有価証券報告書-第77期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/24 13:05
【資料】
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【項目】
207項目
③ 会社の支配に関する基本方針
a 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社はその株式を上場し自由な取引を認める以上、支配権の移転を伴う当社株式の大量取得提案に応じるか否かの判断は、最終的には株主の皆様の自由な意思に委ねられるべきものと考えております。また、当社は、大量取得行為であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、大量取得提案の中には、①買付目的や買付後の経営方針等に鑑み、企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、②株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、③対象会社の取締役会や株主の皆様が大量取得行為の条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益を毀損するものも少なくありません。
特に当社が現在行っている諸施策は、国内トップレベルの木材流通体制の深化や、受発注プラットフォーム、首都圏物流機能の再構築といった構造改革等であり、その成果が適正な企業価値として実現されるには、一定の時間軸が必要です。このような経営変革の過程において、本源的価値を理解しない不適切な大量取得行為は、将来享受すべき株主共同の利益を損なうことに直結いたします。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値・株主共同の利益の継続的な確保・向上に資する者であるべきであり、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するおそれのある大量取得提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではないと考えます。したがって、このような者による大量取得行為に対しては必要かつ相当な手段を採ることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
b 具体的な取組み
(ⅰ)当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みについて
ア 価値創造の循環による持続的な成長
(ア) マテリアリティの特定
当社は、経営環境が大きく変化する中、中長期的な企業価値の向上のために優先的に取り組むべき重要課題を明確にし、強固な経営基盤を構築することを目的に、9つのマテリアリティを特定しています。本マテリアリティへの取組みを通じて、環境・社会・経済の持続可能性に配慮したサステナビリティ経営を一層推進し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図っています。
■9つのマテリアリティ
テーママテリアリティ
事業活動国産木材の利用拡大によるサステナブル・リカバリーの推進
環境配慮型商品やサービスの提供によるエネルギー消費量の削減
サプライチェーンの再構築による商品・サービスの安定供給
木を生かしたレジリエンスな住まいづくりの推進
資源の有効活用に配慮した既存住宅流通の促進
地域活性化への貢献
全社活動人的資本経営の推進
グループガバナンスの深化
事業活動における環境負荷の低減


当社を取り巻く経営環境が著しく変化していることを踏まえ、今後成長が見込まれる分野において当社の強みや競争優位性を発揮するべく、成長ドライバーを掲げています。これらを軸とした事業展開を加速することで、新たな成果を創出してまいります。
■成長ドライバーによる利益成長
成長ドライバー概要
超・新築
新築住宅市場
を超える
国産木材の供給国産木材市場の拡大へ向け、川上から川下まで一貫したサプライチェーンを強化。建築物の木造化・木質化提案で収益拡大を図ります。
非住宅木造建築成長領域である非住宅木造建築で、設計・積算から納材・施工まで一貫した機能を生かし、受注を拡大していきます。
中古マンション
買取再販
中古マンションの仕入れ・施工体制を強化するとともに、木質化ブランド「RIZ WOOD®」で付加価値の高いリノベーション住宅を提供します。
賃貸管理拡大する賃貸市場において賃貸オーナー様への物件価値向上提案を通じ、管理戸数を拡大します。
マンション総合管理マンションにおける建物や入居者の高齢化に対し、IT活用でサービスを向上。管理戸数の増加と、大規模修繕の受注強化を図ります。
超・物流
モノの流れを
変える
エネルギー関連商品
の供給
成長市場のZEH市場向けに、グループシナジーを生かし、サッシや太陽光発電システム、蓄電池の供給を強化します。
物流ラストワンマイル機能の強化、共同配送、IT化推進により、物流によるサプライチェーン全体の効率化と競争力向上を目指します。
超・領域
事業ドメイン
を超える
無垢国産木材の
コンポーネント展開
無垢国産木材のコンポーネント(部材)としての用途を拡大し、建築分野のみならず、暮らし領域における国産木材需要を創出します。
木造建築業界の流通
プラットフォーム
木造建築における設計、積算、発注、施工、物流に至るデータを共有化し、業界の業務効率に貢献することで、競争力強化を図ります。

(イ) 事業戦略実現のための人材戦略
