有価証券報告書-第113期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアに、テクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。
当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、CASEの進展による自動車需要・利用形態の変化やEV化の加速(但し、内燃機関は暫くは残存)、脱炭素・カーボンニュートラル社会への進化に向けた再生可能エネルギー需要の高まりや、ESG, SDGs対応強化の流れなど、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。
そのような経営環境の中、2018年度から2023年度までの6ヵ年の中期経営計画として、「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)を推進しております。新型コロナウイルス感染症の感染拡大による世界的な影響や環境変化が激しく、予測が難しい状況下ではあるものの、大同メタルグループの進化のスピードを上げて、揺るぎない体制を創りあげてまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、中期経営計画に基づき、引き続きすべり軸受の全分野において世界トップシェアの獲得を目指すと同時に、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に向けEV・PHV・HVなどの電動自動車で多くの需要が見込まれるアルミダイカスト製品などの新事業領域への取り組みを強化し、また、成長が期待される既存事業領域である一般産業分野の風力発電等の再生可能エネルギー向け特殊軸受の世界的拡販体制を整備、強化し需要拡大に対応することでシェアの拡大を図り、自動車用エンジン軸受以外の売上高比率を高めることで事業拡大を進めてまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、2018年度より2023年度までの6年間の中期経営計画を策定しておりますが、2020年度の終了をもって前半の3年間が経過いたしました。当社は、当該中期経営計画の中で、2020年度時点の目標として「売上高:1,200億円」、「営業利益:100億円」、「営業利益率:8.3%」、「自己資本利益率(ROE):9.5%」を掲げてまいりましたが、米中貿易摩擦や英国のEU離脱、中東地域における地政学リスクの顕在化による世界的な景気の減速に加え、2020年1月以降の新型コロナウイルス感染症による影響が甚大であったことから、上記目標とは大きく乖離した業績に留まりました。
しかしながら、当社グループ全体の業績につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う影響から堅調に回復してきております。また、当社主力製品であるすべり軸受のマーケットシェアの維持拡大に注力するとともに、自動車の電動化への対応を図るべく、自動車向け高精度・高品質部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品など)製造・販売に関する国内拠点の再編やダイカストビジネスにおける新工場建設等、後半の3年間に向けた取り組みについては予定通り進捗しております。
当社は今般、前半3年間の実績を踏まえ、後半3年間の計画を策定いたしました。中期経営計画で経営の重要な軸として位置づけた四本の柱を重視していくことに加えて、常に事業環境の変化や新たなリスクの顕在化のおそれを注視しつつ、柔軟かつ迅速に対処することで、収益改善に注力してまいります。
当社は、中期経営計画において、経営の重要な軸として次の四本の柱を位置付けておりますが、2020年度の主な実績及び優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。
<第1の柱:既存事業の磨き上げ>① 自動車用エンジン軸受、自動車用エンジン以外軸受
既存事業におけるマーケットシェア(2020暦年、当社推定)につきましては、2019年に引き続き自動車エンジン用半割軸受において世界トップシェア(33.5%)を達成いたしました。今後、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓により更なるシェア拡大を目指してまいります。
自動車用エンジン以外軸受につきましては、市場のニーズに対応した新製品・新用途の拡販を進めてまいります。
また、電動化自動車への流れが加速する中での競争環境の激化に対応するため、稼動率・不良率・歩留りの改善、生産リードタイムの短縮、グローバルベースでの生産・物流・納品体制見直し、在庫水準管理の強化への取り組み等を通じ、利益体質の強化にも努めてまいります。
② 非自動車用軸受
舶用低速ディーゼルエンジン用軸受のマーケットシェア(2020暦年、当社推定)につきましても、2019年に引き続き世界トップシェア(58.0%)を達成いたしました。特に海外向けの低速ディーゼル用エンジン軸受については、海外の新規顧客を取り込むことができたためシェア拡大にも寄与しました。今後、更に競争力を高めていくために、生産性向上の取り組みを進めるとともに、低速ディーゼルエンジン用軸受のみならず中高速ディーゼルエンジン用軸受についても、国内・海外市場の積極的な開拓・拡販を進めることにより更なるシェア拡大を目指してまいります。
