有価証券報告書-第77期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/27 14:14
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【項目】
162項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の解除にともない国内における個人消費やインバウンド需要が拡大し、主要企業の好調な企業業績等を背景に日経平均株価は約34年ぶりに一時高値を更新するなど経済・社会活動は緩やかな回復基調となり、長年続いたデフレからインフレ局面への転換期を迎えました。一方で、長期化するロシアによるウクライナへの軍事侵攻とそれに伴う資源価格の上昇、中東地域における地政学的リスクの高まりや、日米金利差による大幅な為替相場の変動、人件費や物流費の高騰、少子高齢化や労働力不足の進行など、依然として先行き不透明な状態が続いております。
当社グループの主力事業である水産物卸売業界においては、量販や外食、インバウンド需要の回復基調が見られました。その一方で、物価高による消費者の生活防衛意識の高まりにより、販売環境は厳しくなっております。また、漁期や漁場の変化による水揚数量の減少の影響もあり、卸売市場における水産物取扱数量は、前年対比減少しました。
このような状況のもと、水産物卸売事業ではマグロや貝類の相場下落やALPS処理水の海洋放出による輸出への影響もありましたが、水産物全般において特に業務筋向けの販売が好調だったことにより大幅な利益増加となりました。冷蔵倉庫事業では保管料・荷役料の値上げや業務の効率化に努めましたが、冷蔵倉庫の修繕費増加により利益は減少しました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ5,121百万円増加の78,415百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少1,253百万円、売掛金の増加1,910百万円、商品及び製品の増加1,103百万円、有形固定資産の減少1,268百万円、投資その他の資産の増加3,954百万円によるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ243百万円増加の47,415百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金の増加2,267百万円、短期借入金の減少950百万円、長期借入金の減少2,641百万円、繰延税金負債の増加1,210百万円によるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,878百万円増加の30,999百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益2,134百万円の計上、非支配株主持分27百万円の増加、剰余金の配当279百万円、その他有価証券評価差額金の増加2,929百万円によるものです。その結果、自己資本比率は37.4%(前連結会計年度末33.4%)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は、137,588百万円(前年同期比0.1%増)となり、営業利益は2,465百万円(前年同期比22.4%増)、経常利益は2,576百万円(前年同期比21.1%増)となりました。以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は2,134百万円(前年同期比53.8%増)となりました。
セグメント別の業績概況は次のとおりであります。
水産物卸売事業は、大衆魚の水揚が不安定だったこともあり、セグメント売上高は128,584百万円(前年同期比0.3%減)となりましたが、エビ・カニ等の商材を中心に、業務筋向けの販売が好調だったことによりセグメント利益は1,322百万円(前年同期比49.6%増)となりました。
冷蔵倉庫事業は、保管料・荷役料収入の増加により売上高は7,627百万円(前年同期比3.7%増)となりました。電力料等費用の削減に努めましたが、冷蔵倉庫の修繕費の増加により、セグメント利益は543百万円(前年同期比1.2%減)となりました。
不動産賃貸事業は、売上高627百万円(前年同期比0.4%減)となり、修繕費等の削減により、セグメント利益は562百万円(前年同期比3.8%増)となりました。
荷役事業は、市場外における配送業務の受注増加により、売上高は748百万円(前年同期比27.3%増)、セグメント利益は35百万円(前年同期比12.7%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動において増加したものの、投資活動及び財務活動において減少し、7,096百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、3,593百万円(前年同期3,342百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,849百万円、減価償却費2,272百万円、売上債権の増加額1,910百万円、棚卸資産の増加額1,109百万円、仕入債務の増加額2,267百万円、法人税等の支払額831百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、637百万円(前年同期666百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出470百万円、無形固定資産の取得による支出939百万円、投資有価証券の売却による収入512百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、4,209百万円(前年同期1,858百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額950百万円、長期借入金の返済による支出2,621百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出70百万円等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
(1)当連結会計年度の生産実績
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
水産物卸売事業3,207113.3
3,207113.3

(注)金額は製造原価によっております。
(2)当連結会計年度の仕入実績
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
水産物卸売事業
買付品118,351100.0
118,351100.0

