訂正有価証券報告書-第94期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 【コーポレートガバナンスの概要】
① コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、SUBARUのありたい姿である「笑顔をつくる会社」を目指し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ることにより、すべてのステークホルダーの皆様の満足と信頼を得るべく、コーポレートガバナンスの強化を経営の最重要課題の一つとして取り組んでいます。
当社は、経営の意思決定・監督機能と業務執行機能を明確に区別し、意思決定の迅速化を図り、効率的な経営を実現することを目指します。また、社外役員によるモニタリングおよび助言を通じ、適切な経営の意思決定・監督と業務執行を確保するとともに、リスクマネジメント体制およびコンプライアンス体制の向上を図ります。そして、経営の透明性を高めるために、適切かつ適時な開示を実施します。
② 企業統治の体制の概要とその体制を採用する理由
当社は、企業統治体制として監査役会設置会社を選択し、取締役会においては監督と執行の分離を意識しつつ重要な業務執行の決定・監督を、監査役会においては、各監査役が監査に関する重要事項についての協議または決議等を行っています。また、独立性の高い社外取締役および社外監査役の関与により、経営のモニタリングの実効性を高めることなどを通じて、事業の健全性・効率性を高めることが可能な体制としています。
有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在、当社取締役会は8名で構成され、うち3名が独立性の高い社外取締役です。また、監査役会は4名で構成され、うち2名が独立性の高い社外監査役です。また、現状の機関設計を前提とした実質的なガバナンス体制の向上を図るため、任意の会議として役員指名会議(取締役5名のうち3名が社外取締役)および役員報酬会議(取締役5名のうち3名が社外取締役)を設置しています。なお、2025年5月20日開催の取締役会において、ガバナンス全般に関する議論を強化することを目的に「役員指名会議」を「ガバナンス・役員指名会議」と改称することを決議しました。
当社は、2025年6月25日開催予定の第94期定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役会8名選任の件」、「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案の決議ならびに当該株主総会後の取締役会をもって、当社のコーポレートガバナンス体制および取締役会、監査役会、ガバナンス・役員指名会議、役員報酬会議の構成は以下の通りとなります。

2025年度の取締役会、ガバナンス・役員指名会議、役員報酬会議の構成
2025年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」「監査役1名選任の件」を上程しており、当該議案が承認可決された場合、取締役会の構成員は以下の 12名となります。
◎は議長、〇は出席メンバーを示しています。
(2024年度の主な活動)
取締役会、役員指名会議、役員報酬会議の主な活動状況は以下の通りです。
(取締役会)
取締役会は、独立性の高い社外取締役3名を含む取締役8名で構成され、2024年度は13回開催※し、議長は取締役会長 中村知美氏が務めました。
※上記の取締役会の開催回数のほか、会社法第370条および当社定款に基づき、取締役会決議があったものとみなす書面決議が1回ありました。
<2024年度における主な審議内容>・取締役および監査役候補者ならびにCEOその他の経営陣の決定
・自己株式取得に係る事項および自己株式消却の決定
・役員報酬制度および取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の改定、役員報酬制度に基づく取締役および
執行役員の個人別の報酬等の決定に関する役員報酬会議への委任の決定
・電動車戦略をはじめとする中長期の経営課題、IR/SR活動、サステナビリティ委員会およびリスクマネジメント・コンプライアンス委員会等の報告事項に関する議論
・取締役会のモニタリング機能の強化に資する取締役会規程の改定
(取締役会の実効性を高めるための取り組み)
当社は、会社役員に対し、経営を監督するうえで必要となる事業活動に関する情報や知識を継続的に提供しています。また、社外役員に対しては、当社の経営理念・企業文化・経営環境などについて継続的に情報提供を行うため、執行部門からの業務報告や事業の理解深化を目的とした国内外の重要拠点への現地視察などの機会を設けるとともに、役員相互での情報共有・意見交換を充実させることなどを行っています。
経営懇話会
取締役・監査役(12名)が参加し、経営における重要なテーマについて役員相互で情報共有、意見交換を行うもので、2024年度は3回開催しました。
<2024年度における主なディスカッションテーマ>・事業戦略の実現に向けた人事戦略の考え方について
・電動化戦略の検討の進捗
・当社取締役会の在り方およびガバナンスについて
・品質改善の取り組み
・取締役会の実効性に関する評価の結果
(役員指名会議)
役員指名会議は、独立性の高い社外取締役3名(土井美和子氏、八馬史尚氏および山下茂氏)、社内取締役2名(中村知美氏および大崎篤氏)により構成され、2024年度は6回開催し、議長は取締役会長 中村知美氏が務めました。
<2024年度における主な審議内容>・CEO等の後継者計画の検討、役員360度評価の実施、非取締役執行役員を含む役員のスキル・マトリックス等を
活用し、CEOを中心とする役員人材を育成
・執行役員の業績結果を共有すること等による、役員評価プロセスの透明性向上・当社の役員体制、人事および
その役割分担ならびに重要な連結子会社の役員人事等の答申に関する審議等
※2025年5月20日開催の取締役会において、ガバナンス全般に関する議論を強化することを目的に「ガバナンス・
役員指名会議」と改称することを決議しました。
(役員報酬会議)
役員報酬会議は、独立性の高い社外取締役3名(土井美和子氏、八馬史尚氏および山下茂氏)、社内取締役2名(中村知美氏および大崎篤氏)により構成され、2024年度は5回開催し、議長は取締役会長 中村知美氏が務めました。
<2024年度における主な審議内容>・外部調査データを活用した役員報酬水準およびインセンティブ設計などに関する検討
・考課に基づいた取締役(社外取締役を除く)および執行役員の個人別業績連動報酬額の決定
・譲渡制限付株式報酬に係る個人別基準額等の決定
(業務執行体制)
業務執行体制については、執行役員制度を採用し、取締役の業務執行の権限を執行役員に委譲することにより、取締役会における経営の意思決定・監督機能と業務執行機能を明確に区分し、意思決定の迅速化を図っています。
監査の状況については「(3) 監査の状況 ① 監査役監査の状況」をご参照ください。
2024年度における取締役会、役員指名会議、役員報酬会議の構成、当事業年度の開催回数および出席回数
◎は議長、〇は出席メンバーを示しています。
※1:取締役 阿部康行氏(2024年6月退任)は、退任までに開催された取締役会(3回)および、役員指名会議(1回)、役員報酬会議(2回)すべてに出席しております。
※2:社外取締役 山下茂氏は、当社取締役に就任した2024年6月19日開催の第93期定時株主総会以降の取締役会を対象にしています。
※3:社外取締役 山下茂氏は、2024年6月19日開催の取締役会決議により、当社役員指名会議および役員報酬会議の委員に就任した以降の役員指名会議、役員報酬会議を対象にしています。
(取締役会の実効性の評価の結果)
取締役会は、「コーポレートガバナンスガイドライン」第23条に則り、取締役会の実効性に関し、毎年、分析・評価を行い、洗い出された課題に対する改善策を検討・実施する取り組みをしております。
2024年度は、この取り組みを取締役会の機能発揮によりつなげていくことを目指し、2023年度までに認識した課題への取り組み状況の確認に加え、アンケートの評価項目の再整理および取締役へのインタビューを行い、課題認識における相違の理由や背景の把握・分析を実施いたしました。
