有価証券報告書-第109期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

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2017/06/29 16:28
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有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域から、産業技術、環境保全技術の発展に向け積極的に取り組み、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。
当社グループは、更なる飛躍を目指し、平成24年度から平成29年度まで6ヵ年の中期経営計画「呼称:Together To The Top(ともにトップを目指そう)」を平成24年4月からスタートしており、平成30年3月期が最終年度となります。
今後は、すべり軸受の全ての産業分野において世界市場でトップシェアを獲得し、世界で存在感のある大同メタルグループを目指すことで、更なる業績の向上を図り、企業価値を高めるよう努めてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、経営戦略策定において、経営資源を柔軟かつ効率的に活用することに努めており、収益性や健全性の高い経営を維持していくために、「自己資本利益率(ROE)」や「売上高営業利益率」等を重視しております。
経営環境の大きな変化に柔軟に対応できる企業体質の強化と合理化等に取り組み、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて重要な舵取りを要求されます。
中期経営計画におきまして、平成24年度から平成26年度までの第1ステージで事業基盤を構築し、平成27年度から平成29年度までの第2ステージの最終年度において、当社グループが目指す「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」の達成、並びに『すべり軸受の全産業分野での世界トップシェア獲得』の実現を目指す計画で推進してまいりました。
次期連結会計年度が6カ年の中期経営計画の最終年度にあたりますので、上記に示された中期目標に向けて残り一年を、当社グループの全員が一丸となって邁進してまいります。
また、当社グループは、現在次期中期(6カ年)経営計画を策定中でありますが、強靭な企業体質の構築と、企業業績の更なる飛躍、それに企業価値の向上を目指し、新たなステージを展望すべく意欲的な計画を掲げる予定であります。次期中期経営計画の重要な位置づけとして株式会社飯野ホールディングとATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社を子会社化しております。これにより、取扱い製品群の拡大と事業の多角化を図ると同時に、当社グループのユーザーへの展開を促進し、この新事業領域を拡大させ、拠点の相互活用により投資の抑制効果を図ることで、大きな躍進に繋がるものと確信いたしております。これらの積極的な取り組みを通じて、当社グループとして、次期中期経営計画において新たな飛躍への礎を築くことを企図しております。
(4)会社の対処すべき課題
中期経営計画の実行
①中期経営計画の概要
中期経営計画「呼称:Together To The Top(ともにトップを目指そう) 平成24年度から平成29年度」では、①世界で唯一のすべり軸受総合メーカーとしての、すべり軸受世界トップシェア(当社推定)の持続、②すべり軸受のコア製品である自動車用エンジン軸受の更なるシェア拡大と世界トップシェア(当社推定)の堅持、③既に世界トップシェア(当社推定)にある大型船舶を除く舶用・建設機械用・回転機械用等の非自動車各分野における軸受世界トップシェアの獲得、④国内外の売上拡大に対応した世界5極体制の整備・増強、⑤技術立社としての技術的優位性の持続と世界各地域のユーザーニーズに応えるための研究開発強化、⑥強固な財務基盤の構築を主なテーマとしております。
平成24年度から平成26年度までの第1ステージでは、事業基盤の拡充と再構築を図るべく、特に売上拡大に対応したグローバルベースでの生産能力の増強に取り組み、平成27年度から平成29年度までの第2ステージの最終年度において、当社グループの目標である「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」の達成、並びに『すべり軸受の全産業分野での世界トップシェア獲得』の実現を目指す計画で推進してまいりました。
② 第1ステージの取り組み結果
第1ステージ(平成24年度から平成26年度)における事業基盤の拡充と再構築に向けた取り組みにつきましては、平成24年にダイナメタルCO.,LTD.(タイ)の第3工場及び大同精密金属(蘇州)有限公司の第2工場が完成いたしました。また平成25年には大同メタルチェコs.r.o.の第2工場、PT.大同メタルインドネシアの第2工場及び新たに進出した大同メタルメキシコS.A.DE C.V.の新工場が完成いたしました。
売上拡大への取り組みにつきましては、販売体制の強化、顧客への技術サポートの充実、地域固有ニーズの的確な把握と対応、それに当社グループの市場環境の変化に合わせたサポート体制により、目標達成に向けて邁進いたしました。具体的には、メキシコにおける販売体制強化に向けた大同メタルメキシコ販売S.A.DE C.V.の設立、中国国内での拡販活動の強化に向けた大同精密金属(蘇州)有限公司の広州分公司(広州支店)の設置、技術サポート面では、チェコに欧州テクニカルセンターを設置し、当社グループ全体で組織体制強化を進めてまいりました。
