有価証券報告書-第49期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/30 12:02
【資料】
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【項目】
107項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準により作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、経営陣による会計方針の採用、資産・負債及び収益・費用の計上については会計基準及び実務指針等により見積もりを行っています。この見積もりについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積もりには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表連結財務諸表作成のための基本となる事項」に記載されているとおりであります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
①売上高
当連結会計年度における売上高は3,477百万円(前期比16.5%増)となりました。これは海外事業の売上高が増
加したことによるものです。
②売上総利益
当連結会計年度における売上総利益は318百万円(前期は75百万円の営業損失)となりました。
③販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は330百万円(前期比56.0%減)となりました。
④営業損益
以上の結果により、当連結会計年度における営業損失は12百万円(前期は825百万円の営業損失)となりました。
⑤経常損益
当連結会計年度における経常損益は為替差損が50百万円発生したこと等があって63百万円の損失(前期は659百万円の経常損失)となりました。
⑥特別損益
当連結会計年度において特別損失は3百万円計上しております。
⑦当期純損益
以上の結果、当連結会計年度における当期純損益は760百万円の損失(前年期は966百万円の当期純損失)となりました。
⑧財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は4,081百万円となり、前連結会計年度末と比較して47百万円減少いたしました。
資産、負債及び純資産の状況は次のとおりであります。
(資産の部)
売掛金が374百万円、たな卸資産が121百万円増加したものの、現金及び預金が347百万円減少したこと等により
47百万円の減少となりました。
(負債の部)
前受金が44百万円、買掛金が38百万円増加したこと等により46百万円の増加となりました。
(純資産の部)
為替換算調整勘定が49百万円減少したこと等により94百万円減少しております。
⑨キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2事業の状況 1業績等の概要(2)
キャッシュ・フロー」に記載のとおりですが、現金及び現金同等物の残高は335百万円(前期末比347百万円減)
と前期末より減少しております。
したがって、今後の事業展開を考慮すると決して充分な手持ち資金ではないことから、営業面ではそれぞれの
事業により売上高が見込める開拓を積極的に推進し、営業キュッシュ・フローの増大を図り、併せて、広告宣伝
費等の販売費及び一般管理費の削減、経営の効率化を図り、財務体質の改善を図ってまいります。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く宝飾品事業の環境は非常に厳しく、その需要も決して楽観することはできません。
事業の再構築をさらに推進してまいります。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社グループとしましては、これらの状況を踏まえて、ロシア連邦サハ共和国産のダイヤモンドを中心とした販売体制作りに徹してまいります。
また、宝飾品販売の拡大を含めたあらゆる施策に取り組み、併せて求め易さを重視した商品開発も進め、幅広い商品を販売してまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
営業活動によるキャッシュ・フローにおきましては、商品在庫高圧縮及び小売販売での商品の回転率を向上させ財務体質の改善を行ってまいります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めて
おりますが、ここ数年の世界の宝飾品事業におけるビジネス環境の変化を鑑みますと、当社グループを取り巻く
環境は厳しさを増すことが予想されます。
当社グループとしては、中国での店舗による小売販売に加え、卸販売も強化してまいります。また、日本では
エンドユーザーを意識したテレビ通販、インターネットによるファッションジュエリー販売、店舗におけるブラ
イダルジュエリー販売、加えて、海外子会社公開型株式会社サハダイヤモンド(ロシア)における原石ロットの
確保、原石及び自社研磨による加工販売等、それぞれに合わせた部門を充実させ業績向上に努めてまいります。
その他、これらと併用してタイムリーな経営判断により事業の拡大を図ってまいります。
(7)継続企業の前提に関する重要事象等の分析・検討内容及び今後の対応策
当社グループは、「第2 事業の状況 4事業等のリスク」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生
じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループにおいては、当該状況を解消し早期黒字化を図ることが優先課題であり、主に以下に示す施策を
積極的に推進しております。
当社グループにおいては、当該状況を解消し早期黒字化を図ることが優先課題であり、主に以下に示す施策を
①コストダウン施策の実施及び強化
利益率の改善を図るべく、徹底した商品コストの見直しによる原価の削減、人件費の抑制及びその他経費全般
についての見直しを行い収益改善を図ってまいります。
②海外事業の強化
当社の海外子会社維真珠宝(上海)有限公司のさらなる店舗展開及び集客を強化するとともに、卸販売も積極
的に行ってまいります。
③インターネット及び店舗販売の強化
当社の子会社バージンダイヤモンドは、新たにブライダルリングのサイトを立ち上げるとともにバージンダイ
ヤモンド・ショールームにおける集客に注力してまいります。
④ダイヤモンド研磨事業の強化
当社の海外子会社公開型株式会社サハダイヤモンド(ロシア)に最先端の技術と設備及びシステムを導入して
おります。これにより、ダイヤモンド研磨事業の大幅な技術の向上とコストダウンを図り、生産力と販売力を
改善いたします。
当社グループといたしましては、主に以上の施策を実施することにより、利益体質への転換と、事業の資金面
での安定化に努めており、今後の運転資金も十分に確保できていることから、継続企業の前提に関する重要な不
確実性は認められないものと判断しております。