有価証券報告書-第70期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度末における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループでは、「まだみぬ、世界は、美しい」をパーパスのキャッチコピーに掲げ、多様な「みえる」喜びを創造できる社会の実現を目指し、ニーズに合った満足いただける安全で高品質な製品、サービス等をお客様へご提供できるよう努めております。
中期経営計画(2024年4月~2027年3月)におきましては、「連結売上高500億円を達成し、世界のコンタクトレンズ市場でプレゼンスを発揮するための生産基盤を確保する」ことを掲げており、特に「省人化生産体制の構築による競争力維持」「品質向上による安全安心の追求」「コーポレートブランド再構築による企業価値向上」「環境経営の推進」「人的資源強化による事業基盤の整備」を企業目標達成に向けた重点課題として取り組んでおります。
また、当社は2026年3月31日付で、流通株式時価総額が上場維持基準に適合せず、東証における上場市場区分を東証プライム市場から東証スタンダード市場へ変更しております。上場市場区分変更後も引き続きコーポレート・ガバナンスの強化、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応等、持続的かつ中長期的な企業価値向上を目指してまいります。
生産計画につきましては、国内外におけるコンタクトレンズ需要拡大への対応を背景として、安定した商品供給と今後の成長戦略を実現するため、設備更新や生産ラインの新規増設を積極的に行っております。2026年1月に竣工した4号棟は、3月より稼働を開始しております。人員確保のハードルが上がっている中、さらなる省人化を実現する生産ラインの構築を進めつつ、第一期計画では最大生産能力が4号棟稼働前の月産6,500万枚から2027年3月期には月産7,900万枚となり、第二期計画後の2028年3月期には月産8,950万枚を見込んでおります。
商品戦略としましては、主力商品である国産の「シード1dayPureシリーズ」の中でも、とりわけ乱視用や遠近両用レンズといったスペシャリティレンズの販売に注力しております。「シード1dayPureシリーズ」については、他社との差別化要素である「国産」「32枚入り」の商品特長を消費者に訴求して販売を進めております。市場のニーズが高まるシリコーンハイドロゲルレンズにつきましては、2026年2月に「シード AirGrade 2week UV W-Moisture TORIC」を発売いたしました。これにより「シード AirGrade」シリーズのラインナップがさらに充実し、1day市場と2week市場の両カテゴリーにおけるシェア拡大を図っております。サークル・カラーレンズにつきましては、「シードEye coffret 1day UV M」「ベルミー」に加えて、2025年12月に発売開始した「ヒロインメイク 1day UV M」の新色「光のブラウン」「煌めきピンク」の売上が伸長しております。また、オルソケラトロジーレンズ「ブレスオーコレクト」につきましては、既存サービスの拡充を行うとともに、各学会での講演やセミナー開催を通じてプレゼンスを高めております。引き続き取扱施設の拡大や定額制サービスの普及により需要の創出を図ってまいります。
研究開発の分野では、近視進行抑制の効果効能の確認を目的としたコンタクトレンズの治験を進めております。また、電子デバイス型コンタクトレンズ(スマートコンタクトレンズ)につきましては、先進的な汎用プラットフォームを公開しており、企業や大学等研究機関と共同研究開発を行うことで、様々な分野における将来のスマートコンタクトレンズへの需要に対応してまいります。
これらの事業活動の結果、当連結会計年度において、国内外でのコンタクトレンズ需要は堅調に拡大しておりますが、市場における価格競争や流通チャネルの多様化等の影響を受けたため、売上高は33,942百万円(前期比2.1%増)に留まりました。利益につきましては、製品の歩留まりは改善しつつも、一部輸入商品の仕入価格が円安により上昇し、粗利が減少したことから、売上総利益に影響を及ぼしました。販売費及び一般管理費においては、人員増加や処遇改善によって人件費が増加し、また、シンガポールに物流拠点を立ち上げるための費用や組織改編検討のためのアドバイザリー費用が発生しております。その結果として、営業利益1,439百万円(前期比7.8%減)、経常利益1,406百万円(前期比5.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,135百万円(前期比4.0%増)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(コンタクトレンズ・ケア用品)
国内のコンタクトレンズ販売につきましては、主軸となる国産の「シード1dayPureシリーズ」、乱視用が新たに加わった「シードAirGradeシリーズ」、市場の成長が見込まれる遠近両用レンズ等の拡販に注力してまいりました。「シード1dayPureシリーズ」につきましては、乱視用と遠近両用の売上は回復したものの、単焦点におきましては、競合商品との価格競争の影響を受けており、前期比1.6%増に留まりました。オルソケラトロジーレンズにつきましては、前期比11.6%増と大きく伸長いたしました。サークル・カラーレンズにおいては、販売チャネルの多様化と競合商品の増加の影響もありましたが、新色の発売やSNSを活用した販売促進を進めたことで、前期比2.0%増となりました。ケア用品につきましては、オルソケラトロジーレンズ関連のケア用品が増加したため、前期比4.5%増となりました。海外へのコンタクトレンズ輸出につきましては、中国での売上は低迷しているものの、ベトナムやマレーシアでの売上が伸長したため、前期比5.3%の増加となりました。その結果、セグメント全体の売上高は33,849百万円(前期比2.2%増)、営業利益3,469百万円(前期比8.5%増)となりました。
