有価証券報告書-第140期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/21 13:18
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、自然災害の頻発による影響はあったものの、政府や日銀による経済政策や金融政策を背景に、企業収益や雇用環境の改善により緩やかな回復基調が続きました。
工業分野では、一部で減速感がみられましたものの、堅調な設備投資意欲により工作機械などの新規・更新需要が引き続き伸長しました。建設・住宅分野では、貸家を中心に減少傾向が続いたものの、都市部における再開発事業などの民間設備投資、国土強靭化計画による公共投資も引き続き堅調に推移しました。海外では米中貿易摩擦問題の影響により、中国市場は減速基調となったものの、米国の景気回復は継続しており、タイ、インドネシア、ベトナムなどのアジア新興国では緩やかな回復がみられました。
このような状況の中、当期は「業界トップレベルの収益構造を持つ複合専門商社グループに成長する」ことを目指す「ユアサビジョン360」の第1ステージである3カ年の中期経営計画「Growing Together 2020」の2年目を迎えました。「コア事業の機能強化」「成長事業の再強化」「経営基盤の強化」を基本方針とし、エンジニアリング機能、ロジスティクス機能、情報発信機能などのコア事業の強化に引き続き注力いたしました。「成長事業の再強化」では、グローバル成長を目指す「海外事業」、「ロボ(AI)&IoT事業」や電子商取引拡大に対応する「新流通事業」、「環境・エネルギーソリューション事業」、「レジリエンス&セキュリティ事業」の5分野を成長事業として、育成・強化に取り組みました。また、次なる成長事業の発掘・育成のために農業、介護・医療分野への新市場開拓に向けた諸施策を推進いたしました。
新流通事業では2018年5月に電子商取引拡大に向けた新たなECサイト「Growing Navi」を稼働させ、販売先との双方向プラットフォームとしてトレードビジネスの拡大と業務の効率化に注力いたしました。
海外事業では、販売体制の一層の整備・強化とともに生産の自動化など提案営業力の強化による工作機械や建設機械の拡販に努めました。また、ESGやSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みとして、タイ、ベトナムにおけるJCM(二国間クレジット制度)を活用した省エネ支援事業など、環境エネルギー事業の拡大を積極的に推進いたしました。
ロボ(AI)&IoT事業では、生産ラインの自動化提案などのシステムインテグレーション機能を強化し、産業用ロボットの拡販に注力するとともに、次なる成長事業の発掘・育成を目的に次世代農業ロボットの開発コンソーシアムへの参画や自律走行型協働ロボットの共同開発を推進いたしました。
環境・エネルギーソリューション事業では、環境・省エネに配慮したエネルギーの最適化を幅広く提案し、新商品・新システムの開発・拡販に努めました。
レジリエンス&セキュリティ事業では、台風や地震などの自然災害への対応がより一層重要となる中、ソリューション営業を展開し、事業活動を通じて安全・安心な社会インフラ整備の提案に注力いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比6.9%増の4,936億27百万円となりました。利益面につきましては、営業利益が125億17百万円(前連結会計年度比9.8%増)、経常利益は134億37百万円(前連結会計年度比10.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は90億38百万円(前連結会計年度比9.4%増)となりました。自己資本当期純利益率(RОE)は12.2%(前連結会計年度は12.2%)となりました。
セグメント別の売上高は以下のとおりであります。
産業機器部門におきましては、自動車関連産業を中心に国内の工場稼働率が底堅さを維持した結果、前連結会計年度比26億24百万円(前連結会計年度比3.7%増)増収の730億43百万円となりました。工業機械部門につきましては、国内では工作機械の需要が好調に推移するとともに、ロボット市場も成長を維持しました。海外では、中国、インド、ベトナム、インドネシアを中心に順調に推移いたしました結果、前連結会計年度比157億11百万円(前連結会計年度比13.7%増)増収の1,305億55百万円となりました。
住設・管材・空調部門は、貸家の新設住宅着工戸数は減少したものの、マンションや戸建て住宅向けのリフォーム需要や、非住宅分野が順調に推移しました結果、前連結会計年度比72億85百万円(前連結会計年度比5.0%増)増収の1,521億5百万円となりました。建築・エクステリア部門は、商業・物流施設向けの景観エクステリア商材や都市部の再開発事業で金属建材需要が堅調に推移するとともに、災害復興需要の増加などにより、前連結会計年度比45億80百万円(前連結会計年度比8.9%増)増収の562億33百万円となりました。建設機械部門は、公共工事や再開発事業による小型建設機械需要の持ち直しの動きがみられ、前連結会計年度比10億4百万円(前連結会計年度比3.0%増)増収の343億55百万円となりました。一方、エネルギー部門は、石油元売業者の再編など市場環境の大きな変化や暖冬の影響などにより、前連結会計年度比20億98百万円(前連結会計年度比8.2%減)減収の234億35百万円となりました。
