訂正有価証券報告書-第77期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2022/02/01 16:04
【資料】
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【項目】
156項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、“精密化(PRECISION)”と“生産性の向上(PRODUCTIVITY)”を意味する「P&P」の経営理念の下、「精密技術を通じて、世界の産業の高度化をサポートする」ことを使命として、広く産業社会の進歩に貢献し、お客様・株主・地域社会・社員等の関係者各位との相互の発展に寄与することを目標に活動しております。
また行動理念としてChallenge & Create(C&C)の精神を掲げ、常に新しい技術と商品・サービスを開発し挑戦し続けること、そして「精密のクロダ」を品質と信頼のブランドとして世界中で確立することを目標としています。
(2)経営戦略及び目標とする経営指標
当社グループでは2021年度~2025年度の5年間を対象とする中期経営計画 Vision 2025を策定し、3つの事業分野においてそれぞれ世界的にニッチトップとなることを目指すとともに、成長戦略の実行と収益力の強化、人材育成により企業価値の向上を図ることを掲げ、中期的に営業利益率4%超~8%を安定的に確保する体制の確立を図ることを目指しております。
各事業分野の事業ビジョン
駆動システム事業:誰よりも早くお客様のニーズにこたえられる小型直動システムメーカーを目指す。
金型システム事業:高効率モータコアのスペシャリスト、駆動モータ用大型金型と薄板コアでNo.1を目指す。
機工・計測システム事業:確かな計測と加工技術で Smart Solution プロバイダーを目指す。
(3)経営環境及び対処すべき課題
今般、当社グループでは2021年度~2025年度の5年間を対象期間とする中期経営計画 Vision2025 を策定し、公開致しました。今次の中期経営計画を着実に実行・達成していくことが、当面の重要課題と認識しております。
前中計(Vision2020)の中で既に取り組みに着手しておりましたが、「アフターコロナ」の社会において拡大を予想している当社関連市場、すなわち自動化やロボティクスに関連する分野、検査分析・ライフサイエンス市場、自動車のCASE関連市場、IoT/5G関連市場等への取り組みを加速させていきます。
具体的には、小型サイズを中心とした駆動システム商品の生産体制の増強と効率化、高効率モーターコアの量産技術の開発と生産体制の整備、機工計測ソリューションの開発等の施策につき、引き続き重点課題として取り組んでいきます。
さらにDX化推進を3事業(駆動システム事業、金型システム事業、機工・計測システム事業)の共通基盤とし、①収益力強化、②技術力強化、③顧客関係性強化を図り、世界的にニッチ・トップとなることを目指します。加えて、3事業の相互補完により、全社ベースで安定的に収益を上げ、成長分野への再投資と利益還元を適切な水準で実施することにより、成長戦略の実現と企業価値の向上を目指しています。
また、ESG経営への取り組みも一層強化していきます。環境面では、一昨年発表したCO2削減計画を着実に実行するとともに、低炭素社会の実現に貢献できる高効率モーターコア等の技術開発を継続していきます。社会的責任を果たすため、デジタルシフトを促進しながら働き方改革や人事制度の見直し、人財育成を推進して社員がより働きやすく働き甲斐がある会社を作り上げる所存です。さらにIR活動に本格的に取り組むことにより、積極的に情報発信をしながら投資家の皆様との対話を緊密にしてガバナンスを一層磨き上げ、企業価値の向上を目指すことも重要な課題と捉えています。