有価証券報告書-第49期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:54
【資料】
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【項目】
175項目
(2)戦略
[気候変動への取組]
当社グループはTCFDが提唱するフレームワークに基づき、2つのシナリオを用いてシナリオ分析を行いました。国際エネルギー機関(IEA: International Energy Agency)が作成した世界エネルギー展望(WEO: World Energy Outlook)および、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が作成した代表的濃度経路(RCP: Representative Concentration Pathways)を参考に、1.5℃/2℃シナリオと4℃シナリオを対象として定性的および定量的にリスク分析を行いました。1.5℃/2℃シナリオとは、脱炭素社会への移行が進んでいく想定、4℃シナリオとは、現状の排出規制などが維持される想定のシナリオを指しております。これらのシナリオ分析を行うことで、気候関連事項が、当社グループの事業、戦略、財務計画にどのように影響するかを分析いたしました。
シナリオ群をもとに、気候変動を起因とする影響のうち、当社グループの事業にとってリスクおよび機会である事象を定性的に分析いたしました。そのうち、大きな影響を及ぼす事象を次頁の表に示しております。分析の結果、1.5℃/2℃シナリオにおける移行リスクとしては炭素税やプラスチック規制などの政策による財務的影響や、顧客や投資家の意識変化による評判への影響が大きいと考えられるのに対し、4℃シナリオにおける物理リスクとしては自然災害への対応や気温上昇への対応による影響が大きいと考えられます。これらに対する当社グループの対応は、「社会・環境部会」と「リスク管理部会」において実施及び検討しております。
また、気候変動に関する事業上の機会を捉え、新たな需要に対応するため、当社は2024年11月に環境配慮性に優れた製品を自社で認定する「A&Dホロンエコプロダクツ認定制度」を導入いたしました。本制度はグループ全製品を対象とし、環境貢献の考え方に基づく認定基準を満たした製品を「エコプロダクツ」として認定するものです。2025年度においては13製品を認定し、2024年度認定分と合わせて累計23製品となりました。当社は引き続き、環境配慮型製品の開発及び販売を推進し、環境負荷の低減及び地球環境の保全に貢献してまいります。
気候変動に関する主なリスク
種類カテゴリー主なリスク対応方針
移行リスク政策・規制・自社、サプライヤーを課税対象に含む炭素税導入による、製造コスト及び調達コストの増加
・梱包材に用いる使い捨てプラスチック材の使用規制に伴う、代替資材への切り替えコストの発生
・設備の見直し等による使用電力量削減
・再生可能エネルギーの導入
・カーボンニュートラルへ向けた目標策定と削減計画の実施
・プラスチック使用量削減へ向けた取り組み促進
技術・脱炭素や再エネ・省エネニーズの高まりに伴う、顧客要求等への対応遅れによる販売機会の逸失
・電動化の進展に伴う、油圧式試験機や内燃機関向け製品の需要低下
・販売地域において変化する顧客要求の早期情報収集と、それに対応した開発および販売推進
・試験機の電動化や電動車開発向け試験機の開発および販売推進
評判・気候変動対策、情報開示が不十分とみなされた場合における、ステークホルダーからの評価・企業価値の低下・2050年のカーボンニュートラルに向けた10年後における中間目標の設定、およびCO₂排出量削減への取り組み
・情報開示の充実
物理リスク急性・異常気象の激甚化による自社拠点への被害およびサプライチェーンへの影響・事業継続計画(BCP)の策定・見直し
・安定的な調達へ向けた態勢整備


気候変動に関する事業上の機会
業界・産業関連製品群主な機会対応方針
自動車計量機器
DSP機器
・EV化進展に伴う二次電池の増産や航続距離伸長を目指した素材の需要が増加
・EVやFCVなどの環境対応車の開発加速による試験装置等の需要が増加
・電動化車両の重量増加に伴う新たな車両・タイヤ試験機需要の高まり
・二次電池生産時に使用される、生産ライン組込み用高精度計量センサーの提供を拡充
・アプリケーションの拡充を図り、電動車向け試験システムへの対応を推進
・高容量の力(ちから)センサを活用したタイヤ試験機の提供を推進
マテリアル計測機器
計量機器
・CO₂の回収・有効利用・貯留(CCUS)に関わる開発の活発化に伴う需要が増加
・企業や個人の気候変動抑制に向けた意識の高まりにより、再生可能な天然素材への置換やリサイクル素材の開発が促進
・CCUS関連の研究開発向け評価装置(材料試験機・物性試験機)や分析機器(ガス分析計・分析天びん)の販売促進
・循環型素材を利用した容器や包材の評価装置(材料試験機・物性試験機)の販売促進
エネルギー計測機器
DSP機器
・電力需給の効率化追求に伴う開発促進により、関連するソリューションの需要が増加
・水素やアンモニア等の代替燃料への置換促進により、関連する試験機等の需要が拡大
・電力システム等の運用効率向上に向けた取り組みに寄与する製品の開発・提供を推進(既存のiTestやHILS機器の活用)
・代替燃料対応のガス分析計や触媒を評価するシステム等のソリューションを提供
食品計量機器・食品の生産や加工過程での異物混入によるフードロスを防ぐため、チェック機能としての検査機器の需要が増加・ウエイトチェッカ、金属検出機、X線検査機などライン検査装置の提供強化および、検査精度向上に向けたAI技術の活用

