有価証券報告書-第97期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/21 15:28
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の世界経済は、地域ごとに経済成長のばらつきや金融政策の影響を受けながらも、全体的には持ち直しの動きが続きました。ユーロ圏では、エネルギー価格の高騰やインフレの高止まりが懸念材料となり、各国の中央銀行は政策金利の引き上げを進め、特に製造業の低迷が経済全体に影響を及ぼしました。中国では、景気回復への期待が高まったものの、そのペースは鈍く、不動産セクターの不安定さと輸出減速が経済成長の足かせとなりました。一方、アメリカでは金融引締めによる金利上昇が経済成長の下振れリスクとして懸念されましたが、年度を通じて景気拡大が続き、労働市場も堅調に推移する中で持続的な成長を維持しました。
自動車業界では、サプライチェーンの混乱や原材料コストの上昇などのリスクが顕在化する中、EV(電気自動車)化は足元で減速感があるものの一定のペースで進行しました。PHEV(プラグインハイブリッド車)の普及やOE完成車メーカー各社によるEV戦略の変化など、多様化の兆しも見られました。しかし全般的には、インフレ、地政学的リスク、サプライチェーン問題などの要因による不透明感が依然として残っています。
こうした中、当社グループはICE(内燃機関), BEV(電気自動車), HEV(ハイブリッド車)の各パワートレインにおける成長戦略をすすめ、市場ニーズの変化に強い4輪事業構造を構築してきております。特にリンケージ&サスペンション領域では、車体重量の増加する4輪EV車向けに、耐荷重性能が高く、低フリクションのボールジョイントの受注が好調に推移しました。また、パワートレイン領域においてもより高い仕様要件の製品に注力しており、本田技研工業株式会社より「CR-V」をベースとしたFCEV(新型燃料電池車)向けe-Axleに適用されるギヤボックスを新たに受注いたしました。またデジタルテクノロジーを活用したオペレーションの変革に取り組んでおり、スピードと収益力の向上が成果として現れてきております。
新規事業領域では、e-Mobility、Energy Solution、Smart Industry、植物バイオの4分野において社会課題の解決に向けた事業展開を進めています。このうち、e-Mobility事業では、2輪車におけるEV化をリードすべく、特にインド、アフリカ、アセアン地域をメインターゲットとして、現地パートナーとのオープンイノベーション展開を進め、e-Axleユニット、パワー制御ユニット、バッテリ制御システム等の提供を通じて、Small e-mobilityマーケット開拓と、事業拡構築を推進しています。また、植物バイオ事業では、当社の本社所在地である愛知県東三河地域の豊かな土壌から生まれる植物の力を活用したビジネスに取り組んでおり、2023年11月には第1弾商品「鋼の肝臓KReTA」を開発し、販売を開始しました。奈良先端大学院大学との共同研究を通じて、世界の人々のQOL向上への貢献をめざした事業のさらなる拡大を目指します。
このような状況において、当連結会計年度の業績は、連結売上高は349,917百万円(前連結会計年度比16.1%増)と増収となりました。
利益面では、連結営業利益は18,374百万円(同139.3%増)の増益、連結経常利益は15,560百万円(同121.3%増)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は7,921百万円(同225.1%増)の増益となりました。
セグメント別の状況は次の通りです。
(日本)
半導体不足等による減産からの回復による安定的な生産背景の中、DX等による改善も進み、売上高は42,354百万円(前年同期比17.1%増)、セグメント利益は4,853百万円(同481.1%増)となりました。
(米州)
半導体不足の問題の回復に伴い客先生産が安定的に推移し、また材料費高騰分の売価反映や円安の影響などもあり、売上高は101,552百万円(同37.6%増)、セグメント利益は5,778百万円(同144.9%増)となりました。
(アジア)
材料費高騰分の売価反映や円安の影響はあったものの、輸出向け2輪車用部品などの販売減少などにより、売上高は76,082百万円(同5.9%増)、セグメント利益は6,575百万円(同0.6%減)となりました。
(中国)
日系の自動車販売低迷はあったものの、EV補助金の終了する中PHEVやICEの需要が伸び、また新機種の効果もあり、売上高は33,873百万円(同5.1%増)、セグメント利益は919百万円(同6.3%増)となりました。
(欧州)
物価上昇の継続等により自動車市場全般が低迷する中、着実に改善等の施策が進展し、また材料費高騰分の売価反映や円安の影響もあり、売上高は96,054百万円(同9.8%増)、セグメント利益は145百万円(前連結会計年度は3,401百万円の損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、26,747百万円となり、前連結会計年度末に比べ6百万円の減少となりました。当連結会計年度のキャッシュ・フローの増減状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、31,642百万円となりました。これは主に、税金等調整
前当期純利益13,714百万円(前期は6,994百万円)、減価償却費19,569百万円(前期は18,630百万円)などの資金の増加要因によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果減少した資金は、15,994百万円となりました。これは主に有形固定資産
の取得による支出12,642百万円(前期は14,294百万円)、投資有価証券の取得による支出2,767百万円(前期は2,522百万円)などによる資金の減少要因によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果減少した資金は、17,752百万円となりました。これは主に借入の返済4,398百万円(前期は41百万円)、連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出10,437百万円(前期は支出なし)などによる資金の減少要因によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
(ⅰ)生産実績
当連結会計年度におけるセグメント別の生産実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
日本42,993119.8
米州103,116139.3
アジア77,354106.1
中国32,885103.0
欧州97,133109.4
合計353,483116.5

