有価証券報告書-第157期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 13:47
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167項目
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2019年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 財政状態の状況
当連結会計年度の総資産は、OVOL日本橋ビルの竣工に伴う固定資産の増加等により前連結会計年度末に比べて12,333百万円増の349,656百万円となりました。
総負債は、設備投資用資金のための長期借入金の増加等により前連結会計年度に比べ12,323百万円増の254,911百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や、その他有価証券評価差額金および為替換算調整勘定の減少等により、前連結会計年度に比べ10百万円増の94,745百万円となりました。
(2) 経営成績の状況
① 経営成績の状況の概要
(イ)経営成績の状況の概要
当期における我が国経済は、輸出や設備投資が弱含みではあるものの、雇用環境の改善によって個人消費が底堅く、全体としては緩やかな回復が続きました。世界経済におきましては、米国は雇用の改善による個人消費に支えられ成長が継続した一方、米中貿易摩擦の影響で、欧州や中国では景気が停滞するなど、先行き不透明な状態で推移しました。
紙パルプ業界におきましては、板紙は、加工食品・飲料用など生活必需品や、伸長著しいネット通販向けの梱包用段ボール原紙の出荷が堅調で前年並みとなったものの、紙は、出版物や広告用途等における電子化などの要因から需要が減少し、当期における紙・板紙の内需は前年を下回る結果となりました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高535,495百万円(前連結会計年度比2.7%増)、営業利益10,805百万円(同6.7%増)、経常利益10,753百万円(同7.5%増)と過去最高益になりました。一方親会社株主に帰属する当期純利益は、連結子会社野田バイオパワーJPにおける廃棄物処理費用引当金繰入額を特別損失に計上したこと等により、前連結会計年度比37.6%減の3,871百万円となりました。
当連結会計年度の経営成績をセグメント別に見ますと次のとおりであります。
「国内卸売」
紙・板紙の売上高は価格修正が寄与したものの、紙については需要の減少が継続している上、自然災害の影響等供給面が絞られたことによる販売数量減をカバーするに至らず、前連結会計年度比0.6%減の290,724百万円となりました。経常利益は、販売数量減やエレクトロニクス関連の落ち込みによる影響や、子会社における貸倒引当金繰入額および減価償却費の増加などにより9.4%減の4,903百万円となりました。
「海外卸売」
前第2四半期に連結子会社化した Ball & Doggett Group Pty Ltd の業績が期首より反映されていることや、本邦からの輸出が引き続き好調に推移したことにより、売上高は前連結会計年度比10.5%増の179,664百万円となりました。経常利益は、米国子会社の業績が不振であったものの、 Ball & Doggett Group Pty Ltd の業績が期首より反映されていることなどから、68.9%増の2,145百万円となりました。
「製紙及び加工」
売上高は再生家庭紙事業、板紙製造事業および海外段ボール加工事業の販売が好調に推移したことにより、前連結会計年度比5.1%増の24,455百万円となりました。経常利益は、昨秋以降原料古紙価格の上昇があったもののその後安定したこと、また昨年11月に実施した板紙製造事業における段ボール原紙の販売価格修正が浸透したことなどにより、25.9%増の4,324百万円となりました。
「資源及び環境」
中国向け古紙の年末需要の高まりから収益は一時的に改善したものの、当連結会計年度全般においては中国における廃棄物輸入規制による影響により売上高は前連結会計年度比8.0%減の37,141百万円、経常利益は28.4%減の1,462百万円となりました。
「不動産賃貸」
売上高は既存テナントビルの高稼働の継続や昨年6月30日に竣工したオフィス・ホテル・商業店舗からなる複合施設OVOL日本橋ビルの稼働に伴い前連結会計年度比24.2%増の3,510百万円となりました。対して経常利益は、OVOL日本橋ビルにおいて減価償却費や不動産管理費等の費用が発生する一方、オフィステナントの賃料収入が入居時期に応じて順次発生したことにより28.3%減の432百万円となりました。
なお、連結子会社である㈱野田バイオパワーJPにおいて判明した産業廃棄物の不適正処理につきましては、関係各県のご指導に基づき、使用した造粒固化物の撤去を順次進めております。
当社及び同子会社は、2019年4月25日に受領いたしました社内調査委員会の調査結果及び提言を踏まえ、このようなことを再び起こすことのないよう、真摯に再発防止に取り組んでまいります。
(ロ)中期経営計画の進捗状況
a. 定量目標 (単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度中期経営計画最終年度目標
(2020年3月期)
連結経常利益9,99810,75313,000

b. 連結財務諸表指標目標 (単位:%)
前連結会計年度当連結会計年度中期経営計画最終年度目標
(2020年3月期)
自己資本利益率(ROE)7.64.58.0
総資産利益率(ROA)3.23.14.0

② 生産、受注及び販売の実績
(イ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前連結会計年度比(%)
製紙及び加工36,538102.3
資源及び環境3,897105.1

(注) 1 金額は製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(ロ)商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前連結会計年度比(%)
国内卸売248,60091.8
海外卸売157,313110.5
資源及び環境32,21090.7

