有価証券報告書-第160期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2022年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なもの
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況に応じ合理的な判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
また、新型コロナウイルス感染症の影響等の不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが困難な要素もありますが、当連結会計年度末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
① 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率等により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を見積り計上しておりますが、将来において、取引先の財務状況等が悪化し、支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
経営者は、貸倒引当金は十分に計上され、債権が回収可能な額として計上されていると判断しております。ただし、これらの評価には経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により債権の評価に関する見積りが変化した場合には、将来当社グループにおいて貸倒引当金を増額又は減額する可能性もあります。
② のれんの減損
当社グループにおけるのれんの残高は多額であるため、会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。
当社グループは、企業買収により取得した子会社の将来の超過収益力として連結貸借対照表にのれんを計上し、その効果が及ぶと見込まれる期間を5年間として、定額法にて償却を行っております。
経営者は当連結会計年度末におけるのれんの資産性について、償却期間及び金額は適切であると判断しております。ただし、これらの前提条件には子会社の業績や事業計画等を基にした判断が含まれており、経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、将来において当初想定した子会社の収益力等が見込めなくなった場合にはのれんの減損損失が計上される可能性があります。
③ 投資有価証券の減損
当社グループは、仕入先企業、販売先企業、取引金融機関、関係会社等、業務上密接な関係にある企業の株式等を保有しており、これらの有価証券の残高は多額であるため、会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。
なお、当該株式の減損にあたり市場価格又は合理的に算定された価額のある有価証券については、個々の銘柄の時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、「著しく下落し、回復可能性がないもの」と判定し処理しております。個々の銘柄の時価が取得原価に比べ30%以上50%未満下落した場合も「著しく下落した」とする判定基準を設け、この場合の時価の回復可能性について過去の時価の推移に基づく一定の形式基準により判定し処理しております。また、市場価格のない株式については、個々の銘柄の1株当たり簿価純資産額が帳簿価額を50%以上下回っている場合及び保有資産に大幅な含み損がある可能性のある場合について、当該会社の資産の時価額を加味及び業績見通し等を勘案したうえで減損処理の要否を四半期ごとに判断し、決定しております。
将来において、株式市場の悪化又は投資先の業績不振により、さらなる評価損の計上が必要となる可能性があります。
経営者は、所有する有価証券の公正価値の評価は合理的であると判断しております。ただし、これらの評価には経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により有価証券の評価に関する見積りが変化した場合には、結果として将来当社グループにおける公正価値評価額が変動する可能性もあります。
④ 固定資産の減損
当社グループは、多くの有形固定資産及び無形固定資産を保有しており、これらの固定資産の残高は多額であるため、会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。
当社グループは固定資産の減損会計を適用しており、減損会計では、資産のグルーピング、減損の兆候の識別、減損損失の認識、減損損失の測定の各過程で、将来キャッシュ・フロー等の見積りを要します。
経営者は、減損の兆候及び減損損失の認識に関する判断に関する評価は合理的であると判断しております。ただし、これらの見積りには経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により固定資産の評価に関する見積りが変化した場合には、結果として将来当社グループが追加で減損損失を認識する可能性もあります。
⑤ 繰延税金資産の回収可能性
当社グループにおける繰延税金資産の残高は多額であるため、繰延税金資産の回収可能性に関する評価は会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、課税主体ごとに将来の課税所得を合理的に見積り、将来課税所得を減算できる可能性が高いものに限って繰延税金資産を認識しております。繰延税金資産の回収可能性は毎連結会計年度末日に見直し、課税所得の実現が見込めないと判断される部分について減額しております。
経営者は、繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり行っている見積りは合理的であり、繰延税金資産が回収可能な額として計上されていると判断しております。ただし、これらの見積りによる繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存し、経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件や仮定の変化等により回収可能性の評価に関する見積りが変化した場合には繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります
(2) 財政状態の状況
① 当期の財政状態の概況
イ 資産の部 (単位:百万円、%)
ロ 負債の部 (単位:百万円、%)
ハ 純資産の部 (単位:百万円、%)
ニ セグメントごとの資産の概況 (単位:百万円、%)
② 当期の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、RADMS Paper Limitedに係るのれんの減損損失の計上により無形固定資産が減少したものの、売上債権や棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末に比べて16,953百万円増加し、338,939百万円となりました。
