有価証券報告書-第99期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の我が国経済は、雇用・所得環境の改善による個人消費の底堅さや、デジタル化や脱炭素関連の旺盛な設備投資に支えられ、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、海外の金融引き締めによる景気抑制や中東情勢等の地政学リスクに伴う供給網の混乱など、先行き不透明な状況が続きました。
当社グループの主要取引先である自動車業界におきましては、生産供給体制の正常化に伴い、主要顧客の稼働が安定的に推移した一方で、原材料価格・エネルギーコストの高止まりや主要国の通商政策の変化、さらには異業種からの参入による競争激化など、依然として厳しい状況が続いております。
このような状況の下、当社グループは、社会情勢の変化や需要を的確に捉え、将来を見据えた幅広い視野を持ち、高い付加価値が込められた製品を提案すること、そのような付加価値を創出する「コト作り」に注力した製品開発に繋げるべく邁進してまいりました。
具体的には、自動車業界の変革期における電動化を見据えた製品開発・提案活動を強化し、国内外メーカーの次期開発車種への採用拡大に注力いたしました。また、持続的な成長に向けた経営基盤の強化として、不採算事業のポートフォリオの見直しやグローバル供給体制の最適化による収益性の向上を図り、顧客の信頼獲得に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は73,307百万円(前年同期比4.7%増)、営業利益は6,487百万円(同32.1%増)、経常利益は7,089百万円(同58.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,694百万円(同66.9%増)となりました。
(単位:百万円)
セグメントの経営成績につきましては、次のとおりであります。
・機械部門
(単位:百万円)
国内食品業界向けの輸入設備及び自動車業界向けの製造設備において、共に安定した需要に支えられ堅調に推移しました。加えて、前連結会計年度より継続していた案件の検収完了も寄与し、増収増益に貢献しております。
当部門の売上高は3,412百万円(同25.1%増)、営業利益は421百万円(同103.3%増)となりました。
・化成品部門
(単位:百万円)
主要事業の製造販売は、北米・中国市場の市況悪化により減収とはなりましたが、不採算部門の見直しによる事業効率化や原材料価格の安定化により収益構造が大きく改善し、増益を確保しております。
当部門の売上高は31,807百万円(同1.4%減)、営業利益は2,418百万円(同73.7%増)となりました。
・化学品部門
(単位:百万円)
国内市場では、一般工業用ケミカル及び特殊ケミカルの需要が穏やかに持ち直し、大型設備の販売も寄与したことで売上高を押し上げました。海外市場においては、原材料価格の安定化や原価改善努力が利益率の向上に繋がりました。
当部門の売上高は7,377百万円(同10.4%増)、営業利益は626百万円(同29.2%増)となりました。
・産業用素材部門
(単位:百万円)
自動車用防音材の製造販売は、主要顧客である自動車メーカー各社の好調な生産を背景に良好な受注環境が継続し、着実な成長を遂げました。また、家電用防音材も安定した需要を確保し、堅調に推移しております。
当部門の売上高は20,405百万円(同11.5%増)、営業利益は1,890百万円(同7.2%増)となりました。
・化工品部門
(単位:百万円)
国内外の電子産業用ファインケミカルや国内メンテナンス用ケミカルの需要が底堅く推移し、増収増益となりました。
当部門の売上高は6,856百万円(同2.8%増)、営業利益は892百万円(同8.6%増)となりました。
・その他部門
(単位:百万円)
化学原料を中心とした輸出入の取引の活発化・ゴム用品の受注増の影響により増収となりましたが、原材料価格の高騰等により前期並みの収益となりました。
当部門の売上高は3,448百万円(同2.5%増)、営業利益は237百万円(同0.4%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、2,702百万円増加の21,431百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益7,113百万円(前期は4,002百万円)、減価償却費1,835百万円(前期は1,596百万円)、売上債権の減少による1,995百万円の増加(前期は941百万円の増加)、棚卸資産の増加による1,019百万円の減少(前期は565百万円の増加)、仕入債務の増加による649百万円の減少(前期は2,134百万円の減少)、法人税等の支払額による1,645百万円の減少(前期は1,437百万円の減少)等により、8,710百万円の収入(前期は5,714百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出2,620百万円(前期は1,795百万円の支出)、定期預金の増加による支出950百万円(前期は712百万円の収入)、有価証券及び投資有価証券の取得による支出1,212百万円(前期は10百万円の支出)等により、4,754百万円の支出(前期は1,379百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出1,529百万円(前期は266百万円の支出)、長期借入金による収入1,100百万円(前期は100百万円の収入)、リース債務の返済による支出513百万円(前期は507百万円の支出)、配当金の支払725百万円(前期は587百万円の支出)等により、1,632百万円の支出(前期は1,446百万円の支出)となりました。