①評価および分析の方法
I. 実施時期:2024年12月~2025年2月
II. 実施方法:第三者機関作成のアンケート(自己評価方式)への回答およびインタビュー
・アンケート回答者:取締役(8名)および監査役(4名)(計12名)
・インタビュー対象者:取締役会議長、代表取締役社長、代表取締役副社長、社外取締役(3名)(計6名)
III. 実施要領
・第三者機関が取締役および監査役に対し、無記名式による自己評価アンケートを実施
・第三者機関が取締役会議長、代表取締役社長、代表取締役副社長、社外取締役に対してインタビューを実施
・第三者機関がアンケートおよびインタビュー結果を集計・分析
・第三者機関より受領した報告書を経営懇話会および取締役会で検証・議論
IV.アンケートによる評価項目
① 取締役会の役割・機能 ⑥ 取締役会のリスクマネジメント・内部統制
② 取締役会の構成 ⑦ 役員指名会議・役員報酬会議の運営
③ 取締役会の運営 ⑧ 株主との対話
④ 取締役会に対する支援体制 ⑨ 取締役会の継続的な改善
⑤ 取締役会の風土・コミュニケーション
評価項目に付随する各質問に対して4段階の自己評価を行うとともに、当社取締役会の特徴および当社取締役会の実効性をさらに高めるために必要な点などについて回答者自身の考えを自由に記入し、第三者機関に直接提出いたしました。
②評価結果
当社取締役会は、第三者機関から集計・分析結果の報告を受け、以下の通り議論・確認を行いました。
I. 総評
当社の取締役会の実効性は、概ね確保されていることが確認されました。
II. 当社取締役会の特徴
III. 2023年度に掲げた課題に対する対応状況
IV.当社取締役会の実効性のさらなる向上にむけた経営懇話会での議論の概要
第三者機関による評価結果とそこで示された課題について、経営懇話会において以下のような論点を中心に
議論を行いました。

※ 当社のコーポレートガバナンスガイドラインは、当社ホームページをご覧ください。
https://www.subaru.co.jp/csr/pdf/governance_guideline.pdf
③ 企業統治に関するその他の事項
a. 内部統制システムの整備の状況及びリスク管理体制の整備の状況
当社は、取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要な体制の整備についての基本方針を以下の内容で決議しています。(2023年4月1日最終改訂)
(Ⅰ) 取締役の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
取締役による法令等違反行為の予防措置として、以下の体制を整備する。
・取締役は、取締役及び監査役が、各種会議への出席、りん議書の閲覧、執行役員・使用人からの業務報告を受けること等により、他の取締役の職務執行の監督及び監査役の監査を実効的に行うための体制を整備する。
・コンプライアンスに係る規程を定め、取締役が法令・定款・社内規程を遵守するための体制を整備する。
・執行役員・使用人が取締役の職務執行上の法令・定款違反行為等を発見した場合の社内報告体制として、内部通報制度(コンプライアンス・ホットライン)を定める。
・必要に応じて、取締役を対象とした、外部の専門家によるコンプライアンス等に関する研修を行う。
・取締役は、他の取締役の法令・定款違反行為を発見した場合、直ちに監査役会及び取締役会に報告し、是正処置を講じる。
(Ⅱ) その他株式会社の業務ならびに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
ⅰ 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
・取締役会議事録、りん議書、その他取締役の職務の執行に係る文書及びその他の情報の保存、管理に関して社内規程を定め、その規程及び法令に従い、適切に当該情報の保存及び管理を行う。
ⅱ 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
・当社は、リスクの現実化と拡大を防止するため、リスクマネジメントに係る規程を定めるとともに、各部門の業務に応じて、個別の規程、マニュアル、ガイドライン等を定める。
・事業性のリスクについては、取締役及び執行役員が一定の決裁ルールに従い精査し、あわせて、各部門・カンパニーそれぞれによる管理と、経営企画部を中心とした関連部門による全社横断的な管理を行う。
・全社的な緊急連絡体制を整備し、緊急時における迅速な対応と損失の拡大防止を図る。
・リスクマネジメントの実践を推進するため、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、リスクマネジメントに係る重要な事項に関する審議・協議、決定、情報交換・連絡を行う。
ⅲ 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
・執行役員制度を導入し、取締役の業務執行の権限を執行役員に対し委譲する。COO(COOを選定しない場合にはCEO)は最高執行責任者として、これらの業務執行を統括する。CEOは最高経営責任者として、経営全体を統括する。
・取締役は、各種会議への出席や業務報告を定期的に受けること等を通じて、執行役員・使用人の業務執行を監督する。
・取締役会で審議する案件を、事前に経営会議(取締役会の事前審議機関で全社的経営案件を審議する会議)や執行会議(各執行部門の意思決定機関)にて審議し、問題点を整理することで、取締役会における審議の効率化を図る。
・取締役会で中長期の経営目標を定め、その共有を図るとともに、その進捗状況を定期的に検証する。
・取締役会は、定期的に取締役会について評価と分析を行い、業務執行に係る意思決定及び監督の両面において、取締役の役割・責務が効率的に果たせるように取り組む。
ⅳ 執行役員・使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
・コンプライアンスに係る規程を定め、執行役員・使用人が法令・定款・社内規程を遵守するための体制を整備する。
・コンプライアンスの実践を推進するため、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、重要なコンプライアンス事項に関する審議・協議、決定、情報交換・連絡を行う。
・執行役員・使用人を対象に、計画的にコンプライアンス講習会等の教育を実施し、コンプライアンス啓発に取り組む。
・執行役員・使用人が業務上の不正行為等を発見した場合の社内報告体制として、内部通報制度(コンプライアンス・ホットライン)を定め、不正行為等の早期発見及び是正を図る。
・内部監査部門として、組織上の独立が確保された監査部を設置する。
ⅴ 企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は、当社グループに属する各子会社の健全な事業運営を通じて、当社グループのブランド価値の向上及び総合力の向上を図るべく、子会社管理に係る規程を定め、同規程に基づき、各子会社の業務又は経営について管理を担当する当社の部署を中心に子会社を管理・支援を行う。
①子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当該株式会社への報告に関する体制
・当社は、子会社管理に係る規程に基づき、子会社から、その経営成績、財務状況その他の重要な事項については、定期的に、及び必要な事項については、随時、報告を受ける体制とする。
②子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
・当社は、リスクの現実化と拡大を防止するため、子会社において、その事業内容や規模等に応じて、リスクマネジメントに係る規程、その他の社内規程、マニュアル、ガイドライン等を整備することを推進し、子会社におけるリスクマネジメント体制を構築させる。
③子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
・当社は、子会社管理に係る規程に基づき、子会社からその業務内容の報告を受け、重要な事項については、その業務内容について事前協議を行うこと等により、子会社の取締役の職務の執行の効率性を確保する。
④子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