総負債は、有利子負債の減少や当社の退職給付制度改定に伴う退職給付に係る負債の減少があったものの、仕入債務の増加等により、前連結会計年度末に比べ6,509百万円増加し、238,623百万円となりました。
純資産は、剰余金の配当や親会社株主に帰属する当期純利益の計上等の結果、前連結会計年度末に比べ10,445百万円増加し、100,317百万円となりました。
(3) 経営成績の状況
① 経営成績の状況の概要
イ 経営成績の状況の概要 (単位:百万円、%)
ロ 当期の経営成績の分析
当連結会計年度における当社グループの業績は、売上収益444,757百万円、営業利益14,064百万円(前期比58.1%増)、経常利益15,051百万円(同68.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、第3四半期連結会計期間に当社の連結子会社であるRADMS Paper Limitedに係るのれんの減損損失1,779百万円を特別損失に計上した一方、第1四半期連結会計期間に退職給付制度改定益5,969百万円を特別利益に計上したこと等により、前期比215.1%増の11,499百万円となりました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は共に過去最高益となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用による売上収益への影響は△76,946百万円となります。
② セグメントごとの経営成績
イ 当期の経営成績のセグメント別の概況
当連結会計年度の経営成績をセグメント別に見ますと次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の期首より、報告セグメントの名称を「製紙及び加工」を「製紙加工」に、「資源及び環境」を「環境原材料」に変更しておりますが、各報告セグメントの事業内容等については変更ありません。
外部売上収益 (単位:百万円、%)
(注) 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
セグメント利益(経常利益) (単位:百万円、%)
ロ 当期の経営成績のセグメント別の分析
当連結会計年度の経営成績をセグメント別に見ますと次のとおりであります。
「国内卸売」
紙は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う度重なる緊急事態宣言の発出及びまん延防止等重点措置の適用により社会経済活動が制限されたことで、主に旅行やイベント関連のチラシやパンフレット向けの需要は減少しましたが、紙全体の需要は当連結会計年度を通して緩やかに回復しており、前期に対し販売数量が増加しました。
板紙は、天候不順による青果物向けの需要減少はありましたが、通販関連や加工食品向けの需要が堅調に推移し、前期に対し販売数量が増加しました。
また、工業用原紙や電子材料関連製品についても、電子部品や半導体向けの需要拡大により、前期に対し販売数量が増加しました。
売上収益は、販売数量は増加したものの収益認識会計基準等の適用によるマイナスの影響が大きく、前期比30.4%減の173,967百万円となりました。
経常利益は、販売数量の増加による営業利益の増加と持分法投資利益の増加により前期比15.5%増の4,298百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用による売上収益への影響は△84,743百万円となります。
「海外卸売」
当連結会計年度前半においては、オセアニアや英国において新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウン等による紙・板紙需要の減少がみられたものの、その後の行動制限の緩和に伴う需要の回復により各拠点において販売数量が増加したことに加え、需給のひっ迫や原燃料価格の高騰等により販売単価が上昇したほか、本邦からの紙の輸出数量も増加した結果、売上収益は前期比27.4%増の202,211百万円となりました。
経常利益は、燃料価格の高騰等による運賃等の販売費の増加や、営業活動の正常化に伴う人件費等の一般管理費の増加があったものの、販売数量の増加及び販売単価の上昇による収益の増加が上回り、5,678百万円と大幅な増益となりました(前連結会計年度は426百万円の経常損失)。
なお、収益認識会計基準等の適用による売上収益への影響は△2,950百万円となります。
「製紙加工」
段ボール原紙製造及び加工事業は、国内においては需要の増加に伴い販売数量が増加しました。一方、インドネシアにおける生産体制の強化を目的とした新工場が本格稼働いたしましたが、取引先における新型コロナウイルスの感染拡大や部品調達不足による操業短縮の影響により販売数量の増加は限定的となりました。また、再生家庭紙事業は、国内は前年並みの販売数量を確保できたものの、海外は減少となりました。
売上収益は、販売数量においては国内外で複数の増減要因があったものの、収益認識会計基準等の適用によるプラスが大きく影響し、前期比89.0%増の41,545百万円となりました。
経常利益は、当連結会計年度後半から国内外の再生家庭紙・段ボール原紙製造及び加工事業における原燃料価格高騰による製造コストの上昇に加え、インドネシアの段ボール製造事業における新工場稼働による固定費の増加、海外再生家庭紙事業における販売数量の減少により前期比20.8%減の4,199百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用による売上収益への影響は+18,200百万円となります。
「環境原材料」
古紙事業は、国内、米国共に古紙の発生数量が減少している影響で販売数量は減少しましたが、特に米国古紙事業における販売価格の上昇により販売金額が増加しました。また、総合リサイクル事業は、処理数量の増加により処理金額が増加しました。
売上収益は、販売金額や処理金額は増加したものの収益認識会計基準等の適用によるマイナスの影響により、前期比19.6%減の21,828百万円となりました。
経常利益は、総合リサイクル事業の処理金額及び米国古紙事業の販売金額が増加したことに加え、国内古紙事業や再生可能エネルギーによる発電事業において収益性が改善したことから、前期比104.2%増の1,743百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用による売上収益への影響は△7,454百万円となります。
「不動産賃貸」
テナントビルの稼働率は引き続き高水準を維持しており、売上収益は前期並みの5,206百万円、経常利益は前期比2.8%減の1,529百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用による売上収益への影響はありません。
