有価証券報告書-第98期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針・経営戦略等
(会社の経営の基本方針)
当社グループは、「協力一致、堅実運営、積極活動」の社是三原則を掲げ、商事会社として経済社会の流通機構の一翼を担い、以て社会の繁栄に寄与することを目的として協力一致して積極的に活動し、堅実に運営して企業を安定成長せしめ、株主及び取引先をはじめステークホルダーすべての信頼と期待に応え、相互繁栄を図るとともに役職員の生活の向上、幸福の増進を図ることを基本方針としております。
(中長期的な会社の経営戦略)
当社グループは、2019年4月から2022年3月までの3年間にわたる中期経営計画「FACE2021」において、「困難にも向き合いながらさらなる成長を促進し、新たな価値を創造し、会社の『品質』を向上させる。」をビジョンとし、営業と技術サービスの一体化、事業間交流による新たな価値の創造等、時流に適合した事業軸体制の進化により、収益力のさらなる向上を図ってまいります。
また、これまで以上にリスク管理の徹底を行うとともに、M&A、企業アライアンスの手段を検討する等、事業企画力の強化と経営資源の有効活用により、ダイナミックな経営を目指してまいります。
具体的に見ますと、10年後、20年後も存在価値を示し、持続的な成長を遂げていくためのビジョンとして「次世代型エンジニアリング商社」の実現を掲げ、「FACE2021」の3年間はその基礎固めの時期と位置づけております。
定性目標のうち、「時流に適合した事業軸の進化と収益力のさらなる向上」については、2019年度に自動車分野を独立させ自動車事業として新たに発足、2020年度には事業領域の拡大を目指しファーマ事業からヘルスケア事業へと改称、そして最終年度となる2021年度においては、市場の拡大とともに需要が増大し業績へのますますの寄与が期待できるリチウムイオン・バッテリー(LIB)関連分野をプラント・エネルギー事業から独立させ、エナジーソリューションズ事業として開始するなど、1年ごとに事業軸の進化を具現化できたものと考えておりますが、それらが予定調和ではなく、まさに時流に適合する形で進化させることができたと認識しております。
「経営推進力の強化」と「会社の『品質』向上」に向けての社内改革においては、本中期経営計画の2年目に発足した全社横断プロジェクト、①人財の育成、②エンジニアリングセンターの設立・運営、③グローバルITインフラの整備・強化、が、コロナ禍になる前に始動していたことが奏功したと認識しております。
①人財の育成については、2021年4月より、役割・ミッションの遂行パフォーマンスを評価基準とした新人事制度の運用をスタートさせ、従業員が個人の特性を生かしたキャリアが選択できる仕組みとなっていることから、当社らしい独自性のある制度となりつつあることに手応えを感じております。そして今後は、見えてきた課題を修正しながら、より機能する制度へと進化させてまいりたいと考えております。
②エンジニアリングセンターの設立・運営については、エンジニアのスキルの見える化、関連法規への適切対応を足掛かりに、活動する業界・領域が多様で要求される能力・スキルが幅広な、当社に属するエンジニアと子会社の㈱第一メカテックに属するエンジニアとの情報共有・技術交流を深めながら、マルチスキル化や技術のレベルアップに向けチャレンジできる仕組みの構築を急いでおります。加えて、管理部門との協業により大型プロジェクトを完遂させる体制の整備を目指してまいります。
③グローバルITインフラの整備・強化については、コロナ禍を機に取り組みが急務となった中、会議全般、また営業活動におけるセミナーや展示会等においてオンラインシステムを多用したほか、納入設備のリモート立上げ・試運転・検収立合い等に対して最新ITツールの導入が進みました。ビジネスに変革をもたらすデジタルトランスフォーメーション(DX)を視野に入れた社内のデジタル化の動きも加速し、ITインフラの整備のみならず従業員の意識改革も大きく進んだものと実感しております。また人財活用におけるタレントマネジメントシステムの利用も浸透し始めており、今後は従業員に関する登録情報を充実させながら人財の能力・スキルの見える化を進めるとともに、各海外拠点・子会社を含めて活用を広げていく計画であります。