これらの事業戦略を実行する上で、最も重要な資本は「人材」であると考えております。事業戦略の実現に必要な専門スキルの拡充を図るため、キャリア採用を強化するとともに、従業員の資格取得支援やキャリア開発といった施策を通じて人材育成に努めております。本計画期間中にキャリア採用者数を累計で100名、建築関連資格保有者を延べ1,500名とする計画です。
また、次世代経営層の育成に注力するとともに、DXや経営分野の専門人材を積極的に外部からも登用していく方針です。加えて、タレントマネジメントシステムを導入し、従業員一人ひとりのスキル、強み、経験等の情報を一元管理・分析・活用できる仕組みを整備しております。また、従業員が自らのキャリア志向を申告することでキャリア自律を促すとともに、戦略的な人員配置に努め、多様な人材が適材適所で活躍できる環境を整備しております。
(ウ) 収益性及び資本効率の向上
当社は、資本効率の向上を通じた企業価値の最大化を図るべく、PBR1倍超の早期実現及び定着を目指し、将来的な事業基盤の強化に向けた投資を更に積極的に進めていく方針です。中期経営計画では、投資活動に伴う収益力を適切に評価するため、EBITDAを重要な指標に位置付けております。また、総資産の拡大に伴う資産効率の低下を抑制するべく、RОAによる管理を徹底するとともに、レバレッジの最適化を通じて、株主資本コストを安定的に上回るRОEの向上に努めてまいります。
さらに、グループ全体の資本効率を最適化するため、RОICを導入した事業ポートフォリオ・マネジメントを推進しております。各事業の資本収益性を可視化し、ハードルレートに基づくモニタリングを実施することで、成長分野への集中投資やノンコア事業の整理・再編を機動的に実行し、継続的な資本効率の向上に取り組んでまいります。
(エ) 株主還元方針
当社は、株主の皆様への安定的かつ充実した利益還元に努めております。今後の成長と競争力強化のための資金需要を考慮しつつ、中長期的な持続的成長を通じた累進配当を導入し、1株当たりの配当金の維持または増配(記念配当等を除く)を基本方針としております。中期経営計画の期間中(2026年3月期~2030年3月期)は、毎期7円の増配、最終年度となる2030年3月期には配当金100円を計画しており、計画期間中の配当総額は50億円以上となる見込みです。引き続き、継続的な株主還元の実現と企業価値の向上に取り組んでまいります。
(オ) キャッシュ・アロケーションによる企業価値の最大化
中期経営計画におけるキャッシュ・フロー及び資金調達を原資として、更なる成長に向けた再投資及び株主還元を適切に実施していくために、キャッシュ・アロケーションを策定しております。株主還元については、先述の通り2030年3月期まで毎期7円の増配を計画しており、本計画期間中の配当総額は50億円を超える見込みです。また、将来の成長を加速させるための戦略的な投資として、M&A投資や新規事業開発投資、研究開発投資といった新規事業投資に145億円以上、IT投資、設備投資、人的資本投資等の成長投資に120億円以上を充当してまいります。
引き続き、持続的な成長を実現するためのキャッシュ・アロケーションに基づき、成長投資による収益力強化と機動的な株主還元、強固な財務基盤の維持を推進することで、企業価値の最大化を図ってまいります。

(ⅱ)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、2023年5月19日開催の当社取締役会において、当社株式の大量取得行為に関する対応策を、2023年6月29日開催の定時株主総会における株主の皆様の承認を条件として更新することを決議し(以下、更新後の対応策を「本プラン」といいます。)、同定時株主総会において本プランを更新することの承認を得ております。
本プランは、当社株式に対する大量取得行為等が行われた際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案し、あるいは株主の皆様がかかる大量取得行為等に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることにより、基本方針に沿って、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させることを目的としています。
本プランは、当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となると見込まれる買付、又は、当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合及びその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け(以下、併せて「買付等」といいます。)を対象とします。
当社の株券等について買付等が行われる場合、当該買付等を行う買付者等には、当社取締役会が別途認めた場合を除き、買付等の実行に先立ち、買付等の内容の検討に必要な情報及び本プランに定める手続を遵守する旨の誓約文言等を記載した書面の提出を求めます。その後、買付者等から提出された情報や当社取締役会からの意見や根拠資料、当該買付等に対する代替案(もしあれば)が、当社経営陣から独立した者から構成される独立委員会に提供されます。独立委員会は、原則として最長60日間の検討期間を設定し、その間、買付等の内容の検討、当社取締役会の提示した代替案の検討、買付者等との交渉、株主に対する当社取締役会の代替案の提示等を行います。独立委員会は、必要があれば、外部専門家等の助言を独自に得ることができます。当社は、買付者等が現れた事実、買付者等から情報が提供された事実、独立委員会による検討が開始された事実等について、株主に対する情報開示を行います。