セグメント別の業績及び、収益認識会計基準等の適用により各セグメントが受ける影響額は以下のとおりです。
なお、セグメント利益(経常利益)に影響はありません。
(単位:百万円、%)
※ 表中の「売上高」は、前連結会計年度において開示しておりました収益認識会計基準等適用前の数値と同様の基準にて集計した数値であります。
③ 地域別・製品別の売上収益
イ 地域別売上収益 (単位:百万円、%)
ロ 製品及びサービス別売上収益 (単位:百万円、%)
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2021年度を初年度とした3年間の新たな中期経営計画『中期経営計画2023』(以下、「中計2023」といいます。)を策定しております。中計2023最終年度である2023年度の目標としました連結財務指標目標と当連結会計年度実績との比較は以下のとおりです。
中計2023の初年度にあたる当連結会計年度において、財務指標目標である経常利益は過去最高益を大幅に更新し15,051百万円となりました。今後も最終年度(2023年度)目標である経常利益15,000百万円及びその他の財務指標目標の着実な達成に向けて、中計2023の各方針に基づく施策に取り組んでまいります。
中計2023につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び事業上の対処すべき課題」をご参照ください。
⑤ 生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
ロ 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
ハ 受注実績
当社グループは、主として需要等を勘案した見込生産を行っているため、記載を省略しております。
ニ 販売実績
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(会計方針の変更)に記載のとおり、当連結会計年度の期首より収益認識会計基準等を適用しているため、「製紙加工」セグメントの販売実績が著しく増加しております。
当連結会計年度のこれらの実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(4) キャッシュ・フローの状況
① キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて1,145百万円増加し、12,731百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務が増加したものの、売上債権と棚卸資産の増加や、税金等調整前当期純利益の計上等により14,007百万円の収入となりました(前連結会計年度は28,382百万円の収入)。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却があったものの、有形固定資産と投資有価証券の取得等により4,078百万円の支出となりました(前連結会計年度は4,440百万円の支出)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の減少や配当金の支払等により9,833百万円の支出となりました(前連結会計年度は19,899百万円の支出)。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、中計2023において策定した連結財務指標目標に掲げましたように、各事業活動に必要とされる運転資金及び投融資資金の確保について、直接金融または間接金融における多様な手段の中から調達時点の市場環境等を考慮して資金調達を実施しております。また、当社グループのさらなる成長に必要な事業投資の継続と財務状況の健全性維持の両立を基本方針としております。
イ 資金調達手段
当社グループは、上記の資金調達の基本方針に則り、M&Aや設備投資資金ならびに運転資金といった資金使途を踏まえ、営業活動によって獲得されたキャッシュ・フローをベースに、直接金融市場においては社債及びコマーシャル・ペーパーを発行し、間接金融市場では銀行借入による長期借入金や短期借入金に加えて十分な当座貸越枠を確保しております。
また、資金調達手段の多様化を図ることで、資金使途及び調達環境の情勢に応じた有利な手段を選択し、機動的な資金調達を実施しております。
「フリー・キャッシュ・フロー」 (単位:百万円)
「有利子負債明細」 (単位:百万円)
(※1)一年内償還予定分の残高を含みます。
(※2)一年内返済予定分の残高を含みます。
ロ 資金の効率化
当社グループは、グループ内の資金効率向上を目的として、グループ各社における余剰資金の集中と配分を行うべく、グループファイナンス制度を国内及び海外の各地域にて導入しております。
ハ 財務指標目標
当社グループは、中計2023にて策定した財務指標目標に対して、基幹事業である紙・板紙の卸売事業で必要な運転資金の安定的な調達と、事業の多角化及びグループ経営の強化につなげる成長投資資金の調達余力を確保するため、営業活動の収益性向上、保有資産の効率的活用、ネットD/Eレシオや自己資本比率といった財務の健全性を示す経営指標の向上に取り組んでまいります。
「財務指標」
ニ 株主還元
当社グループは、株主の皆様に対する利益還元を経営上の重要施策のひとつとして位置づけ、長期にわたる経営基盤の安定と強化に努め、企業価値の向上を目指しております。配当の方針につきましては、安定的な配当を継続して行うことを基本方針とし、連結業績の動向も勘案して実施しております。
なお、当社は、「剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる。」旨を定款に定めております。
(配当基準日 期末配当:毎年3月31日、中間配当:毎年9月30日)
(5) 連結の範囲
連結の範囲につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)「1.連結の範囲に関する事項」及び「2.持分法の適用に関する事項」に記載しております。
(6) 今後の見通し
紙の需要は国内における人口の減少や世界的なデジタル化など構造的要因を背景に縮小傾向が続いておりましたが、加えてコロナ禍による社会経済活動の変化により大幅に縮減しました。今後については、新型コロナウイルス感染症の収束時期は未だ見通せないものの、各国の行動制限の緩和に伴い個人消費が回復し、紙の需要についても一定の増加を見込んでおります。また、板紙については引き続き堅調な需要を見込んでおります。
一方、原燃料価格や物流費の高騰に伴う、製造及び販売コストの増加などが見込まれ、2023年3月期の連結業績予想については、営業利益13,500百万円(前期比4.0%減)、経常利益14,000百万円(前期比7.0%減)としております。親会社株主に帰属する当期純利益については、2022年6月21日付にて東京証券取引所に開示いたしました通り、当社が東京都中央区に所有する固定資産の譲渡に伴う特別利益約16,600百万円の計上を見込み、19,500百万円(前期比69.6%増)としております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2022年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なもの
