有価証券報告書-第58期(平成28年9月1日-平成29年8月31日)
対処すべき課題
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「患者のためになり、医師の役に立つ製品の開発・生産・提供を通して世界の人々の幸福に貢献する」ことを理念に、専門的医療機器を開発から販売まで一貫して手掛け、広く世界に提供しております。更に「順法精神と独創技術を持ち将来利益を確保する」を経営基本方針に掲げて、将来利益の最大化に努めております。
(2) 目標とする経営指標
企業価値を増大するために、営業利益伸率を重要と考えております。また効率経営の指標として、売上高営業利益率、自己資本当期純利益率及び総資産経常利益率につきましても重要視しております。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
高齢化の進展及び医療技術の高度化は医療費の急増をもたらすことから、先進各国では医療費抑制政策が次々と打ち出されております。これらの医療制度改革に対応すべく、医療機関では低侵襲化治療による入院日数の短縮化、電子カルテ等情報システムの整備、医療機器購買システムの採用等による経営の効率化や経費削減が推し進められ、医療機関のコスト意識はより一層高まっております。また診断・検査機器の充実を図った高度医療機器導入による負担増が、かえって医療機関のコスト削減を迫っております。
医療機器業界におきましては、この影響を今後とも受け続け、国内外とも厳しい状況が続くものと考えられます。一方で感染症予防のための使い捨て化促進、ならびに新技術及び新製品出現による手術の適応拡大に伴う需要の拡大、さらに新興国市場においては、医療インフラの整備及び所得向上による需要の拡大も予想されます。
このような環境におきまして、当社グループは、今後も「世界一の品質」を経営の中核に据え、開発・生産・販売を行ってまいります。売上面については、①新興国のGDP増加、症例数増加に伴う医療機器分野での消耗品需要の増加、ならびに②先進国市場における術式の変化及び手術の適応拡大に伴う新たな医療機器へのニーズの増大をより先鋭な方法で捕捉する施策を実施してまいります。
新興国市場の当面のターゲットは、中国、インド、ASEANといったアジアの成長著しい巨大市場ですが、ベトナムの販売拠点 MANI MEDICAL HANOI CO.,LTD.、中国の販売拠点 馬尼(北京)貿易有限公司に加え、新たに設立したインドの販売拠点 MANI MEDICAL INDIA PRIVATE LIMITEDを通じて、地域に根差した販売・マーケティング活動を推進するとともに、現地ユーザーニーズの把握及び販売網の整備に努め、これまで獲得できていなかったセグメントの取り込みを実現してまいります。さらに、各販売拠点においては、販売・マーケティング要員を増強し、取扱製品を順次拡大する等積極的な営業展開を図ってまいります。
一方、先進国市場向けの売上拡大については、新製品の開発・投入により実現してまいります。海外生産の拡大に伴い、従来生産業務に従事していた国内要員を、新製品の開発に充てることで、より一層の開発機能の強化を図り、従来を上回る規模の新製品の開発・投入を実現してまいります。さらに、海外生産拠点の技術開発部門においては、既存製品の品質研究を実施し、「世界一の品質」を揺るぎないものとするための体制構築を実施していく所存です。また、開発には既存製品の品質向上、周辺製品のラインナップ充実といった比較的小型ではあるものの短期間で結果を出せる開発と、開発期間こそ長く、結果を出すのに長期間を要するものの当社取扱製品領域を質量ともに押し広げる新製品の開発とのバランスをとりながら取組んでまいります。こうした先進国市場での新製品の蓄積が、5年後、10年後の新興国市場での売上の増加を担保するために極めて重要であると考えております。
生産面については、海外生産拠点においては、製品の工程改善や品質マネジメントシステムの定着により「世界一の品質」を揺るぎないものとすると同時に、さらなる原価低減により、追加的な利益の捻出に努めてまいります。この追加的な利益により、増加する開発コストやマーケティング戦略に要するコストを賄ってまいります。特にベトナム生産拠点であるMANI HANOI CO.,LTD.は、新工場での増産体制を早期に確立し、製品の安定供給及び短納期化を実現するとともに、生産設備の自動化・省人化を進めることで生産効率を改善し、直接出荷地域・製品の拡大により原価低減を図ってまいります。
