有価証券報告書-第72期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは「全ては健康を願う人々のために」をコーポレートスローガンとして掲げ、「わたしたちは社会・顧客と共生し、独創的なサービスの提供を通じて新しい価値を共創し、世界の人々の医療と健康に貢献します。」との経営理念のもと、常に患者様を第一に考え、その満足度を高めるべく顧客価値の創造に取り組むことで、持続的な成長による中長期的な企業価値の向上とコーポレートブランドの確立を目指しております。
我が国においては現在、国民の健康寿命の延伸と超高齢社会、総人口の減少における持続可能な社会保障制度の構築・維持を目的に医療費抑制のための施策が推進されております。2018年4月には薬価制度の抜本改革が行われ、毎年薬価調査・毎年薬価改定が実施されることとなりました。一方で、2018年には、「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」、「医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン」が発出され、さらに、2019年12月には、改正医薬品医療機器等法が公布され今後3年間で段階的に施行されることとなり、これらのガイドラインや制度改正の趣旨を踏まえた対応が求められております。
このように医療ならびに医薬品業界の環境変化がますます加速しているなか、当社グループは医療・健康・介護分野に携わる企業集団として、かかる急速な環境の変化や課題を先取りし、迅速かつ的確に対応することで、国民の健康寿命の延伸と持続可能な社会保障制度の構築・維持に貢献してまいります。
中期的な収益性向上のための施策として、医薬品卸売事業については、患者様、医療機関、さらには在宅医療・介護に携わる専門職等の課題を解決する顧客支援システムの開発・提案に積極的に取り組んでまいります。また、ジェネリック医薬品の数量シェアが80%を超える時代を見据え、独自の検証により品質を担保したジェネリック医薬品を安定供給することにより、患者様や医療機関の皆様の課題を解決するとともに、当社グループの収益性向上に寄与させてまいります。調剤薬局事業については、各薬局が調剤報酬改定に対応した機能を構築するための施策を推進してまいります。また、地域医療に密着したサービスの提供と、高度な薬学管理知識を有する薬剤師の育成により、それぞれ地域連携薬局と専門医療機関連携薬局としての機能を果たすことで調剤薬局事業の高付加価値化を推進してまいります。一方で、グループ全体で業務の集約化と標準化、人員の適正化を進めることで生産性の向上を図り、安定的な収益の確保と収益性の向上を目指してまいります。
また、持続可能な社会の実現を目指し、配送回数の適正化などの事業活動を通じて環境負荷の低減に取り組むとともに、性別、国籍等を問わない幅広い人材活用により、多様な事業風土を醸成してまいります。さらに、医療および健康関連企業としての公共性と社会インフラとしての使命を認識し、各機能を事業継続の観点から見直し、震災・パンデミック対策など医薬品の安定供給に必要な投資を各ステークホルダーからの信頼と共感をベースに進めることで、安心・安全の医薬品供給を追求してまいります。
国内外の経済への大きな影響が避けられない新型コロナウイルスの感染拡大につきましては、当社の医薬品卸売事業、調剤薬局事業におきましても営業活動の停滞や感染リスクを警戒した患者の受診抑制等による業績への影響など様々な影響が想定されます。
当社における新型コロナウイルス感染症への取り組みにつきましては、3月に当社グループのパート・派遣・外注社員を含む全従業員13,960名に対して、7月上旬までの必要枚数に相当するサージカルマスクを配布し感染予防に努めました。また、接触機会を削減するために、テレワークや時差出退勤を実施するとともに、医療提供体制の維持に努めるべく物流・営業担当者の業務体制を交代制とすることで供給体制を整えております。
このような取り組みを推進することで、患者様、顧客、地域社会、株主、社員など全てのステークホルダーから必要とされ、継続して支持される企業集団を目指してまいります。