その他部門につきましては、消費財事業は13.4%の増収、木材事業は12.1%の増収となり、その他部門で前連結会計年度比27億69百万円(前連結会計年度比13.1%増)増収の238億98百万円となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて127億25百万円増加し、2,477億47百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金が57億85百万円、電子記録債権が43億90百万円、たな卸資産が32億3百万円それぞれ増加した一方で、投資有価証券が14億86百万円減少したことなどによります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて77億84百万円増加し、1,706億28百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金が65億67百万円増加したことなどによります。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて49億41百万円増加し、771億18百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより利益剰余金が63億97百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が10億74百万円減少したことなどによります。この結果、自己資本比率は、30.9%(前連結会計年度末は30.5%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、366億26百万円となり、前連結会計年度末より4億23百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は、43億87百万円(前連結会計年度比22億57百万円の収入減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益134億14百万円及び仕入債務の増加額63億22百万円を計上した一方、売上債権の増加額101億62百万円及び法人税等の支払額を35億59百万円計上したことなどによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は、8億73百万円(前連結会計年度比4億81百万円の支出減)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出4億34百万円及び有形固定資産の取得による支出3億24百万円を計上したことなどによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は、31億82百万円(前連結会計年度比7億64百万円の支出増)となりました。これは主に配当金の支払額26億60百万円を計上したことなどによります。
④販売、仕入及び受注の実績
a.販売実績
期間前連結会計年度
自 2017年4月1日
至 2018年3月31日
当連結会計年度
自 2018年4月1日
至 2019年3月31日
セグメントの名称金額
(百万円)
前年同期比
(%)
構成比率
(%)
金額
(百万円)
前年同期比
(%)
構成比率
(%)
産業機器70,4188.915.373,0433.714.8
工業機械114,8434.324.9130,55513.726.4
住設・管材・空調144,8204.131.4152,1055.030.8
建築・エクステリア51,6525.411.256,2338.911.4
建設機械33,350△5.17.234,3553.07.0
エネルギー25,534△2.95.523,435△8.24.7
その他21,129△4.14.523,89813.14.9
合計461,7493.5100.0493,6276.9100.0

(注) 販売実績の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
仕入実績の金額と販売実績の金額の差額は僅少であるため、記載を省略しております。
c.受注実績
受注実績の金額と販売実績の金額の差額は僅少であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識・検討内容
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比6.9%増の4,936億27百万円となりました。利益面につきましては、営業利益が125億17百万円(前連結会計年度比9.8%増)、経常利益は134億37百万円(前連結会計年度比10.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は90億38百万円(前連結会計年度比9.4%増)となりました。自己資本当期純利益率(RОE)は12.2%(前連結会計年度は12.2%)となりました。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
《産業機器部門》
産業機器部門につきましては、自動車関連産業を中心に自動化・省人化需要に支えられ国内の工場稼働率は底堅さを維持し、自動化・省力化機器、切削工具、測定器具、制御機器などの需要は堅調に推移しました。一方、半導体やスマートフォン関連産業は当期の後半にかけ、中国市場を中心に需要が減速しました。
このような状況の中、昨年5月に稼働した新たなECサイト「Growing Navi」によるトレードビジネスの拡大強化や在庫拡充など物流サービスの向上に取り組みました。また、コンプレッサや発電機、制御関連機器などの環境・省エネ、安全に配慮した取扱商品の拡充、マテハン関連機器、ロボット装置、工作機械周辺機器の販売強化に注力いたしました結果、売上高は730億43百万円(前連結会計年度比3.7%増)となりました。
《工業機械部門》
工業機械部門につきましては、国内では、自動車、建設機械、医療関連産業における工作機械の需要は好調に推移するとともに、ロボット市場も底堅い自動化需要に支えられ成長を維持しました。一方で第3四半期以降、米中摩擦の影響により、中国向け半導体・液晶関連分野を中心に受注環境の停滞感がみられました。海外では、自動車関連産業の工作機械需要は中国、インド、ベトナム、インドネシアにおいて順調に推移しました。
