有価証券報告書-第115期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 11:41
【資料】
PDFをみる
【項目】
137項目

研究開発活動

当社グループは、創立以来「人々が安心して働ける環境づくり」を永久のテーマとし、電気・物理・化学など幅広い技術力をベースに、センサの研究開発から、最先端技術を駆使した新製品の開発を最も重要な経営課題としております。
製品の開発では、ユーザーニーズにそった使用目的・使用場所に応じた新技術開発を行っており、世界で最も信頼されるトップブランドとしての地位を維持し続けるように、積極的な研究開発活動を行っております。
(1) 研究開発目的
・ガスセンサの高機能化(高感度化・対象ガス選択性向上・インテリジェント化)の研究開発
・産業災害(ガス爆発・ガス中毒・酸欠)を防止する製品・システムの開発
・環境汚染・公害を防止する製品・システムの開発
・各種センサを応用した新市場向けの製品開発
・新技術・各種ソフトを取り入れた新分野向けの製品開発
(2) 主要課題
・高信頼性センサの確立
・製品の小型化・多機能化の追求、操作性・メンテナンス性の向上
・新技術・新ソフト・各種通信技術の導入
(3) 研究開発体制
当社グループの研究開発は、当社の技術開発本部が担い、研究開発に係わるスタッフは総従業員数の15.4%に当たり、当連結会計年度における研究開発費は、1,908百万円(対売上高比5.9%)であります。
基礎研究については、理化学研究所をはじめ、大学等の研究機関との交流を積極的に行い、基礎技術の向上と先端技術の導入を図っております。
なお、ガスセンサ及びその他のセンサの研究開発は当社研究部が担当し、製品・部品・システムの研究開発は当社技術部が担当し、新製品の開発についてはプロジェクト体制により行っております。
(4) 研究開発成果
当連結会計年度における機種別の主な研究成果は、次のとおりであります。
① ポータブルガス検知警報機器
・GX-3R ProからのBluetooth通信によるガス検知器情報をLoRa無線(省電力で広いエリアをカバーする無線通信規格のひとつ)で送信させる防爆型携帯端末TR-L1を韓国の鉄鋼向けに開発しました。
・04シリーズにBluetooth通信機能を持たせた非防爆仕様のラインナップを追加しました。酸素と一酸化炭素の2成分を検知するCX-04BTと一酸化炭素の1成分検知のCO-04BTを開発しました。
② 定置型ガス検知警報機器
・FI-800の後継機種として海外の防爆認証にも対応したFI-900を開発しました。ガス流通路におけるガスバリア性・耐食性をアップさせたことで、FI-800では対応できなかったガス種への測定も可能としました。
③ ガスセンサ
・ポータブル検知器用センサ
GX-3R Pro、SC-04に搭載する毒性ガスセンサ(ESR-A13D、ESR-A13D2)を開発しました。開発したセンサにより二酸化窒素、シアン化水素、ホスフィンガスの検知を可能としました。
・定置検知器用センサ
SD-3に搭載する硫化水素センサ(ESF-A24R)を開発しました。
GD-F4A-Aに搭載する高濃度の二酸化炭素ガスが存在する雰囲気でも検知が可能な酸素センサ(OS-C11-A)を開発しました。