有価証券報告書-第202期(2025/04/01-2026/03/31)
④ 指標及び目標
当社ではサプライチェーンを含むグループ全体のCO2削減を横断的に管理するため、温室効果ガスの総排出量(スコープ1、スコープ2、スコープ3)をGHGプロトコルの基準に基づき算出し、指標としております。さらに、スコープ1およびスコープ2に加え、スコープ3の一部項目と取水量のデータについては第三者検証を実施しております。
また、TNFDが開示を求めるコアグローバル指標と当社の開示状況については以下のとおりです。
依存と影響に関する指標
リスクと機会に関する指標
上記のうち、現時点で分析が完了していないものについては「未対応」としていますが、今後分析に取り組み、可能な項目から随時公開していきます。
これらを踏まえ、重要な気候変動および自然関連の依存、インパクト、リスク、機会を評価し管理するための指標と目標を以下のとおり設定しております。
気候変動対応と自然資本保全に関する短期・中期・長期の指標及び目標
当社グループは、気候変動対応と自然資本保全の両面で持続可能な社会の実現に貢献することを目指し、短期・中期・長期の視点を踏まえた取り組みを推進していきます。
気候変動への対応
気候変動への対応に関しては、2025年11月に国際的な気候変動イニシアティブである Science Based Targets initiative(SBTi;注8)より、当社グループの温室効果ガス排出削減目標について、科学的根拠に基づくネットゼロ目標の認定を取得しました。当社グループはこの長期目標を2050年に向けた気候変動対応の指針として位置づけ、短期・中期の目標および施策と連動させながら、温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みを着実に推進していきます。
当社グループにおける再生可能エネルギーの導入は、国内外14拠点に拡大しており、このうち4拠点では使用電力の100%を再生可能エネルギーで賄っております。2026年3月期におけるグループ全体の再生可能エネルギー由来の電力割合は約25%となりました。また、自己投資およびPPA(電力購入契約)を通じて、日本、中国、マレーシア、インドネシアなどにおいて合計約12.6MWの太陽光発電設備を導入しております。
(注8)CDP、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)が共同で設立した国際的なイニシアティブ。パリ協定目標達成に向け、企業が科学的根拠に基づく温室効果ガス削減目標を設定することを支援し、その目標を独立して評価・認定している
持続可能な木材の利用
木材を持続可能な形で利用し続けるには、森林保全や木材資源量への配慮と、サプライチェーンが経済的にも持続可能であるよう、雇用創出やインフラ整備といったコミュニティーの発展に資することが必要です。当社グループでは、木材デューディリジェンスの仕組みを構築し、購入する木材の原産地や伐採の合法性、資源の持続可能性に関する書類調査を実施し、その結果、リスクが高いと判断された木材については、現地訪問を含む追加調査および木材調達部門やサステナビリティ部門で構成する審査会での審議を通じて、より厳格な合法性などの確認を行っております。
2024年3月期に木材デューディリジェンスに用いるリスク評価の基準を刷新しました。その中の、持続可能性の確認まで含めた「持続可能性に配慮した木材」の基準については、2023年5月に国際的な環境団体Preferred by Nature監修のもと新たに制定し、2024年7月に見直しを加えました。本基準を制定するまでは第三者によって持続可能と判定された認証木材の使用率を拡大することで、持続可能な木材利用に取り組んできました。しかし、樹種によっては認証木材の流通量が少なく、認証木材以外の木材について持続可能性を評価できないことが課題でした。本基準は、非認証木材に対し、デューディリジェンスを通じて持続可能性を客観的に判断するための評価項目および判断基準を定めるものです。2026年3月までに、東南アジア産の植林木については現地調査を実施し、実地確認に基づく持続可能性の評価と判定を進めた他、サプライチェーンが多岐にわたる北米材の調査について、本活動の趣旨をサプライヤーに個別に説明した上で、持続可能性の判定に必要な書類の入手を行いました。今後も評価スキルの向上や調査のための要員教育を通じてデューディリジェンスの精度向上と実行体制の拡充を図るとともに、サプライチェーン上の生産者や取引先など関係する人々の理解を得ながら、サプライヤーと連携し、持続可能性に配慮した木材の利用拡大を進めていきます。
<参考>指標及び目標に関する最新データ(ESGデータ<環境>):
https://www.yamaha.com/ja/sustainability/related-information/esg-data/pdf/environment.pdf
脱炭素社会への移行
当社グループはサプライチェーンを含めたグループ全体のCO2削減を横断的に管理し、温室効果ガスの総排出量(スコープ1、スコープ2、スコープ3)を着実に削減していくことで、人間社会および地球のあらゆる生物の脅威となる急速な気候変動を緩和し、脱炭素社会への移行に貢献します(図4)。
(図4)脱炭素社会への移行計画

ネイチャーポジティブへの移行
当社グループはネイチャーポジティブを目指し、事業活動や製品が生物多様性に与える影響をバリューチェーン全体で考慮し、悪影響の最小化に取り組みます(図5)。特に森林保全に注力し、サステナブルな木材活用に努めつつ、楽器適材の育成を推進します。
