有価証券報告書-第69期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 14:43
【資料】
PDFをみる
【項目】
111項目

対処すべき課題

当社グループを取巻く経営環境は、底打ち感はあるものの施設園芸業界における設備投資の減退、また資材の高騰による原価の上昇により、厳しい状況が続くものと予想しております。以下の重点項目を更に強化することにより収益力の向上及び経営体質の強化を図ってまいります。
(1) 従業員の育成
全従業員への経営理念の徹底は勿論のこと、業務に対する意識の高揚、スキルアップを第一の重点課題として取り上げ、体質改善に取組みます。また総合力の向上を目的に取組み、各業務の標準化を進め、情報・ノウハウの共有化を強化すると同時に各部門、各個人間の業務を円滑且つスピーディーに対処できる組織作りに努めます。
今後当社グループは栽培ノウハウ(植物生理)を蓄積するべきと定め、既存の「熱と流体を制御する技術」に付加する形で向上させ、競争力の強化を図ります。
(2) サプライチェーンの強化
NPS(ネポン プル生産システム)プロジェクトにおいて「工場にモノを溜めない」をスローガンに営業情報を基に展開される調達~生産~納品の一連の業務、所謂サプライチェーンを継続して強化します。納品までのリードタイムを圧縮し、機会損失の削減とお客様の要望に少しでも迅速に対応できるよう努めます。また、棚卸資産の圧縮及び棚卸資産の回転率向上に努めます。
(3) コスト低減の徹底
先に記載したNPSプロジェクトにおいて、直接、間接部門を問わず全社でコスト削減に取組んでおります。コスト低減を進める一方、品質をより向上させる目的で当社の品質管理システムを見直し、再構築いたします。併せて協力会社等の調達先の監査・指導を強化することにより、品質の向上と協力関係の強化を図ります。
(4) メンテナンス・サービスの強化
サービスセンター構想を継続して推進することにより、メンテナンス・サービス部門の人員及びスキルを更に増強し、顧客満足度と収益を向上させ企業価値を高めます。
(5) マーケティングの拡充
顧客満足度の向上を目的に施設園芸用温風暖房機(ハウスカオンキ)の主要な部品である缶体(燃焼室)及び施設園芸用ヒートポンプ(ネポングリーンパッケージ)の10年保証制度を行っております。この制度を活用することにより、購入した顧客に対し一層の「安心・安全」を提供すると共に、顧客の機械の使用状況、栽培作物等についての情報を体系化し今後の製品開発に活かします。
(6) 環境問題への取組みについて
CO₂削減とエネルギー使用量の圧縮を実現する為、施設園芸用ヒートポンプ(ネポングリーンパッケージ)の更なる拡販とバイオマス利用の施設園芸用温風暖房機(ペレットハウスカオンキ)が市場に定着するよう注力いたします。今後も環境負荷低減が実現できる製品を開発します。
(7) 内部統制の取組みについて
当社グループでは「内部監査室」と「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置しております。「コンプライアンス・リスク管理委員会」内部には「情報管理室」、「環境推進室」、「危機管理対策室」を併設し、全ての従業員が法令遵守はもとより、社会規範、倫理観を共有するよう推進します。企業の透明性を高め、全てのステークホルダーから信頼され得る職務の執行、行動を心掛け、健全な企業運営に努めます。