有価証券報告書-第72期(令和1年10月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/12/28 10:29
【資料】
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【項目】
126項目
経営成績等の概要
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、大幅に悪化しました。出版・教育業界においても、感染拡大を防ぐために書店休業や学校休校等の措置がとられ、当社の事業活動に直接影響を及ぼしました。また、出版業界では引き続き紙離れ傾向が続いており、教育業界では新学習指導要領による主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)の推進やコロナによるオンライン教育導入の加速化によって学校現場も大きく変わりつつあります。当社を取り巻く環境は今後も厳しい状況が続くと予想されます。
このような状況下、当社グループの当連結会計年度における財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ184,568千円増加し9,775,838千円となりました。主な要因は売上増に伴う資金の増加によるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ87,823千円減少し7,850,344千円となりました。主な要因は買掛金の増加、取引債務の減少及び長期借入金の返済によるものです。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ272,391千円増加し1,925,493千円となりました。
b.経営成績
出版物等取次販売事業の売上高は27,084,544千円と前年比3.9%増となりました。
学習参考書、辞書、辞典の分野においては消費税増税に伴う駆け込み需要の反動や、コロナ禍における店舗の休業や夏休みの短縮に伴うサマーテキストの買い控え、学校・生徒向けの販売促進活動が中止になるなどのマイナス要因が重なり売上減となりましたが、小学校教科書改訂に伴い、配送営業収入や教科書部門における指導書等の売上が増加しました。 不動産賃貸事業におきましては、100%入居率を維持したことにより、売上高は596,567千円と前年比1.4%増となりました。
経費関係では諸経費の抑制を進めることで物流関連費用の上昇をカバーし、販売費及び一般管理費合計で2,501,013千円と前年比1.6%増に留めました。
以上の結果、当連結会計年度のグループ経営成績は売上高27,681,112千円と前年同期比3.9%増、経常利益351,412千円(前年同期は経常利益229,467千円)、これに減損損失などを加味した結果、税金等調整前当期純利益は345,522千円(前年同期は227,765千円)を計上、その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は293,747千円(前年同期は211,655千円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における、現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、利益の確保、売掛債権の回収増加に対し借入金返済に充当した結果前連結会計年度に比べ、429,675千円増加し、当連結会計年度末における資金の残高は1,067,441千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に利益の確保のほか、売掛債権の回収及びの今後取り扱いを行う商品の仕入が先行した結果、899,268千円(前連結会計年度230,298千円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に取り崩した定期預金の積立、衛生設備の改修による資金流出が影響し△244,291千円(前連結会計年度99,978千円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入金の返済により△225,302千円(前連結会計年度△796,391千円)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
(1)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年10月1日
至 2020年9月30日)
前年同期比(%)
出版物等取次販売事業(千円)27,084,544103.9
不動産賃貸事業(千円)596,567101.4
合計(千円)27,681,112103.9

(注)1.前年同期比は、前連結会計年度の販売実績に対する当連結会計年度の販売実績の比率を記載しております。
2.上記の金額には消費税は含まれておりません。
(2)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年10月1日
至 2020年9月30日)
前年同期比(%)
出版物等取次販売事業(千円)24,502,583104.2
合計(千円)24,502,583104.2

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.前年同期比は、前連結会計年度の仕入実績に対する当連結会計年度の仕入実績の比率を記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り及び当該見積
当社グループの連結財務諸表の作成につきましては、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されており、財政状態、経営成績について以下の分析を行っております。 当社グループの経営陣は過去の実績や現在の状況を踏まえ以下の会計方針について合理的な見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は当初の見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
たな卸資産においては、その多くが返品条件を元とした取引条件にて管理しておりますが、当社グループ買切り商品及び、当社責任における返品不能商品において市場状況において陳腐化したと判断されるもの又はその商品寿命に応じて評価減を計上しておりますが、市場悪化などによる影響によっては追加計上を行う可能性があります。
返品調整引当金については委託販売制度に基づく将来発生が予測される返品に伴う負担見込み額を計上しておりますが、送品・返品状況の変化により引当額が変動する可能性があります。
退職給付引当金及び退職給付費用については、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を設けておりますが、年金資産の数理差異の変動によっては、当該期間の費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
賞与引当金及び役員退職慰労引当金においては支給に備えるため、それぞれ内規に基づく負担すべき支給見込額、期末要支給額を計上しております。
固定資産については遊休資産の発生かつ価値の下落がある場合において減損損失を計上しております。
取引先との円滑な関係維持のために保持している投資有価証券株式においては、市場価格があるものについてはその評価価値が帳簿価額を50%以上下回る場合に、市場価格の無いものはその会社の1株当たり純資産額が取得価格を50%以上下回る場合について評価損を計上しております。
②経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
売上減少傾向が続く出版業界の中にあって、当社グループの連結売上高は27,681,112千円と前年同期比3.9%増となりました。セグメント別に分析しますと、教科書部門及び配送営業収入は小学校教科書改訂の影響で売上高が大幅に増加しました。書籍部門は消費税増税の駆け込み需要の反動やコロナ禍の店舗休業等の影響により売上高が減少となりました。ビル事業については稼働率100%を維持し、売上微増となりました。 経費面では、人件費・外注費の減少で物流関連費用の増加を抑え営業利益は502,844千円と前年同期比39.0%増となりました。営業外損益は消費税増の影響等で費用が増加しましたが、経常利益は351,412千円と前年同期比53.1%増となりました。税金等調整前当期純利益は345,522千円と前年同期比51.7%増となり、親会社株主に帰属する当期純利益は293,747千円と前年同期比38.8%増となりました。
③資本の財源及び資金の流動性について
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については「第2事業の状況、3経営者による財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、経営成績等の概要、②キャッシュ・フロー」をご参照下さい。 当社グループの資金需要は、運転資金の利用としては主に商品の仕入及び人件費・外注委託費・運賃等の営業費用であり、設備資金の利用としては、有形固定資産取得やソフトウェア投資、賃貸資産の修繕等であります。これらの財源としては自己資金または借入等により資金調達をすることとしております。
2020年9月30日現在、複数の金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しており、短期借入金の内100,000千円(未使用枠400,000千円)、長期借入金(一年内含む)1,200,000千円を利用しております。
④経営環境と今後の方針
当社グループを取り巻く環境としては、主要取扱商品が教育関連図書(教科書、指導書、学習参考書、辞書、事典等)であることから、少子化による需要低迷や、教育予算の動向及びデジタル教科書導入論議の結果に左右される部分があります。コロナ禍において教育のデジタル化の加速の必要性は高まり、2025年までに紙の教科書の取引量は大幅に減少することが見込まれ、厳しい状況が続くことが予想されます。
当社グループとしては、本業である出版物取次事業の収益性改善策として、MOSTデータやVISUAL書店WEB等の活用を通じた営業活動の高度化、デジタル教材分野への対応として教育クラウドサービスOPEの共同推進、日本出版販売株式会社との業務提携による顧客サービス向上と業務コストの削減を推進することにより、当社グループの収益力向上と企業体質の強化を図ることに引き続き注力していきます。

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