有価証券報告書-第75期(平成29年11月1日-平成30年10月31日)

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2019/01/28 15:38
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(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国では景気は着実に回復が続いており、中国では通商問題、不動産価格、過剰債務問題を含む金融市場の動向等によって景気が下振れするリスクがあるものの、持ち直しの動きが続くものとみられます。日本経済においては、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要はあるものの、各種政策効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待されます。
自動車業界におきましては、国内の自動車生産台数は前年同期比0.7%減の964万台となりました。海外におきましては、米国では前年同期比1.9%減の1,121万台となり、中国では前年同期比0.6%増の2,917万台となりました。
当連結会計年度の業績は、主に日本並びに欧州で販売が堅調に推移した一方で、北米、中国並びにアジアで販売が低迷したことにより、売上高は2,512億5千万円(前年同期比60億3千4百万円減、2.3%減)となりました。営業利益は、コストダウンの徹底による収益確保に努めましたが、98億円(前年同期比47億7百万円減、32.4%減)となりました。経常利益は、受取配当金7億7千3百万円、受取利息5億3千万円及び受取技術料2億3千4百万円等により、118億4千2百万円(前年同期比49億2百万円減、29.3%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、製品保証引当金繰入額19億8千8百万円等により55億2千4百万円(前年同期比31億9千1百万円減、36.6%減)となりました。
設備投資につきましては、米国子会社での工場拡張及び生産設備増強、チェコの新設子会社の工場建設を中心に、総額119億7千万円を実施いたしました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
ア.日本
日本におきましては、主に顧客への販売が堅調に推移したことにより、売上高は617億4千9百万円(前年同期比12億9千1百万円増、2.1%増)となりました。営業利益は、販売増加による操業度効果があったものの、研究開発費の増加及び原材料コストの上昇等の影響もあり、59億3千3百万円(同7億2千8百万円減、10.9%減)となりました。
イ.北米
北米におきましては、韓国系自動車メーカー向けの販売が低迷したことから、売上高は827億4千2百万円(同65億3百万円減、7.3%減)となり、営業利益は、原価低減と生産性改善に取り組んだものの、原材料コストの上昇等の影響もあり、32億9千2百万円(同12億2千6百万円減、27.1%減)となりました。
ウ.中国
中国におきましては、日系自動車メーカー向けの販売が堅調に推移した一方で、中国での韓国製品不買運動の影響もあり、韓国系自動車メーカー向けの販売が低迷したことから、売上高は459億4千8百万円(同24億4千4百万円減、5.1%減)となりました。営業利益は、主に韓国系自動車メーカー向け販売の低迷に伴い利益が減少し、25億9千4百万円(同9億8千4百万円減、27.5%減)となりました。
エ.アジア
アジアにおきましては、主に韓国系自動車メーカー向けの販売が低迷したことにより、売上高は579億3千5百万円(同24億6千5百万円減、4.1%減)となりました。営業利益は、主に韓国系自動車メーカー向けの販売が低迷した影響で、19億9百万円(同11億2千3百万円減、37.0%減)となりました。
オ.欧州
欧州におきましては、主にハンガリー子会社の販売が堅調に推移したこと並びに前年度に取得したイタリア子会社の販売純増により、売上高は223億4千8百万円(同9億3千8百万円増、4.4%増)となりました。利益面では、主にスペインでの販売が伸び悩んだことによる利益減少並びにチェコ新会社での開業費用の計上により、13億4千4百万円の営業損失(前年同期は5億6千9百万円の営業損失)となりました。
カ.南米
南米におきましては、前年度第3四半期より連結対象となったブラジル子会社の販売純増により売上高は、2億8千2百万円となりました。利益面では、原価低減と生産性改善に取り組んだものの、ブラジル自動車市場の低迷により販売が計画を下回り、2億5千7百万円の営業損失(前年同期は8千5百万円の営業損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローの収入が138億7千5百万円、投資活動によるキャッシュ・フローの支出が135億2千4百万円、財務活動によるキャッシュ・フローの支出が31億8千1百万円となり、これらに現金及び現金同等物に係る換算差額6億7千8百万円を調整した結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度に比べ35億7百万円減少し、439億5千4百万円(前年同期比7.4%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、前年同期に比べ31億3千6百万円(同18.4%)減少し、138億7千5百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期利益93億5千4百万円に加え、減価償却費72億7千5百万円による増加、法人税等の支払額50億8千8百万円による減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果支出した資金は、前年同期に比べ62億6千1百万円(同86.2%)増加し、135億2千4百万円となりました。これは主に、投資有価証券の償還による収入22億3千4百万円に加え、有形固定資産の取得による支出121億1千1百万円及び投資有価証券の取得による支出23億6千5百万円による減少等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果支出した資金は、前年同期に比べ9百万円(同0.3%)増加し、31億8千1百万円となりました。これは主に、短期借入金の純増減額の減少15億1千8百万円に加え、配当金の支払額20億1千6百万円の支出等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
ア.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年11月1日
至 平成30年10月31日)
前年同期比(%)
日本 (百万円)53,648102.5
北米 (百万円)73,27095.5
中国 (百万円)40,83696.1
アジア(百万円)54,09198.2
欧州 (百万円)21,749109.3
南米 (百万円)14478.7
合計(百万円)243,74098.9