これらのプロジェクトに加え、組織改革として、経営企画本部が本年4月に発足・稼働しております。中央組織としての新事業の創出のみならず、各事業部あるいは海外地域から発案される新事業をすくい上げながら、それらをつなぎ、自ら軌道に乗せる土壌を作る役割を果たしていくこと、またM&Aや出資に関する迅速な調査・決断を促していくことにより、経営推進力をさらに高めてまいります。
(2) 目標とする経営指標
中期経営計画「FACE2021」
(単位:百万円)
注 表中の2022年3月期の数値は、2019年5月14日に開示しました3カ年の中期経営計画数値となります。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
今後の当社グループを取り巻く経営環境につきましては、設備投資、輸出の回復基調の継続、またリモートワークの拡大やDX、脱炭素化の加速やSDGs達成に向けた需要の増大により、回復への期待を抱かせる状況となっているものの、新型コロナウイルス感染症拡大の懸念に加え、一部の国・地域における地政学的リスクの顕在化、原油価格下落のリスクや米中関係に起因する世界経済混乱の懸念が引き続き存在することから、楽観を許さない状況が続くことが予想されます。
このような情勢の中で、当社グループといたしましては、2019年4月から2022年3月までの3年間にわたる中期経営計画「FACE2021」において、「困難にも向き合いながらさらなる成長を促進し、新たな価値を創造し、会社の『品質』を向上させる。」をビジョンとし、営業と技術サービスの一体化、事業間交流による新たな価値の創造等、時流に適合した事業軸体制の進化により、収益力のさらなる向上を図ってまいります。
また、これまで以上にリスク管理の徹底を行うとともに、M&A、企業アライアンスの手段を検討する等、事業企画力の強化と経営資源の有効活用により、ダイナミックな経営を目指してまいります。
1.時流に適合した事業軸の進化と収益力のさらなる向上
① 自動車事業の飛躍的発展を目指す。
② 営業と技術サービスの一体化を進め、付加価値を向上させる。
③ 事業と事業との重なり(クロスポイント)から新たなバリューを見出す。
④ エリアの重要性も忘れず、グローバル規模で考え、自分の地域で活動する。
⑤ ナショナルスタッフのさらなる戦力化を図り、現地主体の運営を目指す。
2.経営推進力の強化
事業企画力の強化と経営資源の有効活用により、ダイナミックな経営を目指す。
(M&A、企業アライアンスの手段を検討)
① リスク管理機関の一つとしての「投資検討委員会」を機能させる。
② 先端技術検討機関としての「AI & IoT委員会」から成功事例を創出する。
③ ダイバーシティに対応した「人事制度改革」を実行する。
④ グループ会社の統括的支援組織を新設する。
3.会社の「品質」向上
① コンプライアンスを徹底しガバナンスを強化させる。
② ESG視点の活動を推進する。
現状ではいずれの事業も案件を豊富に抱え、極端に悲観的なマインドになる必要はないと捉えており、中期経営計画最終年度の目標値の達成は厳しいと見込まれるものの、少しでも達成に近づけるべく、鋭意活動してまいります。世界的に経済が活況ではない時期においても比較的期待の持てる状況にあることは、当社グループが関与している分野・業界、共に仕事を行う取引先と、サステナビリティを意識した活動を軸にベクトルが同じ方向に向かっていることが大きな要因となっていると考えており、また同時に、引き続き時流のテーマに着実に追随し、一歩先ゆく提案力を持って営業活動をしていくことがより重要になってくると考えております。当社グループは、従来のハードウエア販売一辺倒ではなく、ソフトウエアも含めたさまざまな最適化提案が求められていると自認しており、AI・IoTを駆使した提案やエンジニアリング力を生かした提案など、「モノ売り」に「コト売り」の要素を加味したスタイルへの移行を果たしながら、取引先の期待に応えてまいります。そうして、時代に求められる商社であり続けることで、持続的成長を目指してまいります。
今後とも、役職員が法令はもとより社会的規範を遵守するため「第一実業株式会社行動規範」に則り行動し、企業としての社会的責任を果たすとともに社会に貢献していくことにも注力してまいります。
(1) 経営方針・経営戦略等
(会社の経営の基本方針)
