有価証券報告書-第46期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/30 13:58
【資料】
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【項目】
156項目

対処すべき課題

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは「わたしたちは、長年培ってきた「はかる」技術を社会に提供することを通じて、科学技術の発展、産業の高度化、人々の健康な生活に寄与し、豊かで持続的な社会づくりにグローバルに貢献する企業グループを目指します。」を経営理念として掲げております。
当社グループの事業は、様々なアナログ情報を計測し、エレクトロニクス技術によりデジタル変換(数値化)して表示することが基本であり、A(アナログ)/D(デジタル)・D(デジタル)/A(アナログ)変換技術が当社創業のコア技術で社名の由来でもありますが、A/D・D/A変換技術や高速デジタル信号処理技術を磨き上げることで、お客様の知の拡大を可能にするツールを提供してゆくことを企業使命としております。
お客様が使用することで価値が生まれるツールを提供し、新しい価値の創出に取り組む産業や健康な生活を願う人々を継続的に支援することで、社会に貢献していきたいと考えております。
(2)中長期的な会社の経営戦略
中期経営計画(連結)の基本方針
成長堅持と利益率改善継続の方針を掲げ、2025年3月期を最終年度とする連結経営計画を修正いたしました。
組織再編によるグループ経営管理態勢を構築し、産業構造の変化に対応することで社会課題解決へ貢献すると共に、経営体質を強化することで成長を実現することを目指します。
また、各本部と事業単位ごとの連携強化、グローバル連携の強化、連携強化のための仕組みの充実を目標とします。
なお、各担当部門はそれぞれ次の施策を推進してまいります。
営業施策 変化に対応し成長する組織づくり
開発施策 社会課題に向けたものづくり
生産施策 生産性改善とコストダウン活動の徹底推進
管理施策 管理体制の高度化
(3)目標とする経営指標
当社グループは、新技術による新製品の投入、原価低減、経費削減等を通じて高い収益を得ることが重要な経営課題であります。いかなる状況においても利益を確保できる体質を目指し、「売上高営業利益率14%以上」を中長期的に目指すべき目標として掲げております。
(4)会社の対処すべき課題
当社グループは、計測・制御・シミュレーションシステム(DSPシステム)から電子計測機器、計量機器、血圧計等、「はかる」を軸に事業を展開し、様々な製品を取り扱っております。近年のCOVID-19の流行は、社会的価値観と産業構造の変化をもたらし、AI、IoT、RPAといったデジタル技術の革新を促しました。また同時に気候変動問題に対する取り組みとしてカーボンニュートラル社会への移行が社会的な課題となっております。
これに伴い産業界では5G(第5世代移動通信システム)や自動車のEV化・エレクトロニクス化などへの取り組みが加速し、当社グループにおいても産業界の変化に対応する高度な計測技術の開発が課題となっております。そこで当社グループでは、ICT(情報通信技術)対応健康機器の充実を通じた遠隔地医療への貢献や、DSPシステムによる自動車のEV化促進の支援、半導体の微細化に伴う半導体検査装置の高精密化等の取り組みを進めております。
このような状況下、当社は、2022年4月1日付の株式会社エー・アンド・デイと株式会社ホロンとの経営統合により、商号を「株式会社A&Dホロンホールディングス」に変更し、持株会社体制に移行いたしました。統一された経営戦略の下、両社がそれぞれの強みを活かしながら、これまで以上にグループの方向性を合わせ、変化する事業環境に迅速に対応できる体制を構築し、課題解決を図ることが可能になると考えております。また、持株会社体制を構築することで、グループ戦略機能の強化、グループ経営資源の有効活用および利害関係者の価値最大化を図り、成長を加速してまいります。