また、売上拡大への取り組みと同時に、更なる利益創出に向けた収益改善活動を推進し、特に自動車用エンジン軸受の新工法機械加工ライン及びコンパクト機械加工ラインの国内外への導入を進め、生産性向上に取り組んでまいりました。
これらの取り組みにより、第1ステージでは、グローバルベースでの生産・販売・開発の体制が強化され、日本・北米・欧州・アジア・中国の5極体制を従来にも増して一層強固なものとすることができました。
③ 第2ステージの進捗状況
当計画の第2ステージ(平成27年度から平成29年度)における主な課題は、当社グループの目標である「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」の達成、並びに『すべり軸受の全ての産業分野での世界トップシェア獲得』を実現させることであります。
具体的には、北米事業の早期黒字化、BBL大同プライベートLTD.(インド)における自動車用エンジン軸受事業の立上げ、大同メタルロシアLLCにおけるトラック用軸受及び外資系自動車メーカー向け軸受事業への取り組み、また、軸受材料であるバイメタルの生産能力増強のため平成27年4月に設立した大同メタル佐賀株式会社では平成28年8月より量産開始するなど、計画に沿って着実に事業基盤の整備を進めております。
それに、技術サポート面においては、平成27年10月に米国に北米テクニカルセンターを設置いたしました。加えて平成29年1月にはチェコの欧州テクニカルセンターの設計担当エンジニアを、よりお客様に近いドイツ シュツットガルト郊外へ移転し、営業と一体化させ、スピーディにユーザーニーズの把握と技術サポートが図れる体制を確立いたしました。これらにより、グローバルベースでの顧客第一主義に沿った技術サービスの向上をより一層推進し、さらなる拡販を進めてまいります。
また、国内外の製造拠点の増加に伴い、より効率的な事業展開を推進すべく、グローバルベースでの合理的生産体制の構築や、業務プロセスの見直し(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)にも取り組んでおります。具体的には、平成28年4月よりグローバル事業管理室を新設し、グローバルな生産及び設備配置の最適化を推進し、グローバルベースで生産性を向上させるとともに、品質面でも世界同一品質を目指します。それに、平成28年4月より業務改革推進室を新設し、間接部門の生産性向上に向け、組織横断的な改革を進めております。
一方、喫緊の課題といたしましては、大同メタルU.S.A.INC.における急激な受注増に伴い発生した、生産拠点である大同メタルメキシコS.A.DE C.V.でのラインの混乱とそれに伴うコスト増加の問題がございます。当社グループの総力を挙げた取り組み(支援強化による生産ライン正常化でのコスト増加要因の排除及び物流の通常輸送体制の早期確立など)により生産は正常化しつつあり平成29年度には黒字化を計画しております。
また、エヌデーシー株式会社では、国内自動車メーカーによる国内生産台数の減少傾向を受け、大規模な用途別生産再編を加速させており、早期の黒字転換を計画しております。
④ 次期中期経営計画の策定
当社は次期中期経営計画を現在策定中であり、当社の経営体質を強化するとともに、業績面でも次のステージを展望し、更なる飛躍を目指した意欲的な計画となる見込みです。
従来からの基本方針である、すべり軸受の全ての産業分野において世界市場でトップシェアの獲得を引き続き目指す一方で、中長期的な製品・事業の多角化と多面的な拡大を目指し、平成28年度に株式会社飯野ホールディングとATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社を連結子会社化いたしました。
株式会社飯野ホールディングにつきましては、自動車のエンジンやトランスミッション周辺の曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等の高精度・高品質部品の製造・販売を行っており、ATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社につきましては、タイにおいて自動車用アルミダイカスト製品の製造・販売を行っております。
これらを当社グループへ迎えて、その製品を当社グループが長年に渡り築きあげた販売網と連携させることで、更なる販路拡大を目指してまいる所存であります。
加えて、軸受以外の新たな事業の柱として、これらの連結子会社化は、その成長のベース基地を築くものであります。これらを当社の有するグローバルな生産及び販売体制と連携させることで、益々グローバルな事業展開を加速させ、人材交流や技術・ノウハウの共有化を通じた技術力・生産力の向上、運営体制の効率化などが可能になると考えております。これらの取り組みを通じて、当社グループとして、次期中期経営計画期間における新たな飛躍への礎を築くことを企図しております。