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況に応じ合理的な判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
また、新型コロナウイルス感染症の影響等の不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが困難な要素もありますが、当連結会計年度末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
① 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率等により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を見積り計上しておりますが、将来において、取引先の財務状況等が悪化し、支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
経営者は、貸倒引当金は十分に計上され、債権が回収可能な額として計上されていると判断しております。ただし、これらの評価には経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により債権の評価に関する見積りが変化した場合には、将来当社グループにおいて貸倒引当金を増額又は減額する可能性もあります。
② のれんの減損
当社グループにおけるのれんの残高は多額であるため、会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。
当社グループは、企業買収により取得した子会社の将来の超過収益力として連結貸借対照表にのれんを計上し、その効果が及ぶと見込まれる期間を5年間として、定額法にて償却を行っております。
経営者は当連結会計年度末におけるのれんの資産性について、償却期間及び金額は適切であると判断しております。ただし、これらの前提条件には子会社の業績や事業計画等を基にした判断が含まれており、経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、将来において当初想定した子会社の収益力等が見込めなくなった場合にはのれんの減損損失が計上される可能性があります。
③ 投資有価証券の減損
当社グループは、仕入先企業、販売先企業、取引金融機関、関係会社等、業務上密接な関係にある企業の株式等を保有しており、これらの有価証券の残高は多額であるため、会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。
なお、当該株式の減損にあたり市場価格又は合理的に算定された価額のある有価証券については、個々の銘柄の時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、「著しく下落し、回復可能性がないもの」と判定し処理しております。個々の銘柄の時価が取得原価に比べ30%以上50%未満下落した場合も「著しく下落した」とする判定基準を設け、この場合の時価の回復可能性について過去の時価の推移に基づく一定の形式基準により判定し処理しております。また、市場価格のない株式については、個々の銘柄の1株当たり簿価純資産額が帳簿価額を50%以上下回っている場合及び保有資産に大幅な含み損がある可能性のある場合について、当該会社の資産の時価額を加味及び業績見通し等を勘案したうえで減損処理の要否を四半期ごとに判断し、決定しております。
将来において、株式市場の悪化又は投資先の業績不振により、さらなる評価損の計上が必要となる可能性があります。
経営者は、所有する有価証券の公正価値の評価は合理的であると判断しております。ただし、これらの評価には経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により有価証券の評価に関する見積りが変化した場合には、結果として将来当社グループにおける公正価値評価額が変動する可能性もあります。
④ 固定資産の減損
当社グループは、多くの有形固定資産及び無形固定資産を保有しており、これらの固定資産の残高は多額であるため、会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。
当社グループは固定資産の減損会計を適用しており、減損会計では、資産のグルーピング、減損の兆候の識別、減損損失の認識、減損損失の測定の各過程で、将来キャッシュ・フロー等の見積りを要します。
経営者は、減損の兆候及び減損損失の認識に関する判断に関する評価は合理的であると判断しております。ただし、これらの見積りには経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により固定資産の評価に関する見積りが変化した場合には、結果として将来当社グループが追加で減損損失を認識する可能性もあります。
⑤ 繰延税金資産の回収可能性
当社グループにおける繰延税金資産の残高は多額であるため、繰延税金資産の回収可能性に関する評価は会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、課税主体ごとに将来の課税所得を合理的に見積り、将来課税所得を減算できる可能性が高いものに限って繰延税金資産を認識しております。繰延税金資産の回収可能性は毎連結会計年度末日に見直し、課税所得の実現が見込めないと判断される部分について減額しております。
経営者は、繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり行っている見積りは合理的であり、繰延税金資産が回収可能な額として計上されていると判断しております。ただし、これらの見積りによる繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存し、経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件や仮定の変化等により回収可能性の評価に関する見積りが変化した場合には繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります
(2) 財政状態の状況
① 当期の財政状態の概況
イ 資産の部 (単位:百万円、%)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 前連結会計年度比 | |||
| 総資産 | 321,986 | 338,939 | 16,953 | 105.3 | ||
| 流動資産 | 160,410 | 183,075 | 22,665 | 114.1 | ||