・当社は、子会社に対して、法令・定款・社内規程等の遵守に関する体制の整備及びその状況に関する定期的な点検や結果の報告を求め、当社のリスクマネジメント・コンプライアンス委員会でその内容等の確認を実施する。
・当社は、子会社における業務上の不正行為等を発見した場合における報告体制として、当社または子会社の内部通報制度(コンプライアンス・ホットライン)を設置し、不正行為等の早期発見及び是正を図る。
⑤企業集団における業務の適正を確保するためのその他の体制
・当社は、内部監査を実施する組織として当社に監査部を設置し、子会社・関連会社の業務監査を定期的に、及び必要な事項については随時、実施する。
・当社は、子会社・関連会社の監査役を定期的に招集し、当社監査役を交えて国内子会社・関連会社における監査機能強化のための意見交換等を行う。
・当社は、当社の執行役員・使用人に一部の国内子会社・関連会社の監査役を兼務させ、監査機能の強化を図る。
・外国子会社については、当該国の法令等を遵守させるとともに、実情・国情に応じて、可能な範囲で本方針に準じた体制とする。
ⅵ 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項
・監査役の求めに応じ、監査役の職務を補助するため、当社の使用人から1名以上のスタッフを配置する。
ⅶ 当該使用人の取締役からの独立性に関する事項及び監査役の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
・当該補助スタッフが業務執行を行う役職を兼務する場合において、監査役補助業務の遂行については、取締役及び執行部門は干渉しないこととし、取締役からの独立性を確保するとともに、当該補助スタッフが監査役の指揮命令に従う旨を当社の役員及び従業員に周知する。
・当該補助スタッフの人事については監査役会の同意を得て実施する。
ⅷ 当社及び当社子会社の取締役・執行役員・使用人が当社の監査役に報告するための体制その他の当社の監査役への報告に関する体制及び当社の監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
・当社の監査役が当社又は子会社の取締役・執行役員・使用人から定期的に職務の執行状況について報告を受けられる体制を整備する。
・当社の監査役が必要に応じ、各事業部門等に関する当社又は子会社の取締役・執行役員・使用人の職務の執行状況について情報を収集することができる体制を整備する。
・当社又は子会社の取締役は、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事項、重大な法令・定款違反、その他コンプライアンス上重要な事項が生じた場合、当社の監査役へ報告する。
・当社の監査役は、リスクマネジメント及びコンプライアンスに係る重要な事項の審議・協議、決定、情報交換・連絡を行う組織であるリスクマネジメント・コンプライアンス委員会に出席することができる。
・当社及び子会社の代表取締役、取締役又は会計監査人は、当社の監査役の求めに応じ、当社の監査役が開催する意見交換会に出席する。
・当社の監査役に報告を行った者が、当該報告を行ったことを理由として不利な取扱いを受けない事を確保するための体制を整備する。
・監査役の職務の執行について生じる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生じる費用又は債務の処理については、監査役の請求等に従い円滑に行い得る体制を整備する。
当社では、CRMO(最高リスク管理責任者)が、リスクマネジメント・コンプライアンス室や法務部などの全社共通部門の専門的見地からの支援を受けつつ、各事業の横串を担う経営企画部や各部門・カンパニーと密接に連携し、企業集団を通じたリスク管理の強化を推進しています。また、監査部が各部門および各子会社の業務遂行について計画的に監査を実施しています。
2024年度における業務の適正を確保するための体制の運用状況の概要は以下の通りです。
(コンプライアンスに関する取り組みの状況)
当社は、当社グループのすべての役員・従業員が法令、定款および社内規程等を遵守し、社会倫理・規範に則した行動を行うため、「コンプライアンスガイドライン」や規程を定め、各種委員会を設置・運営することにより、コンプライアンス体制の維持・強化に取り組んでいます。
具体的なコンプライアンス推進体制としては、取締役会が選任したCRMO(最高リスク管理責任者)を委員長とする 「リスクマネジメント・コンプライアンス委員会」において、各種方針等の策定、全社コンプライアンス活動の状況、内部通報制度の運用状況など、重要なコンプライアンス事項に関する審議・協議、決定および情報交換・連絡を行っています。また、当社および子会社が設置運営する内部通報制度を積極的かつ適正に運用することで、通常の業務ラインでは捉え切れない問題の早期発見と解決、問題発生自体の牽制を図り、コンプライアンスにおける自浄作用と活動の実効性を高めています。
リスクマネジメント・コンプライアンス室は、これら活動の全社マネジメントを行うとともに、「コンプライアンスマニュアル」等のツールの作成・展開や、関係部署と連携した研修の実施などを通じて、役員を含むグループ全体のコンプライアンス意識の醸成を図っています。
<コンプライアンス体制の強化に関する主な取り組み>・SUBARU全部門および国内グループ会社における遵守対象法令の明確化: 各部門において遵
守すべき法令を明確にし、透明性を高めています。
・グローバルな法令遵守体制のPDCAサイクルの強化: グループ全体で自律的に法令遵守体制を評価
し、効果的なPDCAサイクルを回すための取り組みを行っています。
・リテラシー向上: 社会的なハラスメント意識の高まりに伴い、継続的な動画研修と議論型の研修
を実施し、当事者意識を醸成しています。
・内部通報制度の多言語対応と信頼性向上: 英語、中国語、ポルトガル語、スペイン語での内部通
報窓口を設け、従業員が安心して通報できる環境を整備しています。不正の未然防止や早期発見
にも寄与しています。
(リスク管理に関する取り組みの状況)
当社は、グループ全体のリスクを適切に管理するため、リスクマネジメントに関連する規程を定めており、事業リスクについては取締役会や各種会議体、決裁ルールに従って取締役および執行役員が内容を精査しています。平時には各部門に本部長クラスのリスク管理責任者を配置し、有事には状況に応じた対策本部体制をとっています。また、取締役会が選任したCRMO(最高リスク管理責任者)を委員長とするリスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、グループ全体のリスクマネジメント方針やリスクマップを策定、それを基にリスク抑制活動を推進しています。また、全社的な緊急連絡体制の整備についても、災害発生時の情報共有に備えて「緊急事態対応基本マニュアル」に基づき「安否確認システム」を整備しています。
主なリスク管理強化の取り組みは以下の通りです:
・2023年8月に発表され、その後2024年5月と11月にアップデートされた「新体制の方針」に基づく優先対応
課題をアップデートしたリスクマップを羅針盤に、全社リスクマネジメント活動を実施しています。
・当社グループの重点リスク低減に向け、リスクオーナー主導のもと「サイバーインシデント訓練」の実施、「関連企業の適正取引」の徹底推進、当社の「自然災害におけるBCP体制」の充実などに取り組み、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会で定期的なフォローを行っています。
・各部門でのリスクマネジメント活動の推進実務担当者向けに、リスクマネジメント手法やリテラシー向上の
ための研修を実施しています。
・海外の重要な子会社との連携を一層強化したリスクマネジメント活動を推進しています。
(職務の執行の効率性の確保に関する取り組みの状況)
当社は、取締役の担当分野、執行役員の業務執行責任範囲(執行役員への権限委譲の範囲)、CEOを含むCXO(業務執行統括者)を取締役会で決定し、運用しています。また、取締役と執行役員の役割および責任を一層明確化する趣旨で、社長をはじめとする役位の位置付けを、取締役に付するものではなく、執行役員に付するものとして運用しています。