当社グループを取り巻く経営環境は大きく変化いたしております。世界では英国のEU離脱問題や米国の新政権移行といった地政学的リスクの高まりが生じているほか、わが国でも長時間労働の是正に伴う働き方改革や少子高齢化に伴う労働人口の減少などの問題が顕在化しております。世界各地域の動向やニーズに対して機敏かつ適切に対応しながら、新製品の開発、新市場・新用途の開拓に注力すると同時に、更なる生産性向上とお客様へのサービス強化を図ってまいります。更にコンプライアンスの徹底やコーポレートガバナンス・コードを踏まえての社内体制の強化に向けた取り組みにより、株主や取引先の皆様をはじめとするステークホルダーからの信頼と共感を得られるよう、今後とも当社グループ一丸となって企業価値の向上を図り、会社の持続的発展に努めてまいります。
(5)株式会社の支配に関する基本方針
①基本方針の内容
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針は以下のとおりであります。
当社は、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて重要な舵取りを要求されます。
現在進行中の現中期経営計画(平成24年度から同29年度までの6カ年計画)も残り1年となりましたが、目標達成に向け当社グループの総力を結集して取り組んでまいります。また、平成30年度からの6カ年の次期中期経営計画の策定を進めておりますが、強靭な経営基盤の再構築と、更なる事業拡大を目標に掲げ、着実に実行していくことで、持続可能な経営基盤を確固たるものとし、企業価値の向上を目指してまいります。
そして、当社は、当社の顧客及び仕入先をはじめとする取引先、従業員及びその家族、地域住民その他のステークホルダーと協調しながら、短期的かつ急激な変化への柔軟な対応と、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を目指し、そのような持続的な成長によって得られる利益を株主の皆様に還元することが、短期的、一時的な利益を株主の皆様に配当するよりも、株主の共同の利益に資するものと確信しております。
したがいまして、当社は、当社の顧客、仕入先をはじめとする取引先、従業員及びその家族、地域住民などをはじめとして、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を支持して下さる方に、バランスよく株式を保有して頂くことが望ましいと考えております。
②基本方針の実現に資する取り組み
1)基本方針の実現に資する特別な取り組み
(ア)中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を実現するための当社の財産の有効な活用
当社は、これまでも上記中長期的な視野に立った企業経営による持続的な成長を実現するために当社の財産を有効活用してまいりました。
今後も、中長期的な視野に立った企業経営による持続的な成長を実現するためには、今後の市場動向、変化に対応した生産・販売拠点づくり、国内外の子会社の生産性向上など当社レベルまでへの引き上げ及び製品・設計・製造・生産・開発の各技術の世界トップレベルの維持が必要となることから、株主の皆様への利益配当とのバランスを考慮しつつも、積極的な新製品及び生産技術などの研究開発、モノづくり力のアップ、産・官・学による先端技術の活用及び導入、知的財産権での企業防衛などに有効かつ効率的に当社の財産を投資してまいる所存です。
(イ)従業員による株式保有の推進
当社は、従業員持株会加入者に奨励金を支給すること等により、従業員による株式の保有を推進しております。
引き続き、従業員持株会拡充に向けた積極的な取り組みを実施してまいります。
(ウ)地域住民の当社に対する理解の促進
当社は、主要事業所での親睦行事や地域住民の工場見学会などへの参加等地域住民との交流を行い、地域住民による当社への理解が深まるよう心がけております。
2)基本方針に反する株主による支配を防止するための取り組み
当社は、上記の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されること(以下、「敵対的買収」といいます。)を防止するため、以下のように取り組んでまいります。
まずは、当社の資産を最大限有効活用しつつ、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を実現し、企業価値を増大させ、株主の皆様への適切な利益の還元を可能とするとともに、当社の企業価値の市場における評価の向上に結びつけるべく、積極的なIR活動に努めております。
その上で、継続的に実質株主を把握し、敵対的買収者が現れた場合には、当該敵対的買収者による買収目的の確認及び評価並びに当該敵対的買収者との交渉を社外の専門家の意見を聞きながら行い、当該敵対的買収者が当社の基本方針に照らして不適切と判断した場合には、適切な対抗手段を講じる考えであります。
また、敵対的買収者の出現に備えた事前の敵対的買収防衛策の導入につきましても、これを否定するものではなく、法令、関係機関の指針又は他社の動向も踏まえながら、株主共同の利益を確保しつつ、有効な方策を引き続き検討していく所存であります。
③上記取り組みの妥当性に関する判断及びその理由
上記取り組みが基本方針に合致し、株主共同の利益を侵害せず、当社の役員の地位の維持を目的とするものではない適切なものであることは、その取り組みの態様から明らかであり、対抗手段や敵対的買収防衛策につきましても、基本方針に反する場合にのみ発動するものであることから、適切であることは明らかであると思料いたします。

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