また、一般産業分野におけるエネルギー分野においては、高効率型の火力発電向けのガスタービンや蒸気タービン用軸受の拡販を進めてまいります。
③ 自動車用軸受以外部品
アルミダイカスト製品については、主に電動化自動車用アルミダイカスト製品を生産する新子会社であるDMキャスティングテクノロジー(タイ)CO., LTD.が2020年2月に稼動を開始いたしました。新型コロナウイルス感染症の影響があったものの、2021年夏には本格的な量産を開始し、2023年度にはフル稼動する予定であります。これらを通じ、今後、電動化自動車市場でのプレゼンスを一層高めてまいります。
曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品については、生産合理化に向けた国内外の生産拠点の集約及び再編を行い生産の合理化を進めました。今後は、当社のグループ会社間の事業シナジーを高めながら、収益改善に取り組んでまいります。
<第2の柱:新規事業の創出・育成>新規事業(既存事業における新用途開拓を含みます。)につきましては、欧州・中国では、海上・陸上の風力発電ニーズが高く、風力発電用軸受の需要増加が見込まれることから、2019年4月に組織再編により第5カンパニーを設置いたしました。現在は風力発電用の軸受は「転がり軸受」が主流ですが、「パーツだけの取り換えが可能で時間・コストの低減が可能」という「すべり軸受」のメリットを訴求することで国内外の積極的な市場開拓に取り組んでおります。
新規事業創出に向けた社内の体制づくりとしましては、技術ユニット内の未来創造室を中心に、様々な新領域研究の企画、基礎実験に取り組んでまいります。また、東京オリンピックの水泳会場であるアクアティクスセンターに採用された吸音材であるカルム(アルミニウム粉末を独自の方法で焼結した多孔質板)事業についても、今後引き続き、確かな品質を軸に様々な視点から市場を広げ、売上拡大を推進してまいります。
<第3の柱:強固な基盤の確立>当社は、従来より経営基盤の強化を図るため、財務体質の改善、グローバル企業として経営体質の強化に継続して取り組んでおります。2020年度におきましては、グローバルベースでの最適生産体制の確立に向けて計画的に対応するとともに、研究開発体制においては、中国テクニカルセンターを開設したことによって、世界5拠点の研究開発のネットワークを実現しました。また、2020年4月に新設したコンプライアンスセンターにおいては内部統制機能とガバナンス機能を統合し、当社グループの内部管理体制の強化を図っております。なお、2019年に、当社の英国子会社である大同メタルヨーロッパLTD.において売掛金が滞留していた事実が判明したことを受け、再発防止に向けた取り組みを強化しております。
投資面では、投資効率改善のためにハードルレートの見直し、投資後の効果測定を厳格に行うことで投資の精度を上げる等健全な投資を試み、収益力強化・キャッシュマネジメントにより有利子負債を削減しながら、既存事業の競争力維持のため適切な金額の投資を継続します。さらに、自動車用エンジン軸受関連の投資については、市場の縮小が急速に進む可能性に備え慎重に対処し、研究開発、新規事業、M&A等については積極的に投資を行うことで、自己資本比率35%を念頭に財務の健全性を確保しつつ、成長分野への積極投資も試みます。
<第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化>当社は、コミュニケーションの活性化に向け、各種社内コミュニケーションツールの充実を図るとともに、社員の新しい業務へのチャレンジを支援する枠組みや海外語学研修制度・専門職制度の拡充を図っております。また、働き方改革・ワークライフバランスを実現するための制度の拡充にも注力しております。
当社グループでは、こころとからだの両面での健康づくりにより前向きなコミュニケーションが職場で生まれ、業務においてもよい効果を生むと考えているため、従業員の心身の健康増進を重要な経営課題の一つと捉え、今後もさらに、多様な人材がその個性と能力を十分に発揮し活躍できる職場づくりの実現と環境の整備を推進してまいります。
(4)目標とする経営指標
当社グループは、経営戦略策定において、経営資源を柔軟かつ効率的に活用することに努めており、収益性や資本効率の高い経営を維持していくために、「売上高営業利益率」や「自己資本利益率(ROE)」などを重視しております。
売上高営業利益率については、前半3年間に実施した各種施策を後半3年間では確実に成果に繋げることで、2023年度には8.0%の達成を目指しております。
自己資本利益率(ROE)については、当社株主に対する安定的な配当を継続しつつ、株主資本コストを意識し、2023年度には9.0%の達成を目指しております。目標達成のために、今後も運転資金の効率化や通常投資の見直し等、さらなるキャッシュ・フローの改善を進めます。
今後も、経営環境の大きな変化に柔軟に対応できる企業体質の強化と合理化等に取り組み、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアに、テクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。