独立委員会は、買付者等が本プランに規定する手続を遵守しなかった場合、又は当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉の結果、買付者等による買付等が当社の企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等であるなど、本プランに定める新株予約権の無償割当ての要件のいずれかに該当すると判断し、かつ、以下に記載する内容の新株予約権の無償割当てを実施することが相当であると判断した場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施すること、それ以外の場合には、新株予約権の無償割当てを実施しないことを勧告します。また、独立委員会は、新株予約権の無償割当てを実施することが相当であると判断する場合でも、新株予約権の無償割当ての実施について株主総会の決議を得ることの要否を検討し、株主総会の決議を得ることが相当であると判断するときは、当社取締役会に、株主総会の招集、新株予約権無償割当ての実施に関する議案の付議を勧告するものとします。当社は、独立委員会が勧告等を行った場合、当該勧告等につき情報開示を行います。
この新株予約権は、1円(又は当社株式1株の時価の2分の1の金額を上限として当社取締役会が新株予約権無償割当ての決議において定める金額)を払い込むことにより、原則として当社株式1株を取得することができるものですが、買付者等及び買付者等と一定の関係を有する者(以下「非適格者」といいます。)による権利行使が認められないという行使条件が付されています。また、当社が非適格者以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されており、当社がかかる条項に基づく取得をする場合、新株予約権1個と引換えに、原則として当社株式1株が交付されます。
当社取締役会は、独立委員会の上記勧告を最大限尊重して新株予約権無償割当ての実施もしくは不実施の決議、又は株主総会の招集を行うものとします。当社取締役会は、上記決議を行った場合速やかに、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。新株予約権の無償割当てが実施され、新株予約権の行使又は当社による取得に伴って非適格者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、非適格者の有する当社の議決権割合は、最大2分の1まで希釈化される可能性があります。
本プランの有効期間は、2026年3月末日に終了する事業年度に関する定時株主総会の終結の時までです。
但し、当該有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランにかかる新株予約権の無償割当てに関する事項の決定についての取締役会への委任を撤回する旨の決議が行われた場合、又は、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。
本プランの有効期間中であっても、新株予約権の無償割当てが実施されていない場合、株主及び投資家の皆様に直接具体的な影響が生じることはありません。他方、本プランが発動され、新株予約権の無償割当てが実施された場合、非適格者以外の株主の皆様につきましては、新株予約権行使の手続を行わないと、その保有する当社株式全体の価値が希釈化される場合があります(但し、当社が当社株式を対価として新株予約権の取得を行った場合、原則として、保有する当社株式全体の価値の経済的な希釈化は生じません。)。
当社は、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「当社株式の大量取得行為に関する対応策のための新株予約権無償割当ての委任の件」を提案しており、当該議案が決議されますと、本プランは同議案に記載のとおり、更新される予定です。
c 上記の各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
前記b(ⅰ)に記載した企業価値向上のための取組みやコーポレート・ガバナンスの強化といった各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、基本方針の実現に資するものです。
したがって、これらの各施策は、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
前記b(ⅱ)に記載した本プランは、当社株券等に対する買付等が行われる場合に、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために買付者等と協議・交渉等を行うことを可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランは、株主総会において本プランに係る委任決議がなされることにより更新されたものであること、その内容として合理的かつ詳細な客観的要件が設定されていること、独立性の高い社外者のみから構成される独立委員会が設置されており、本新株予約権の無償割当ての実施等に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家の助言を得ることができるとされていること、有効期間が3年と定められた上、株主総会又は取締役会によりいつでも廃止できるとされていることなどにより、その公正性・客観性が担保されており、高度の合理性を有し、当社株主共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

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