(その他)
その他につきましては、眼内レンズの売上が減少した結果、売上高は92百万円(前期比26.7%減)となりましたが、利益率が改善したため、営業利益は11百万円(前期営業損失8百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、4,171百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、2,690百万円(前年同期2,978百万円の増加)となりました。資金増加の主な要因は、減価償却費の計上3,200百万円や税金等調整前当期純利益の計上1,486百万円であります。資金減少の主な要因は、在庫の積み上げによる棚卸資産の増加1,785百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、3,840百万円(前年同期4,574百万円の減少)となりました。主な要因は、鴻巣研究所の設備導入等に伴う有形固定資産の取得による支出3,128百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、1,908百万円(前年同期1,127百万円の減少)となりました。主な要因は、設備導入に伴うリース債務の返済1,439百万円や長期借入金の返済1,906百万円であります。
(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は製造原価によっております。
② 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は仕入価額によっております。
③ 受注実績
当社グループは見込生産を行っているため、該当事項はありません。
④ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合につきましては、次のとおりであります。
(3)経営者の視点による財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 ⑴ 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行っており、そのうち主なものは以下のとおりであります。
なお、不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(棚卸資産の評価)
当社グループの保有する棚卸資産については、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき、厳格な処理を実施しております。棚卸資産は、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により評価しております。収益性の低下が認められた棚卸資産については、取得原価と当連結会計年度末における正味売却価額のいずれか低い方の金額で評価しております。また、収益性の低下に基づき簿価を切下げた金額は原則として売上原価に含めております。長期滞留の棚卸資産に対しては、売上実績及び将来の売上予算を基礎に出荷期限内で出荷する可能性を検討したうえで、当連結会計年度末において出荷期限内に出荷が見込まれない棚卸資産の取得原価を切下げております。
当連結会計年度末において収益性の低下が認められた棚卸資産について、上記方法に基づく簿価切下げによる評価損を売上原価に計上しております。
棚卸資産の評価の見積りは、景気動向や顧客ニーズの変化等の将来の経済環境の変動によって影響を受ける可能性があり、売上実績が見積りと異なった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において売上原価の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(債権の評価)
当社グループの保有する債権(売上債権、貸付金等)については、回収可能性を検討の上、貸倒引当金を計上しております。なお今後、債務者の財務内容、将来業績が低下する場合においては、貸倒引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについては、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 財政状態の分析
当連結会計年度末における資産の残高は、62,500百万円となり、前連結会計年度末から10,739百万円増加いたしました。主な要因としましては、鴻巣研究所4号棟の竣工並びに新規設備の導入により有形固定資産が増加したことが挙げられます。負債につきましては、42,898百万円となり、前連結会計年度末から9,522百万円増加しております。主な要因としましては、4号棟の建設費用並びに新規設備導入に伴う未払金の増加が挙げられます。純資産につきましては、19,601百万円となり、前連結会計年度末から1,216百万円増加しております。主な要因としては、利益剰余金が増加したことが挙げられます。
③ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析に関しては、第2[事業の状況]4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)[経営成績等の状況の概要]の②をご参照ください。
指標
※時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出
※インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
④ 資本の財源及び資金の流動性の分析
当社グループの資金需要のうち主なものは、製品製造のための費用や商品仕入代金等の運転資金、中長期的に安定した成長を遂げるためのコンタクトレンズ事業における製造設備投資及び研究開発への継続的な投資であります。設備投資につきましては、「第3 設備の状況」、研究開発投資につきましては、「6 研究開発活動」に記載のとおりであります。必要資金につきましては、主に手元資金及び金融機関からの借入金にて賄っており、当連結会計年度末の当社グループの短期及び長期借入金の残高は19,486百万円であります。当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローを中心に財務の健全性に取り組みながら、外部からの借入金も活用し資金需要を賄ってまいります。
⑤ 経営成績の分析
売上高・売上総利益
当連結会計年度における売上高は33,942百万円となり、前連結会計年度に比べ710百万円増加いたしました。これは、堅調に拡大を示す国内外のコンタクトレンズ市場において、主力商品である「シード1dayPureシリーズ」に加えて、乱視用が追加されたシリコーンハイドロゲルレンズ「シード AirGrade」シリーズ、市場の伸長が見込まれる遠近両用コンタクトレンズ等の高付加価値商品の拡販に注力した結果であります。しかしながら、市場における価格競争や流通チャネルの多様化等の影響を受けたため、トップラインが伸び悩み、次期以降に課題を残す結果となりました。
売上総利益は15,222百万円(売上総利益率44.9%)となり、前連結会計年度に比べ594百万円増加(売上総利益率0.8ポイント増)いたしました。
販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は13,782百万円となり、前連結会計年度に比べ716百万円増加いたしました。これは、人件費(前期対比374百万円増)や組織改編検討のためのアドバイザリー費用(前期対比449百万円増)が増加したためであります。
当連結会計年度末における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループでは、「まだみぬ、世界は、美しい」をパーパスのキャッチコピーに掲げ、多様な「みえる」喜びを創造できる社会の実現を目指し、ニーズに合った満足いただける安全で高品質な製品、サービス等をお客様へご提供できるよう努めております。
中期経営計画(2024年4月~2027年3月)におきましては、「連結売上高500億円を達成し、世界のコンタクトレンズ市場でプレゼンスを発揮するための生産基盤を確保する」ことを掲げており、特に「省人化生産体制の構築による競争力維持」「品質向上による安全安心の追求」「コーポレートブランド再構築による企業価値向上」「環境経営の推進」「人的資源強化による事業基盤の整備」を企業目標達成に向けた重点課題として取り組んでおります。
また、当社は2026年3月31日付で、流通株式時価総額が上場維持基準に適合せず、東証における上場市場区分を東証プライム市場から東証スタンダード市場へ変更しております。上場市場区分変更後も引き続きコーポレート・ガバナンスの強化、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応等、持続的かつ中長期的な企業価値向上を目指してまいります。
生産計画につきましては、国内外におけるコンタクトレンズ需要拡大への対応を背景として、安定した商品供給と今後の成長戦略を実現するため、設備更新や生産ラインの新規増設を積極的に行っております。2026年1月に竣工した4号棟は、3月より稼働を開始しております。人員確保のハードルが上がっている中、さらなる省人化を実現する生産ラインの構築を進めつつ、第一期計画では最大生産能力が4号棟稼働前の月産6,500万枚から2027年3月期には月産7,900万枚となり、第二期計画後の2028年3月期には月産8,950万枚を見込んでおります。
商品戦略としましては、主力商品である国産の「シード1dayPureシリーズ」の中でも、とりわけ乱視用や遠近両用レンズといったスペシャリティレンズの販売に注力しております。「シード1dayPureシリーズ」については、他社との差別化要素である「国産」「32枚入り」の商品特長を消費者に訴求して販売を進めております。市場のニーズが高まるシリコーンハイドロゲルレンズにつきましては、2026年2月に「シード AirGrade 2week UV W-Moisture TORIC」を発売いたしました。これにより「シード AirGrade」シリーズのラインナップがさらに充実し、1day市場と2week市場の両カテゴリーにおけるシェア拡大を図っております。サークル・カラーレンズにつきましては、「シードEye coffret 1day UV M」「ベルミー」に加えて、2025年12月に発売開始した「ヒロインメイク 1day UV M」の新色「光のブラウン」「煌めきピンク」の売上が伸長しております。また、オルソケラトロジーレンズ「ブレスオーコレクト」につきましては、既存サービスの拡充を行うとともに、各学会での講演やセミナー開催を通じてプレゼンスを高めております。引き続き取扱施設の拡大や定額制サービスの普及により需要の創出を図ってまいります。
研究開発の分野では、近視進行抑制の効果効能の確認を目的としたコンタクトレンズの治験を進めております。また、電子デバイス型コンタクトレンズ(スマートコンタクトレンズ)につきましては、先進的な汎用プラットフォームを公開しており、企業や大学等研究機関と共同研究開発を行うことで、様々な分野における将来のスマートコンタクトレンズへの需要に対応してまいります。
