有価証券報告書-第67期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 11:54
【資料】
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【項目】
150項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社をいう。以下同じ。)が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は創業以来、顧客への感謝、社会への感謝を経営の心として、創意・開発による商品づくりを通じて社会へ奉仕することを基本方針として事業活動を進めてまいりました。
2009年の創業60周年を契機に、企業理念「家族の笑顔を創ります」を掲げました。
同時に行動理念
1.私たちは、心豊かな食・住文化を創ります
2.私たちは、公正で誠実な企業活動を貫きます
3.私たちは、自らの家族に誇れる企業を創ります
を制定いたしました。
当社が製造・販売するシステムキッチンやシステムバスルームなどの住宅設備機器は、人々の快適で豊かな暮らしづくりの実現に大いに貢献するものと考え、常にユーザーの立場に立った開発姿勢と先進的な技術力で提案し続けてまいりたいと考えております。当社の商品をお使いいただいているかぎり、メンテナンスや顧客の相談に応えていけるサービス体制をつくり、商品というハードとサービスというソフトを一つのパッケージとして提供することを経営の基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社は、安定的かつ継続的に高収益をあげることが経営の使命と考え、そのためにシステムキッチン及びシステムバスルームなど高付加価値商品の販売に注力し、専業メーカーとしてのブランド力を高め、営業利益率を向上させることを経営目標の1つにおいております。
(3) 経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境は、世界的に広がる新型コロナウイルス感染症拡大の影響から、金融市場では動揺が続くとともに、インバウンドの減少、国内消費の抑制など経済、社会は停滞しており、景気の減速懸念は一層高まると思われます。当社グループにおきましても一部商品の納期遅延、国や地方自治体の要請に応じたショールームの運営等、影響を受けつつ事業活動を進めております。
このような中、当社グループはシステムキッチン「CENTRO(セントロ)」や2020年2月にセラミックカウンターを追加した「STEDIA(ステディア)」、システムバスルーム「アクリアバス」など中高級品を強みとして売上・利益拡大に努めてまいります。また、大切な顧客接点であるショールームでの価値提供を引き続き強化し、会員登録制組織「水まわり工房」加盟店をはじめとした流通パートナーと連携してリフォーム需要を喚起し、効果的な販売活動に注力してまいります。
さらに、生産設備の整備、ショールームの改装、情報基盤整備等への投資の一方、生産面での原価低減、全社的なコスト削減にも努めてまいります。
また、新たな事業機会を捉えた政策を推進してまいります。中長期的には、以下の事業戦略を進めてまいります。
1.中高級市場での競争力強化
2.収益構造の変革
3.海外事業の拡大
4.新規事業の推進
5.技術力強化
6.ブランドづくり
7.人づくり
上記の事業戦略に基づき、グループ全体の付加価値向上を目指して、構造改革、成長戦略、基盤強化を推進してまいります。
なお、当社グループといたしましては、特に「中高級市場での競争力強化」と「収益構造の変革」を優先すべきテーマと考えており、引き続き追求してまいります。
(4) 経営戦略の現状と見通し
当社グループの収益は、革新的な商品とサービスを提供することによっております。今後も継続して、当社独自の画期的な新商品開発による他社との差別化ができるよう、研究開発に積極的な体制をとってまいります。
(5) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは高品質、高付加価値の革新的な商品を開発できると自負しておりますが、景況感やライフスタイルの変化もあり、市場は不透明な状況にあります。また、競合他社動向を意識した新商品開発に各社積極的になり、業界環境は厳しさを増しております。この状況下で、先行優位、競争優位を維持するために、常々商品の機能を強化し差別化に努めるとともに、商品開発期間の短縮も行っておりますが、商品のライフサイクルも短縮化傾向にあり、開発コストの負担も増大しております。しかしながら、当社グループの将来の成長は、革新的な商品とサービスの提供にあると確信しており、今後も付加価値の高い商品を開発し、業績に繋げてまいりたいと考えております。
また、海外事業の拡大や新規事業の推進として富裕層市場戦略、ダイニング事業、Web直販事業の推進などに注力してまいります。