このような状況の中、自動車、建設機械、医療関連産業を中心に、ロボットを活用した省人化・自動化による生産性向上や補助金を活用した設備更新提案、高精度複合加工機の販売に注力いたしました。また、中国向けの需要減少が懸念される中、比較的好調な航空機、食品、物流関連分野の受注獲得に積極的に取り組みました。海外では、中国、ベトナムを中心に、現地資本企業の開拓を行い、海外市場の販売強化に取り組みました結果、売上高は1,305億55百万円(前連結会計年度比13.7%増)となりました。
《住設・管材・空調部門》
住設・管材・空調部門につきましては、賃貸住宅などを中心とした貸家の新設住宅着工戸数は減少したものの、マンションや戸建て住宅のリフォ-ム需要向け住宅設備機器や、非住宅分野の空調・管材商品の需要は底堅さを維持しました。また、新エネルギー関連商品では、第3四半期以降、太陽光発電パネルの販売に持ち直しの動きがみられ、パワーコンディショナなどの周辺機器の需要にも回復がみられました。
このような状況の中、戸建て住宅のリフォーム需要向け商材、バルブ・ポンプなどの非住宅分野の商品や省エネ性能の高い空調機器の販売に注力いたしました。また、新エネルギー関連商品において蓄電池・パワーコンディショナなどの周辺機器や当社で開発した太陽光発電の出力制御ユニットなどの新商材拡販を進めるとともに、工場向けなどの自家消費型の太陽光発電の拡販に努めました結果、売上高は1,521億5百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。
《建築・エクステリア部門》
建築・エクステリア部門につきましては、建設技能者不足などによる工期の遅れがみられたものの、首都圏を中心に商業・物流施設向けの景観エクステリア商材及び再開発事業などビル・マンション・ホテル向けの金属建材需要やインフラ関連需要は堅調に推移しました。また、台風や水害による自然災害の復興需要の本格化により、フェンス・ガードレールなどのエクステリア商材の販売に伸長がみられました。
このような状況の中、物置などのエクステリア商材やブロック塀倒壊問題に対するフェンスへの掛替工事提案、耐震・免震材などのレジリエンス製品の拡販に加え、金属パネルなどの建築商材や宅配ボックスの拡販に努めました結果、売上高は562億33百万円(前連結会計年度比8.9%増)となりました。
《建設機械部門》
建設機械部門につきましては、インフラ整備、災害復旧・復興工事などの公共工事や都市部を中心とした再開発事業により建設機械需要は伸長し、当社が主力とするレンタル業者向け小型建設機械の設備投資需要にも持ち直しの動きがみられました。
このような状況の中、国内では国土強靭化計画に対応した取扱商品の拡充や、ミニショベル、ローラーなどの土木・舗装機械、屋内作業向け高所作業車、小型機器などの拡販に努めるとともに、海外向けオークション事業の商品拡充による販売拡大に注力いたしました。海外では、東南アジア向けに、油圧ショベル、高所作業車などの建設機械の販売に注力いたしました結果、売上高は343億55百万円(前連結会計年度比3.0%増)となりました。
《エネルギー部門》
エネルギー部門につきましては、石油製品需要の減少が続く中、石油元売事業者の再編の影響や石油製品価格に大きな変動がみられ、市場環境の変化が続きました。また、暖冬の影響などにより冬季の灯油需要も低調に推移しました。
このような状況の中、卸売事業につきましては一般石油製品・潤滑油の新規販売先の開拓や新商材の販売に注力いたしました。小売事業につきましてはガソリンなどの販売に加え、タイヤ・車検・コーティングなどのカーケアサービスの強化に努めました結果、売上高は234億35百万円(前連結会計年度比8.2%減)となりました。
《その他》
その他の部門につきましては、消費材事業では、白物家電や調理家電の新商品を投入するとともに、新たなECサイト「ユアサプライムス.com」を稼働させるなど販売チャネルの拡大に注力いたしました。
木材事業では、原産地における自然災害や天候不良などでの供給不足の影響により、需給バランスの混乱がみられたものの、国内における合板需要は梱包材を中心に堅調に推移しました。
この結果、その他の部門の売上高は238億98百万円(前連結会計年度比13.1%増)となりました。
当社は2026年の創業360周年を見据えた「ユアサビジョン360」実現のための第1ステージとして、2017年4月からの3カ年を対象とする中期経営計画「Growing Together 2020」を推進中であり、当連結会計年度の経営成績等を踏まえた、具体的な施策等は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの分析
当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、中期経営計画に定める定量目標の進捗状況は下記のとおりであります。
指標2019年3月期2020年3月期(目標)2026年3月期(目標)
売上高4,936億27百万円5,000億円6,000億円
経常利益134億37百万円150億円200億円
経常利益率2.7%3.0%3.3%

③当社グループの資本財源及び資金の流動性
当社グループの資本財源及び資金の流動性については、運転資金、設備投資等の資金需要に対して、短期借入金及び自己資金を充当することを基本方針としております。
また、当社グループ内でキャッシュ・マネジメント・システムを活用したグループファイナンスを行うことで、連結ベースでの資金の効率化に努め、資金管理体制の充実を図っております。
当連結会計年度末の「現金及び現金同等物」の残高は、前連結会計年度末より4億23百万円増加し、366億26百万円となっており、充分な流動性を確保していると考えております。
なお、将来当社グループの成長のために多額の資金需要が生じた場合には借入金の増額も検討いたしますが、財務の健全性を維持しつつ、事業活動を通じて創出した利益を成長分野へ投資することにより、1株当たり当期純利益を増大させ、株主価値の向上を図ってまいります。

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