(注) 1 金額は仕入価格によっております。
2 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(ハ)受注実績
当社グループは、主として需要等を勘案した見込生産を行っているため、記載を省略しております。
(ニ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前連結会計年度比(%)
国内卸売290,72499.4
海外卸売179,664110.5
製紙及び加工24,455105.1
資源及び環境37,14192.0
不動産賃貸3,510124.2
合計535,495102.7

(注) 1 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物は、前連結会計年度に対して951百万円増の7,788百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況につきましては、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べて減少した一方、非資金費用である廃棄物処理費用引当金の計上および売上債権の増加が前連結会計年度に比べて減少したこと等により収入が4,962百万円増加し、13,660百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、連結子会社株式の取得による支出が前連結会計年度より減少したものの、OVOL日本橋ビル等の有形固定資産の取得による支出の増加等により支出が1,072百万円増加し、14,355百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の借入による収入およびコマーシャル・ペーパーの減少による支出等により収入が2,626百万円減少し、1,735百万円の収入となりました。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの運転資金と投融資資金については、営業活動からのキャッシュ・フローに加えて、主に借入金や社債の発行により調達しており、大型投資案件による資金調達においては、調達時点における財務状況や市場環境などを勘案した最適な方法により資金調達を実施し、当社グループのさらなる成長に必要な事業投資と財務の健全性の維持の両立に努めております。
当連結会計年度においては、銀行借入による短期及び長期資金の調達に加えて、主要取引銀行との当座貸越枠、コマーシャルペーパーの発行枠の利用等により、資金調達ソースの多様化を図ることで、資金の安定性と流動性は確保できていると考えております。
また、グループ内の資金効率の向上を目的とし、グループ各社の余剰資金の集中と不足するグループ会社への配分を行うグループファイナンス制度を国内及び海外の各地域にて導入しております。
(4) 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なもの
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況に応じ合理的な判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社は、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
①貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率等により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を見積り計上しております。
②投資有価証券の減損
当社グループは、仕入先企業、販売先企業、取引金融機関、関係会社など、業務上密接な関係にある企業の株式等を保有しております。なお、当該株式の減損にあたり市場価格又は合理的に算定された価額のある有価証券については、個々の銘柄の時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、著しく下落し、回復可能性がないものと判定し処理しております。個々の銘柄の時価が取得原価に比べ30%以上50%未満下落した場合も「著しく下落した」とする判定基準を設け、この場合の時価の回復可能性について過去の時価の推移に基づく一定の形式基準により判定し処理しております。また、時価を把握することが極めて困難と認められる株式については、個々の銘柄の1株当たり簿価純資産額が帳簿価額を50%以上下回っている場合及び保有資産に大幅な含み損がある可能性のある場合について、当該会社の資産の時価額を加味及び業績見通し等を斟酌したうえで減損処理の要否を決定しております。
③固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損会計を適用しております。減損会計では、資産のグルーピング、減損の兆候の識別、減損損失の認識、減損損失の測定の各過程で、将来キャッシュ・フロー等の見積りを要します。
④繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、課税主体ごとに将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するので、課税所得の見積り額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
⑤退職給付
当社の従業員の退職給付に係る資産または負債及び費用の計算は、数理計算で設定される前提条件に基づいて原則法により算出されております。これらの前提条件には、割引率、昇給率、退職率、死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等が含まれます。これらの仮定と実際の結果との差額は、即時に退職給付に係る資産または負債として認識され、費用に関しては将来の連結会計年度にわたって処理しております。
また、連結子会社の退職給付に係る資産または負債の計算は、主に期末自己都合要支給額から年金資産の額を控除した金額をもって計上する簡便法により算出されております。
(5) 連結の範囲
連結の範囲につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)「1.連結の範囲に関する事項」及び「2.持分法の適用に関する事項」に記載しております。
(6) 今後の見通し
紙の需要動向につきましては、国内及び先進国において人口の減少や電子媒体への切替えといった構造的な縮小傾向が続いておりますが、新興国では経済成長に伴ない今後も増加が見込まれています。板紙は国内、海外ともに段ボールを中心にパッケージ向け需要が引き続き増加しており、全世界での紙・板紙のトータルの需要は増加傾向にあります。
このような市場環境に対応するため、当社グループは新規事業分野への進出による事業の多角化を通じて事業構造転換を推進するとともに、既存事業との相乗効果の創出を図っており、2020年3月期の売上高は「資源及び環境」において減少を見込む一方、「国内卸売」、「海外卸売」、「製紙及び加工」及び「不動産賃貸」の各セグメントにおける増加を見込んでいることにより、売上高は560,000百万円(前年比4.6%増)と計画しております。
利益面では「国内卸売」及び「資源及び環境」においては前年を下回る見込みであるものの、「海外卸売」、「製紙及び加工」及び「不動産賃貸」において増益が見込まれることから営業利益は13,300百万円(同23.1%増)、経常利益は13,000百万円(同20.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,500百万円(同93.7%増)と計画しております。
当社グループでは、これまで進めてまいりました事業構造転換を更に推進し、事業間の相関性をより深めることなど、一層の相乗効果を発揮させることで、中計2019の達成を目指してまいります。

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