| 固定資産 | 161,476 | 155,784 | △5,692 | 96.5 | ||
| 有形固定資産 | 111,683 | 109,374 | △2,309 | 97.9 | ||
| 無形固定資産 | 6,982 | 3,629 | △3,353 | 52.0 | ||
| 投資その他の資産 | 42,811 | 42,781 | △31 | 99.9 | ||
| 繰延資産 | 100 | 80 | △20 | 80.3 | ||
ロ 負債の部 (単位:百万円、%)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 前連結会計年度比 | ||
| 総負債 | 232,114 | 238,623 | 6,509 | 102.8 | |
| 流動負債 | 151,679 | 164,535 | 12,855 | 108.5 | |
| 固定負債 | 80,435 | 74,088 | △6,347 | 92.1 | |
ハ 純資産の部 (単位:百万円、%)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 前連結会計年度比 | ||
| 純資産 | 89,872 | 100,317 | 10,445 | 111.6 | |
| 株主資本 | 74,467 | 84,129 | 9,663 | 113.0 | |
| その他の包括利益累計額 | 8,985 | 8,692 | △293 | 96.7 | |
| 新株予約権 | 117 | 83 | △33 | 71.5 | |
| 非支配株主持分 | 6,304 | 7,412 | 1,108 | 117.6 | |
ニ セグメントごとの資産の概況 (単位:百万円、%)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 前連結会計年度比 | |
| 国内卸売 | 101,972 | 105,963 | 3,991 | 103.9 |
| 海外卸売 | 64,594 | 78,726 | 14,132 | 121.9 |
| 製紙加工 | 56,032 | 56,536 | 504 | 100.9 |
| 環境原材料 | 34,929 | 35,224 | 296 | 100.8 |
| 不動産賃貸 | 36,330 | 35,120 | △1,211 | 96.7 |
| 調整額 | 28,128 | 27,370 | △759 | 97.3 |
| うち、全社セグメント | 59,561 | 56,147 | △3,413 | 94.3 |
② 当期の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、RADMS Paper Limitedに係るのれんの減損損失の計上により無形固定資産が減少したものの、売上債権や棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末に比べて16,953百万円増加し、338,939百万円となりました。
総負債は、有利子負債の減少や当社の退職給付制度改定に伴う退職給付に係る負債の減少があったものの、仕入債務の増加等により、前連結会計年度末に比べ6,509百万円増加し、238,623百万円となりました。
純資産は、剰余金の配当や親会社株主に帰属する当期純利益の計上等の結果、前連結会計年度末に比べ10,445百万円増加し、100,317百万円となりました。
(3) 経営成績の状況
① 経営成績の状況の概要
イ 経営成績の状況の概要 (単位:百万円、%)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 前連結会計年度比 | |
| 売上収益 | 462,922 | 444,757 | △18,165 | 96.1 |
| 売上総利益 | 63,480 | 72,454 | 8,974 | 114.1 |
| 営業利益 | 8,896 | 14,064 | 5,167 | 158.1 |
| 経常利益 | 8,948 | 15,051 | 6,103 | 168.2 |
| 税金等調整前当期純利益 | 8,215 | 19,084 | 10,869 | 232.3 |
| 当期純利益 | 4,895 | 12,695 | 7,801 | 259.4 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益 | 1,245 | 1,196 | △50 | 96.0 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,649 | 11,499 | 7,850 | 315.1 |
ロ 当期の経営成績の分析
当連結会計年度における当社グループの業績は、売上収益444,757百万円、営業利益14,064百万円(前期比58.1%増)、経常利益15,051百万円(同68.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、第3四半期連結会計期間に当社の連結子会社であるRADMS Paper Limitedに係るのれんの減損損失1,779百万円を特別損失に計上した一方、第1四半期連結会計期間に退職給付制度改定益5,969百万円を特別利益に計上したこと等により、前期比215.1%増の11,499百万円となりました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は共に過去最高益となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用による売上収益への影響は△76,946百万円となります。
② セグメントごとの経営成績
イ 当期の経営成績のセグメント別の概況
当連結会計年度の経営成績をセグメント別に見ますと次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の期首より、報告セグメントの名称を「製紙及び加工」を「製紙加工」に、「資源及び環境」を「環境原材料」に変更しておりますが、各報告セグメントの事業内容等については変更ありません。
外部売上収益 (単位:百万円、%)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 前連結会計年度比 | |
| 国内卸売 | 249,825 | 173,967 | △75,858 | 69.6 |
| (構成比) | 54.0 | 39.1 | ||
| 海外卸売 | 158,772 | 202,211 | 43,439 | 127.4 |
| (構成比) | 34.3 | 45.5 | ||
| 製紙加工 | 21,977 | 41,545 | 19,568 | 189.0 |
| (構成比) | 4.7 | 9.3 | ||
| 環境原材料 | 27,142 | 21,828 | △5,315 | 80.4 |