(注)1 本表における仕入高は、仕入金額を記載しております。
2 セグメント間の取引については相殺消去しております。
(3)当連結会計年度の売上実績
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
水産物卸売事業
受託品1,45795.0
買付品127,12699.8
128,58499.7
冷蔵倉庫事業7,627103.7
不動産賃貸事業62799.6
荷役事業748127.3
合計137,588100.1

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま
す。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成され
ています。なお、「重要な会計方針及び見積り」については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結
財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
売上高は、量販・外食、インバウンド需要の回復基調が見られましたが、大衆魚の水揚が不安定だったことにより、ほぼ前年並みとなりました。
営業利益・経常利益は、売上総利益率の増加、集荷販売経費の減少により増加しました。
コロナ禍からの脱却、長期化するロシアによるウクライナへの軍事侵攻、中東地域における地政学的リスクの高まり、大幅な為替相場の変動、物流費の高騰など景気減速も懸念される状況の中、当社グループでは、デジタル化推進など、グループ全体の効率的な会社運営を目指すとともに、引き続きコスト削減などの経営改善に取り組んでまいります。あわせて前述記載の「3 事業等のリスク」についても適時・迅速に対応し、リスク回避に努める所存であります。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは原料・商品の仕入資金のほか、集荷に伴う運搬費等の経費、冷蔵倉庫稼動に伴う経費、一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は設備投資、システム投資等によるものであります。
当社グループは事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としており、シンジケートローンや個別の銀行借入によって調達し、安定した資金繰りの確保に努めております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は25,419百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,096百万円となっております。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略については「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針」及び「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営戦略等」に記載のとおりであります。
また、当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、連結ベースの売上高、営業利益、営業キャッシュ・フロー、売上高営業利益率を経営指標としており、業容拡大による利益確保とキャッシュ・フローや利益率を意識した効率的な経営を目指してまいります。
当連結会計年度の各指標の前年比較は以下のとおりであります。
経営指標前連結会計年度
金額・率
(百万円・%)
当連結会計年度
金額・率
(百万円・%)
売上高137,482137,588
営業利益2,0142,465
営業キャッシュ・フロー3,3423,593
売上高営業利益率1.471.79

売上高は、量販・外食、インバウンド需要の回復基調が見られましたが、大衆魚の水揚が不安定だったことにより、ほぼ前年並みとなりました。
営業利益は、冷蔵倉庫事業において修繕費の増加により減少しましたが、水産卸売業においてエビ、カニ等の販売が好調により増加しました。
営業利益率は売上総利益率の増加、集荷販売経費の減少により増加しました。
営業キャッシュ・フローにおいては、売上債権や棚卸資産の増加により減少しましたが、仕入債務の増加や法人税の支払額の減少により、前年比で増加しました。
以上のとおり、すべての経営指標において前年比で増加しました。
当社グループは前掲の経営方針・経営戦略に基づき、引き続き各経営指標の改善に努めてまいります。
⑤セグメントごとの財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
(水産物卸売事業)
大衆魚の水揚げが不安定でありましたが、市場卸売市場において単価高もあり売上高は前年並みでした。営業利益はエビ・カニ等の商材を中心に業務筋向けの販売が好調であったこと、集荷販売経費の減少により増加しました。高機能化された豊洲市場を活用しながら、当社グループ会社が持つ冷蔵保管、リテールサポート、荷役、加工の各機能を最大限に活かし、サプライチェーンの拡充に努め、更なる水産物の集荷販売や商品開発に注力して参ります。
(冷蔵倉庫事業)
保管料・荷役料収入の増加により売上高は増加しましたが、冷蔵倉庫の修繕費の増加により営業利益は減少しました。引き続き効率的な稼働を目指し、トラック予約システムの導入等による入出庫・荷役作業の効率化や省エネ型冷凍機への交換を行うなど、経費の削減に努め、首都圏で約21万8千トンとなる冷凍・冷蔵保管スペースをより効率的に活用して参ります。
(不動産賃貸事業)
賃貸物件の稼働率の向上、修繕費等の削減により営業利益は増加しました。
賃貸物件のリノベーションにより価値を高め、賃貸収入の増加を進めて参ります。
(荷役事業)
市場外における配送業務の受注増加により売上高、営業利益ともに増加しました。ロジスティクス事業の拡充による売上増加を目指します。また、デジタル化による荷役・配送作業の効率化をすすめることで合理的な人員配置を行い経費の削減に取り組んで参ります。

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