取締役は、各種会議に出席することや執行役員から業務報告を定期的に受けることで監督し、取締役の職務執行の迅速化を図っています。また、取締役会に諮る必要のある重要案件については、経営会議・執行会議で議論を深め、当該案件の論点整理や方向付けをすることなどにより、取締役会において重点的に審議すべき論点を明確にしています。さらに、必要に応じて資料の早期展開と事前説明を行うことで、取締役会における議論の深化と効率化を図っています。
取締役及び監査役を対象とした第三者機関作成アンケートによる取締役会の実効性評価・分析を年1回実施し、結果を開示しています。取締役会は、実効性評価での結果を起点に、今後の課題とされた項目を次年度の取締役会のアジェンダに織り込み、ボードメンバーで議論し、課題解消に取り組んでいます。
取締役の職務の執行に係る文書およびその他の情報は、社内規則に則り、適切に保存・管理しています。
(当社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための取り組みの状況)
当社は、監査・監督機能を強化するために、執行役員や使用人に子会社の取締役または監査役を兼務させています。当社は、各子会社から定期的および随時に報告を受け、必要に応じて協議し、重大な影響を及ぼす事項は経営会議に報告しています。
また、当社は、子会社管理全社規則に基づき、子会社案件を当社と事前協議を行うべき案件と子会社判断で決議するべき案件に区分しており、子会社から当社への情報伝達ルートも確認しています。さらに、子会社の規程の整備状況も継続的に確認しています。
なお、これらの運用をさらに強化すべく、子会社の会社組織上の管理を、事業運営および組織基盤の構築を支援する事業管理責任部署が、責任をもって主体的に実施する体制としています。
さらに、内部監査全社規則に基づき、当社の内部監査部門が当社および子会社の業務監査を実施し、その監査結果は半期ごとに取締役会で、四半期ごとに全執行役員で構成される合同会議で報告され、必要に応じて是正措置を行っています。
(監査役監査の実効性の確保に関する取り組みの状況)
当社は、「監査役監査基準」など監査役監査の実効性を確保するための規程や「内部通報制度」などを整備し、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事項、重大な法令・定款違反、その他コンプライアンス上重要な事案が生じた場合、監査役が適時適切に取締役および使用人から、情報収集できる体制を整備しています。また、監査役の職務を補助するため、取締役からの独立性が確保された使用人を配置し社内に周知することで、監査役の業務が円滑に遂行できる体制にしています。
当社の監査役は、取締役会、経営会議、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会など重要な会議に出席し、必要に応じて意見を述べるとともに、取締役・執行役員との定例面談および主要な事業所や子会社への往査などを実施し、内部統制システムの整備・運用状況などを確認しています。
さらに内部監査部門、法務部門、リスクマネジメント・コンプライアンス室から、内部通報制度の運用状況を含み、定期報告等を受けるとともに、子会社を管理する担当部署から随時子会社の状況報告を受けております。
また、主要な子会社の監査役との協議会を開催するとともに、会計監査人とは定期的かつ適宜に、また内部監査部門とは随時に、情報・意見交換を行うことで三様監査体制下における緊密な相互連携を図っています。
なお、監査役の職務の執行について生じる費用については、監査役の請求などに従い円滑に処理する体制を整備しています。
b. 責任限定契約の内容の概要
当社は取締役(当会社またはその子会社の業務執行取締役または支配人その他の使用人である者を除く。)および監査役との間において、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく責任の限度額は、同法第425条第1項が規定する額としています。
c. 取締役および監査役の責任免除
当社は会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって、同法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含む。)および監査役(監査役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において免除することができる旨を定款に定めています。これは、取締役および監査役が職務を遂行するにあたり、期待される役割を十分に果たすことができる環境を整えることを目的とするものです。
d. 取締役の定数
当社の取締役は15名以内とする旨を定款に定めています。
e. 取締役の選解任の決議要件
当社は取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、および累積投票によらない旨を定款に定めています。
f. 中間配当
当社は株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めています。
g. 自己の株式の取得
当社は会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款に定めています。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、市場取引等により自己の株式を取得することを目的とするものです。
h. 株主総会の特別決議要件
当社は会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う旨を定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
① コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、SUBARUのありたい姿である「笑顔をつくる会社」を目指し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ることにより、すべてのステークホルダーの皆様の満足と信頼を得るべく、コーポレートガバナンスの強化を経営の最重要課題の一つとして取り組んでいます。
当社は、経営の意思決定・監督機能と業務執行機能を明確に区別し、意思決定の迅速化を図り、効率的な経営を実現することを目指します。また、社外役員によるモニタリングおよび助言を通じ、適切な経営の意思決定・監督と業務執行を確保するとともに、リスクマネジメント体制およびコンプライアンス体制の向上を図ります。そして、経営の透明性を高めるために、適切かつ適時な開示を実施します。
② 企業統治の体制の概要とその体制を採用する理由
当社は、企業統治体制として監査役会設置会社を選択し、取締役会においては監督と執行の分離を意識しつつ重要な業務執行の決定・監督を、監査役会においては、各監査役が監査に関する重要事項についての協議または決議等を行っています。また、独立性の高い社外取締役および社外監査役の関与により、経営のモニタリングの実効性を高めることなどを通じて、事業の健全性・効率性を高めることが可能な体制としています。
有価証券報告書提出日(2025年6月23日)現在、当社取締役会は8名で構成され、うち3名が独立性の高い社外取締役です。また、監査役会は4名で構成され、うち2名が独立性の高い社外監査役です。また、現状の機関設計を前提とした実質的なガバナンス体制の向上を図るため、任意の会議として役員指名会議(取締役5名のうち3名が社外取締役)および役員報酬会議(取締役5名のうち3名が社外取締役)を設置しています。なお、2025年5月20日開催の取締役会において、ガバナンス全般に関する議論を強化することを目的に「役員指名会議」を「ガバナンス・役員指名会議」と改称することを決議しました。
当社は、2025年6月25日開催予定の第94期定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役会8名選任の件」、「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案の決議ならびに当該株主総会後の取締役会をもって、当社のコーポレートガバナンス体制および取締役会、監査役会、ガバナンス・役員指名会議、役員報酬会議の構成は以下の通りとなります。