(図5)ネイチャーポジティブへの移行計画

<参考>気候変動への対応とTCFDおよびTNFDに基づく情報開示の詳細:
https://www.yamaha.com/ja/sustainability/environment/
木材資源への取り組みの詳細:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/environment/biodiversity/
当社ではサプライチェーンを含むグループ全体のCO2削減を横断的に管理するため、温室効果ガスの総排出量(スコープ1、スコープ2、スコープ3)をGHGプロトコルの基準に基づき算出し、指標としております。さらに、スコープ1およびスコープ2に加え、スコープ3の一部項目と取水量のデータについては第三者検証を実施しております。
また、TNFDが開示を求めるコアグローバル指標と当社の開示状況については以下のとおりです。
依存と影響に関する指標
| No. | 分類 | 指標 | 開示内容 | 開示規模 | 当社グループの現時点での開示・対応 |
| - | 気候変動 | GHG排出量 | GHG排出量 (スコープ1、2) | 国内主要拠点および海外生産拠点 | ESGデータにて開示 |
| GHG排出量 (スコープ3) | ヤマハのサプライチェーン | ESGデータにて開示 | |||
| C1.0 | 土地・ 淡水・海水の利用変化 | 管理している土地の総フットプリント | 所有している土地面積 | 国内外主要拠点一部 | 有価証券報告書にて 開示 |
| C1.1 | 土地・淡水・海洋利用の変化の範囲 | 植林活動による植栽面積 | おとの森活動によるアフリカン・ブラックウッドの当年度までの合計植林面積 | 当社ウェブサイトにて開示 | |
| C2.0 | 汚染・ 汚染除去 | 土壌に放出された 汚染物質(種類別) | 土壌への汚染物質の放出量 | 国内主要拠点および海外生産拠点 | 土壌汚染につながる物質の放出は無い |
| C2.1 | 排水 | 排水量 | 国内主要拠点および海外生産拠点 | ESGデータにて開示 | |
| 主要汚染物質濃度 | 未開示 | 定期的に測定し異常がないことを確認済だが未開示 | |||
| C2.2 | 廃棄物の発生と処分 | 廃棄物の発生量 | 国内主要拠点および海外生産拠点 | ESGデータにて開示 | |
| 再資源化率 | 国内主要拠点 | ESGデータにて開示 | |||
| C2.3 | プラスチック汚染 | 使用したプラスチックパッケージの量 | 未開示 | 容器包装リサイクル法の報告数値は算出済だが未開示 | |
| C2.4 | GHG以外の 大気汚染物質 | NOx、SOx排出量 | 国内主要拠点 | ESGデータにて開示 | |
| VOCの排出量 | 国内主要拠点および海外生産拠点 | ESGデータにて開示 | |||
| C3.0 | 資源利用・ 補充 | 水不足地域からの 水の取水と消費 | 水源別の取水量、消費量およびリサイクル率 | 国内主要拠点および海外生産拠点 | ESGデータにて開示 |
| C3.1 | 陸地・海洋・淡水から調達される高リスクの天然資源の量 | 形態別および伐採地域別の木材調達量 | ヤマハのすべての木材調達 | ESGデータにて開示 | |
| 持続可能性に配慮した木材使用率 | ESGデータにて開示 |
リスクと機会に関する指標
| 分類 | 指標 | 当社グループの開示状況 |
| リスク | 自然関連の移行リスクに対して脆弱であると評価される資産、負債、収益および費用(合計および割合) | 未対応 |
| 自然関連の物理的リスクに対して脆弱であると評価される資産、負債、収益および費用(合計および割合) | ||
| 自然関連の悪影響による重大な罰金や訴訟の説明と金額 | 2026年3月期は該当なし | |
| 機会 | 自然関連の機会獲得に向けた設備投資、資金調達、または投資の金額 | 未対応 |
| 自然に明らかなプラスの影響をもたらす製品やサービスからの収益の増加とその割合(影響の説明付き) |
上記のうち、現時点で分析が完了していないものについては「未対応」としていますが、今後分析に取り組み、可能な項目から随時公開していきます。
これらを踏まえ、重要な気候変動および自然関連の依存、インパクト、リスク、機会を評価し管理するための指標と目標を以下のとおり設定しております。
気候変動対応と自然資本保全に関する短期・中期・長期の指標及び目標
| 分類 | 指標 | 目標達成の設定年度 | 目標 |
| 気候変動への対応 | スコープ1+2 GHG排出量 | 2028年3月期 | ▲30%(2018年3月期比) |
| 2031年3月期 | ▲55%(2018年3月期比) | ||
| 2051年3月期 | ネットゼロ(2018年3月期比▲90%とし、残余排出量は炭素除去により中和) | ||
| スコープ3 GHG排出量 | 2031年3月期 | ▲32.5%(2018年3月期比) | |
| 2051年3月期 | ネットゼロ(2018年3月期比▲90%とし、残余排出量は炭素除去により中和) | ||
| 持続可能な 木材の利用 | 持続可能性に配慮した 木材使用率 | 2028年3月期 | 80% |
| 森林育成推進 (おとの森活動) | 2028年3月期 | ①タンザニア 2万本/年(最終年度) 苗木植栽・保全 ②北海道 アカエゾマツ活用楽器の 製作・公開 ③インド 植林パイロット事業導入 ④中南米 1樹種で保全モデル構築 (対象を4樹種に拡大) | |