| (構成比) | 5.9 | 4.9 | ||
| 不動産賃貸 | 5,206 | 5,206 | 1 | 100.0 |
| (構成比) | 1.1 | 1.2 |
(注) 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
セグメント利益(経常利益) (単位:百万円、%)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 前連結会計年度比 | |
| 国内卸売 | 3,720 | 4,298 | 578 | 115.5 |
| (構成比) | 33.8 | 24.6 | ||
| 海外卸売 | △426 | 5,678 | 6,104 | - |
| (構成比) | △3.9 | 32.5 | ||
| 製紙加工 | 5,302 | 4,199 | △1,102 | 79.2 |
| (構成比) | 48.1 | 24.1 | ||
| 環境原材料 | 854 | 1,743 | 889 | 204.2 |
| (構成比) | 7.7 | 10.0 | ||
| 不動産賃貸 | 1,573 | 1,529 | △44 | 97.2 |
| (構成比) | 14.3 | 8.8 |
ロ 当期の経営成績のセグメント別の分析
当連結会計年度の経営成績をセグメント別に見ますと次のとおりであります。
「国内卸売」
紙は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う度重なる緊急事態宣言の発出及びまん延防止等重点措置の適用により社会経済活動が制限されたことで、主に旅行やイベント関連のチラシやパンフレット向けの需要は減少しましたが、紙全体の需要は当連結会計年度を通して緩やかに回復しており、前期に対し販売数量が増加しました。
板紙は、天候不順による青果物向けの需要減少はありましたが、通販関連や加工食品向けの需要が堅調に推移し、前期に対し販売数量が増加しました。
また、工業用原紙や電子材料関連製品についても、電子部品や半導体向けの需要拡大により、前期に対し販売数量が増加しました。
売上収益は、販売数量は増加したものの収益認識会計基準等の適用によるマイナスの影響が大きく、前期比30.4%減の173,967百万円となりました。
経常利益は、販売数量の増加による営業利益の増加と持分法投資利益の増加により前期比15.5%増の4,298百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用による売上収益への影響は△84,743百万円となります。
「海外卸売」
当連結会計年度前半においては、オセアニアや英国において新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウン等による紙・板紙需要の減少がみられたものの、その後の行動制限の緩和に伴う需要の回復により各拠点において販売数量が増加したことに加え、需給のひっ迫や原燃料価格の高騰等により販売単価が上昇したほか、本邦からの紙の輸出数量も増加した結果、売上収益は前期比27.4%増の202,211百万円となりました。
経常利益は、燃料価格の高騰等による運賃等の販売費の増加や、営業活動の正常化に伴う人件費等の一般管理費の増加があったものの、販売数量の増加及び販売単価の上昇による収益の増加が上回り、5,678百万円と大幅な増益となりました(前連結会計年度は426百万円の経常損失)。
なお、収益認識会計基準等の適用による売上収益への影響は△2,950百万円となります。
「製紙加工」
段ボール原紙製造及び加工事業は、国内においては需要の増加に伴い販売数量が増加しました。一方、インドネシアにおける生産体制の強化を目的とした新工場が本格稼働いたしましたが、取引先における新型コロナウイルスの感染拡大や部品調達不足による操業短縮の影響により販売数量の増加は限定的となりました。また、再生家庭紙事業は、国内は前年並みの販売数量を確保できたものの、海外は減少となりました。
売上収益は、販売数量においては国内外で複数の増減要因があったものの、収益認識会計基準等の適用によるプラスが大きく影響し、前期比89.0%増の41,545百万円となりました。
経常利益は、当連結会計年度後半から国内外の再生家庭紙・段ボール原紙製造及び加工事業における原燃料価格高騰による製造コストの上昇に加え、インドネシアの段ボール製造事業における新工場稼働による固定費の増加、海外再生家庭紙事業における販売数量の減少により前期比20.8%減の4,199百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用による売上収益への影響は+18,200百万円となります。
「環境原材料」
古紙事業は、国内、米国共に古紙の発生数量が減少している影響で販売数量は減少しましたが、特に米国古紙事業における販売価格の上昇により販売金額が増加しました。また、総合リサイクル事業は、処理数量の増加により処理金額が増加しました。
売上収益は、販売金額や処理金額は増加したものの収益認識会計基準等の適用によるマイナスの影響により、前期比19.6%減の21,828百万円となりました。
経常利益は、総合リサイクル事業の処理金額及び米国古紙事業の販売金額が増加したことに加え、国内古紙事業や再生可能エネルギーによる発電事業において収益性が改善したことから、前期比104.2%増の1,743百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用による売上収益への影響は△7,454百万円となります。
「不動産賃貸」
テナントビルの稼働率は引き続き高水準を維持しており、売上収益は前期並みの5,206百万円、経常利益は前期比2.8%減の1,529百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用による売上収益への影響はありません。
セグメント別の業績及び、収益認識会計基準等の適用により各セグメントが受ける影響額は以下のとおりです。
なお、セグメント利益(経常利益)に影響はありません。
(単位:百万円、%)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 増減率 | ||
| 国内卸売 | 売上高(※) | 249,825 | 258,710 | +8,884 | +3.6 |
| 収益認識会計基準 等適用による影響 | ― | △84,743 | △84,743 | ― | |
| 売上収益 | 249,825 | 173,967 | △75,858 | △30.4 | |
| 経常利益 | 3,720 | 4,298 | +578 | +15.5 | |
| 海外卸売 | 売上高(※) | 158,772 | 205,161 | +46,389 | +29.2 |
| 収益認識会計基準 等適用による影響 | ― | △2,950 | △2,950 | ― | |
| 売上収益 | 158,772 | 202,211 | +43,439 | +27.4 | |