当社グループは、「協力一致、堅実運営、積極活動」の社是三原則を掲げ、商事会社として経済社会の流通機構の一翼を担い、以て社会の繁栄に寄与することを目的として協力一致して積極的に活動し、堅実に運営して企業を安定成長せしめ、株主及び取引先をはじめステークホルダーすべての信頼と期待に応え、相互繁栄を図るとともに役職員の生活の向上、幸福の増進を図ることを基本方針としております。
(中長期的な会社の経営戦略)
当社グループは、2019年4月から2022年3月までの3年間にわたる中期経営計画「FACE2021」において、「困難にも向き合いながらさらなる成長を促進し、新たな価値を創造し、会社の『品質』を向上させる。」をビジョンとし、営業と技術サービスの一体化、事業間交流による新たな価値の創造等、時流に適合した事業軸体制の進化により、収益力のさらなる向上を図ってまいります。
また、これまで以上にリスク管理の徹底を行うとともに、M&A、企業アライアンスの手段を検討する等、事業企画力の強化と経営資源の有効活用により、ダイナミックな経営を目指してまいります。
具体的に見ますと、10年後、20年後も存在価値を示し、持続的な成長を遂げていくためのビジョンとして「次世代型エンジニアリング商社」の実現を掲げ、「FACE2021」の3年間はその基礎固めの時期と位置づけております。
定性目標のうち、「時流に適合した事業軸の進化と収益力のさらなる向上」については、2019年度に自動車分野を独立させ自動車事業として新たに発足、2020年度には事業領域の拡大を目指しファーマ事業からヘルスケア事業へと改称、そして最終年度となる2021年度においては、市場の拡大とともに需要が増大し業績へのますますの寄与が期待できるリチウムイオン・バッテリー(LIB)関連分野をプラント・エネルギー事業から独立させ、エナジーソリューションズ事業として開始するなど、1年ごとに事業軸の進化を具現化できたものと考えておりますが、それらが予定調和ではなく、まさに時流に適合する形で進化させることができたと認識しております。
「経営推進力の強化」と「会社の『品質』向上」に向けての社内改革においては、本中期経営計画の2年目に発足した全社横断プロジェクト、①人財の育成、②エンジニアリングセンターの設立・運営、③グローバルITインフラの整備・強化、が、コロナ禍になる前に始動していたことが奏功したと認識しております。
①人財の育成については、2021年4月より、役割・ミッションの遂行パフォーマンスを評価基準とした新人事制度の運用をスタートさせ、従業員が個人の特性を生かしたキャリアが選択できる仕組みとなっていることから、当社らしい独自性のある制度となりつつあることに手応えを感じております。そして今後は、見えてきた課題を修正しながら、より機能する制度へと進化させてまいりたいと考えております。
②エンジニアリングセンターの設立・運営については、エンジニアのスキルの見える化、関連法規への適切対応を足掛かりに、活動する業界・領域が多様で要求される能力・スキルが幅広な、当社に属するエンジニアと子会社の㈱第一メカテックに属するエンジニアとの情報共有・技術交流を深めながら、マルチスキル化や技術のレベルアップに向けチャレンジできる仕組みの構築を急いでおります。加えて、管理部門との協業により大型プロジェクトを完遂させる体制の整備を目指してまいります。
③グローバルITインフラの整備・強化については、コロナ禍を機に取り組みが急務となった中、会議全般、また営業活動におけるセミナーや展示会等においてオンラインシステムを多用したほか、納入設備のリモート立上げ・試運転・検収立合い等に対して最新ITツールの導入が進みました。ビジネスに変革をもたらすデジタルトランスフォーメーション(DX)を視野に入れた社内のデジタル化の動きも加速し、ITインフラの整備のみならず従業員の意識改革も大きく進んだものと実感しております。また人財活用におけるタレントマネジメントシステムの利用も浸透し始めており、今後は従業員に関する登録情報を充実させながら人財の能力・スキルの見える化を進めるとともに、各海外拠点・子会社を含めて活用を広げていく計画であります。
これらのプロジェクトに加え、組織改革として、経営企画本部が本年4月に発足・稼働しております。中央組織としての新事業の創出のみならず、各事業部あるいは海外地域から発案される新事業をすくい上げながら、それらをつなぎ、自ら軌道に乗せる土壌を作る役割を果たしていくこと、またM&Aや出資に関する迅速な調査・決断を促していくことにより、経営推進力をさらに高めてまいります。
