有価証券報告書-第68期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 14:59
【資料】
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【項目】
91項目

研究開発活動

当社における研究開発活動は、近年市場に投入した商品の市場評価の分析とそれに伴う顧客要望の取り込み、他社製品との差別化、コスト低減対策を重点に、製品の更なる改良、改善及び新製品開発を積極的に行っています。
当事業年度における主な研究開発活動は以下の通りです。
熱機器事業では、以下の事項に取り組みました。
・農業ICTクラウド事業における施設園芸栽培現場の環境データセンシング及び警報の仕組みについて(遠隔監視)は前々事業年度より進めており、前事業年度から当事業年度にかけて環境制御機器の新規開発とクラウド化を並行して進めました。(下記①~③)
① 「複合環境制御盤MC-6000の新規開発とクラウド対応(=スマートフォン、PCからの遠隔操作)」
② 「クラウド対応モニタリングセンサーMAC-5010の新規開発(センサー選択に自由度を持たせた)」
③ 「環境監視用センサー類の拡充(CO₂センサーの見直し、土壌水分センサーの新規設定 他)」
尚、①は 農林水産省「次世代施設園芸導入加速化支援事業」の実施第一号物件<富山県拠点分4.1ha>にも全ハウスに採用され稼動を始めるところです(平成27年6月竣工予定)。
又、遠隔監視~遠隔制御 の使い勝手向上の為、圃場内の設備を一括して俯瞰できる「ヴィジュアル画面」の開発も進めており、競合他社との差別化を図っております。
・施設園芸用温風暖房機(ハウスカオンキ)の燃油高騰対策として、前事業年度に上市した施設園芸用ヒートポンプ(誰でもヒーポン)は、当事業年度には市場への更なる普及を目指し「生産拠点の見直し」を進めて参ります。
・海外への取組として、韓国向けグロウウエア(光合成促進機)の開発を進めています。翌事業年度の秋には輸出していく計画です。
・汎用機器では前事業年度に着手した「無圧式温水発生機(シンクロヒータ)の超高効率化」を、潜熱回収の仕組みの組込みにより実現化し、計画通り上市致しました。又、セミ貯湯ガス焚ボイラの缶体~コントローラの開発に着手、翌事業年度の上市を目指しています。
衛生機器事業では、泡式簡易水洗便器「パールトイレ」の製造元変更による代替開発を期初に完了。サービスパーツリストの更新等の既販売品のメンテナンスも終え、次世代トイレ企画を来期に向けて進め始めました。
翌事業年度には、「開発スピードの加速」と「品質の担保」の両立を目指し、開発フローや社内の業務分担見直し等工夫を進め、事業拡大へ貢献して参ります。
なお、当事業年度の研究開発費は、4億5千2百万円(前事業年度3億5千6百万円)と前事業年度比27.0%の増加となりました。