これらの事業活動の結果、当連結会計年度において、国内外でのコンタクトレンズ需要は堅調に拡大しておりますが、市場における価格競争や流通チャネルの多様化等の影響を受けたため、売上高は33,942百万円(前期比2.1%増)に留まりました。利益につきましては、製品の歩留まりは改善しつつも、一部輸入商品の仕入価格が円安により上昇し、粗利が減少したことから、売上総利益に影響を及ぼしました。販売費及び一般管理費においては、人員増加や処遇改善によって人件費が増加し、また、シンガポールに物流拠点を立ち上げるための費用や組織改編検討のためのアドバイザリー費用が発生しております。その結果として、営業利益1,439百万円(前期比7.8%減)、経常利益1,406百万円(前期比5.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,135百万円(前期比4.0%増)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(コンタクトレンズ・ケア用品)
国内のコンタクトレンズ販売につきましては、主軸となる国産の「シード1dayPureシリーズ」、乱視用が新たに加わった「シードAirGradeシリーズ」、市場の成長が見込まれる遠近両用レンズ等の拡販に注力してまいりました。「シード1dayPureシリーズ」につきましては、乱視用と遠近両用の売上は回復したものの、単焦点におきましては、競合商品との価格競争の影響を受けており、前期比1.6%増に留まりました。オルソケラトロジーレンズにつきましては、前期比11.6%増と大きく伸長いたしました。サークル・カラーレンズにおいては、販売チャネルの多様化と競合商品の増加の影響もありましたが、新色の発売やSNSを活用した販売促進を進めたことで、前期比2.0%増となりました。ケア用品につきましては、オルソケラトロジーレンズ関連のケア用品が増加したため、前期比4.5%増となりました。海外へのコンタクトレンズ輸出につきましては、中国での売上は低迷しているものの、ベトナムやマレーシアでの売上が伸長したため、前期比5.3%の増加となりました。その結果、セグメント全体の売上高は33,849百万円(前期比2.2%増)、営業利益3,469百万円(前期比8.5%増)となりました。
(その他)
その他につきましては、眼内レンズの売上が減少した結果、売上高は92百万円(前期比26.7%減)となりましたが、利益率が改善したため、営業利益は11百万円(前期営業損失8百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、4,171百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、2,690百万円(前年同期2,978百万円の増加)となりました。資金増加の主な要因は、減価償却費の計上3,200百万円や税金等調整前当期純利益の計上1,486百万円であります。資金減少の主な要因は、在庫の積み上げによる棚卸資産の増加1,785百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、3,840百万円(前年同期4,574百万円の減少)となりました。主な要因は、鴻巣研究所の設備導入等に伴う有形固定資産の取得による支出3,128百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、1,908百万円(前年同期1,127百万円の減少)となりました。主な要因は、設備導入に伴うリース債務の返済1,439百万円や長期借入金の返済1,906百万円であります。
(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| コンタクトレンズ・ケア用品(千円) | 13,030,686 | 104.0 |
| 合計(千円) | 13,030,686 | 104.0 |
(注)金額は製造原価によっております。
② 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| コンタクトレンズ・ケア用品(千円) | 8,088,601 | 110.5 |
| その他(千円) | 60,812 | 90.0 |
| 合計(千円) | 8,149,414 | 110.3 |
(注)金額は仕入価額によっております。
③ 受注実績
当社グループは見込生産を行っているため、該当事項はありません。
④ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| コンタクトレンズ・ケア用品(千円) | 33,849,402 | 102.2 |
| その他(千円) | 92,993 | 73.3 |
| 合計(千円) | 33,942,396 | 102.1 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合につきましては、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| HOYA株式会社 | 5,201,960 | 15.7 | 5,028,568 | 14.8 |
| 株式会社パレンテ | 3,600,098 | 10.8 | 4,528,110 | 13.3 |
| 株式会社アド | 3,812,066 | 11.5 | 3,479,104 | 10.3 |
(3)経営者の視点による財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 ⑴ 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行っており、そのうち主なものは以下のとおりであります。
なお、不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(棚卸資産の評価)