当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、CASEの進展による自動車需要・利用形態の変化やEV化の加速(但し、内燃機関は暫くは残存)、脱炭素・カーボンニュートラル社会への進化に向けた再生可能エネルギー需要の高まりや、ESG, SDGs対応強化の流れなど、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。
そのような経営環境の中、2018年度から2023年度までの6ヵ年の中期経営計画として、「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)を推進しております。新型コロナウイルス感染症の感染拡大による世界的な影響や環境変化が激しく、予測が難しい状況下ではあるものの、大同メタルグループの進化のスピードを上げて、揺るぎない体制を創りあげてまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、中期経営計画に基づき、引き続きすべり軸受の全分野において世界トップシェアの獲得を目指すと同時に、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に向けEV・PHV・HVなどの電動自動車で多くの需要が見込まれるアルミダイカスト製品などの新事業領域への取り組みを強化し、また、成長が期待される既存事業領域である一般産業分野の風力発電等の再生可能エネルギー向け特殊軸受の世界的拡販体制を整備、強化し需要拡大に対応することでシェアの拡大を図り、自動車用エンジン軸受以外の売上高比率を高めることで事業拡大を進めてまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、2018年度より2023年度までの6年間の中期経営計画を策定しておりますが、2020年度の終了をもって前半の3年間が経過いたしました。当社は、当該中期経営計画の中で、2020年度時点の目標として「売上高:1,200億円」、「営業利益:100億円」、「営業利益率:8.3%」、「自己資本利益率(ROE):9.5%」を掲げてまいりましたが、米中貿易摩擦や英国のEU離脱、中東地域における地政学リスクの顕在化による世界的な景気の減速に加え、2020年1月以降の新型コロナウイルス感染症による影響が甚大であったことから、上記目標とは大きく乖離した業績に留まりました。
しかしながら、当社グループ全体の業績につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う影響から堅調に回復してきております。また、当社主力製品であるすべり軸受のマーケットシェアの維持拡大に注力するとともに、自動車の電動化への対応を図るべく、自動車向け高精度・高品質部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品など)製造・販売に関する国内拠点の再編やダイカストビジネスにおける新工場建設等、後半の3年間に向けた取り組みについては予定通り進捗しております。
当社は今般、前半3年間の実績を踏まえ、後半3年間の計画を策定いたしました。中期経営計画で経営の重要な軸として位置づけた四本の柱を重視していくことに加えて、常に事業環境の変化や新たなリスクの顕在化のおそれを注視しつつ、柔軟かつ迅速に対処することで、収益改善に注力してまいります。
当社は、中期経営計画において、経営の重要な軸として次の四本の柱を位置付けておりますが、2020年度の主な実績及び優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。
| 第1の柱:既存事業の磨き上げ | "真のトライボロジーリーダーへ" |
| 第2の柱:新規事業の創出・育成 | "新たな事業の柱を築く" |
| 第3の柱:強固な基盤の確立 | "システム、財務基盤など経営基盤の整備" |
| 第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化 | "外部環境に適応した柔軟で活力ある組織づくり" |
<第1の柱:既存事業の磨き上げ>① 自動車用エンジン軸受、自動車用エンジン以外軸受
既存事業におけるマーケットシェア(2020暦年、当社推定)につきましては、2019年に引き続き自動車エンジン用半割軸受において世界トップシェア(33.5%)を達成いたしました。今後、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓により更なるシェア拡大を目指してまいります。
自動車用エンジン以外軸受につきましては、市場のニーズに対応した新製品・新用途の拡販を進めてまいります。
また、電動化自動車への流れが加速する中での競争環境の激化に対応するため、稼動率・不良率・歩留りの改善、生産リードタイムの短縮、グローバルベースでの生産・物流・納品体制見直し、在庫水準管理の強化への取り組み等を通じ、利益体質の強化にも努めてまいります。
② 非自動車用軸受
舶用低速ディーゼルエンジン用軸受のマーケットシェア(2020暦年、当社推定)につきましても、2019年に引き続き世界トップシェア(58.0%)を達成いたしました。特に海外向けの低速ディーゼル用エンジン軸受については、海外の新規顧客を取り込むことができたためシェア拡大にも寄与しました。今後、更に競争力を高めていくために、生産性向上の取り組みを進めるとともに、低速ディーゼルエンジン用軸受のみならず中高速ディーゼルエンジン用軸受についても、国内・海外市場の積極的な開拓・拡販を進めることにより更なるシェア拡大を目指してまいります。