2025年度の取締役会、ガバナンス・役員指名会議、役員報酬会議の構成
2025年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」「監査役1名選任の件」を上程しており、当該議案が承認可決された場合、取締役会の構成員は以下の 12名となります。
| 役職名 | 氏名 | 取締役会 | ガバナンス・ 役員指名会議 | 役員報酬会議 |
| 代表取締役 | 大崎 篤 | 〇 | ○ | ○ |
| 代表取締役 | 早田 文昭 | 〇 | ||
| 取締役 | 中村 知美 | ◎ | ◎ | ◎ |
| 取締役 | 藤貫 哲郎 | 〇 | ||
| 取締役 | 戸田 真介 | 〇 | ||
| 社外取締役 | 土井 美和子 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 社外取締役 | 八馬 史尚 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 社外取締役 | 山下 茂 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 常勤監査役 | 堤 ひろみ | 〇 | ||
| 常勤監査役 | 庄司 仁也 | 〇 | ||
| 社外監査役 | 古澤 ゆり | 〇 | ||
| 社外監査役 | 桝田 恭正 | 〇 |
◎は議長、〇は出席メンバーを示しています。
(2024年度の主な活動)
取締役会、役員指名会議、役員報酬会議の主な活動状況は以下の通りです。
(取締役会)
取締役会は、独立性の高い社外取締役3名を含む取締役8名で構成され、2024年度は13回開催※し、議長は取締役会長 中村知美氏が務めました。
※上記の取締役会の開催回数のほか、会社法第370条および当社定款に基づき、取締役会決議があったものとみなす書面決議が1回ありました。
<2024年度における主な審議内容>・取締役および監査役候補者ならびにCEOその他の経営陣の決定
・自己株式取得に係る事項および自己株式消却の決定
・役員報酬制度および取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の改定、役員報酬制度に基づく取締役および
執行役員の個人別の報酬等の決定に関する役員報酬会議への委任の決定
・電動車戦略をはじめとする中長期の経営課題、IR/SR活動、サステナビリティ委員会およびリスクマネジメント・コンプライアンス委員会等の報告事項に関する議論
・取締役会のモニタリング機能の強化に資する取締役会規程の改定
(取締役会の実効性を高めるための取り組み)
当社は、会社役員に対し、経営を監督するうえで必要となる事業活動に関する情報や知識を継続的に提供しています。また、社外役員に対しては、当社の経営理念・企業文化・経営環境などについて継続的に情報提供を行うため、執行部門からの業務報告や事業の理解深化を目的とした国内外の重要拠点への現地視察などの機会を設けるとともに、役員相互での情報共有・意見交換を充実させることなどを行っています。
経営懇話会
取締役・監査役(12名)が参加し、経営における重要なテーマについて役員相互で情報共有、意見交換を行うもので、2024年度は3回開催しました。
<2024年度における主なディスカッションテーマ>・事業戦略の実現に向けた人事戦略の考え方について
・電動化戦略の検討の進捗
・当社取締役会の在り方およびガバナンスについて
・品質改善の取り組み
・取締役会の実効性に関する評価の結果
(役員指名会議)
役員指名会議は、独立性の高い社外取締役3名(土井美和子氏、八馬史尚氏および山下茂氏)、社内取締役2名(中村知美氏および大崎篤氏)により構成され、2024年度は6回開催し、議長は取締役会長 中村知美氏が務めました。
<2024年度における主な審議内容>・CEO等の後継者計画の検討、役員360度評価の実施、非取締役執行役員を含む役員のスキル・マトリックス等を
活用し、CEOを中心とする役員人材を育成
・執行役員の業績結果を共有すること等による、役員評価プロセスの透明性向上・当社の役員体制、人事および
その役割分担ならびに重要な連結子会社の役員人事等の答申に関する審議等
※2025年5月20日開催の取締役会において、ガバナンス全般に関する議論を強化することを目的に「ガバナンス・
役員指名会議」と改称することを決議しました。
(役員報酬会議)
役員報酬会議は、独立性の高い社外取締役3名(土井美和子氏、八馬史尚氏および山下茂氏)、社内取締役2名(中村知美氏および大崎篤氏)により構成され、2024年度は5回開催し、議長は取締役会長 中村知美氏が務めました。
<2024年度における主な審議内容>・外部調査データを活用した役員報酬水準およびインセンティブ設計などに関する検討
・考課に基づいた取締役(社外取締役を除く)および執行役員の個人別業績連動報酬額の決定
・譲渡制限付株式報酬に係る個人別基準額等の決定
(業務執行体制)
業務執行体制については、執行役員制度を採用し、取締役の業務執行の権限を執行役員に委譲することにより、取締役会における経営の意思決定・監督機能と業務執行機能を明確に区分し、意思決定の迅速化を図っています。
監査の状況については「(3) 監査の状況 ① 監査役監査の状況」をご参照ください。
2024年度における取締役会、役員指名会議、役員報酬会議の構成、当事業年度の開催回数および出席回数
| 役職名 | 氏名 | 取締役会 | 役員指名会議 | 役員報酬会議 |
| 代表取締役 | 大崎 篤 | 〇 100%(全13回中13回) | 〇 100%(全6回中6回 | 〇 100%(全5回中5回) |
| 代表取締役 | 早田 文昭 | 〇 100%(全13回中13回) | ||
| 取締役 | 中村 知美 | ◎ 100%(全13回中13回) | ◎ 100%(全6回中6回) | ◎ 100%(全5回中5回) |
| 取締役 | 水間 克之 | 〇 100%(全13回中13回) | ||
| 取締役 | 藤貫 哲郎 | 〇 100%(全13回中13回 | ||
| 社外取締役 | 阿部 康行 | 〇 100%(全3回中3回) ※1 | 〇 100%(全1回中1回) ※1 | 〇 100%(全2回中2回) ※1 |
| 社外取締役 | 土井 美和子 | 〇 100%(全13回中13回) | 〇 100%(全6回中6回) | 〇 100%(全5回中5回) |
| 社外取締役 | 八馬 史尚 | 〇 100%(全13回中13回) ※1 | 〇 100%(全6回中6回) | 〇 100%(全5回中5回) |
| 社外取締役 | 山下 茂 | ○ 100%(全10回中10回) ※2 | 〇 100%(全5回中5回) ※3 | 〇 100%(全3回中3回) ※3 |
| 常勤監査役 | 加藤 洋一 | 〇 100%(全13回中13回) | ||
| 常勤監査役 | 堤 ひろみ | 〇 100%(全13回中13回) | ||
| 社外監査役 | 古澤 ゆり | 〇 100%(全13回中13回) | ||
| 社外監査役 | 桝田 恭正 | 〇 100%(全13回中13回) |
◎は議長、〇は出席メンバーを示しています。
※1:取締役 阿部康行氏(2024年6月退任)は、退任までに開催された取締役会(3回)および、役員指名会議(1回)、役員報酬会議(2回)すべてに出席しております。
※2:社外取締役 山下茂氏は、当社取締役に就任した2024年6月19日開催の第93期定時株主総会以降の取締役会を対象にしています。
※3:社外取締役 山下茂氏は、2024年6月19日開催の取締役会決議により、当社役員指名会議および役員報酬会議の委員に就任した以降の役員指名会議、役員報酬会議を対象にしています。
(取締役会の実効性の評価の結果)
取締役会は、「コーポレートガバナンスガイドライン」第23条に則り、取締役会の実効性に関し、毎年、分析・評価を行い、洗い出された課題に対する改善策を検討・実施する取り組みをしております。
2024年度は、この取り組みを取締役会の機能発揮によりつなげていくことを目指し、2023年度までに認識した課題への取り組み状況の確認に加え、アンケートの評価項目の再整理および取締役へのインタビューを行い、課題認識における相違の理由や背景の把握・分析を実施いたしました。