一方、海外でのオペレーションの拡大に伴い、海外拠点におけるガバナンスや内部統制の強化、ひいてはグループ内のコミュニケーションの活性化を通じた企業文化の共有・浸透も優先的な課題として認識し、積極的に取組んでまいる所存です。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「患者のためになり、医師の役に立つ製品の開発・生産・提供を通して世界の人々の幸福に貢献する」ことを理念に、専門的医療機器を開発から販売まで一貫して手掛け、広く世界に提供しております。更に「順法精神と独創技術を持ち将来利益を確保する」を経営基本方針に掲げて、将来利益の最大化に努めております。
(2) 目標とする経営指標
企業価値を増大するために、営業利益伸率を重要と考えております。また効率経営の指標として、売上高営業利益率、自己資本当期純利益率及び総資産経常利益率につきましても重要視しております。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
高齢化の進展及び医療技術の高度化は医療費の急増をもたらすことから、先進各国では医療費抑制政策が次々と打ち出されております。これらの医療制度改革に対応すべく、医療機関では低侵襲化治療による入院日数の短縮化、電子カルテ等情報システムの整備、医療機器購買システムの採用等による経営の効率化や経費削減が推し進められ、医療機関のコスト意識はより一層高まっております。また診断・検査機器の充実を図った高度医療機器導入による負担増が、かえって医療機関のコスト削減を迫っております。
医療機器業界におきましては、この影響を今後とも受け続け、国内外とも厳しい状況が続くものと考えられます。一方で感染症予防のための使い捨て化促進、ならびに新技術及び新製品出現による手術の適応拡大に伴う需要の拡大、さらに新興国市場においては、医療インフラの整備及び所得向上による需要の拡大も予想されます。
このような環境におきまして、当社グループは、今後も「世界一の品質」を経営の中核に据え、開発・生産・販売を行ってまいります。売上面については、①新興国のGDP増加、症例数増加に伴う医療機器分野での消耗品需要の増加、ならびに②先進国市場における術式の変化及び手術の適応拡大に伴う新たな医療機器へのニーズの増大をより先鋭な方法で捕捉する施策を実施してまいります。
新興国市場の当面のターゲットは、中国、インド、ASEANといったアジアの成長著しい巨大市場ですが、ベトナムの販売拠点 MANI MEDICAL HANOI CO.,LTD.、中国の販売拠点 馬尼(北京)貿易有限公司に加え、新たに設立したインドの販売拠点 MANI MEDICAL INDIA PRIVATE LIMITEDを通じて、地域に根差した販売・マーケティング活動を推進するとともに、現地ユーザーニーズの把握及び販売網の整備に努め、これまで獲得できていなかったセグメントの取り込みを実現してまいります。さらに、各販売拠点においては、販売・マーケティング要員を増強し、取扱製品を順次拡大する等積極的な営業展開を図ってまいります。
一方、先進国市場向けの売上拡大については、新製品の開発・投入により実現してまいります。海外生産の拡大に伴い、従来生産業務に従事していた国内要員を、新製品の開発に充てることで、より一層の開発機能の強化を図り、従来を上回る規模の新製品の開発・投入を実現してまいります。さらに、海外生産拠点の技術開発部門においては、既存製品の品質研究を実施し、「世界一の品質」を揺るぎないものとするための体制構築を実施していく所存です。また、開発には既存製品の品質向上、周辺製品のラインナップ充実といった比較的小型ではあるものの短期間で結果を出せる開発と、開発期間こそ長く、結果を出すのに長期間を要するものの当社取扱製品領域を質量ともに押し広げる新製品の開発とのバランスをとりながら取組んでまいります。こうした先進国市場での新製品の蓄積が、5年後、10年後の新興国市場での売上の増加を担保するために極めて重要であると考えております。
生産面については、海外生産拠点においては、製品の工程改善や品質マネジメントシステムの定着により「世界一の品質」を揺るぎないものとすると同時に、さらなる原価低減により、追加的な利益の捻出に努めてまいります。この追加的な利益により、増加する開発コストやマーケティング戦略に要するコストを賄ってまいります。特にベトナム生産拠点であるMANI HANOI CO.,LTD.は、新工場での増産体制を早期に確立し、製品の安定供給及び短納期化を実現するとともに、生産設備の自動化・省人化を進めることで生産効率を改善し、直接出荷地域・製品の拡大により原価低減を図ってまいります。
一方、海外でのオペレーションの拡大に伴い、海外拠点におけるガバナンスや内部統制の強化、ひいてはグループ内のコミュニケーションの活性化を通じた企業文化の共有・浸透も優先的な課題として認識し、積極的に取組んでまいる所存です。