当社グループの保有する棚卸資産については、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき、厳格な処理を実施しております。棚卸資産は、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により評価しております。収益性の低下が認められた棚卸資産については、取得原価と当連結会計年度末における正味売却価額のいずれか低い方の金額で評価しております。また、収益性の低下に基づき簿価を切下げた金額は原則として売上原価に含めております。長期滞留の棚卸資産に対しては、売上実績及び将来の売上予算を基礎に出荷期限内で出荷する可能性を検討したうえで、当連結会計年度末において出荷期限内に出荷が見込まれない棚卸資産の取得原価を切下げております。
当連結会計年度末において収益性の低下が認められた棚卸資産について、上記方法に基づく簿価切下げによる評価損を売上原価に計上しております。
棚卸資産の評価の見積りは、景気動向や顧客ニーズの変化等の将来の経済環境の変動によって影響を受ける可能性があり、売上実績が見積りと異なった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において売上原価の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(債権の評価)
当社グループの保有する債権(売上債権、貸付金等)については、回収可能性を検討の上、貸倒引当金を計上しております。なお今後、債務者の財務内容、将来業績が低下する場合においては、貸倒引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについては、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 財政状態の分析
当連結会計年度末における資産の残高は、62,500百万円となり、前連結会計年度末から10,739百万円増加いたしました。主な要因としましては、鴻巣研究所4号棟の竣工並びに新規設備の導入により有形固定資産が増加したことが挙げられます。負債につきましては、42,898百万円となり、前連結会計年度末から9,522百万円増加しております。主な要因としましては、4号棟の建設費用並びに新規設備導入に伴う未払金の増加が挙げられます。純資産につきましては、19,601百万円となり、前連結会計年度末から1,216百万円増加しております。主な要因としては、利益剰余金が増加したことが挙げられます。
③ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析に関しては、第2[事業の状況]4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)[経営成績等の状況の概要]の②をご参照ください。
指標
| 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 35.0 | 34.9 | 30.8 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 40.5 | 28.5 | 29.4 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 28.2 | 8.8 | 6.9 |
※時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出
※インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
④ 資本の財源及び資金の流動性の分析
当社グループの資金需要のうち主なものは、製品製造のための費用や商品仕入代金等の運転資金、中長期的に安定した成長を遂げるためのコンタクトレンズ事業における製造設備投資及び研究開発への継続的な投資であります。設備投資につきましては、「第3 設備の状況」、研究開発投資につきましては、「6 研究開発活動」に記載のとおりであります。必要資金につきましては、主に手元資金及び金融機関からの借入金にて賄っており、当連結会計年度末の当社グループの短期及び長期借入金の残高は19,486百万円であります。当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローを中心に財務の健全性に取り組みながら、外部からの借入金も活用し資金需要を賄ってまいります。
⑤ 経営成績の分析
売上高・売上総利益
当連結会計年度における売上高は33,942百万円となり、前連結会計年度に比べ710百万円増加いたしました。これは、堅調に拡大を示す国内外のコンタクトレンズ市場において、主力商品である「シード1dayPureシリーズ」に加えて、乱視用が追加されたシリコーンハイドロゲルレンズ「シード AirGrade」シリーズ、市場の伸長が見込まれる遠近両用コンタクトレンズ等の高付加価値商品の拡販に注力した結果であります。しかしながら、市場における価格競争や流通チャネルの多様化等の影響を受けたため、トップラインが伸び悩み、次期以降に課題を残す結果となりました。
売上総利益は15,222百万円(売上総利益率44.9%)となり、前連結会計年度に比べ594百万円増加(売上総利益率0.8ポイント増)いたしました。
販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は13,782百万円となり、前連結会計年度に比べ716百万円増加いたしました。これは、人件費(前期対比374百万円増)や組織改編検討のためのアドバイザリー費用(前期対比449百万円増)が増加したためであります。