①評価および分析の方法
I. 実施時期:2024年12月~2025年2月
II. 実施方法:第三者機関作成のアンケート(自己評価方式)への回答およびインタビュー
・アンケート回答者:取締役(8名)および監査役(4名)(計12名)
・インタビュー対象者:取締役会議長、代表取締役社長、代表取締役副社長、社外取締役(3名)(計6名)
III. 実施要領
・第三者機関が取締役および監査役に対し、無記名式による自己評価アンケートを実施
・第三者機関が取締役会議長、代表取締役社長、代表取締役副社長、社外取締役に対してインタビューを実施
・第三者機関がアンケートおよびインタビュー結果を集計・分析
・第三者機関より受領した報告書を経営懇話会および取締役会で検証・議論
IV.アンケートによる評価項目
① 取締役会の役割・機能 ⑥ 取締役会のリスクマネジメント・内部統制
② 取締役会の構成 ⑦ 役員指名会議・役員報酬会議の運営
③ 取締役会の運営 ⑧ 株主との対話
④ 取締役会に対する支援体制 ⑨ 取締役会の継続的な改善
⑤ 取締役会の風土・コミュニケーション
評価項目に付随する各質問に対して4段階の自己評価を行うとともに、当社取締役会の特徴および当社取締役会の実効性をさらに高めるために必要な点などについて回答者自身の考えを自由に記入し、第三者機関に直接提出いたしました。
②評価結果
当社取締役会は、第三者機関から集計・分析結果の報告を受け、以下の通り議論・確認を行いました。
I. 総評
当社の取締役会の実効性は、概ね確保されていることが確認されました。
II. 当社取締役会の特徴
| 項目 | 概要 |
| 自由闊達な議論が交わされ 風通しのよい取締役会 | 社内外問わずメンバーが互いをリスペクトし、心理的安全性が高い中で建設的かつ透明性のある議論ができる風土がある。 |
| 株主との対話に対する意識が 高い取締役会 | 株主・投資家との対話内容は、定期的に取締役会にフィードバックされ、さらなる充実化に向けての議論が継続的に行われている。 |
III. 2023年度に掲げた課題に対する対応状況
| 項目 | 概要 |
| 社外取締役支援体制のさらな る強化(改善がみられる) | 社外取締役の事業理解深化を目的とした重要拠点や市場動向の把握を目的とした現地視察機会および、執行トップや監査役との対話機会の拡充を図った。 |
| 中長期戦略に関わる重点アジ ェンダおよびモニタリングの 在り方に関する認識合わせ (改善途上) | ガバナンスについての本質的な議論をより深めるなど、経営懇話会をより一層機動的に活用することで、充実した議論がなされた。経営戦略の進捗状況に応じたアジェンダ設定などさらに改善を図る。 |
| 役員指名会議のさらなる機能 強化(改善途上) | CEOを中心とした役員の育成・選抜プロセスのさらなる進化に向けた議論を行うとともに、個体名を含めた具体的な評価に対する議論も始まり着実に進化している。CEOのみならず経営トップ層、次世代の経営層まで含めた育成計画に関する全体像の可視化が今後の検討課題。 |
IV.当社取締役会の実効性のさらなる向上にむけた経営懇話会での議論の概要
第三者機関による評価結果とそこで示された課題について、経営懇話会において以下のような論点を中心に
議論を行いました。
| 項目 | 概要 |
| 不透明な事業環境下において 取締役会が果たすべき役割 | 当社は、「100年に一度の大変革期」とも言われる不透明な事業環境を乗り越え、将来にわたって勝ち残っていくために「『モノづくり』と『価値づくり』で世界最先端を狙う」と掲げて、経営・事業戦略を推進している。取締役会には、執行側の戦略遂行を適切にモニタリングし、リスクに対して的確な判断を下すことが求められており、議論時間の拡充など会議運営の改善が必要である。 |
| 各会議体の役割の明確化と 議論の充実 | 限られた機会を有効に活用して議論時間を拡充するためには「取締役会本体」「役員指名会議」「役員報酬会議」および「経営懇話会などのオフサイトミーティング」の役割を再定義し、その目的に沿った会議運営に変えること、社外役員向けを中心に議論の基盤となる経営情報の共有をさらに拡充していくことが必要である。 |
| グループ全体におけるモニタ リング態勢のさらなる強化 | グループ全体を俯瞰したマネジメント体制・モニタリング態勢の強化に向けた検討機会の拡充を図る。 |

※ 当社のコーポレートガバナンスガイドラインは、当社ホームページをご覧ください。
https://www.subaru.co.jp/csr/pdf/governance_guideline.pdf
③ 企業統治に関するその他の事項
a. 内部統制システムの整備の状況及びリスク管理体制の整備の状況
当社は、取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要な体制の整備についての基本方針を以下の内容で決議しています。(2023年4月1日最終改訂)
(Ⅰ) 取締役の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
取締役による法令等違反行為の予防措置として、以下の体制を整備する。
・取締役は、取締役及び監査役が、各種会議への出席、りん議書の閲覧、執行役員・使用人からの業務報告を受けること等により、他の取締役の職務執行の監督及び監査役の監査を実効的に行うための体制を整備する。
・コンプライアンスに係る規程を定め、取締役が法令・定款・社内規程を遵守するための体制を整備する。
・執行役員・使用人が取締役の職務執行上の法令・定款違反行為等を発見した場合の社内報告体制として、内部通報制度(コンプライアンス・ホットライン)を定める。
・必要に応じて、取締役を対象とした、外部の専門家によるコンプライアンス等に関する研修を行う。
・取締役は、他の取締役の法令・定款違反行為を発見した場合、直ちに監査役会及び取締役会に報告し、是正処置を講じる。
(Ⅱ) その他株式会社の業務ならびに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
ⅰ 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
・取締役会議事録、りん議書、その他取締役の職務の執行に係る文書及びその他の情報の保存、管理に関して社内規程を定め、その規程及び法令に従い、適切に当該情報の保存及び管理を行う。
ⅱ 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
・当社は、リスクの現実化と拡大を防止するため、リスクマネジメントに係る規程を定めるとともに、各部門の業務に応じて、個別の規程、マニュアル、ガイドライン等を定める。
・事業性のリスクについては、取締役及び執行役員が一定の決裁ルールに従い精査し、あわせて、各部門・カンパニーそれぞれによる管理と、経営企画部を中心とした関連部門による全社横断的な管理を行う。
・全社的な緊急連絡体制を整備し、緊急時における迅速な対応と損失の拡大防止を図る。
・リスクマネジメントの実践を推進するため、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、リスクマネジメントに係る重要な事項に関する審議・協議、決定、情報交換・連絡を行う。
ⅲ 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
・執行役員制度を導入し、取締役の業務執行の権限を執行役員に対し委譲する。COO(COOを選定しない場合にはCEO)は最高執行責任者として、これらの業務執行を統括する。CEOは最高経営責任者として、経営全体を統括する。
・取締役は、各種会議への出席や業務報告を定期的に受けること等を通じて、執行役員・使用人の業務執行を監督する。
・取締役会で審議する案件を、事前に経営会議(取締役会の事前審議機関で全社的経営案件を審議する会議)や執行会議(各執行部門の意思決定機関)にて審議し、問題点を整理することで、取締役会における審議の効率化を図る。
・取締役会で中長期の経営目標を定め、その共有を図るとともに、その進捗状況を定期的に検証する。
・取締役会は、定期的に取締役会について評価と分析を行い、業務執行に係る意思決定及び監督の両面において、取締役の役割・責務が効率的に果たせるように取り組む。
