有価証券報告書-第109期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 12:57
【資料】
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【項目】
122項目

研究開発活動

当社グループは、創立以来「人々が安心して働ける環境づくり」を永久のテーマとし、電気・物理・化学など幅広い技術力をベースに、センサーの研究開発から、最先端技術を駆使した新製品の開発を最も重要な経営課題としております。
製品の開発には、ユーザーニーズにそった使用目的・使用場所に応じた新技術開発を行っており、世界で最も信頼されるトップブランドとしての地位を維持し続けるように、積極的な研究開発活動を行っております。
(1) 研究開発目的
・ガスセンサーの高機能化(測定原理・対象ガス拡大・インテリジェント化)の研究開発
・産業災害(ガス爆発・ガス中毒・酸欠)を防止する製品・システムの開発
・環境汚染・公害を防止する製品・システムの開発
・各種センサーを応用した新市場向けの製品開発
・新技術・各種ソフトを取り入れた新分野向けの製品開発
(2) 主要課題
・高信頼性センサーの確立
・製品の小型化・多機能化の追求、操作性・メンテナンス性の向上
・新技術・新ソフト・各種通信技術の導入
(3) 研究開発体制
当社グループの研究開発は、当社の技術開発本部を中心に推進され、研究開発に係わるスタッフは総従業員数の15.7%に当たり、当連結会計年度における研究開発費は、14億6千9百万円(対売上高比6.9%)であります。
基礎研究については、理化学研究所をはじめ、大学等の研究機関との交流を行い、積極的に基礎技術の向上と先端技術の導入を図っております。
なお、ガスセンサー及びその他のセンサーの研究開発は当社研究部が担当し、新技術及び製品・部品・システムの研究開発は当社技術部が担当し、新製品の開発についてはプロジェクト体制により行っております。
(4) 研究開発成果
当連結会計年度における機種別の主な研究成果は、次のとおりであります。
① 定置型ガス検知警報機器
・LPスタンド、水素ステーション向けとして可燃性センサを2点から12点接続可能な保安電源付き指示計GP-147を開発いたしました。
・石油化学プラント向け毒性及び酸素検知器として本質安全防爆構造、LCD濃度表示、HARTデジタル通信機能を搭載したGD-K88Ai/GD-F88Aiを開発いたしました。
・可燃性、毒性、酸素などの検知部が最大5点まで接続可能でAC電力線搬送式、多重伝送BL-NET式および汎用のRS-485の通信方式に対応可能としたプロセス産業向け耐圧防爆型信号変換器SC-402Aを開発いたしました。
・600シリーズの第一弾としてAC電源、DC24V電源および単三アルカリ電池の3電源方式に対応可能な圧力補正機能を搭載した酸素検知器OX-600を開発いたしました。
・ACシリーズと併用して有機EL、太陽電池開発に不可欠な電子エネルギー状態の一つであるLUMO値の算出が可能な分光反射吸光度計LAC-1を開発いたしました。
・プロセス産業において国際的な機能安全規格であるIEC61508:2010全てのパートに適合しHART通信機能を有しATEX防爆認証を取得したガス検知器SD-1RI(TYPE HS)を開発いたしました。
・石油化学プラント向け可燃性及び毒性検知部として耐圧防爆構造を有したGD-A80/GD-A80Vを開発いたしました。
② 可搬型ガス検知警報機器
・石油化学・精製工場、ケミカルタンカー、麻酔器の精度確認、くん蒸作業時のガス監視向けに本質安全防爆型光波干渉式ガス検知器FI-8000を開発いたしました。
・半導体工場向けに半導体製造ガスであるCOS(硫化カルボニル)、C4F6(ヘキサフルオロ-1,3-ブタジエン)が検知可能な吸引式ガス検知器TP-70DGⅡを開発いたしました。
③ ポータブルガス検知警報機器
・学校環境衛生基準対応、シックハウス対策市場向けにHCHO(ホルムアルデヒド)、NO2(二酸化窒素)が検知可能な試験紙光電光度法式ガス検知器FP-31を開発いたしました。