| 経常利益 | △426 | 5,678 | +6,104 | ― | |
| 製紙加工 | 売上高(※) | 21,977 | 23,345 | +1,368 | +6.2 |
| 収益認識会計基準 等適用による影響 | ― | +18,200 | +18,200 | ― | |
| 売上収益 | 21,977 | 41,545 | +19,568 | +89.0 | |
| 経常利益 | 5,302 | 4,199 | △1,102 | △20.8 | |
| 環境原材料 | 売上高(※) | 27,142 | 29,281 | +2,139 | +7.9 |
| 収益認識会計基準 等適用による影響 | ― | △7,454 | △7,454 | ― | |
| 売上収益 | 27,142 | 21,828 | △5,315 | △19.6 | |
| 経常利益 | 854 | 1,743 | +889 | +104.2 | |
| 不動産賃貸 | 売上高(※) | 5,206 | 5,206 | +1 | +0.0 |
| 収益認識会計基準 等適用による影響 | ― | ― | ― | ― | |
| 売上収益 | 5,206 | 5,206 | +1 | +0.0 | |
| 経常利益 | 1,573 | 1,529 | △44 | △2.8 |
※ 表中の「売上高」は、前連結会計年度において開示しておりました収益認識会計基準等適用前の数値と同様の基準にて集計した数値であります。
③ 地域別・製品別の売上収益
イ 地域別売上収益 (単位:百万円、%)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 前連結会計年度比 | |
| 日本 | 285,967 | 221,997 | △63,970 | 77.6 |
| (構成比) | 61.8 | 49.9 | ||
| アジア | 54,963 | 67,946 | 12,984 | 123.6 |
| (構成比) | 11.9 | 15.3 | ||
| 北米 | 47,432 | 63,574 | 16,142 | 134.0 |
| (構成比) | 10.2 | 14.3 | ||
| オセアニア | 32,362 | 36,792 | 4,430 | 113.7 |
| (構成比) | 7.0 | 8.3 | ||
| 欧州 | 38,505 | 49,834 | 11,328 | 129.4 |
| (構成比) | 8.3 | 11.2 | ||
| その他地域 | 3,693 | 4,614 | 921 | 124.9 |
| (構成比) | 0.8 | 1.0 | ||
| 海外売上収益計 | 176,955 | 222,760 | 45,805 | 125.9 |
| (構成比) | 38.2 | 50.1 |
ロ 製品及びサービス別売上収益 (単位:百万円、%)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 前連結会計年度比 | |
| 紙 | 272,639 | 289,114 | 16,475 | 106.0 |
| (構成比) | 58.9 | 65.0 | ||
| 板紙 | 89,990 | 68,390 | △21,600 | 76.0 |
| (構成比) | 19.4 | 15.4 | ||
| パルプ | 4,896 | 8,628 | 3,731 | 176.2 |
| (構成比) | 1.1 | 1.9 | ||
| 古紙 | 18,404 | 15,860 | △2,544 | 86.2 |
| (構成比) | 4.0 | 3.6 | ||
| その他 | 76,993 | 62,766 | △14,227 | 81.5 |
| (構成比) | 16.6 | 14.1 |
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2021年度を初年度とした3年間の新たな中期経営計画『中期経営計画2023』(以下、「中計2023」といいます。)を策定しております。中計2023最終年度である2023年度の目標としました連結財務指標目標と当連結会計年度実績との比較は以下のとおりです。
| 連結財務指標目標 | 当連結会計年度(実績) | 2023年度目標 |
| 経常利益 | 15,051百万円 | 15,000百万円 |
| (セグメント別経常利益) | ||
| 国内卸売 | 4,298百万円 | 5,000百万円 |
| 海外卸売 | 5,678百万円 | 3,000百万円 |
| 製紙加工 | 4,199百万円 | 6,000百万円 |
| 環境原材料 | 1,743百万円 | 1,500百万円 |
| 不動産賃貸 | 1,529百万円 | 1,500百万円 |
| 調整額 | △2,396百万円 | △2,000百万円 |
| 自己資本利益率(ROE) | 13.0% | 8.0% |
| 総資産経常利益率(ROA) | 4.6% | 4.0% |
| 投下資本利益率(ROIC) | 4.9% | 5.0% |
| ネットD/Eレシオ | 1.06倍 | 1.40倍以下 |
中計2023の初年度にあたる当連結会計年度において、財務指標目標である経常利益は過去最高益を大幅に更新し15,051百万円となりました。今後も最終年度(2023年度)目標である経常利益15,000百万円及びその他の財務指標目標の着実な達成に向けて、中計2023の各方針に基づく施策に取り組んでまいります。
中計2023につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び事業上の対処すべき課題」をご参照ください。
⑤ 生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| 製紙加工 | 32,537 | 108.8 |
| 環境原材料 | 4,112 | 96.3 |
| (注) 金額は製造原価によっております。 |
ロ 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| 国内卸売 | 267,701 | 127.3 |
| 海外卸売 | 153,204 | 139.3 |
| 環境原材料 | 23,223 | 108.5 |
| (注) 1 金額は仕入価格によっております。 2 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。 |
ハ 受注実績
当社グループは、主として需要等を勘案した見込生産を行っているため、記載を省略しております。
ニ 販売実績
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(会計方針の変更)に記載のとおり、当連結会計年度の期首より収益認識会計基準等を適用しているため、「製紙加工」セグメントの販売実績が著しく増加しております。
当連結会計年度のこれらの実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| 国内卸売 | 173,967 | 69.6 |