ⅳ 執行役員・使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
・コンプライアンスに係る規程を定め、執行役員・使用人が法令・定款・社内規程を遵守するための体制を整備する。
・コンプライアンスの実践を推進するため、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、重要なコンプライアンス事項に関する審議・協議、決定、情報交換・連絡を行う。
・執行役員・使用人を対象に、計画的にコンプライアンス講習会等の教育を実施し、コンプライアンス啓発に取り組む。
・執行役員・使用人が業務上の不正行為等を発見した場合の社内報告体制として、内部通報制度(コンプライアンス・ホットライン)を定め、不正行為等の早期発見及び是正を図る。
・内部監査部門として、組織上の独立が確保された監査部を設置する。
ⅴ 企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は、当社グループに属する各子会社の健全な事業運営を通じて、当社グループのブランド価値の向上及び総合力の向上を図るべく、子会社管理に係る規程を定め、同規程に基づき、各子会社の業務又は経営について管理を担当する当社の部署を中心に子会社を管理・支援を行う。
①子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当該株式会社への報告に関する体制
・当社は、子会社管理に係る規程に基づき、子会社から、その経営成績、財務状況その他の重要な事項については、定期的に、及び必要な事項については、随時、報告を受ける体制とする。
②子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
・当社は、リスクの現実化と拡大を防止するため、子会社において、その事業内容や規模等に応じて、リスクマネジメントに係る規程、その他の社内規程、マニュアル、ガイドライン等を整備することを推進し、子会社におけるリスクマネジメント体制を構築させる。
③子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
・当社は、子会社管理に係る規程に基づき、子会社からその業務内容の報告を受け、重要な事項については、その業務内容について事前協議を行うこと等により、子会社の取締役の職務の執行の効率性を確保する。
④子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
・当社は、子会社に対して、法令・定款・社内規程等の遵守に関する体制の整備及びその状況に関する定期的な点検や結果の報告を求め、当社のリスクマネジメント・コンプライアンス委員会でその内容等の確認を実施する。
・当社は、子会社における業務上の不正行為等を発見した場合における報告体制として、当社または子会社の内部通報制度(コンプライアンス・ホットライン)を設置し、不正行為等の早期発見及び是正を図る。
⑤企業集団における業務の適正を確保するためのその他の体制
・当社は、内部監査を実施する組織として当社に監査部を設置し、子会社・関連会社の業務監査を定期的に、及び必要な事項については随時、実施する。
・当社は、子会社・関連会社の監査役を定期的に招集し、当社監査役を交えて国内子会社・関連会社における監査機能強化のための意見交換等を行う。
・当社は、当社の執行役員・使用人に一部の国内子会社・関連会社の監査役を兼務させ、監査機能の強化を図る。
・外国子会社については、当該国の法令等を遵守させるとともに、実情・国情に応じて、可能な範囲で本方針に準じた体制とする。
ⅵ 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項
・監査役の求めに応じ、監査役の職務を補助するため、当社の使用人から1名以上のスタッフを配置する。
ⅶ 当該使用人の取締役からの独立性に関する事項及び監査役の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
・当該補助スタッフが業務執行を行う役職を兼務する場合において、監査役補助業務の遂行については、取締役及び執行部門は干渉しないこととし、取締役からの独立性を確保するとともに、当該補助スタッフが監査役の指揮命令に従う旨を当社の役員及び従業員に周知する。
・当該補助スタッフの人事については監査役会の同意を得て実施する。
ⅷ 当社及び当社子会社の取締役・執行役員・使用人が当社の監査役に報告するための体制その他の当社の監査役への報告に関する体制及び当社の監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
・当社の監査役が当社又は子会社の取締役・執行役員・使用人から定期的に職務の執行状況について報告を受けられる体制を整備する。
・当社の監査役が必要に応じ、各事業部門等に関する当社又は子会社の取締役・執行役員・使用人の職務の執行状況について情報を収集することができる体制を整備する。
・当社又は子会社の取締役は、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事項、重大な法令・定款違反、その他コンプライアンス上重要な事項が生じた場合、当社の監査役へ報告する。
・当社の監査役は、リスクマネジメント及びコンプライアンスに係る重要な事項の審議・協議、決定、情報交換・連絡を行う組織であるリスクマネジメント・コンプライアンス委員会に出席することができる。
・当社及び子会社の代表取締役、取締役又は会計監査人は、当社の監査役の求めに応じ、当社の監査役が開催する意見交換会に出席する。
・当社の監査役に報告を行った者が、当該報告を行ったことを理由として不利な取扱いを受けない事を確保するための体制を整備する。
・監査役の職務の執行について生じる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生じる費用又は債務の処理については、監査役の請求等に従い円滑に行い得る体制を整備する。
当社では、CRMO(最高リスク管理責任者)が、リスクマネジメント・コンプライアンス室や法務部などの全社共通部門の専門的見地からの支援を受けつつ、各事業の横串を担う経営企画部や各部門・カンパニーと密接に連携し、企業集団を通じたリスク管理の強化を推進しています。また、監査部が各部門および各子会社の業務遂行について計画的に監査を実施しています。
2024年度における業務の適正を確保するための体制の運用状況の概要は以下の通りです。
(コンプライアンスに関する取り組みの状況)
当社は、当社グループのすべての役員・従業員が法令、定款および社内規程等を遵守し、社会倫理・規範に則した行動を行うため、「コンプライアンスガイドライン」や規程を定め、各種委員会を設置・運営することにより、コンプライアンス体制の維持・強化に取り組んでいます。
具体的なコンプライアンス推進体制としては、取締役会が選任したCRMO(最高リスク管理責任者)を委員長とする 「リスクマネジメント・コンプライアンス委員会」において、各種方針等の策定、全社コンプライアンス活動の状況、内部通報制度の運用状況など、重要なコンプライアンス事項に関する審議・協議、決定および情報交換・連絡を行っています。また、当社および子会社が設置運営する内部通報制度を積極的かつ適正に運用することで、通常の業務ラインでは捉え切れない問題の早期発見と解決、問題発生自体の牽制を図り、コンプライアンスにおける自浄作用と活動の実効性を高めています。
リスクマネジメント・コンプライアンス室は、これら活動の全社マネジメントを行うとともに、「コンプライアンスマニュアル」等のツールの作成・展開や、関係部署と連携した研修の実施などを通じて、役員を含むグループ全体のコンプライアンス意識の醸成を図っています。
<コンプライアンス体制の強化に関する主な取り組み>・SUBARU全部門および国内グループ会社における遵守対象法令の明確化: 各部門において遵
守すべき法令を明確にし、透明性を高めています。
・グローバルな法令遵守体制のPDCAサイクルの強化: グループ全体で自律的に法令遵守体制を評価
し、効果的なPDCAサイクルを回すための取り組みを行っています。
・リテラシー向上: 社会的なハラスメント意識の高まりに伴い、継続的な動画研修と議論型の研修
