,661 | 23,420 |
| その他の金融負債 | 14,295 | 14,295 | 9,494 | 3,753 | 1,047 |
| 合計 | 1,358,217 | 1,382,183 | 977,247 | 277,244 | 127,692 |
| <デリバティブ負債> | 8,751 | 8,751 | 8,485 | 265 | - |
③ 当座貸越契約及びコミットメントライン契約(借手側)
当社グループは運転資金の安定的かつ効率的な調達等を行うため、複数の金融機関と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しています。これらの契約に基づく借入未実行残高等は以下のとおりです。
| (単位:百万円) | ||
| 前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | |
| 当座貸越極度額及びコミットメントライン契約の総額 | 564,554 | 583,376 |
| 借入実行残高 | 68,130 | 66,239 |
| 差引額 | 496,424 | 517,137 |
(4) 市場リスク
① 為替リスク
(i)為替リスクの内容及び管理方針
当社グループは、グローバルに事業を展開していることから、外貨建ての債権債務に係る為替リスクに晒されています。当社及び一部の連結子会社は、外貨建ての営業債権債務について、通貨別月別に把握された為替の変動リスクに対して、主に先物為替予約を利用してヘッジしています。なお、為替の状況により、原則として、輸出に係る予定取引により確実に発生すると見込まれる外貨建ての営業債権から外貨建ての営業債務をネットしたポジションについて先物為替予約を行っています。
(ⅱ)為替リスクのエクスポージャー
当社グループの為替リスクに対するエクスポージャーは、以下のとおりです。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | |
| 米ドル | 16,624 | 43,831 |
| ユーロ | 1,682 | 501 |
(ⅲ)為替感応度分析
各期末日において、日本円が米ドル、ユーロに対して1%円高になった場合の税引前利益に与える影響は以下のとおりです。本分析においては、その他すべての変数は一定であることを前提としています。
| (単位:百万円) | ||
| 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |
| 米ドル | △166 | △438 |
| ユーロ | △16 | △5 |
② 金利リスク
金利リスクの内容及び管理方針
当社グループは、変動金利による借入を行っていることから、金利の変動リスクに晒されています。当社及び一部の連結子会社は、長期借入の一部について、支払金利の変動リスクヘッジとして支払利息を固定化する金利スワップ取引を利用しています。
(5) ヘッジ会計
外貨建営業取引に係る為替変動及び借入金に係る金利変動に伴うキャッシュ・フロー変動リスクをヘッジするために為替予約取引及び金利スワップを利用し、これをキャッシュ・フロー・ヘッジに指定しています。なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジ方針、ヘッジの有効性の評価方法等については、注記3.「重要性がある会計方針(3)金融商品④ デリバティブ取引及びヘッジ会計」に記載しています。
① ヘッジ指定されている重要なデリバティブ
(ⅰ) 前連結会計年度末(2023年3月31日)
| ヘッジ手段 | 想定元本 (百万円) | うち、1年超 (百万円) | 平均レート | ヘッジ手段の帳簿価額 (百万円) | |
| デリバティブ資産 | デリバティブ負債 | ||||
| 金利リスク | |||||
| 金利スワップ | 19,500 | 13,500 | 0.31% | 40 | 9 |
| 為替リスク | |||||
| 為替予約 | 160,937 | 3,983 | 131.28円/米ドル 138.90円/ユーロ | 2,307 | 1,616 |
(ⅱ) 当連結会計年度末(2024年3月31日)
| ヘッジ手段 | 想定元本 (百万円) | うち、1年超 (百万円) | 平均レート | ヘッジ手段の帳簿価額 (百万円) | |
| デリバティブ資産 | デリバティブ負債 | ||||
| 金利リスク | |||||
| 金利スワップ | 13,500 | 9,000 | 0.46% | 53 | - |
| 為替リスク | |||||
| 為替予約 | 77,800 | 22,556 | 138.75円/米ドル 149.75円/ユーロ | 1,114 | 1,168 |
デリバティブ資産又はデリバティブ負債は、連結財政状態計算書の「その他の金融資産」又は「社債、借入金及びその他の金融負債」にそれぞれ含めています。
② キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金
キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金の残高は、以下のとおりです。
| (単位:百万円) | ||
| 前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | |
| 金利リスク | 21 | 37 |
| 為替リスク | 654 | 318 |
純損益に認識したヘッジの非有効部分の金額に重要性はないため、ヘッジ非有効部分を認識する基礎として用いたヘッジ対象の公正価値の変動の記載は省略しています。
③ 連結損益計算書及び連結包括利益計算書における影響
(i) 前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
| (単位:百万円) | |||
| リスク区分 | その他の包括利益に 認識したヘッジ損益 | その他の資本の構成要素 から純損益への組替調整額 | 組替調整額を含んでいる 連結損益計算書の表示科目 |
| 金利リスク | 104 | △24 | 金融収益・金融費用 |
| 為替リスク | △8,328 | 10,580 | 金融収益・金融費用 |
(ⅱ) 当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
| (単位:百万円) | |||
| リスク区分 | その他の包括利益に 認識したヘッジ損益 | その他の資本の構成要素 から純損益への組替調整額 | 組替調整額を含んでいる 連結損益計算書の表示科目 |
| 金利リスク | 43 | △20 | 金融収益・金融費用 |
| 為替リスク | △23,802 | 23,724 | 金融収益・金融費用 |
純損益に認識したヘッジの非有効部分の金額に重要性はないため、純損益に認識したヘッジの非有効部分に関する記載は省略しています。
(6) 金融商品の公正価値
① 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類
それぞれのレベルは、以下のように定義付けられています。
レベル1:同一の資産又は負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により測定した公正価値