③ 受注及び販売の実績
a.受注実績
当連結会計年度における成約実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ5,935百万円増加し、76,789百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の減少(1,720百万円)、その他流動資産の減少(662百万円)がありましたが、現金及び預金の増加(3,811百万円)、商品及び製品の増加(1,215百万円)、有価証券の増加(601百万円)、有形固定資産の増加(1,255百万円)、投資有価証券の増加(1,631百万円)によるものです。
負債合計は、前連結会計年度末と比べ302百万円増加し、22,678百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の減少(510百万円)がありましたが、その他流動負債の増加(616百万円)、繰延税金負債の増加(611百万円)によるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末と比べ5,633百万円増加し、54,111百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加(3,968百万円)、その他有価証券評価差額金の増加(676百万円)、為替換算調整勘定の増加(694百万円)によるものです。
当社グループは、「私たちは、お客様の価値向上に寄与し、未来創造のパートナーとなりたい」との経営理念のもと従業員一丸となり、今まで培ってきた顧客からの信頼を大切にし、顧客に対し「あ、それ良いね!」を提供する会社を目指して参ります。具体的には、「国内事業の競争力強化」と「海外収益の拡大」を経営の両輪として、継続的な成長と安定した収益体質の実現を経営の目標としております。自社の強みを磨き、過去の延長線上ではない新たなる可能性に挑戦していくことにより収益源の多様化を図り、市場環境に左右されない収益基盤の構築を目指して参ります。特に国内事業の収益拡大に向けては「製品力とコスト競争力」の強化のためのマーケットニーズに即した差別化製品の研究開発を強化し、顧客が満足する魅力ある製品と質の高いサービスの提供によって、「顧客満足度の最大化」を追求し、次の収益基盤となる「新市場の創造」に向けた事業戦略を立案し、実行推進していくことを目指しております。
当連結会計年度におきましては、主力販売先である自動車業界での生産正常化や、国内事業を中心とした収益力の改善が大きく寄与し、売上高および各段階の利益において過去最高を更新いたしました。当社グループは、継続的な成長と安定した収益体質の実現に向け、経営目標として「株主資本利益率(ROE)8%以上」および「売上高営業利益率8%以上」を掲げております。当連結会計年度は継続的なコスト改善や付加価値の高い製品提案を進めた結果、売上高営業利益率は前連結会計年度から1.8ポイント改善して8.8%となり、目標の8%を達成いたしました。また、親会社株主に帰属する当期純利益の大幅な増加に伴い、株主資本利益率(ROE)につきましても前連結会計年度から3.3ポイント改善の9.7%となり、こちらも目標を上回る水準を達成し、資本効率の大幅な向上を実現しております
連結業績損益(PL)の状況 各利益段階における増減要因は以下の通りです。
・売上高 売上高は、前連結会計年度に比べ3,293百万円(4.7%)増加し、73,307百万円となりました。主な要因は、自動車業界において年間を通じた主要顧客の稼働が安定的に推移したことや、設備検収が増加したことによるものです。海外市場においては一部地域で低調な推移も見られましたが、円安による為替影響が売上高を1,369百万円押し上げ、全体の増収に寄与しております。
・売上原価及び売上総利益 売上高の増加や原材料価格の高騰等の影響により、売上原価は前連結会計年度に比べ1,536百万円増加し53,574百万円となりましたが、国内事業における収益力改善の取り組みが奏功し、売上総利益率は前連結会計年度の25.7%から26.9%へと1.2%改善いたしました。この結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ1,756百万円増加の19,733百万円となりました。
・販売費及び一般管理費並びに営業利益 販売費及び一般管理費は、給与手当や賞与等の増加があったものの、北米や中国における人件費をはじめとする経費抑制効果により、前連結会計年度からの増加額を179百万円に留め、13,245百万円となりました。この結果、売上総利益の増加が販管費及び一般管理費の増加を大きく上回り、営業利益は前連結会計年度に比べ1,577百万円(32.1%)増加の6,487百万円となり、前述の通り目標である営業利益率8%を達成しました。
