有価証券報告書-第73期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/12/27 11:32
【資料】
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【項目】
115項目
経営成績等の概要
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの変異株拡大を受け、9月には感染者数の減少傾向が見られたものの依然として厳しい状況が続いております。出版・教育業界においては、一部の巣ごもり需要は発生しておりますが、電子化による紙離れ傾向が続いているほか、ネット取引など取引の多様化が続いております。教育業界ではオンライン授業やデジタル教科書・教材の導入によって学校現場との取引も大きく変化していく可能性があります。少子化とデジタル化が進む中、当社を取り巻く環境は今後も不透明な状況が続くと予想されます。
このような状況下、当社グループの当連結会計年度における財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ138,220千円減少し9,637,618千円となりました。主な要因は借入金の抑制による預金の減少及び、繰延税金資産の減少によるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ400,048千円減少し7,450,296千円となりました。主な要因は買掛金の減少、短期借入金及び長期借入金の返済によるものです。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ261,828千円増加し2,187,321千円となりました。
b.経営成績
出版物等取次販売事業の売上高は26,661,071千円と前年比1.6%減となりました。
学習参考書、辞書・事典の分野において学校採用品の買い控えが解消したことや各種検定試験受付の取り扱いが再開したこと、デジタル事業の分野において新たな取引を開始できたこと等が売上に貢献しましたが、中学校教科書改訂年度である当連結会計年度は、小学校教科書改訂年度である前連結会計年度に比べ指導書の売上が振わず全体の売上は減少しました。
不動産賃貸事業におきましては、ほぼ横ばいとなり、売上高は595,801千円と前年比0.1%減となりました。
経費関係では物流関連費用の上昇に対し修理費の発生が抑えられたこと、貸倒引当金の戻入が発生したことが影響し、販売費及び一般管理費合計で2,449,627千円と前年比2.1%減となりました。
以上の結果、当連結会計年度のグループ経営成績は売上高27,256,872千円と前年同期比1.5%減、経常利益357,273千円(前年同期は経常利益351,412千円)、これに退職給付制度改定損などを加味した結果、税金等調整前当期純利益は332,247千円(前年同期は345,522千円)を計上、その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は224,871千円(前年同期は293,747千円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における、現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、利益の確保、に対し売掛債権の増加、仕入債務の減少、借入金返済などにより前連結会計年度に比べ、306,596千円減少し、当連結会計年度末における資金の残高は760,844千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益は前連結会計年度並みに確保したものの、販売や返品時期の変化による債権債務の回収・支払時期のずれによる減少、商品の販売や返品による減少などにより314,621千円(前連結会計年度899,268千円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の積立による使用のほか、固定資産の投資による使用が前連結会計年度より増加し△252,552千円(前連結会計年度△244,291千円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入金の返済による使用であり、新たな長期借入金の借入に対して短期借入金及び長期借入金の返済などにより△368,666千円(前連結会計年度△225,302千円)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
(1)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
前年同期比(%)
出版物等取次販売事業(千円)26,661,07198.4
不動産賃貸事業(千円)595,80199.9
合計(千円)27,256,87298.5

(注)1.前年同期比は、前連結会計年度の販売実績に対する当連結会計年度の販売実績の比率を記載しております。
2.上記の金額には消費税は含まれておりません。
(2)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
前年同期比(%)
出版物等取次販売事業(千円)23,807,03997.2
合計(千円)23,807,03997.2

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.前年同期比は、前連結会計年度の仕入実績に対する当連結会計年度の仕入実績の比率を記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り及び当該見積り
当社グループの連結財務諸表の作成につきましては、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されており、財政状態、経営成績について以下の分析を行っております。
当社グループの経営陣は過去の実績や現在の状況を踏まえ以下の会計方針について合理的な見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は当初の見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
たな卸資産においては、その多くが返品条件を元とした取引条件にて管理しておりますが、当社グループ買切り商品及び、当社責任における返品不能商品において市場状況において陳腐化したと判断されるもの又はその商品寿命に応じて評価減を計上しておりますが、市場悪化などによる影響によっては追加計上を行う可能性があります。
返品調整引当金については委託販売制度に基づく将来発生が予測される返品に伴う負担見込み額を計上しておりますが、送品・返品状況の変化により引当額が変動する可能性があります。
賞与引当金及び退職給付引当金、役員退職慰労引当金においては将来の支給に備えるため、それぞれ内規に基づく負担すべき支給見込額、期末要支給額を計上しております。
固定資産については遊休資産の発生かつ価値の下落がある場合において減損損失を計上しております。
取引先との円滑な関係維持のために保持している投資有価証券株式においては、市場価格があるものについてはその評価価値が帳簿価額を50%以上下回る場合に、市場価格の無いものはその会社の1株当たり純資産額が取得価額を50%以上下回る場合について評価損を計上しております。
②経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの連結売上高は27,256,872千円と前年同期比1.5%減となりました。セグメント別に分析しますと、教科書部門は昨年度の小学校教科書改訂の影響で当連結会計年度は売上高が大幅に減少しました。書籍部門及び配送営業収入は、コロナ禍の休業、買い控えの影響が回復し、各種検定試験の受付の再開も影響し教科書売上減をある程度カバーできました。ビル事業についてはコロナ対策であるテレワークの増加や休業要請の対応によりオフィスの共益費が減り、売上微減となりました。
経費面では、修繕費が抑えられたほか、貸倒引当金戻入の影響により営業利益は546,980千円と前年同期比8.8%増となりました。営業外損益はシンジケートローンの契約更新等で費用が増加しましたが、経常利益は357,273千円と前年同期比1.7%増となりました。退職給付制度の一部を確定拠出年金制度に変更したことによる前払年金費用の取り崩しなどにより税金等調整前当期純利益は332,247千円と前年同期比3.8%減となり、繰越欠損金の解消による税負担が発生したことから親会社株主に帰属する当期純利益は224,871千円と前年同期比23.4%減となりました。
③資本の財源及び資金の流動性について
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については「第2事業の状況、3経営者による財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、経営成績等の概要、②キャッシュ・フロー」をご参照下さい。
当社グループの資金需要は、運転資金の利用としては主に商品の仕入及び人件費・外注委託費・運賃等の営業費用であり、設備資金の利用としては、有形固定資産取得やソフトウェア投資、賃貸資産の修繕等であります。これらの財源としては自己資金または借入等により資金調達をすることとしております。
2021年9月30日現在、複数の金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しており、短期借入金(未使用枠500,000千円)、長期借入金(一年内含む)1,000,000千円を利用しております。
④経営環境と今後の方針
当社グループを取り巻く環境としては、主要取扱商品が教育関連図書(教科書、指導書、学習参考書、辞書、事典等)であることから、少子化による需要低迷や、教育予算の動向及びデジタル教科書導入論議の結果に左右される部分があります。コロナ禍において教育のデジタル化の加速の必要性は高まり、2025年までに紙の教科書の取引量は大幅に減少することが見込まれ、厳しい状況が続くことが予想されます。
当社グループとしては、本業である出版物取次事業の収益性改善策として、MOSTデータやVISUAL書店WEB等の活用を通じた営業活動の高度化、デジタル教材分野への対応として教育クラウドサービスOPEの共同推進、日本出版販売株式会社との業務提携による顧客サービス向上と業務コストの削減を推進することにより、当社グループの収益力向上と企業体質の強化を図ることに引き続き注力してまいります。

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