| 海外卸売 | 202,211 | 127.4 |
| 製紙加工 | 41,545 | 189.0 |
| 環境原材料 | 21,828 | 80.4 |
| 不動産賃貸 | 5,206 | 100.0 |
| 合計 | 444,757 | 96.1 |
| (注) 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。 |
(4) キャッシュ・フローの状況
① キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて1,145百万円増加し、12,731百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務が増加したものの、売上債権と棚卸資産の増加や、税金等調整前当期純利益の計上等により14,007百万円の収入となりました(前連結会計年度は28,382百万円の収入)。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却があったものの、有形固定資産と投資有価証券の取得等により4,078百万円の支出となりました(前連結会計年度は4,440百万円の支出)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の減少や配当金の支払等により9,833百万円の支出となりました(前連結会計年度は19,899百万円の支出)。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、中計2023において策定した連結財務指標目標に掲げましたように、各事業活動に必要とされる運転資金及び投融資資金の確保について、直接金融または間接金融における多様な手段の中から調達時点の市場環境等を考慮して資金調達を実施しております。また、当社グループのさらなる成長に必要な事業投資の継続と財務状況の健全性維持の両立を基本方針としております。
イ 資金調達手段
当社グループは、上記の資金調達の基本方針に則り、M&Aや設備投資資金ならびに運転資金といった資金使途を踏まえ、営業活動によって獲得されたキャッシュ・フローをベースに、直接金融市場においては社債及びコマーシャル・ペーパーを発行し、間接金融市場では銀行借入による長期借入金や短期借入金に加えて十分な当座貸越枠を確保しております。
また、資金調達手段の多様化を図ることで、資金使途及び調達環境の情勢に応じた有利な手段を選択し、機動的な資金調達を実施しております。
「フリー・キャッシュ・フロー」 (単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 28,382 | 14,007 | △14,375 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △4,440 | △4,078 | 362 |
| フリー・キャッシュ・フロー | 23,942 | 9,929 | △14,013 |
「有利子負債明細」 (単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |
| コマーシャル・ペーパー | 9,000 | 8,000 | △1,000 |
| 社債 (※1) | 30,034 | 30,011 | △23 |
| 直接調達 | 39,034 | 38,011 | △1,023 |
| 短期借入金 | 36,324 | 39,024 | 2,700 |
| 長期借入金 (※2) | 38,700 | 33,635 | △5,065 |
| 間接調達 | 75,024 | 72,659 | △2,365 |
| 有利子負債合計 | 114,057 | 110,670 | △3,387 |
(※1)一年内償還予定分の残高を含みます。
(※2)一年内返済予定分の残高を含みます。
ロ 資金の効率化
当社グループは、グループ内の資金効率向上を目的として、グループ各社における余剰資金の集中と配分を行うべく、グループファイナンス制度を国内及び海外の各地域にて導入しております。
ハ 財務指標目標
当社グループは、中計2023にて策定した財務指標目標に対して、基幹事業である紙・板紙の卸売事業で必要な運転資金の安定的な調達と、事業の多角化及びグループ経営の強化につなげる成長投資資金の調達余力を確保するため、営業活動の収益性向上、保有資産の効率的活用、ネットD/Eレシオや自己資本比率といった財務の健全性を示す経営指標の向上に取り組んでまいります。
「財務指標」
| 中期経営計画2023目標 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 自己資本利益率(ROE) | 8.0% | 4.5% | 13.0% |
| 総資産経常利益率(ROA) | 4.0% | 2.7% | 4.6% |
| 投下資本利益率(ROIC) | 5.0% | 3.0% | 4.9% |
| ネットD/Eレシオ | 1.40倍以下 | 1.23倍 | 1.06倍 |
ニ 株主還元
当社グループは、株主の皆様に対する利益還元を経営上の重要施策のひとつとして位置づけ、長期にわたる経営基盤の安定と強化に努め、企業価値の向上を目指しております。配当の方針につきましては、安定的な配当を継続して行うことを基本方針とし、連結業績の動向も勘案して実施しております。
なお、当社は、「剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる。」旨を定款に定めております。
(配当基準日 期末配当:毎年3月31日、中間配当:毎年9月30日)
(5) 連結の範囲
連結の範囲につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)「1.連結の範囲に関する事項」及び「2.持分法の適用に関する事項」に記載しております。
(6) 今後の見通し
紙の需要は国内における人口の減少や世界的なデジタル化など構造的要因を背景に縮小傾向が続いておりましたが、加えてコロナ禍による社会経済活動の変化により大幅に縮減しました。今後については、新型コロナウイルス感染症の収束時期は未だ見通せないものの、各国の行動制限の緩和に伴い個人消費が回復し、紙の需要についても一定の増加を見込んでおります。また、板紙については引き続き堅調な需要を見込んでおります。
一方、原燃料価格や物流費の高騰に伴う、製造及び販売コストの増加などが見込まれ、2023年3月期の連結業績予想については、営業利益13,500百万円(前期比4.0%減)、経常利益14,000百万円(前期比7.0%減)としております。親会社株主に帰属する当期純利益については、2022年6月21日付にて東京証券取引所に開示いたしました通り、当社が東京都中央区に所有する固定資産の譲渡に伴う特別利益約16,600百万円の計上を見込み、19,500百万円(前期比69.6%増)としております。