有価証券報告書-第19期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/27 15:42
【資料】
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【項目】
118項目

対処すべき課題

FPD業界は、今後スマートフォン及びタブレット端末向けの中小型液晶パネル及びテレビ向けの大型液晶パネルの需要並びに有機ELディスプレイ分野及びタッチパネル関連分野への期待感はあるものの、最終製品の大幅な価格下落により、顧客の液晶パネル製造設備に対するコストダウン要求も一段と厳しさを増してきております。このような環境下において、当社グループは、以下の諸施策を進め、経営基盤の強化に努めてまいります。
(1)市場ニーズへの適合
顧客へのトータルソリューションの提供を目標として、検査、測定、観察及び修正装置のフルラインアップ化を進め、検査関連装置の一括供給体制を整えてまいりましたが、これに液晶基板露光装置を加え、液晶基板の製造から検査、修正に至る顧客ニーズにスピーディかつ広範囲に低コストで対応できる体制を強化するため、従来の国内協力会社に加えて現地有力装置メーカーとの提携等により、生産・販売・メンテナンスの一貫体制を構築してまいります。
(2)検査関連装置及び露光装置のコスト競争力強化
検査関連装置及び露光装置に関しましては、機能面で差別化できる製品の改善・開発を進めるとともに、引き続き、開発、生産、販売に係るサプライチェーン体制の強化を進めてまいります。特に、コスト競争力を強化するため、現地生産化を更に推進し、海外市場における現地メーカーとの競合に対処してまいります。
(3)新規分野への参入
既存のFPD市場においては市場拡大が期待される中小型液晶案件及びテレビ向けの大型液晶案件への取り組みに加え、次世代高画質テレビの有力候補として成長が期待される有機ELディスプレイ分野への参入を果たしてまいりました。今後は、タッチパネル関連分野への参入を図るべく、必要に応じて他社との業務提携等を通じて、製品の開発、評価機の製作及び顧客へのデモ等を積極的に展開してまいります。
(4)営業キャッシュ・フローへの対応
検査関連装置等の売掛債権を早期に回収するとともに、営業キャッシュ・フローを大きく左右する可能性がある露光装置に係る運転資本については、営業キャッシュ・フローを悪化させないために、特に売掛債権回転期間及び仕入債務回転期間の見直しに注力していく所存です。