業界・産業関連製品群主な機会対応方針
医療医療機器・遠隔医療の規制緩和進展に伴う新規市場の需要が増加
・低炭素素材の開発による環境負荷低減型製品が求められることで新たな需要が創出
・ヘルスケアデータのクラウド化に対応した新製品の開発推進
・軽量化・高強度化されたメディカル計量機器の開発推進
健康健康機器・気候変動抑制に向けた意識が高まり、環境配慮型製品の需要が増加・二次電池などの再生エネルギー対応製品の開発推進
・部材削減に結びつく製品の開発推進(ホースレス血圧計など)
半導体半導体関連・DXの進展による半導体デバイスの高機能化や処理高速化ニーズの高まり
・EVや産業機器市場などを中心に高効率(省エネ・省電力)化の要求が高まり、パワー半導体の需要が増加
・半導体デバイスの微細化に対応するフォトマスク用寸法測定装置の開発推進
・電子銃や電源、A/D・D/A変換器などの半導体関連機器の提供を拡充


[人材の育成及び社内環境整備に関する方針]
<人材に対する基本的な考え方>当社グループは、「はかる」を通じて社会に貢献していくことを経営の基本方針としており、日々変わり続ける社会から必要とされ、お客様より選ばれる「はかる」ツールを提供していくため、人材こそが競争力の源泉であり、最も重要な財産であると考えております。
<人材育成方針>当社グループは、人材の多様化とそれら人材の育成が中長期的な企業価値向上に繋がるものと考え、女性・外国人・中途社員の採用について積極的に取り組み、体系的かつ効果的な教育訓練を実施します。また企業の持続的な成長には、環境変化に素早く柔軟に対応していくことが求められることから「変化に柔軟に対応できる人材」「自ら考え行動できる人材」の育成を目指しております。
<社内環境整備方針>当社グループは、人権の尊重を基本理念とする企業文化の下、安全衛生および健康増進活動を推進し、安心して働くことができる職場環境を整備するとともに、高い意欲で仕事に取り組むための施策を講じ、一人ひとりが自らの能力を最大限に発揮し、働きがいを実感できる職場環境づくりを行います。
上記方針の実現に向けて、主要子会社にて下記の施策に取り組んでおります。
①ダイバーシティ&インクルージョン
女性・外国人・シニア社員等の活躍を推進するため、多様な人材が能力を最大限発揮できる職場環境づくりに取り組んでおります。
・シニア社員の活躍推進(マイスター/エグゼクティブ制度)
60歳定年以降は嘱託再雇用制度を採用しております。技術分野における会社への貢献が著しい者を「マイスター」、マネジメント分野における貢献が著しい者を「エグゼクティブ」に認定し、貢献度を処遇に反映しております。
・女性社員の活躍推進
新規学卒者および中途採用における女性採用の強化、ならびに職種転換の推進により、女性社員の比率を高めることで将来的な女性管理職比率の向上につなげていきます。
②人事・教育制度
・公正な評価と人材育成
社員の行動と成果を適切に評価・処遇するため、目標管理制度を主体とした成績およびプロセスについて評価を行っております。プロセス評価では、社員の成長を段階的に促すため、評価要素として職務遂行能力を基準とした等級毎にコンピテンシー(安定して発揮される成果に結びつく行動)を設定しております。目標設定・成果評価に際しては、その理解を深めるため、上司・部下がその内容を相互に確認しております。また、管理職向けに評価制度の理解と評価エラー防止についての評価者研修も定期的に実施しております。
・自主性の尊重
社内公募制度の導入や自己申告制度の実施により、社員の自主性を尊重した配置転換の機会を設け就業意欲の向上へ繋がる人事制度の整備・運用に取組んでおります。
・教育訓練体系の整備
社員の能力向上を図るため、階層別教育、職務別教育、自己啓発教育等、教育訓練の体系を整備し、効果的な運用を行っております。
③働き方改革
社員が能力を最大限発揮するために働きやすい職場環境の整備と安全・健康に向けた取り組みを推進しております。
・育児休業の取得率向上
女性活躍推進法に基づく行動計画の目標に男性社員の育児休業取得率向上を設定し、対象者への制度説明・取得環境の整備を実施しております。
・時間外労働時間の短縮
水曜・金曜日をノー残業デーとし、定時退社を促しております。また、一定時間を超過した社員の上長に注意喚起し面談を実施しております。
・年次有給休暇の取得推進
年次有給休暇の一斉・計画的付与や半日単位での取得を可能とすることにより、取得を促進しております。
④健康経営
主要連結子会社である㈱エー・アンド・デイは、経営理念実現のため、「こころ」「からだ」「職場環境づくり」に重点を置いた健康経営宣言を制定し、「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定されました。

IRBANK 採用情報

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  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
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