を実施し、当事者意識を醸成しています。
・内部通報制度の多言語対応と信頼性向上: 英語、中国語、ポルトガル語、スペイン語での内部通
報窓口を設け、従業員が安心して通報できる環境を整備しています。不正の未然防止や早期発見
にも寄与しています。
(リスク管理に関する取り組みの状況)
当社は、グループ全体のリスクを適切に管理するため、リスクマネジメントに関連する規程を定めており、事業リスクについては取締役会や各種会議体、決裁ルールに従って取締役および執行役員が内容を精査しています。平時には各部門に本部長クラスのリスク管理責任者を配置し、有事には状況に応じた対策本部体制をとっています。また、取締役会が選任したCRMO(最高リスク管理責任者)を委員長とするリスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、グループ全体のリスクマネジメント方針やリスクマップを策定、それを基にリスク抑制活動を推進しています。また、全社的な緊急連絡体制の整備についても、災害発生時の情報共有に備えて「緊急事態対応基本マニュアル」に基づき「安否確認システム」を整備しています。
主なリスク管理強化の取り組みは以下の通りです:
・2023年8月に発表され、その後2024年5月と11月にアップデートされた「新体制の方針」に基づく優先対応
課題をアップデートしたリスクマップを羅針盤に、全社リスクマネジメント活動を実施しています。
・当社グループの重点リスク低減に向け、リスクオーナー主導のもと「サイバーインシデント訓練」の実施、「関連企業の適正取引」の徹底推進、当社の「自然災害におけるBCP体制」の充実などに取り組み、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会で定期的なフォローを行っています。
・各部門でのリスクマネジメント活動の推進実務担当者向けに、リスクマネジメント手法やリテラシー向上の
ための研修を実施しています。
・海外の重要な子会社との連携を一層強化したリスクマネジメント活動を推進しています。
(職務の執行の効率性の確保に関する取り組みの状況)
当社は、取締役の担当分野、執行役員の業務執行責任範囲(執行役員への権限委譲の範囲)、CEOを含むCXO(業務執行統括者)を取締役会で決定し、運用しています。また、取締役と執行役員の役割および責任を一層明確化する趣旨で、社長をはじめとする役位の位置付けを、取締役に付するものではなく、執行役員に付するものとして運用しています。
取締役は、各種会議に出席することや執行役員から業務報告を定期的に受けることで監督し、取締役の職務執行の迅速化を図っています。また、取締役会に諮る必要のある重要案件については、経営会議・執行会議で議論を深め、当該案件の論点整理や方向付けをすることなどにより、取締役会において重点的に審議すべき論点を明確にしています。さらに、必要に応じて資料の早期展開と事前説明を行うことで、取締役会における議論の深化と効率化を図っています。
取締役及び監査役を対象とした第三者機関作成アンケートによる取締役会の実効性評価・分析を年1回実施し、結果を開示しています。取締役会は、実効性評価での結果を起点に、今後の課題とされた項目を次年度の取締役会のアジェンダに織り込み、ボードメンバーで議論し、課題解消に取り組んでいます。
取締役の職務の執行に係る文書およびその他の情報は、社内規則に則り、適切に保存・管理しています。
(当社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための取り組みの状況)
当社は、監査・監督機能を強化するために、執行役員や使用人に子会社の取締役または監査役を兼務させています。当社は、各子会社から定期的および随時に報告を受け、必要に応じて協議し、重大な影響を及ぼす事項は経営会議に報告しています。
また、当社は、子会社管理全社規則に基づき、子会社案件を当社と事前協議を行うべき案件と子会社判断で決議するべき案件に区分しており、子会社から当社への情報伝達ルートも確認しています。さらに、子会社の規程の整備状況も継続的に確認しています。
なお、これらの運用をさらに強化すべく、子会社の会社組織上の管理を、事業運営および組織基盤の構築を支援する事業管理責任部署が、責任をもって主体的に実施する体制としています。
さらに、内部監査全社規則に基づき、当社の内部監査部門が当社および子会社の業務監査を実施し、その監査結果は半期ごとに取締役会で、四半期ごとに全執行役員で構成される合同会議で報告され、必要に応じて是正措置を行っています。
(監査役監査の実効性の確保に関する取り組みの状況)
当社は、「監査役監査基準」など監査役監査の実効性を確保するための規程や「内部通報制度」などを整備し、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事項、重大な法令・定款違反、その他コンプライアンス上重要な事案が生じた場合、監査役が適時適切に取締役および使用人から、情報収集できる体制を整備しています。また、監査役の職務を補助するため、取締役からの独立性が確保された使用人を配置し社内に周知することで、監査役の業務が円滑に遂行できる体制にしています。
当社の監査役は、取締役会、経営会議、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会など重要な会議に出席し、必要に応じて意見を述べるとともに、取締役・執行役員との定例面談および主要な事業所や子会社への往査などを実施し、内部統制システムの整備・運用状況などを確認しています。
さらに内部監査部門、法務部門、リスクマネジメント・コンプライアンス室から、内部通報制度の運用状況を含み、定期報告等を受けるとともに、子会社を管理する担当部署から随時子会社の状況報告を受けております。
また、主要な子会社の監査役との協議会を開催するとともに、会計監査人とは定期的かつ適宜に、また内部監査部門とは随時に、情報・意見交換を行うことで三様監査体制下における緊密な相互連携を図っています。
なお、監査役の職務の執行について生じる費用については、監査役の請求などに従い円滑に処理する体制を整備しています。
b. 責任限定契約の内容の概要
当社は取締役(当会社またはその子会社の業務執行取締役または支配人その他の使用人である者を除く。)および監査役との間において、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく責任の限度額は、同法第425条第1項が規定する額としています。
c. 取締役および監査役の責任免除
当社は会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって、同法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含む。)および監査役(監査役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において免除することができる旨を定款に定めています。これは、取締役および監査役が職務を遂行するにあたり、期待される役割を十分に果たすことができる環境を整えることを目的とするものです。
d. 取締役の定数
当社の取締役は15名以内とする旨を定款に定めています。
e. 取締役の選解任の決議要件
当社は取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、および累積投票によらない旨を定款に定めています。
f. 中間配当
当社は株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めています。
g. 自己の株式の取得
当社は会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款に定めています。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、市場取引等により自己の株式を取得することを目的とするものです。
h. 株主総会の特別決議要件
当社は会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う旨を定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。