有価証券報告書-第103期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/19 16:03
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【項目】
119項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度における世界経済は、北米では景気の回復基調が続いておりますが、政策転換による影響に注視する必要があります。欧州においても景気は緩やかに回復しておりますが、イギリスのEU離脱に伴う先行きの不透明感の高まりに留意する必要があります。アジア地域においては、中国では景気の持ち直しが見られておりますが依然として不安定であります。インドやインドネシアなどでは、内需を中心に景気が緩やかに回復しております。
国内経済は、弱さも見られる中、個人消費の持ち直しなどにより緩やかな回復基調が続いております。
当社グループの主要取引先であります自動車業界においては、北米ではライトトラックを中心に需要は高水準を保っており、欧州においては欧州危機の落ち込みから回復過程、中国では暫定的減税措置等により需要が拡大しました。国内市場においては、普通自動車の販売台数は横ばいであるものの、軽自動車については増税等の影響から回復しておらず、全体としても力強さを欠く状況であります。
こうした状況のなか、当社グループにおいては新5ヵ年計画を策定し、「安全、品質、ものづくり」の基本を徹底し、構造改革と原価マネジメントの強化により収益確保に努めております。
当連結会計年度の業績は、売上高は4,123億円(前年度比5.8%減)となり、営業利益は89億円(前年度比187.6%増)、経常利益は75億円(前年度比1,084.2%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は48億円(前年度は11億円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
①日本
売上高は2,368億円と前年度に比べ31億円(1.3%減)の減収となりました。セグメント利益は27億円(前年度は16億円のセグメント損失)となりました。
②北米
売上高は1,004億円と前年度に比べ106億円(9.6%減)の減収となりました。セグメント利益は39億円(前年度比56.6%増)となりました。
③欧州
売上高は235億円と前年度に比べ48億円(17.0%減)の減収となりました。セグメント損失は0億円(前年度は0億円のセグメント利益)となりました。
④アジア
売上高は660億円と前年度に比べ89億円(11.9%減)の減収となりました。セグメント利益は23億円(前年度比7.3%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当社グループの現金及び現金同等物は、前年度末に比べ74億円増加し、205億円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果、得られた資金は261億円であり、前年度に比べ34億円(15.1%増)の増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益が増加したこと、仕入債務が増加したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果、使用した資金は209億円、前年度に比べて5億円(2.8%増)の支出の増加となりました。これは、定期預金の預入れ支出が増加したこと、有形固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果、得られた資金は32億円(前年度は36億円の支出)となりました。これは、株式の発行収入などによるものであります。