有価証券報告書-第106期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/17 13:37
【資料】
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【項目】
188項目
(会計上の見積りの変更)
ロシア・ウクライナ情勢のロシアLNG事業への影響
当社並びにエネルギーセグメントに属する関連会社が投資・融資・保証を行っているロシアLNG事業は、2022年2月以降のロシア・ウクライナ情勢及びそれに伴うロシアに対する制裁措置等の影響を受け、各パートナーとの協議等を踏まえ、関連する資産・負債の評価を行っています。
Arctic LNG2事業へ投資・融資を行う当社関連会社Japan Arctic LNGに対する投資・融資及び事業に関連する金銭債務保証については、2023年11月2日(米国時間)に米国財務省外国資産管理局よりArctic LNG2がSDN(経済制裁対象者)指定され、さらにその後も追加的に特定の関係者のSDN指定が発表されたこと等を受け、引き続き法令順守の上で関係者とも連携しつつ必要な措置を行っています。持分権者間協定書や第三者との取決めを含め、諸契約に基づくJapan Arctic LNG及び当社の権利・義務を踏まえた保証義務の負担割合を考慮し金銭債務保証の履行可能性の見直しを行っています。
事業に関連する金銭債務保証について、主に事業における特定の関係者のSDN指定、パートナー等との協議の進捗、及び負担割合に関する第三者との取決めに基づき当社が受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローを考慮し、Japan Arctic LNG及びArctic LNG2を被保証人として当社が差し入れる保証を履行するシナリオ並びにその他のシナリオを加味して加重平均した債務保証損失を測定しています。
前事業年度末及び当事業年度末における、本事業に関連する偶発債務に含まれる金銭債務保証の残高はそれぞれ193,547百万円、152,880百万円です。これらに対する引当金は貸借対照表の「債務保証等損失引当金」にそれぞれ65,564百万円、49,890百万円計上しており、その変動に係る損益を損益計算書の「債務保証等損失引当金戻入額」及び「為替差損」に計上しています。なお、当事業年度末における投資・融資及びその他資産の残高はありません。また、引当金の変動に係る損益を除き、当事業年度における損益計算書の当期純利益への影響は軽微です。
これらの見積りは、今後のロシア・ウクライナ情勢を含めたロシアに関係する国際情勢の変化、ロシアの格付けの変更や制裁等に起因する事業環境の変化や当社のロシアLNG事業に係る方針変更等が行われた場合、翌事業年度以降の財務諸表において、関連する保証等の金額及び負担額に重要な影響を与える可能性があります。当社は引き続き必要な措置を講じていきます。
その他の重要性がある会計上の見積りの変更は、(税効果会計関係)に記載しています。