有価証券報告書-第62期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/28 13:25
【資料】
PDFをみる
【項目】
125項目

事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 当社グループの事業と業界及び市場の動向
当社グループは業務用空調機器の販売を主とした「商品販売事業」及び計装工事を主とした「工事事業」を二つの柱としており、当社グループが属する業界はいわゆる建築設備業界であるため、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のものがあります。
① 景気及び市場の動向
建築設備業界は景気の変動及び政府の経済政策等の影響を強く受けやすい業界であり、民間設備投資や公共投資が想定以上に低迷する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
② 競争の激化
建築設備業界における「商品販売事業」及び「工事事業」の同業他社との競争は厳しいものとなっております。営業力・技術力を高め、競争力の強化に取り組んでいるところですが、今後、価格競争の激化や競合他社の攻勢等により、予期せぬ競争関係の変化があった場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 債権回収
建築設備業界は、業界の慣行等も併せて売上債権の管理及び回収が極めて重要となります。当社グループは債権の回収・管理を徹底させ、業界及び市場の動向にも絶えず注視しております。しかし、多額の不良債権が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 当社グループの事業と人材育成
当社グループは、上述のように商社機能を中核としながら「工事事業」も行っております。このため、当社グループの企業成長のためには有能な人材の確保が極めて重要であります。高い技術力を持った人材の育成に努めておりますが、もしこのような人材を確保・育成できなかった場合には、当社グループの企業成長に多大なマイナス影響を及ぼす可能性があります。
(3) 工事等に伴う人的・物的事故及び災害
当社グループは、計装工事を中心とした「工事事業」を行っており、工事等に伴う人的・物的事故及び災害の危険は常にあります。このため当社グループでは、労働災害保険等の保険の加入はもとより、「安全衛生管理室」を設け、詳細な「安全衛生管理規程」により協力会社の参加を得て「安全衛生協力会」を中央及び地区別に結成して定期的な安全衛生大会、安全衛生教育等を実施し、万全を期しておりますが、このような事故等が発生した場合には多大な社会的信用失墜のリスクがあります。
(4) 偶発事象(係争事件に係る賠償責任等)
当社グループは「商品販売事業」及び「工事事業」に関連して、訴訟等法律手続の対象となるリスクがあります。これらの法的リスクについては、当社グループの経営管理本部が一括して管理しており、必要に応じて取締役会及び監査役会に報告し、また顧問弁護士とも協議する管理体制となっております。当連結会計年度末において当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来重要な訴訟等が提起された場合には当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 仕入先の状況の変化
当社グループは主要仕入先と販売代理店・特約店契約を締結し、業務用空調機器及び空調自動制御機器等を仕入れ、「商品販売事業」及び「工事事業」を行っております。特にダイキン工業株式会社からの仕入金額が当社グループの仕入金額全体に占める割合が高くなっています(平成29年3月期は27.1%(商社を経由した仕入金額を含む))。主要仕入先の品質・生産力等に予期せぬ変化があった場合又は当社グループとの関係に変化があった場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 外注先の確保
当社グループは「工事事業」を行っており、質の高い協力会社の確保が極めて重要であります。高い技術力を持った協力会社の確保・育成に努めておりますが、今後、優良な協力会社の確保・育成ができなくなった場合には、当社グループの「工事事業」に支障を来たし、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 情報の管理
当社グループは事業の課程で入手した取引先・個人の情報や建物の設備情報を保有しています。当社グループでは、これらの情報の取扱い及び管理の強化に取り組んでおりますが、予測できない事態によってこれらの情報が流出した場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 法的規制
当社グループは、建設業法、労働安全衛生法等による法的規制を受けており、法的規制の改廃・新設、適用基準等の変更があった場合、また、当社グループはコンプライアンス態勢の充実に努めておりますが、法令違反があった場合もしくは法的規制による行政処分等を受けた場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの主力事業の一つである工事事業において建設業法、電気通信事業法等の関連法規制のほかに事業を営む上で必要な下記の許認可を取得しております。
(当社グループの許認可の状況)
事業名許認可の名称監督官庁有効期限
工事事業特定建設業許可国土交通省平成32年7月28日
工事事業一般建設業許可国土交通省平成32年7月28日
工事事業電気工事業許可経済産業省期限なし

なお、上記の事業の停止や許認可の取り消しとなる事由は、建設業法並びに電気工事業の業務の適正化に関する法律に定められております。有価証券報告書提出日現在において、当社グループが認識している限り、当社グループにはこれら事業停止及び許認可の取り消しとなる事由に該当する事実はありません。
(9) 業績の季節的変動
当社グループが行っている「商品販売事業」及び「工事事業」は建築工事の完工や検収時期によって収益が偏る傾向があり、上半期より下半期に、また、各期ともに期末に売上高が増えるという季節的変動があります。