訂正有価証券報告書-第59期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/07/22 12:02
【資料】
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【項目】
111項目

研究開発活動

当社グループでは、スポーツ用品関連事業において研究開発活動を行っておりますが、当社の研究開発活動を基軸に全グループが一丸となってその成果の実現に努めております。
従って製造を担当する子会社等において行われる研究開発活動も、その全てが当社の指揮のもとにあり、グループ全体の調和を旨とした活動を行っております。
当社グループは、スポーツ用品のサプライヤーとして、お客様に喜んで使っていただける製品を開発するために、「お客様の視点に立ち」「お客様の立場で発想し」、市場優位性のある要素開発を融合し、魅力ある新製品の開発をタイムリーに進めてまいりました。また、自然との調和をモットーに企業活動を続けている当社グループにとって、「自然環境の保全」は重要なテーマであり、自然環境に優しい製品作りをしていくための研究にも取り組んでおります。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は、11億8千9百万円であります。
また、セグメントごとの研究開発活動につきましては、そのほとんどが当社(日本)であり、その内容を商品区分ごとに示すと次のとおりであります。
(1) 釣用リール
釣用リールの研究開発においては、お客様中心の経営方針の下、真に感動と喜びをお客様に提供できる製品開発を継続して展開してまいりました。国内市場では、スピニングリールにおいて、マグシールドという革命的と自負するテクノロジーにより実現した、摩擦抵抗ゼロの防水技術を搭載し、更なる回転性能と耐久性を実現した「セルテート」やこれをはじめとするマグシール搭載スピニングリール全般がお客様より大好評をいただき、マグシールドの認知度が高まり、その性能の良さが浸透してまいりました。また、ベイトリールではキャスティング性能を飛躍的に向上させたTWS(T-ウイングシステム)および、SV(ストレスフリーバーサタイル)コンセプトスプールを搭載した「T3-SV」を発売し、非常に高い評価をいただきました。更に、電動リールでは釣りの楽しさを実現する「手持ちコンセプト」の更なる進化系として、JOGパワーレバーを搭載した世界最小のSEABORG150Jシリーズを発売し、お客様より大絶賛をいただきました。一方、海外市場では、「TATULAシリーズ」ベイトリールが好評価をいただきました。環境への取り組みでは、ISO14001への対応としてパッケージ材料のリサイクル可能材の採用、また、製品本体を構成するものも環境配慮型材料・塗料などの開発・採用を推進してまいりました。
(2) 釣用ロッド
釣用ロッドの研究開発におきましては、お客様中心の経営方針の下、釣りの楽しさ・感動をお客様にお伝えする製品開発を継続・展開してまいりました。国内市場においては、当社独自のオンリーワン技術であるAGS(エアーガイドシステム)を磯竿「トーナメントISO AGS」へ搭載し、市場より非常に高い評価を得ました。また、その他にもスーパーメタルトップの更なる展開として渓流竿「流覇」、バスロッド「STEEZ」を市場に投入し、大きな反響を頂きました。またひずみエネルギーによる設計技術(ESS)を用い、完成度の高い製品開発を展開することにより、更なる感動も追求してまいりました。海外市場おいては、東アジア・オセアニアを中心に、市場ニーズに合った製品を開発・販売し売上に大きく貢献しました。環境面におきましては、パッケージの減量化、環境配慮型シンナーの採用や塗料の無鉛化など、自然環境に優しい製品作りに引き続き取り組んでおります。
(3) ゴルフクラブ
ゴルフクラブの研究開発におきましては、ウッドクラブにつきましては、ルールぎりぎりの反発エリアを大きく拡大させた次世代のワイドハイパーエフェクトフェースをヘッドに搭載し、打点ぶれにも強く従来品を凌ぐ飛距離性能を有する「オノフドライバー、オノフドライバーTYPE-S、オノフフェアウェイアームズ、オノフフェアウェイウィングス」の開発に成功しました。また、アイアンクラブについてはY字型リブ構造をさらに進化させたVピラミッドフェースとディープアンダーカット構造で極限までスイートエリアの拡大と飛距離性能を向上させた「オノフアイアン7」の開発に成功しました。更には、フィッシングロッドで培われた開発力と技術力を背景にあらゆるゴルファーのフィールとスイングタイプに合わせた「ラボスペックシャフトシリーズ」の開発に成功しました。そして、日本を含むアジアの富裕層向けに、高品位、高性能のプレミアムモデル「GⅢ SIGNATUREⅡシリーズ」の開発に成功いたしました。
またFOURTEEN(フォーティーン)におきましては、ウッドクラブにつきましては、ルールぎりぎりの高反発に加え、インパクト時のエネルギーを最大限にボールに伝える“高エネルギー伝達効率”の実現により、さらなる飛距離アップを追求した革新的長尺ドライバー「GelongD CT214」の開発に成功しました。またアイアンについては、マッスルバックのメリットを最大限に引き出しながら、最先端のツアーで求められる高い精度のショットを実現する、世界基準のツアーモデル・マッスルバックアイアン「FH1000FORGED」を、ウェッジにつきましては、ツアーで求められる高いスピン性能、優れた安定性、応用性に対して、高い総合力と信頼性で応えたツアーモデルウェッジ「RM-12」の開発に成功しました。