・経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益 経常利益は、前連結会計年度に比べ2,626百万円(58.9%)増加し、7,089百万円となりました。本業の増益に加え、前連結会計年度に計上した海外子会社に対する外貨建貸付金等の為替差損(610百万円)の影響がなくなり為替差益(64百万円)を計上したことや、持分法による投資損益が赤字から黒字へ転じたことが大幅な増益に寄与しております。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に計上した減損損失(462百万円)がなくなったことにより、前連結会計年度に比べ1,882百万円(66.9%)増加の4,694百万円となり、1株当たり当期純利益は187円57銭(前連結会計年度は112円40銭)へと大幅に増加いたしました。
今後の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復が期待されます。しかしながら、物価動向や為替相場の急激な変動、地政学リスクの長期化が景気を下押しする懸念もあり、不確実性の高い経営環境が継続すると思われます。
このような状況の下、当社グループとしましては、中東情勢をめぐる混乱、ホルムズ海峡の閉鎖等に伴う原材料の調達や価格高騰のリスクも留意しつつ、製品開発を積極的に推進してまいります。また、より高度な技術サービスの提供とグローバルな供給体制の最適化を図ることで、顧客の満足度向上を目指し、質の高い付加価値を備えた製品を引き続き提案してまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フロー分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの資金需要の主なものは、商品の仕入を始めとし、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用のための運転資金であります。投資目的の資金需要としましては、製造及び試験研究を目的とした設備投資や、子会社株式の取得等であります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の源泉を安定的に確保することと効率的な資金管理を基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は前連結会計年度末から727百万円減少し、4,581百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末から2,702百万円増加し21,431百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためにこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項の(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
なお、中東情勢をめぐる混乱、ホルムズ海峡の閉鎖等に伴う原材料の調達や価格の高騰のリスクなど、世界経済の先行きは不透明な状況が続いておりますが、今後の経済情勢等の変化によって、見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の我が国経済は、雇用・所得環境の改善による個人消費の底堅さや、デジタル化や脱炭素関連の旺盛な設備投資に支えられ、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、海外の金融引き締めによる景気抑制や中東情勢等の地政学リスクに伴う供給網の混乱など、先行き不透明な状況が続きました。
当社グループの主要取引先である自動車業界におきましては、生産供給体制の正常化に伴い、主要顧客の稼働が安定的に推移した一方で、原材料価格・エネルギーコストの高止まりや主要国の通商政策の変化、さらには異業種からの参入による競争激化など、依然として厳しい状況が続いております。
このような状況の下、当社グループは、社会情勢の変化や需要を的確に捉え、将来を見据えた幅広い視野を持ち、高い付加価値が込められた製品を提案すること、そのような付加価値を創出する「コト作り」に注力した製品開発に繋げるべく邁進してまいりました。
具体的には、自動車業界の変革期における電動化を見据えた製品開発・提案活動を強化し、国内外メーカーの次期開発車種への採用拡大に注力いたしました。また、持続的な成長に向けた経営基盤の強化として、不採算事業のポートフォリオの見直しやグローバル供給体制の最適化による収益性の向上を図り、顧客の信頼獲得に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は73,307百万円(前年同期比4.7%増)、営業利益は6,487百万円(同32.1%増)、経常利益は7,089百万円(同58.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,694百万円(同66.9%増)となりました。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 前期比(%) | |