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
(ⅱ)受注実績
当連結会計年度におけるセグメント別の受注実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
日本43,316119.61,727225.9
米州102,405136.73,421133.2
アジア76,361104.65,819105.0
中国33,909105.1606106.5
欧州96,239109.51,985110.3
合計352,233115.813,560120.6

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
(ⅲ)販売実績
当連結会計年度におけるセグメント別の販売実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
日本42,354117.1
米州101,552137.6
アジア76,082105.9
中国33,873105.1
欧州96,054109.8
合計349,917116.1

(注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、次のとおりであります。
なお、本項に記載した予想、見込み、方針等の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの計画の達成状況は以下のとおりです。
指標2023年度
(計画)
2023年度
(実績)
2023年度
(計画比)
連結売上高340,000百万円349,917百万円9,917百万円増 (2.9%増)
連結営業利益16,000百万円18,374百万円2,374百万円増 (14.8%増)
親会社株主に帰属する
当期純利益
8,500百万円7,921百万円579百万円減 (6.8%減)
1株当たり当期純利益130.19円121.24円8.95円減

当連結会計年度における連結売上高は計画比9,917百万円増(2.9%増)となりました。連結営業利益は計画比2,374百万円増(14.8%増)となりました。これらは、米州及びアジアで想定よりも販売が好調であったためです。また親会社株主に帰属する当期純利益は計画比579百万円減(6.8%減)となりました。これは、保有する投資有価証券の評価損を計上したためです。その結果1株当たり当期純利益は計画比8.95円減となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ⅰ)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(ⅱ)借入金等の状況
2024年3月31日現在の借入金等の概要は以下のとおりであります。
区分年度別要支払額(百万円)
1年以内1年超5年以内5年超合計
短期借入金49,587--49,587
長期借入金8,15434,1257,50049,780

上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
(ⅲ)財務政策
当社グループは、運転資金につきましては、内部資金及び短期借入金で調達しております。また設備資金につきましては、内部資金及び長期借入金で調達しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、重要な見積りや仮定を行う必要があります。
重要な見積りを伴う会計方針とは、本質的に不確実性があり、次年度以降に変更する可能性がある事項、または当連結会計年度において合理的に用いうる他の見積りがあり、それを用いることによっては財政状態及び経営成績に重要な相違を及ぼすであろう事項の影響に関して見積りを行う必要がある場合に、最も困難で主観的かつ複雑な判断が要求されるものです。
次に挙げるものは、当社グループのすべての会計方針を包括的に記載するものではありません。
連結財務諸表に関して、認識している特に重要な見積りを伴う会計方針は、以下のとおりです。
○退職給付費用及び退職給付債務
当社グループは退職給付債務に関する割引率等の仮定の変化による実際の退職給付債務の差額は、発生した連結会計年度に債務認識し、翌連結会計年度から費用処理しております。経営者は、現在使用している仮定は妥当であると考えておりますが、仮定の変更により退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。
○固定資産の減損
当社グループが減損を判定する際のグルーピングは欧州地域を除き原則として会社単位で行い、減損の兆候が認められる場合は、減損テストを実施し、その結果、減損損失の認識が必要と判定された場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として認識しています。
当社グループは、将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、将来の予測不能なビジネスの前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生する可能性があります。
なお、重要なものについては、第5 経理の状況 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
○投資有価証券の減損判定
当社グループは、市場価格のない株式等以外のものについては、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合は減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には、回復可能性を考慮して減損処理を行っております。
また、市場価格のない株式等については、第5 経理の状況 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
○繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産を計上する際には将来の課税所得を合理的に見積もっており、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合は、評価性引当額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合、繰延税金資産の減額又は評価性引当額を計上することにより税金費用が増額する可能性があります。

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