レベル2:レベル1のインプット以外の直接又は間接的に観察可能なインプットを用いて測定した公正価値
レベル3:重要な観察できないインプットを使用して測定した公正価値
公正価値の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、公正価値の算定における優先順位が最も低いレベルに公正価値を分類しています。
② 公正価値の算定方法
金融資産及び金融負債の公正価値の算定方法は以下のとおりです。
(i)現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務、債権流動化に伴う支払債務、短期借入金
短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっています。
(ⅱ)デリバティブ
為替予約は報告期間の末日の先物為替相場に基づき算定しています。また、金利スワップは、報告期間の末日における金利を基に将来予測されるキャッシュ・フローを現在価値に割り引いて算定しています。
(ⅲ)株式・出資金
活発な市場のある株式等の公正価値は、市場価格に基づいて算定しています。活発な市場のない株式等の公正価値は、原則として、類似会社の市場価格に基づく評価技法等を用いて算定しています。
(ⅳ)長期借入金
元利金の合計額を、同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定しています。
(ⅴ)社債
市場価格に基づいて算定しています。
③ 公正価値で測定する金融商品
公正価値で測定される金融商品を評価方法ごとに分析した表は、以下のとおりです。公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替の有無は、報告期間の末日ごとに判断しています。前連結会計年度及び当連結会計年度において、公正価値レベル1とレベル2の間の重要な振替は行われていません。また、公正価値で測定する金融資産は、連結財政状態計算書の「その他の金融資産」の流動・非流動に区分して計上しています。同様に、公正価値で測定する金融負債は、「社債、借入金及びその他の金融負債」の流動・非流動に区分して計上しています。
(i)前連結会計年度(2023年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 資産: | ||||
| その他の包括利益を通じて 公正価値で測定する 金融資産 | ||||
| 株式・出資金 | 4,665 | - | 22,287 | 26,953 |
| 純損益を通じて公正価値で 測定する金融資産 | ||||
| デリバティブ資産 | - | 3,778 | - | 3,778 |
| その他 | - | - | 240 | 240 |
| 資産合計 | 4,665 | 3,778 | 22,527 | 30,971 |
| 負債: | ||||
| 純損益を通じて公正価値で 測定する金融負債 | ||||
| デリバティブ負債 | - | 4,619 | - | 4,619 |
| 負債合計 | - | 4,619 | - | 4,619 |
(ⅱ)当連結会計年度(2024年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 資産: | ||||
| その他の包括利益を通じて 公正価値で測定する 金融資産 | ||||
| 株式・出資金 | 5,326 | - | 27,174 | 32,500 |
| 純損益を通じて公正価値で 測定する金融資産 | ||||
| デリバティブ資産 | - | 1,661 | - | 1,661 |
| その他 | - | - | 185 | 185 |
| 資産合計 | 5,326 | 1,661 | 27,359 | 34,347 |
| 負債: | ||||
| 純損益を通じて公正価値で 測定する金融負債 | ||||
| デリバティブ負債 | - | 8,751 | - | 8,751 |
| 負債合計 | - | 8,751 | - | 8,751 |
(a) 評価技法及び重要な観察可能でないインプット
レベル3に分類される活発な市場のない株式等の公正価値については、類似会社の市場価格に基づく評価技法等を用いて算定しています。公正価値の算定に用いる重要な観察可能でないインプットは、株価純資産倍率(0.5倍~2.4倍)及び非流動性ディスカウント(30%)です。公正価値の見積りは、株価純資産倍率の増加(減少)により増加(減少)し、非流動性ディスカウントの増加(減少)により減少(増加)します。
なお、レベル3に分類される金融商品について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合の公正価値の増減は重要ではありません。
(b) 評価プロセス
レベル3の金融商品に係る公正価値の測定は、関連する社内規程に従い実施しており、測定結果については部門管理者の承認を受けています。
(c) レベル3に分類される金融商品の期首残高と期末残高の調整表
| (単位:百万円) | ||
| 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |
| 期首残高 | 22,472 | 22,527 |
| 購入 | 1,550 | 86 |
| 利得及び損失 | ||
| その他の包括利益(注1) | △745 | 4,926 |
| 純損益(注2) | △159 | △55 |
| 売却 | △174 | △40 |
| レベル3からの振替(注3) | △439 | △86 |
| その他 | 24 | 0 |
| 期末残高 | 22,527 | 27,359 |
| 報告期間末に保有している資産について純損益に計上された当期の未実現損益の変動(注2) | △159 | △55 |
(注) 1. 連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に含まれています。なお、すべてその他の包括利益に認識したもので、純損益に認識したものはありません。
2. 連結損益計算書の「金融収益」及び「金融費用」に含まれています。
3. 投資先を連結子会社化及び持分法適用会社化したことによる振替です。
④ 公正価値で測定されない金融商品
公正価値で測定されない金融資産及び金融負債の公正価値及び帳簿価額は、以下のとおりです。
| (単位:百万円) | ||||
| 前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | |||
| 帳簿価額 | 公正価値 | 帳簿価額 | 公正価値 | |
| 長期借入金 | 211,080 | 209,170 | 220,194 | 218,009 |
| 社債 | 188,941 | 185,332 | 158,968 | 153,253 |
| 金融負債合計 | 400,021 | 394,502 | 379,162 | 371,262 |
(注) 上記以外の償却原価で測定する金融資産及び金融負債の公正価値は、帳簿価額と近似しています。なお、上記の償却原価で測定する金融負債の公正価値ヒエラルキーは、借入金はレベル3、社債はレベル2に分類しています。