| 売上高 | 70,014 | 73,307 | 3,293 | 4.7 |
| 営業利益 | 4,910 | 6,487 | 1,577 | 32.1 |
| 経常利益 | 4,462 | 7,089 | 2,626 | 58.9 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,812 | 4,694 | 1,882 | 66.9 |
セグメントの経営成績につきましては、次のとおりであります。
・機械部門
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 前期比(%) | |
| 売上高 | 2,726 | 3,412 | 685 | 25.1 |
| 営業利益 | 207 | 421 | 213 | 103.3 |
国内食品業界向けの輸入設備及び自動車業界向けの製造設備において、共に安定した需要に支えられ堅調に推移しました。加えて、前連結会計年度より継続していた案件の検収完了も寄与し、増収増益に貢献しております。
当部門の売上高は3,412百万円(同25.1%増)、営業利益は421百万円(同103.3%増)となりました。
・化成品部門
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 前期比(%) | |
| 売上高 | 32,265 | 31,807 | △457 | △1.4 |
| 営業利益 | 1,392 | 2,418 | 1,025 | 73.7 |
主要事業の製造販売は、北米・中国市場の市況悪化により減収とはなりましたが、不採算部門の見直しによる事業効率化や原材料価格の安定化により収益構造が大きく改善し、増益を確保しております。
当部門の売上高は31,807百万円(同1.4%減)、営業利益は2,418百万円(同73.7%増)となりました。
・化学品部門
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 前期比(%) | |
| 売上高 | 6,684 | 7,377 | 693 | 10.4 |
| 営業利益 | 485 | 626 | 141 | 29.2 |
国内市場では、一般工業用ケミカル及び特殊ケミカルの需要が穏やかに持ち直し、大型設備の販売も寄与したことで売上高を押し上げました。海外市場においては、原材料価格の安定化や原価改善努力が利益率の向上に繋がりました。
当部門の売上高は7,377百万円(同10.4%増)、営業利益は626百万円(同29.2%増)となりました。
・産業用素材部門
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 前期比(%) | |
| 売上高 | 18,305 | 20,405 | 2,099 | 11.5 |
| 営業利益 | 1,764 | 1,890 | 126 | 7.2 |
自動車用防音材の製造販売は、主要顧客である自動車メーカー各社の好調な生産を背景に良好な受注環境が継続し、着実な成長を遂げました。また、家電用防音材も安定した需要を確保し、堅調に推移しております。
当部門の売上高は20,405百万円(同11.5%増)、営業利益は1,890百万円(同7.2%増)となりました。
・化工品部門
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 前期比(%) | |
| 売上高 | 6,668 | 6,856 | 188 | 2.8 |
| 営業利益 | 822 | 892 | 70 | 8.6 |
国内外の電子産業用ファインケミカルや国内メンテナンス用ケミカルの需要が底堅く推移し、増収増益となりました。
当部門の売上高は6,856百万円(同2.8%増)、営業利益は892百万円(同8.6%増)となりました。
・その他部門
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 前期比(%) | |
| 売上高 | 3,364 | 3,448 | 84 | 2.5 |
| 営業利益 | 238 | 237 | △0 | △0.4 |
化学原料を中心とした輸出入の取引の活発化・ゴム用品の受注増の影響により増収となりましたが、原材料価格の高騰等により前期並みの収益となりました。
当部門の売上高は3,448百万円(同2.5%増)、営業利益は237百万円(同0.4%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、2,702百万円増加の21,431百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益7,113百万円(前期は4,002百万円)、減価償却費1,835百万円(前期は1,596百万円)、売上債権の減少による1,995百万円の増加(前期は941百万円の増加)、棚卸資産の増加による1,019百万円の減少(前期は565百万円の増加)、仕入債務の増加による649百万円の減少(前期は2,134百万円の減少)、法人税等の支払額による1,645百万円の減少(前期は1,437百万円の減少)等により、8,710百万円の収入(前期