| 有害物質削減 | 梱包材プラスチック使用量 (発泡スチロール) | 2028年3月期 | 重量比▲25%(2023年3月期比) |
| 有害性廃棄物排出量 | 2031年3月期 | 目標策定予定 | |
| 水の保全 | 取水量 | 2031年3月期 | ▲15%(2018年3月期比) |
当社グループは、気候変動対応と自然資本保全の両面で持続可能な社会の実現に貢献することを目指し、短期・中期・長期の視点を踏まえた取り組みを推進していきます。
気候変動への対応
気候変動への対応に関しては、2025年11月に国際的な気候変動イニシアティブである Science Based Targets initiative(SBTi;注8)より、当社グループの温室効果ガス排出削減目標について、科学的根拠に基づくネットゼロ目標の認定を取得しました。当社グループはこの長期目標を2050年に向けた気候変動対応の指針として位置づけ、短期・中期の目標および施策と連動させながら、温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みを着実に推進していきます。
当社グループにおける再生可能エネルギーの導入は、国内外14拠点に拡大しており、このうち4拠点では使用電力の100%を再生可能エネルギーで賄っております。2026年3月期におけるグループ全体の再生可能エネルギー由来の電力割合は約25%となりました。また、自己投資およびPPA(電力購入契約)を通じて、日本、中国、マレーシア、インドネシアなどにおいて合計約12.6MWの太陽光発電設備を導入しております。
(注8)CDP、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)が共同で設立した国際的なイニシアティブ。パリ協定目標達成に向け、企業が科学的根拠に基づく温室効果ガス削減目標を設定することを支援し、その目標を独立して評価・認定している
持続可能な木材の利用
木材を持続可能な形で利用し続けるには、森林保全や木材資源量への配慮と、サプライチェーンが経済的にも持続可能であるよう、雇用創出やインフラ整備といったコミュニティーの発展に資することが必要です。当社グループでは、木材デューディリジェンスの仕組みを構築し、購入する木材の原産地や伐採の合法性、資源の持続可能性に関する書類調査を実施し、その結果、リスクが高いと判断された木材については、現地訪問を含む追加調査および木材調達部門やサステナビリティ部門で構成する審査会での審議を通じて、より厳格な合法性などの確認を行っております。
2024年3月期に木材デューディリジェンスに用いるリスク評価の基準を刷新しました。その中の、持続可能性の確認まで含めた「持続可能性に配慮した木材」の基準については、2023年5月に国際的な環境団体Preferred by Nature監修のもと新たに制定し、2024年7月に見直しを加えました。本基準を制定するまでは第三者によって持続可能と判定された認証木材の使用率を拡大することで、持続可能な木材利用に取り組んできました。しかし、樹種によっては認証木材の流通量が少なく、認証木材以外の木材について持続可能性を評価できないことが課題でした。本基準は、非認証木材に対し、デューディリジェンスを通じて持続可能性を客観的に判断するための評価項目および判断基準を定めるものです。2026年3月までに、東南アジア産の植林木については現地調査を実施し、実地確認に基づく持続可能性の評価と判定を進めた他、サプライチェーンが多岐にわたる北米材の調査について、本活動の趣旨をサプライヤーに個別に説明した上で、持続可能性の判定に必要な書類の入手を行いました。今後も評価スキルの向上や調査のための要員教育を通じてデューディリジェンスの精度向上と実行体制の拡充を図るとともに、サプライチェーン上の生産者や取引先など関係する人々の理解を得ながら、サプライヤーと連携し、持続可能性に配慮した木材の利用拡大を進めていきます。
<参考>指標及び目標に関する最新データ(ESGデータ<環境>):
https://www.yamaha.com/ja/sustainability/related-information/esg-data/pdf/environment.pdf
脱炭素社会への移行
当社グループはサプライチェーンを含めたグループ全体のCO2削減を横断的に管理し、温室効果ガスの総排出量(スコープ1、スコープ2、スコープ3)を着実に削減していくことで、人間社会および地球のあらゆる生物の脅威となる急速な気候変動を緩和し、脱炭素社会への移行に貢献します(図4)。
(図4)脱炭素社会への移行計画

ネイチャーポジティブへの移行
当社グループはネイチャーポジティブを目指し、事業活動や製品が生物多様性に与える影響をバリューチェーン全体で考慮し、悪影響の最小化に取り組みます(図5)。特に森林保全に注力し、サステナブルな木材活用に努めつつ、楽器適材の育成を推進します。
(図5)ネイチャーポジティブへの移行計画

<参考>気候変動への対応とTCFDおよびTNFDに基づく情報開示の詳細:
https://www.yamaha.com/ja/sustainability/environment/
木材資源への取り組みの詳細:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/environment/biodiversity/