有価証券報告書-第76期(2023/10/01-2024/09/30)

【提出】
2024/12/25 15:29
【資料】
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【項目】
127項目
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の回復やインバウンド需要の拡大、企業業績の改善等を背景に、緩やかな景気回復傾向がみられました。しかしながら一方では、円安の進行や地政学リスクの高まり等に伴うエネルギー価格や原材料価格の高止まりが続き、依然として先行きが見通せない状況が続いております。出版業界においては、電子書籍等で一部伸長はあるものの、紙出版物の販売は、店頭を中心に依然として厳しい状況にあります。教育業界では、政府のGIGAスクール構想により、小・中学校へのICT機器導入が急速に推し進められました。また2023年の出生数が73万人を下回る等、少子化が加速しております。今後、学校現場における教育事情が大きく変化する可能性もあり、当社を取り巻く環境は、不透明な状況が続くと予想されます。
こうした状況下、当社グループの業績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ124,775千円減少し、10,260,275千円となりました。主な要因は売掛金の減少によるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ343,285千円減少し、7,301,927千円となりました。主な要因は支払手形及び買掛金の減少、未払金の減少のほか、長期借入金の返済によるものです。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ218,509千円増加し、2,958,347千円となりました。
b.経営成績
出版物等取次販売事業の売上高は29,223,142千円(前年同期比6.3%増)となりました。
主力商品である学習参考書、辞書・事典等の売上高は、市況を反映し減収を余儀なくされましたが、教科書部門の売上高は、小学校教科書改訂に伴う指導書の売上拡大により大幅な増収となりました。デジタル・配送等収入は、日本電気株式会社(NEC)と共同推進した学習eポータルOPE(Open Platform for Education)の新規受付停止により減収となりました。
不動産賃貸事業は、賃貸ビル入居率の100%復元により売上高584,009千円(前年同期比7.6%増)となりました。
経費関係では、物流効率化推進により運賃・外注費の増加抑制に努めましたが、人件費や基幹システム再構築に伴う電算費の増加により、販売費及び一般管理費合計で2,656,825千円と前年比7.8%増となりました。
以上の結果、当連結会計年度のグループ経営成績は売上高29,807,151千円(前年同期比6.4%増)、経常利益350,130千円(前年同期比9.1%増)を計上、これに旧システムの固定資産除却損などを加味した結果、税金等調整前当期利益は330,193千円(前年同期比3.2%増)を計上、その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は216,909千円(前年同期比1.1%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における、現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、棚卸資産の仕入やシステム追加投資、退職金の支払いや借入金返済に対応するため定期預金の取り崩しを行ったほか、前連結会計年度末が金融機関の休日であったことに伴う入金額及び支払額の増加などがあった結果、前連結会計年度に比べ276,244千円増加し、当連結会計年度末における資金の残高は1,152,738千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、利益増、販売や返品時期の変化による債権債務の回収・支払時期のずれの影響により427,520千円(前連結会計年度299,325千円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、固定資産の投資による使用に対し定期預金の取り崩しによる資金増加があったことなどにより2,232千円(前連結会計年度△90,349千円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、主に長期借入金の返済及び配当金の支払いによるものであり、長期借入金の返済額が増加したことなどにより△153,507千円(前連結会計年度△100,310千円)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
(1)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年10月1日
至 2024年9月30日)
前年同期比(%)
出版物等取次販売事業(千円)29,223,142106.3
不動産賃貸事業(千円)584,009107.6
合計(千円)29,807,151106.4

(注)前年同期比は、前連結会計年度の販売実績に対する当連結会計年度の販売実績の比率を記載しております。
(2)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年10月1日
至 2024年9月30日)
前年同期比(%)
出版物等取次販売事業(千円)26,846,073107.5
合計(千円)26,846,073107.5

(注)前年同期比は、前連結会計年度の仕入実績に対する当連結会計年度の仕入実績の比率を記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り及び当該見積り
当社グループの連結財務諸表の作成につきましては、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されており、財政状態、経営成績について以下の分析を行っております。
当社グループの経営陣は過去の実績や現在の状況を踏まえ以下の会計方針について合理的な見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は当初の見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
棚卸資産においては、その多くが返品条件を元とした取引条件にて管理しておりますが、当社グループ買切り商品及び、当社責任における返品不能商品において市場状況において陳腐化したと判断されるもの又はその商品寿命に応じて評価減を計上しておりますが、市場悪化などによる影響によっては追加計上を行う可能性があります。
賞与引当金及び退職給付引当金、役員退職慰労引当金においては将来の支給に備えるため、それぞれ内規に基づく負担すべき支給見込額、期末要支給額を計上しております。
固定資産については遊休資産の発生かつ価値の下落がある場合において減損損失を計上しております。
取引先との円滑な関係維持のために保持している投資有価証券株式においては、市場価格があるものについてはその評価価値が帳簿価額を50%以上下回る場合に、市場価格の無いものはその会社の1株当たり純資産額が取得価額を50%以上下回る場合について評価損を計上しております。
②経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの連結売上高は29,807,151千円となりました。セグメント別に分析しますと、教科書部門において小学校教科書改訂に伴う指導書の売上拡大により大幅な増収となったことを主因に、出版物等取次販売事業の売上は増加しました。不動産賃貸事業についても、賃貸ビル入居率の100%復元により売上は増加しました。
経費面では、人件費や基幹システム再構築に伴う電算費の増加により、販売費及び一般管理費が増加したものの、増収に伴う売上総利益増加により、営業利益は361,777千円と前年同期比7.9%増となりました。経常利益は350,130千円と前年同期比9.1%増となりました。旧システムの固定資産除却損を中心とした特別損失の計上により、税金等調整前当期純利益は330,193千円と前年同期比3.2%増となり、親会社株主に帰属する当期純利益は216,909千円と前年同期比1.1%減となりました。
③資本の財源及び資金の流動性について
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については「第2事業の状況、4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、経営成績等の状況の概要、②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資金の流動性に係る情報」をご参照下さい。
当社グループの資金需要は、運転資金の利用としては主に商品の仕入及び人件費・外注委託費・運賃等の営業費用であり、設備資金の利用としては、有形固定資産取得やソフトウェア投資、賃貸資産の修繕等であります。これらの財源としては自己資金または借入等により資金調達をすることとしております。
2024年9月30日現在、複数の金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しており、短期借入金(未使用枠500,000千円)、長期借入金(一年内含む)700,000千円を利用しております。
④経営環境と今後の方針
当社グループを取り巻く環境としては、主要取扱商品が教育関連図書(教科書、指導書、学習参考書、辞書、事典等)であることから、少子化による需要低迷や、教育予算の動向及びデジタル教科書導入論議の結果に左右される部分があります。文部科学省はデジタル教科書について、当面の間は紙媒体の教科書を併用した上で、令和6年度から全ての小中学校等を対象に小学校5年生から中学校3年生に対して英語のデジタル教科書を提供し、次に導入する算数・数学やその他の教科については学校現場の環境整備や活用状況等を踏まえながら段階的に提供する等、段階的な導入を予定しています。その進捗状況次第ではありますが、紙媒体の教科書の取り扱いが大きく減少することも想定されます。
当社グループとしては、本業である出版物取次事業の収益改善策として、MOSTデータやVISUAL書店WEB等の活用を通じた営業活動の高度化、当社独自の電子書籍プラットフォーム事業への新たな取組みをはじめとするデジタル教材分野への対応、日本出版販売株式会社との業務提携による顧客サービス向上と業務コストの削減を推進することにより、当社グループの収益力向上と企業体質の教科を図ることに引き続き注力してまいります。

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