また、一般産業分野におけるエネルギー分野においては、高効率型の火力発電向けのガスタービンや蒸気タービン用軸受の拡販を進めてまいります。
③ 自動車用軸受以外部品
アルミダイカスト製品については、主に電動化自動車用アルミダイカスト製品を生産する新子会社であるDMキャスティングテクノロジー(タイ)CO., LTD.が2020年2月に稼動を開始いたしました。新型コロナウイルス感染症の影響があったものの、2021年夏には本格的な量産を開始し、2023年度にはフル稼動する予定であります。これらを通じ、今後、電動化自動車市場でのプレゼンスを一層高めてまいります。
曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品については、生産合理化に向けた国内外の生産拠点の集約及び再編を行い生産の合理化を進めました。今後は、当社のグループ会社間の事業シナジーを高めながら、収益改善に取り組んでまいります。
<第2の柱:新規事業の創出・育成>新規事業(既存事業における新用途開拓を含みます。)につきましては、欧州・中国では、海上・陸上の風力発電ニーズが高く、風力発電用軸受の需要増加が見込まれることから、2019年4月に組織再編により第5カンパニーを設置いたしました。現在は風力発電用の軸受は「転がり軸受」が主流ですが、「パーツだけの取り換えが可能で時間・コストの低減が可能」という「すべり軸受」のメリットを訴求することで国内外の積極的な市場開拓に取り組んでおります。
新規事業創出に向けた社内の体制づくりとしましては、技術ユニット内の未来創造室を中心に、様々な新領域研究の企画、基礎実験に取り組んでまいります。また、東京オリンピックの水泳会場であるアクアティクスセンターに採用された吸音材であるカルム(アルミニウム粉末を独自の方法で焼結した多孔質板)事業についても、今後引き続き、確かな品質を軸に様々な視点から市場を広げ、売上拡大を推進してまいります。
<第3の柱:強固な基盤の確立>当社は、従来より経営基盤の強化を図るため、財務体質の改善、グローバル企業として経営体質の強化に継続して取り組んでおります。2020年度におきましては、グローバルベースでの最適生産体制の確立に向けて計画的に対応するとともに、研究開発体制においては、中国テクニカルセンターを開設したことによって、世界5拠点の研究開発のネットワークを実現しました。また、2020年4月に新設したコンプライアンスセンターにおいては内部統制機能とガバナンス機能を統合し、当社グループの内部管理体制の強化を図っております。なお、2019年に、当社の英国子会社である大同メタルヨーロッパLTD.において売掛金が滞留していた事実が判明したことを受け、再発防止に向けた取り組みを強化しております。
投資面では、投資効率改善のためにハードルレートの見直し、投資後の効果測定を厳格に行うことで投資の精度を上げる等健全な投資を試み、収益力強化・キャッシュマネジメントにより有利子負債を削減しながら、既存事業の競争力維持のため適切な金額の投資を継続します。さらに、自動車用エンジン軸受関連の投資については、市場の縮小が急速に進む可能性に備え慎重に対処し、研究開発、新規事業、M&A等については積極的に投資を行うことで、自己資本比率35%を念頭に財務の健全性を確保しつつ、成長分野への積極投資も試みます。
<第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化>当社は、コミュニケーションの活性化に向け、各種社内コミュニケーションツールの充実を図るとともに、社員の新しい業務へのチャレンジを支援する枠組みや海外語学研修制度・専門職制度の拡充を図っております。また、働き方改革・ワークライフバランスを実現するための制度の拡充にも注力しております。
当社グループでは、こころとからだの両面での健康づくりにより前向きなコミュニケーションが職場で生まれ、業務においてもよい効果を生むと考えているため、従業員の心身の健康増進を重要な経営課題の一つと捉え、今後もさらに、多様な人材がその個性と能力を十分に発揮し活躍できる職場づくりの実現と環境の整備を推進してまいります。
(4)目標とする経営指標
当社グループは、経営戦略策定において、経営資源を柔軟かつ効率的に活用することに努めており、収益性や資本効率の高い経営を維持していくために、「売上高営業利益率」や「自己資本利益率(ROE)」などを重視しております。
売上高営業利益率については、前半3年間に実施した各種施策を後半3年間では確実に成果に繋げることで、2023年度には8.0%の達成を目指しております。
自己資本利益率(ROE)については、当社株主に対する安定的な配当を継続しつつ、株主資本コストを意識し、2023年度には9.0%の達成を目指しております。目標達成のために、今後も運転資金の効率化や通常投資の見直し等、さらなるキャッシュ・フローの改善を進めます。
今後も、経営環境の大きな変化に柔軟に対応できる企業体質の強化と合理化等に取り組み、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。