は5,714百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出2,620百万円(前期は1,795百万円の支出)、定期預金の増加による支出950百万円(前期は712百万円の収入)、有価証券及び投資有価証券の取得による支出1,212百万円(前期は10百万円の支出)等により、4,754百万円の支出(前期は1,379百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出1,529百万円(前期は266百万円の支出)、長期借入金による収入1,100百万円(前期は100百万円の収入)、リース債務の返済による支出513百万円(前期は507百万円の支出)、配当金の支払725百万円(前期は587百万円の支出)等により、1,632百万円の支出(前期は1,446百万円の支出)となりました。
③ 受注及び販売の実績
a.受注実績
当連結会計年度における成約実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 | 受注残高 | ||
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 機械部門 | 2,983 | 65.3 | 2,287 | 84.2 |
| 化成品部門 | 31,836 | 98.6 | 238 | 113.6 |
| 化学品部門 | 7,537 | 107.4 | 951 | 120.2 |
| 産業用素材部門 | 20,680 | 111.8 | 2,184 | 114.4 |
| 化工品部門 | 6,864 | 103.0 | 108 | 107.1 |
| その他 | 3,611 | 106.0 | 415 | 164.4 |
| 計 | 73,513 | 101.5 | 6,186 | 103.4 |
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 機械部門 | 3,412 | 125.1 |
| 化成品部門 | 31,807 | 98.6 |
| 化学品部門 | 7,377 | 110.4 |
| 産業用素材部門 | 20,405 | 111.5 |
| 化工品部門 | 6,856 | 102.8 |
| その他 | 3,448 | 102.5 |
| 計 | 73,307 | 104.7 |
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ5,935百万円増加し、76,789百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の減少(1,720百万円)、その他流動資産の減少(662百万円)がありましたが、現金及び預金の増加(3,811百万円)、商品及び製品の増加(1,215百万円)、有価証券の増加(601百万円)、有形固定資産の増加(1,255百万円)、投資有価証券の増加(1,631百万円)によるものです。
負債合計は、前連結会計年度末と比べ302百万円増加し、22,678百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の減少(510百万円)がありましたが、その他流動負債の増加(616百万円)、繰延税金負債の増加(611百万円)によるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末と比べ5,633百万円増加し、54,111百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加(3,968百万円)、その他有価証券評価差額金の増加(676百万円)、為替換算調整勘定の増加(694百万円)によるものです。
当社グループは、「私たちは、お客様の価値向上に寄与し、未来創造のパートナーとなりたい」との経営理念のもと従業員一丸となり、今まで培ってきた顧客からの信頼を大切にし、顧客に対し「あ、それ良いね!」を提供する会社を目指して参ります。具体的には、「国内事業の競争力強化」と「海外収益の拡大」を経営の両輪として、継続的な成長と安定した収益体質の実現を経営の目標としております。自社の強みを磨き、過去の延長線上ではない新たなる可能性に挑戦していくことにより収益源の多様化を図り、市場環境に左右されない収益基盤の構築を目指して参ります。特に国内事業の収益拡大に向けては「製品力とコスト競争力」の強化のためのマーケットニーズに即した差別化製品の研究開発を強化し、顧客が満足する魅力ある製品と質の高いサービスの提供によって、「顧客満足度の最大化」を追求し、次の収益基盤となる「新市場の創造」に向けた事業戦略を立案し、実行推進していくことを目指しております。
当連結会計年度におきましては、主力販売先である自動車業界での生産正常化や、国内事業を中心とした収益力の改善が大きく寄与し、売上高および各段階の利益において過去最高を更新いたしました。当社グループは、継続的な成長と安定した収益体質の実現に向け、経営目標として「株主資本利益率(ROE)8%以上」および「売上高営業利益率8%以上」を掲げております。当連結会計年度は継続的なコスト改善や付加価値の高い製品提案を進めた結果、売上高営業利益率は前連結会計年度から1.8ポイント改善して8.8%となり、目標の8%を達成いたしました。また、親会社株主に帰属する当期純利益の大幅な増加に伴い、株主資本利益率(ROE)につきましても前連結会計年度から3.3ポイント改善の9.7%となり、こちらも目標を上回る水準を達成し、資本効率の大幅な向上を実現しております