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
イ.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は主として自動車部品業界で活動し、取引先である自動車業界、大手の自動車メーカーの生産ラインに同調して、製品の製造・販売を行っております。大手自動車メーカーより約3ヶ月前後の予約的発注指示を受け、その発注量の確定指示は、平均すると1ヶ月であります。また、グループでの生産効率を高めるため、長期受注予測に基づき一部見込み生産を行っております。
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
日本56,004103.54,028115.0
北米82,85893.54,926111.0
中国39,76995.95,330101.7
アジア51,58498.82,342111.9
欧州22,440103.61,226138.1
南米303176.638217.0
合計252,96298.017,891110.6

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ウ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年11月1日
至 平成30年10月31日)
前年同期比(%)
日本 (百万円)55,479103.2
北米 (百万円)82,37092.9
中国 (百万円)39,67995.4
アジア(百万円)51,33698.9
欧州 (百万円)22,102104.2
南米 (百万円)282183.4
合計(百万円)251,25097.7

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 平成28年11月1日
至 平成29年10月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年11月1日
至 平成30年10月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
本田技研工業株式会社34,23213.332,67813.0
起亜自動車株式会社28,53311.1--
FIAT CHRYSLER AUTOMOBILES US LLC--25,41310.1

3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の注記事項「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
ア.貸倒引当金
当社グループは売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、得意先の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
イ.繰延税金資産
当社グループは繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
ウ.固定資産の減損
当社グループは管理会計上の単位を資産グループの基礎とし、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングして、将来キャッシュ・フローを見積もっております。将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、回収可能価額まで帳簿価額を減額しております。将来この回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生する可能性があります。
エ.退職給付に係る負債
退職給付費用及び債務は、数理計算上使用される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率や年金資産の期待運用収益率等の多くの見積りが存在します。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、法改正や採用する退職給付制度の変更がある場合、過年度における数理差異の累計は、将来の退職給付に係る負債残高や退職給付に係る調整累計額、退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
オ.製品保証引当金
当社グループは製品に係るクレーム費用の支出に備えるため、クレーム費用の発生可能性を勘案し、将来支出見込額を製品保証引当金として計上しております。支出するクレーム費用は見込と異なる場合があり、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ア.財政状態の分析
資産
当連結会計年度末における流動資産は1,299億円となり、前連結会計年度末に比べ50億2千2百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が29億1千1百万円、受取手形及び売掛金が25億9千5百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定資産は1,216億5千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ57億9千7百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が32億4千8百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、2,515億6千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億7千7百万円増加いたしました。
負債
当連結会計年度末における流動負債は543億9千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ47億8千万円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が16億1千2百万円、流動負債のその他が21億1千万円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は182億4千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億9千9百万円増加いたしました。これは主に繰延税金負債(長期)が9億9百万円増加したことによるものであります
この結果、負債合計は、726億4千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ33億8千1百万円減少いたしました。
純資産
当連結会計年度末における純資産合計は1,789億2千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ41億5千8百万円増加いたしました。これは主にその他有価証券評価差額金が18億2千6百万円増加し、為替換算調整勘定が16億2千万円減少、利益剰余金が35億8百万円増加したことによるものであります。
イ.経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高が前連結会計年度に比べ2.3%減少の2,512億5千万円、経常利益が29.3%減少の118億4千2百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が36.6%減少の55億2千4百万円となりました。
以下、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因について分析いたします。
売上高
当連結会計年度の売上高は2,512億5千万円でありますが、これを事業の部門別に見ますと、コントロールケーブルは主にアジア・欧州地域で増加した一方で、北米地域での販売が減少したことから、前連結会計年度に比べ0.4%減少の855億8千6百万円となりました。ウインドレギュレータの販売は、欧州地域で増加した一方で、主に中国・北米地域で減少したことにより4.8%減少の746億円となり、ドアモジュールは北米・中国・アジア地域で減少し7.3%減少の660億3百万円となりました。その他部門は、主に日本でのシステム製品(パワーリフトゲート等)販売の増加により15.1%増加の250億6千万円となりました。
営業損益
当連結会計年度の営業利益は、主に原材料コストの上昇、生産能力増強に伴う設備償却費の増加等の影響により、前連結会計年度(145億8百万円)に比べ32.4%減少の98億円となりました。
営業外損益
当連結会計年度の営業外損益は、主として前連結会計年度で4億9千1百万円の為替差益が発生したのに対して、当連結会計年度では1億1千万円の為替差益となったことから、前連結会計年度(22億3千6百万円の利益(純額))に比べ減少し20億4千1百万円の利益(純額)となりました。
特別損益
当連結会計年度の特別損益は、主として製品保証引当金繰入額19億8千8百万円、減損損失5億7千7百万円の損失が発生した一方で、訴訟損失引当金戻入額1億2千4百万円が発生したこと等により、前連結会計年度(21億2千9百万円の損失(純額))に比べ増加し24億8千7百万円の損失(純額)となりました。
ウ.資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は439億5千4百万円となっており、前連結会計年度と比較して35億7百万円減少しております。これは主に「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源と資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備投資資金について、主に自己資金を充当しております。資金については、当社においては金融機関との間で当座貸越契約を締結しており、また一部の海外子会社については、資金需要への機動的な対応を目的とし、当社による債務保証を実施した上で、金融機関からの借入を行っております。これらの方策により、必要とされる資金水準を満たす十分な流動性を保持していると考えております。
資金の需要
今後の重要な資本的支出の予定は、「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりですが、その資金の調達に関しましても、主として自己資金を充当する予定であります。

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