(2) 目標とする経営指標
中期経営計画「FACE2021」
(単位:百万円)
| 2021年3月期(実績) | 2022年3月期 | |
| 売上高 | 140,029 | 185,000 |
| 営業利益 | 5,729 | 8,300 |
| 経常利益 | 6,464 | 8,500 |
| 親会社株主に帰属 する当期純利益 | 4,754 | 5,700 |
| ROE | 9.3% | 10.0%以上 |
注 表中の2022年3月期の数値は、2019年5月14日に開示しました3カ年の中期経営計画数値となります。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
今後の当社グループを取り巻く経営環境につきましては、設備投資、輸出の回復基調の継続、またリモートワークの拡大やDX、脱炭素化の加速やSDGs達成に向けた需要の増大により、回復への期待を抱かせる状況となっているものの、新型コロナウイルス感染症拡大の懸念に加え、一部の国・地域における地政学的リスクの顕在化、原油価格下落のリスクや米中関係に起因する世界経済混乱の懸念が引き続き存在することから、楽観を許さない状況が続くことが予想されます。
このような情勢の中で、当社グループといたしましては、2019年4月から2022年3月までの3年間にわたる中期経営計画「FACE2021」において、「困難にも向き合いながらさらなる成長を促進し、新たな価値を創造し、会社の『品質』を向上させる。」をビジョンとし、営業と技術サービスの一体化、事業間交流による新たな価値の創造等、時流に適合した事業軸体制の進化により、収益力のさらなる向上を図ってまいります。
また、これまで以上にリスク管理の徹底を行うとともに、M&A、企業アライアンスの手段を検討する等、事業企画力の強化と経営資源の有効活用により、ダイナミックな経営を目指してまいります。
1.時流に適合した事業軸の進化と収益力のさらなる向上
① 自動車事業の飛躍的発展を目指す。
② 営業と技術サービスの一体化を進め、付加価値を向上させる。
③ 事業と事業との重なり(クロスポイント)から新たなバリューを見出す。
④ エリアの重要性も忘れず、グローバル規模で考え、自分の地域で活動する。
⑤ ナショナルスタッフのさらなる戦力化を図り、現地主体の運営を目指す。
2.経営推進力の強化
事業企画力の強化と経営資源の有効活用により、ダイナミックな経営を目指す。
(M&A、企業アライアンスの手段を検討)
① リスク管理機関の一つとしての「投資検討委員会」を機能させる。
② 先端技術検討機関としての「AI & IoT委員会」から成功事例を創出する。
③ ダイバーシティに対応した「人事制度改革」を実行する。
④ グループ会社の統括的支援組織を新設する。
3.会社の「品質」向上
① コンプライアンスを徹底しガバナンスを強化させる。
② ESG視点の活動を推進する。
現状ではいずれの事業も案件を豊富に抱え、極端に悲観的なマインドになる必要はないと捉えており、中期経営計画最終年度の目標値の達成は厳しいと見込まれるものの、少しでも達成に近づけるべく、鋭意活動してまいります。世界的に経済が活況ではない時期においても比較的期待の持てる状況にあることは、当社グループが関与している分野・業界、共に仕事を行う取引先と、サステナビリティを意識した活動を軸にベクトルが同じ方向に向かっていることが大きな要因となっていると考えており、また同時に、引き続き時流のテーマに着実に追随し、一歩先ゆく提案力を持って営業活動をしていくことがより重要になってくると考えております。当社グループは、従来のハードウエア販売一辺倒ではなく、ソフトウエアも含めたさまざまな最適化提案が求められていると自認しており、AI・IoTを駆使した提案やエンジニアリング力を生かした提案など、「モノ売り」に「コト売り」の要素を加味したスタイルへの移行を果たしながら、取引先の期待に応えてまいります。そうして、時代に求められる商社であり続けることで、持続的成長を目指してまいります。
今後とも、役職員が法令はもとより社会的規範を遵守するため「第一実業株式会社行動規範」に則り行動し、企業としての社会的責任を果たすとともに社会に貢献していくことにも注力してまいります。