連結業績損益(PL)の状況 各利益段階における増減要因は以下の通りです。
・売上高 売上高は、前連結会計年度に比べ3,293百万円(4.7%)増加し、73,307百万円となりました。主な要因は、自動車業界において年間を通じた主要顧客の稼働が安定的に推移したことや、設備検収が増加したことによるものです。海外市場においては一部地域で低調な推移も見られましたが、円安による為替影響が売上高を1,369百万円押し上げ、全体の増収に寄与しております。
・売上原価及び売上総利益 売上高の増加や原材料価格の高騰等の影響により、売上原価は前連結会計年度に比べ1,536百万円増加し53,574百万円となりましたが、国内事業における収益力改善の取り組みが奏功し、売上総利益率は前連結会計年度の25.7%から26.9%へと1.2%改善いたしました。この結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ1,756百万円増加の19,733百万円となりました。
・販売費及び一般管理費並びに営業利益 販売費及び一般管理費は、給与手当や賞与等の増加があったものの、北米や中国における人件費をはじめとする経費抑制効果により、前連結会計年度からの増加額を179百万円に留め、13,245百万円となりました。この結果、売上総利益の増加が販管費及び一般管理費の増加を大きく上回り、営業利益は前連結会計年度に比べ1,577百万円(32.1%)増加の6,487百万円となり、前述の通り目標である営業利益率8%を達成しました。
・経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益 経常利益は、前連結会計年度に比べ2,626百万円(58.9%)増加し、7,089百万円となりました。本業の増益に加え、前連結会計年度に計上した海外子会社に対する外貨建貸付金等の為替差損(610百万円)の影響がなくなり為替差益(64百万円)を計上したことや、持分法による投資損益が赤字から黒字へ転じたことが大幅な増益に寄与しております。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に計上した減損損失(462百万円)がなくなったことにより、前連結会計年度に比べ1,882百万円(66.9%)増加の4,694百万円となり、1株当たり当期純利益は187円57銭(前連結会計年度は112円40銭)へと大幅に増加いたしました。
今後の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復が期待されます。しかしながら、物価動向や為替相場の急激な変動、地政学リスクの長期化が景気を下押しする懸念もあり、不確実性の高い経営環境が継続すると思われます。
このような状況の下、当社グループとしましては、中東情勢をめぐる混乱、ホルムズ海峡の閉鎖等に伴う原材料の調達や価格高騰のリスクも留意しつつ、製品開発を積極的に推進してまいります。また、より高度な技術サービスの提供とグローバルな供給体制の最適化を図ることで、顧客の満足度向上を目指し、質の高い付加価値を備えた製品を引き続き提案してまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フロー分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの資金需要の主なものは、商品の仕入を始めとし、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用のための運転資金であります。投資目的の資金需要としましては、製造及び試験研究を目的とした設備投資や、子会社株式の取得等であります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の源泉を安定的に確保することと効率的な資金管理を基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は前連結会計年度末から727百万円減少し、4,581百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末から2,702百万円増加し21,431百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためにこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項の(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
なお、中東情勢をめぐる混乱、ホルムズ海峡の閉鎖等に伴う原材料の調達や価格の高騰のリスクなど、世界経済の先行きは不透明な状況が続いておりますが、今後の経済情勢等の変化によって、見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。